PSPゲームレビュー

あらゆる面で進化を遂げた
至高のハイスピードハンティングゲーム!

「GOD EATER BURST」(ゴッドイーターバースト)



大きな進化を遂げたチーム連係型ハイスピードハンティングゲーム「ゴッドイーターバースト」

 10月28日、前作から約9カ月という短期間でのリリースとなる「ゴッドイーター」の拡張版「GOD EATER BURST(ゴッドイーターバースト)」(以下、バースト)が株式会社バンダイナムコゲームスから発売される。

 「ゴッドイーター」は、ハイスピードなアクション、銃弾の属性や軌道などを細かく設定できるバレットエディット、エリアチェンジのないステージ、多くのやり込み要素、継続的にリリースされる無料DLCなどで知られるチーム連係型ハイスピードハンティングゲーム。そのゲーム性やストーリーから多くの支持を集めている。

 本作の発売形態は、UMDアペンド版 2,100円、UMD通常版 5,229円、ダウンロード通常版 4,700円の3つ。アペンド版は前作「ゴッドイーター」のUMDを持っていればお得な価格で「バースト」の進化の全てが楽しめる、前作をプレイした人向けの特殊なディスクだ。なお、今回レビューするのは通常版であり、アペンド版ではどれくらいの頻度でUMD入れ替えが発生するか、ロード時間の違いなどについては記載していない。

 メインパートの開発は株式会社シフトが担当。同社は前作「ゴッドイーター」、PSP「サルゲッチュ ピポサル戦記 The Record of Piposaru War」、Wii「安藤ケンサク」などを手がけてきたメーカーだ。

 早速、本作の魅力、前作との違い、データ引継ぎなどについて紹介していきたい。



■ バトルのスピード感、遊びやすさ、やり込み要素が圧倒的に向上!

 「バースト」では多数の追加・変更がなされ、よりスピーディーに、より遊びやすく、よりやり込めるように進化した。その追加・変更点はあまりにも多く、全てを紹介することはできないが、代表的なものを抜粋してお伝えする。

■ 新システムの追加、各種調整により、さらに爽快感の増したバトル

捕喰行動を成功させればバースト状態となり、多くのメリットが得られる。「バースト」ではコンボから素早く捕喰行動が繰り出せる!

 様々な追加・変更が施された本作。中でもコンボ捕喰、味方への指示出し、空中ガード、ステップキャンセルガードの追加といったゲームの軸となるバトル面での変化が大きい。

 コンボ捕喰は、これまでは数秒のチャージタイムを経ることでしか出せなかった捕喰をコンボに組み込めるシステム。詳しい説明の前に捕喰と捕喰に関係するバースト状態について簡単に説明したい。

 生きた敵(アラガミ)に捕喰を行なうとバースト状態になり、特殊な銃弾であるアラガミバレット3発が入手できる。バースト状態になると、ステップの移動距離とスピードが上がる、攻撃力が上がる、空中ジャンプができるなど多くのメリットがある。バースト状態には制限時間があり、バーストゲージがなくなると終了してしまう。入手したアラガミバレットは味方に分け与えることが可能で、受け取った味方はリンクバースト状態となり、通常のバースト状態よりも高い効果が得られる。また、倒した敵に捕喰を行なうと装備作成に必要な素材が得られる。

 コンボ捕喰は、コンボの最後にR+△を入力するだけで繰り出せ、チャージすることなく素早く捕喰が行なえる。例えば、最大5連続攻撃が可能な刀身であるショートの場合なら、□(弱攻撃)→□→□→□→R+△となる。コンボの最後にR+△を入力すればよいので、△(強攻撃)→△→△→△→R+△や□→△→△→□→R+△などでもOKだ。コンボ捕喰は、バーストゲージ半分、得られるアラガミバレットは1発と、通常の捕喰より成功時の見返りは劣る。だが、チャージタイムなしで攻撃からつなげられるため、攻撃しつつ敵の状況を見ながら狙える点やバースト状態で行なってもバーストゲージが50%分増加するのでバースト状態を継続しやすいというメリットがある。また、素材を得るための捕喰にも使えるので、倒した敵を攻撃してオラクルゲージをためたい場合には、コンボ捕喰を用いると効率がいい。

 コンボ捕喰はコンボに組み込めるため狙いやすいが、通常の捕喰と同様に捕喰後には隙があるため、どちらの捕喰行動も状況の見極めが肝心だ。


コンボの最後にR+△を入力することでコンボ捕喰が可能に。得られるバーストゲージ、アラガミバレットは少ないが、狙える状況が増えたことで、バースト状態になりやすく、バースト状態を継続しやすくなった。さらに「バースト」では、コンボ捕喰に加え、ステップなどを繰り出すことで捕喰後の隙を軽減できることもあり、捕喰を狙いやすくなっている

 味方への指示出しは、一緒に戦ってくれるNPCに簡単な指示を出せるシステム。集合・索敵強襲・散開待機・総員集合の4つがあり、セレクトボタンでアイテムメニューを出した後に△ボタンを入力することで指示メニューを出せる(コンフィグで変更可能)。新たに追加されたシステムなので、アイテム使用の際に間違って指示メニューを開いてしまって焦らないようにしたい。

 集合は自分の側に味方を呼び戻す指示。近場にいる味方を呼び戻す時に使う。逃げたアラガミを追いかけてしまった場合などに活躍する。索敵強襲は味方に索敵させるもので、敵と出会うとそのまま戦闘に突入する。敵の位置がわかる超視界錠30などがなく、敵の位置が不明な場合や複数の敵がいるステージで個々に戦闘させたい場合などに有効だ。ただし、個々に戦闘に開始した後に集合させてしまうと、全ての敵が1カ所に集まってしまうので注意したい。散開待機を出すと味方はバラバラに逃げ出す。この指示は複数の敵と戦わなければならないシチュエーションで有効だ。アラガミに逃げ出した味方を追いかけさせ、戦力を分断し、各個撃破を狙うわけだ。味方のNPCは優秀なので、そうそうやられることはないので安心して指示を出そう。全ての指示の中でこの散開待機が最も重要というのが使ってみた印象だ。最後が総員集合。仲間の位置を問わず、とにかく集めたい場合にはコレだ。

 これらの指示には適用距離が設定されている。総員集合は広域信号のため、味方の位置を問わず指示が伝わるが、残り3つは狭域信号であり、通信圏内の味方にしか伝わらない。コードネームが青く表示されている味方は通信圏内にいることを示している。

NPCと行動を共にするソロプレイでは、味方への指示出しを使うことで戦闘を有利に進められることが多い。それぞれの指示の特性を理解し、すぐに狙った指示が出せるように練習しておきたい

 剣形態で敵の頭などを攻撃するにはジャンプして攻撃することになる。前作ではジャンプ中は完全に無防備であったが、「バースト」では空中ガードで防御できるようになった。剣形態での攻撃をメインとする人なら習得しておきたい。

 ステップキャンセルガードは、重要な回避手段であるステップ中にガードへと移行できるアクション。使いこなすことで被ダメージを大幅に減らせるので、必ずマスターしておきたい。

 よりスピーディーなプレイを実現した要因として、リンクエイド、アイテムの使用・回収のスピードが上がったことがある。中でも筆者が大きいと感じたのが、やられ後の隙をガード・ステップ・ジャンプでキャンセルできる点。攻撃を受けた際、即座に次の行動に移行できるので、戦闘の展開がかなり早くなった。この調整により、吹き飛ばされ何も行動できないタイミングに追撃を受けてやられてしまうことがなくなり、生き残れるケースが増えた。

 倒れた味方を起こすリンクエイドはスピードが上がっただけでなく、リンクエイド成功時に起きるタイミングを任意決定できるようになった。起こされた瞬間にやられることがなくなったわけだ。制限時間はあるが、敵が離れたのを確認して起き上がれるのは大きい。

 他にも刀身ロングでのコンボ4段目の高速化や刀身バスターでのコンボ3段目の強攻撃モーションの変更など多くの調整が入り、より遊びやすくなっている。

やられ後にステップやガードでキャンセルできるため、追撃をやりすごしやすくなったアイテム回収速度もアップ。地味な変更だが、前作をプレイした人ならその快適さがよくわかるだろうリンクエイドは復帰するタイミングが任意決定できるので、復帰してすぐやられてしまうことを回避できる

■ 前作の続きとなる新ストーリーが展開。気になるあのキャラクターも

 「バースト」では、アーク計画後の新たな物語が展開していく。公式サイトで公開されているムービーでは、新キャラクターや前作で死んだと思われていた雨宮リンドウが登場しており、ファンなら気になるところだろう。

 オープニングムービーにも大量の追加カットが加えられている。制作は前作と同じufotable。ハイクオリティな映像が堪能できる。この新たなオープニングムービーには随所に重要なシーンがちりばめられている。

新オープニングムービーでは新キャラクターや雨宮リンドウの姿が確認できる。どんなストーリーが展開されるのかはプレイして確認してもらいたい

■ より頼れる存在となった味方NPC

 シングルプレイで頼りになるNPCが賢くなった点も見逃せない。前作では、プレーヤーキャラクターが倒れた場合、直線的な動きで近寄りリンクエイドを行なおうとしていたため、リンクエイドに失敗するばかりか、敵の攻撃を受けてそのまま共倒れになることもあった。だが、「バースト」ではステップで敵の攻撃を避けながら近寄り、リンクエイドをしてくれる。さらに本作から追加された回復弾での回復や、リンクバーストなど、より頼れる存在となった。戦闘と直接関係するわけではないが、よく喋るようにもなっている。

 ストーリーに登場するキャラクター以外にもプレーヤーの情報が記載されたアバターカードを交換することで、交換した相手をNPCとしてミッションに連れていくことができる。発売前ということで試せていないが、強いプレーヤーとアバターカードを交換しておけば大活躍してくれそうだ。また、連れていけるストーリーに登場するNPCも増えている。ファンには嬉しいあのキャラクターも登場する。期待してもらいたい。

指示が出せるようになっただけでなく、賢くなったことで、より頼れる存在になった味方NPC。また、アバターカードを交換しておけば、いつでも友人と一緒にミッションに挑める

■ 追加された装備カテゴリ「制御ユニット」と新装備!従来の装備の強化・派生ツリーにも変更が入り、前作では強化できなかった装備も強化できるように!

 「バースト」では制御ユニットという装備カテゴリが追加された。制御ユニットにはバースト状態時のみ効果を発揮する「バーストスキル」が付与されており、これによってバースト状態時の能力をさらにアップさせることができる。

「ウォーリアー」ならバースト中“剣攻撃力↑”と“被ダメージ減少”の効果、「スカウト」ならバースト中“ユーバーセンス”の効果が発動するといった具合だ。銃身、刀身、装甲、強化パーツA/Bに加え、さらに効果が付与できるようになり、装備の組み合わせに深みが増した。

 新たに装備が追加されただけでなく、従来の装備にも調整が入っている。例えば、ホールド中のスキルで人気を集めていた「獣剣 老陽 改」であれば、バーストではホールド大とコンボマスターとなってマイナス効果のあるスキルがなくなり、ダメージがアップしている。調整によって、前作では使い道の少なかった装備が、本作では重要になるなんてこともあるかもしれない。また、装備自体への調整だけでなく、作成・強化に必要な素材の変更や強化・派生ツリーに変更が入り、さらなる強化が可能になるなど、大きく手が加えられている。

新たに追加された制御ユニット。従来の装備効果に加え、制御ユニットによる効果を考えてセットアップしたい前作をプレイしていなければわからないだろうが、従来の装備品にも調整が入った。新装備だけでなく、従来の装備がどう調整されたのかにも注目だ新装備に加え、強化・派生ツリーにも変更が入り、前作では強化できなかった装備が強化できるように!

 本作の特徴の1つといえるバレットには、新たに回復弾という味方を回復できる銃弾が追加された。これにより戦闘メンバーの役割が増え、マルチプレイでの戦闘がさらに奥深くなった。見た目が派手になる装飾や周りを回転する効果なども追加されており、バレット編集での選択肢が増えている。前作でもユーザーの手により様々なバレットが開発されたが、本作ではどんなバレットが生み出されるのか楽しみだ。

バレットには新たなものが追加され、プレビューも見やすく使いやすくなった。組み合わせは無限大。様々な組み合わせを試して、最高のバレットを生み出そう

 前作ではアイテム合成と呼ばれていたものが、アイテム変換という名称に変更された。これは単に名称が変更されたわけではない。本作から複数の下位素材を上位素材に変換したり、上位素材を複数の下位素材に変換できるのだ。費用はかかるが、下位素材集めのために低難易度ミッションに挑む手間が省けるし、敵が強くて上位素材が手に入らない人でも、上位素材が手に入るようになったわけだ。全ての素材が変換できるわけではないようだが、かなりの数の素材が変換できる。ステージで拾えるアイテムの多くは、マルチプレイで入手できるFチケットというアイテムとお金があれば、手に入るようになっている。ただし、チケットがないと取れないアイテムは存在しないそうなので、ソロプレーヤーの方も安心してほしい。

 直接性能に関係しないが、見た目の変化が楽しめるトップス・ボトムスも大幅に追加されている。「とある魔術の禁書目録II」とのコラボによる「常盤台中学校制服上下セット+ゴーグル」なんて装備の存在も公式ブログで公開されている。また、ヘアチェンジでの選択肢も増えている。

■ 新アラガミを追加し、従来のアラガミには調整が施された

 「ハンニバル」などの新アラガミ追加に加え、従来のアラガミについても、攻撃力や攻撃判定などに手が加えられた。大きく変化を感じられたのが、食事行動に入ったり、一定時間知覚範囲から離脱すると攻撃対象から外れる点。チャレンジミッションなどで1人で複数のアラガミと戦う場合には特にありがたい変更点だ。

新アラガミ「ハンニバル」。これまでのアラガミとは違った攻撃手段を持っている。スピーディーな動きに翻弄されないように立ち回りたい

■ アバターカードなど、その他の追加・変更点

 本作から追加されたアバターカードには、キャラクターのプロフィール(名前や装備情報)、アナグラ日誌(プレイ内容により自動更新される日毎の記録)、戦闘記録(刀身・銃身・装甲の使用状況やヒットレートなど)、ミッション記録(マルチ・シングル・ソロでのミッションクリア回数とクリアタイム)、アラガミ討伐記録(アラガミ別の討伐回数)、メンバー記録(NPCとの同行回数やリンクバースト回数など)が記されている。戦闘記録はプレーヤーによって大きく違いが出そうで面白い。多くのプレーヤーの戦闘記録を見てみたいものだ。

 アバターカードの交換は、マルチプレイ時にアナグラで直接交換をするか、スタートメニューにある「TRADE AVATAR IN SLEEP MODE」で行なう。これはPSPをスリープモードへ移行してカードを交換してくれるすれ違いカード交換機能。近くに同じ状態になっているプレーヤーがいれば自動で交換してくれるわけだ。また、前述の通り、交換した相手をNPCとしてミッションに連れていくことができる。

多くの情報が記されているアバターカード。アナグラ日誌には、ミッションのクリアタイム、同行者、破壊した部位、作成した装備までもが自動で記録されていくすれ違いカード交換状態にして、街中を歩けば、多くのアバターカードがゲットできるかも

 地味に嬉しいのが一時停止機能。移動中など、中断しなければならない場合に役立つ。通常、メニューから選択して行なうのだが、PSPをサスペンド状態にした場合にも自動で一時停止にしてくれる。また、ミッションリタイヤ機能も追加されている。

 他にも自室のターミナルではアーカイブとしてムービー、BGM、ボイス鑑賞が可能。ムービーでは、ストーリーに関連するものやチュートリアルといった戦闘に役立つものが用意されている。バレットやアバターカードでの文字入力の際に漢字が使えるようになどの追加・変更点も存在する。

通勤、通学時のプレイなど、中断せざるを得ない状況で嬉しい一時停止機能アーカイブではチュートリアルや「ゴッドイーター」ダイジェストムービーなどが鑑賞できる要望の多かったという漢字入力に対応。バレット名やアバターカードでのメッセージ入力で使用可能


■ 前作「ゴッドイーター」から、「バースト」体験版からなど、条件が選べるデータ移行

 前作や体験版をプレイしている人にとって、最も気になる点の1つがデータ移行だろう。データ移行は、「ゴッドイーター」のデータを移行、「バースト」のデータを移行と大きく2つに分けられる。「バースト」のデータ移行は、「バースト」体験版や「バースト」製品版からのデータ移行を意味する。

 なお、「ゴッドイーター」のデータと「バースト」体験版のデータをマージして移行することはできないので注意してほしい。

■ 前作「ゴッドイーター」からのデータ移行

 最初に「ゴッドイーター」からのデータ移行について説明したい。この場合の選択肢は、「はじめからやり直す」、「はじめからやり直す[装備のみ]」、「つづきから」、「つづきから[装備のみ]」の4つ。

 「はじめからやり直す」は、ストーリーをはじめからプレイするもので、一部を除く装備とアイテム、最大10万fcまでを引き継げる。除かれるのは強化パーツ「高速照準」、「精密射撃」、「強襲強化」とアイテム「デトックス錠改」、「アンチリーク錠改」、「アンチジャミング剤改」。強化パーツは換金され、アイテムは代替品に置き換わる。せっかく貯めたお金が……と嘆く必要はない。そのままの金額が戻ってくるわけではないが、お金を素材などのアイテムに変えておけば、引継ぎ後に売ることでお金は得られるし、消費アイテムを大量に用意した状態で引き継げば、10万fcで足りないなんてことは起きないだろう。知っておいてもらいたいのは、わざわざデータを移行しつつも最初からプレイすることの意味だ。公式ブログに“「成長前のアリサが気になる!」という方はぜひ、製品版へのセーブデータ引き継ぎ時に「はじめからプレイ」を選択して頂ければ、と思います”という吉村氏のコメントにある通り、「バースト」では最初からプレイすることでのみ、体験できる内容が存在するのだ。

 「はじめからやり直す[装備のみ]」では、所持金とアイテムを一切移行せず、装備だけを引き継いで、ゲームをはじめからプレイする。

 「つづきから」は、難易度7(エンディング後から)からゲームをプレイする。その他の引継ぎに関しては「はじめからやり直す」と同様だ。

 「つづきから[装備のみ]」では、所持金とアイテムを一切移行せず、装備だけを引き継いで難易度7(エンディング後から)からゲームをプレイする。

 データの移行をしても元のデータが消えることはなく、1つの「ゴッドイーター」のデータから、3つの「ゴッドイーターバースト」のデータを作成することも可能だ。

前作「ゴッドイーター」からのデータ移行は、「はじめからやり直す」、「はじめからやり直す[装備のみ]」、「つづきから」、「つづきから[装備のみ]」から選択できる

 これら「ゴッドイーター」のデータを移行してプレイする場合、強力な装備で楽に進めたいと考えている人に注意してもらいたいことがある。それは、使える装備のランクはストーリーの進行状況に依存すること。そのため、「はじめからやり直す」、「はじめからやり直す[装備のみ]」なら、高ランクだけでなく、低ランクの装備を作っておくことを、「つづきから」、「つづきから[装備のみ]」なら、ランク6や7~の装備を作っておくことをオススメしたい。なお、「つづきから」、「つづきから[装備のみ]」の場合、汎用性の高い「ナイフ 序」といった装備を所持した状態でスタートするため、初期装備で難易度7からのミッションに挑まなくてはならないなんてことはないので安心してほしい。

 前作「ゴッドイーター」のランク10装備は、今回の高難易度ミッションやチャレンジミッションで通用するのか?という疑問もあることだろう。これについてはハッキリ通用する!と断言できる。全装備を試したわけではなく、プレイしていないダウンロードミッションについてはなんともいえないが、調整が加えられたことで前作よりも強力になっている印象を受けたほどだ。

■ 「バースト」からのデータ移行

 次に紹介するのは、「バースト」製品版からのデータ移行について。この場合は、「はじめからやり直す」、「はじめからやり直す[装備のみ]」、「はじめからやり直す[全移行]」の3つから選択できる。これら3つに共通していて「ゴッドイーター」からのデータ移行にないのが、「アバターカード」のデータが引き継げる点。また、「バースト」製品版からのデータ移行ではストーリーは全てはじめからとなる。装備の使用制限に関しては「ゴッドイーター」からのデータ移行と同じだ。

 「はじめからやり直す」は、所持金10万fcまでの制限だけで、それ以外の装備やアイテムを全て引き継いだ状態で、はじめからプレイする。

 「はじめからやり直す[装備のみ]」は、装備のみを引き継ぎ、所持金やアイテムを引き継がず、はじめからプレイする。

 「はじめからやり直す[全移行]」は、所持金を含む、全てのデータを完全に引き継いではじめからプレイする。

 なお、「バースト」からのデータ移行する場合、セーブスロットの変更は不可となっている。

「バースト」の製品版からのデータ移行には「はじめからやり直す」、「はじめからやり直す[装備のみ]」、「はじめからやり直す[全移行]」が用意されている。どれを選んでもストーリーの進行状況を引き継ぐことはできない

 「ゴッドイーター」からでも「バースト」からでも、キャラクターの名前・性別・容姿(ヘアスタイル、ヘアカラー、フェイス、スキン)・服装(トップス、ボトムス)・ボイスが変更できる。名前や性別を変えて新たな気持ちでプレイするもよし、変更せずプレイするもよしだ。ただし、コードネームは変更できない。

どちらからデータを移行しても、名前・性別・容姿・服装・ボイスが変更できる。プレイ後でもヘアスタイル・ヘアカラー・トップス・ボトムスのみ、ターミナルで変更可能だ

■ 「バースト」体験版からのデータ移行

 体験版からのデータ移行では、装備や所持品を引き継ぎ、ストーリー進捗に関しては「はじめからやり直す」か「つづきから」の2つの選択肢が選べる。なお、データ移行関連に関しては、公式blogでも紹介されているので、確認いただきたい。

移行後にストーリー進捗に合わせて装備の使用制限が出ることもあるが、コードネームが変更不可以外はダイレクトに移行が可能。ストーリー進捗に関しては「はじめからやり直す」こともできるし、「つづきから」プレイすることもできる

【2010年10月22日追記】
データ移行関連の記述に誤りがありましたので、訂正いたしました。



■ 無料DLCによるミッション追加

 無料DLCによるミッション追加も健在。下記表の通り、既に2011年4月までの配信予定が組まれている。前作ではかなりの数のミッションが配信されたこともあり、本作でも多くのミッション追加が予想される。


DLC配信予定
2010年
11月下旬新規アラガミ「ヴィーナス」(電撃3誌+Side-BN募集企画)
12月下旬ファミ通共闘開発 第1種接触禁忌アラガミ「カリギュラ」
2011年
1月下旬コラボレーション装備祭(仮称)
2月下旬ユーザー募集神機配信企画(ファミ通、電撃PS、ゲーマガ)
3月下旬第1種接触禁忌アラガミ登場予定
4月下旬完全新規アラガミ登場予定


■ 最後に

 新システムや従来のシステムの改善により、さらにスピードとアクション性のアップしたバトル、新たなストーリーが楽しめるミッション、アラガミ・装備追加によるやり込み要素の追加、無料の追加DLCによる長期的な遊びなど、至れりつくせりでファン垂涎の本作。特にバトルにおいては前作を遥かに凌いでおり、より爽快で緊張感のあるバトルが堪能できた。

 前作より確実に面白くなったといえるし、アペンド版ならたった2,100円という安価で購入できる。前作ファンなら買い一択だ。もちろん本作は拡張ディスクなので、追加されたミッション数は前作と比べたら少ないが、今後、無料DLCでの追加も予定されているし、正直な話、もっと高くてもいいのにと思えてしまうほどであった。短期間でこれほどのタイトルを完成させた開発スタッフに感謝したい。

 購入を悩んでいるなら、まずは無料体験版をダウンロードしてもらうのが1番だ。本作の魅力を理解するのに十分な内容、ボリュームとなっているし、データの引き継ぎも可能だ。体験版はPlayStation Storeからもダウンロードが可能となっているので、是非、本作の魅力を味わってもらいたい。



(C) 2010 NBGI

(2010年10月21日)

[Reported by 木原卓 ]