オンラインゲームレビュー

“かわいすぎるMMORPG”は
結構バトルが熱い“肉食系MMO”だった!

「DIVINA」



 「ルーセントハート」でスマッシュヒットを飛ばした台湾PlayCooのWindows用新作MMORPG「DIVINA」が好調だ。“かわいすぎるMMORPG”というキャッチフレーズで、キャラクターやアバターの可愛らしさを前面に押し出し、3Dライトユーザー向けMMORPGの中で存在感を増している。

 しかしただ可愛いだけではない。2種類の職業を使い分ける「ダブルキャスト」システムや、パートナーとなるNPCを育てる「ソウルメイト」システム、MMORPGの中にブラウザゲームの要素を盛り込んだ「テリトリーシステム」など、戦闘を楽しむための様々なシステムが盛り込まれている、可愛い見ためとは裏腹に意外とやり応えのあるゲームでもある。

 クローズドβテスト(CBT)のファーストインプレッションをお伝えした前回の記事では、ゲームの基本的なシステムや序盤のストーリーなどを紹介した。今回は、正式サービス後に導入された仕様や、序盤から中盤にかけてのプレイに対するインプレッションを中心に「DIVINA」というゲームをさらに掘り下げてみたい。



■ 正式サービスから釘宮理恵さんゴトウモエさんのボイスが追加

スタート地点は、崩壊した後の陰鬱な世界
50年前の崩壊前の世界は、いまだ平和で美しい

 まずは簡単に世界観のおさらいをしておこう。「DIVINA」の舞台は3つの階層に分かれている。上層界は神族、中層界は人間、下層界は魔族の世界で、親族の長「オーディン」は魔族の長「ロキ」と対立状態にある。

 主人公が世界に降り立った時、世界はすでに崩壊を迎えている。主人公はそこで記憶を失った謎の少女クラリスと出会い、崩壊の50年前にタイムスリップする。プレーヤーはクエストをこなしながら、世界崩壊の原因や、時間の壁を超えた理由を探していく。

 正式サービスは9月24日に開始された。正式サービスと同時に、サーバー選択画面の曲が、声優の堀江由衣さんの歌うテーマソング「True truly love」に変わり、キャラクターボイスに声優の釘宮理恵さん、ゴトウモエさんらの声が新たに選択できるようになるなど、ライトユーザーを意識したサービスが盛り込まれた。

 また、当初はフィールドでのPKが可能なPvPサーバーの導入が予定されていたが、ユーザーの要望を反映してか、現在3つあるサーバーはPvEのみと、こちらも全体にライト向けの調整を感じる。

 キャラクターの成長が早く、短時間のプレイでも強くなっていくのを実感できるのも、まとまったプレイ時間を取れない人にはありがたいだろう。本作はゲームを起動するとすぐに長時間プレイに対する注意書きが表示され、長時間プレイしていると画面右側にプレイ時間が長すぎることを注意するアラートが点滅し始める。プレイもソロが主体で、短い時間に遊べるような設計になっている。

 キャラクターの移動はWASDとマウスクリックの両方が可能。システムアイコンは右側にまとめられていて、使わない時には収納しておける。UIや使用するキーは細かいカスタマイズが可能で、丁寧な作りを感じる。

 移動はクエストブックで目的のNPCやモンスターの名前をクリックしたり、大マップの行きたい場所をクリックすれば自動的に動いてくれる便利設計。ただし、オート移動の精度はそれほどよくないので、アクティブのいる場所では慎重に使った方がいい。UIは全体的に前作「ルーセントハート」からの進化を感じることができる。


【スクリーンショット】
UIはカスタマイズ性が高く使いやすい
マップウインドウには、そのエリアにいるNPCの一覧も表示されるクエストブックからは、現在受けているクエストだけでなく達成済みと未受託のクエストも確認できる




■ どの職業でも、序盤はソロでストレスフリーのサクサク成長

キャラクター選択画面。選べる職業の種類は5つ

 キャラクターはマップのあちこちにあるクエストを順番にクリアしていくだけで、かなりサクサクと成長していく。1日2~3時間のプレイでも数日で、ゲームの主要コンテンツが利用できるようになるレベル30に近いキャラクターを育てることができる。

 プレーヤーが選べる職種は「ファイター」、「ウィザード」、「クレリック」、「レンジャー」、「忍者」の5種類。ファイターはパーティープレイでは頼れる盾、ウィザードは範囲魔法や強力な攻撃魔法を得意とし、レンジャーは遠距離攻撃と罠でトリッキーな攻撃が楽しい、忍者は近接攻撃と遁術のハイブリッドな攻撃が特徴、クレリックは回復魔法と敵を弱体化させる魔法に長けている。

 多少成長スピードに差はあるが、どの職業でもソロで行き詰ることはない。途中いくつかパーティープレイ推奨のボスも出てくるのだが、筆者はすべてソロで倒してしまった。逆に、本作はややパーティープレイの存在感が希薄だと言える。レベル30以降になると現われるインスタンスダンジョンまでは、ほぼソロプレイが可能なので、野外フィールドでパーティーを見ることはほとんどない。

 クエストは、敵を何匹倒してこいといったお使いが中心だ。モンスターは種類ごとにエリアのあちこちで群れを作っている。中には一回り大きいネームドボスが混じっている群れもある。レベルが低いうちはほとんどノンアクティブなので心配ないが、システィア水源にいる「メルパフドギー」だけは要注意だ。アクティブモンスターで、スタン攻撃を使ってくるので、囲まれると逃げ出せないまま倒されてしまうことが何度もあった。

 スキルはそれぞれの職業の教官から有料で教えてもらう。お金はクエストの報酬やいらないアイテムのNPC売りで貯まるので、スキル入手に困ることはまずない。覚えたスキルはショートカットにセットして使う。

 ショートカットの数は初期設定で24、最大で60個まで表示できるが、最初のうちは覚えられるスキルの数がそれほど多くないので、スキル全部と回復用のポーションをセットしてもレベル30程度ではまだ余裕がある。

 5本のショートカットバーのうち1本はダブルキャストでも切りかわらない共用バーなので、アイテム関連はここにまとめれば便利だ。バーの形は横1列、縦1列などバー単位で6通りのカスタマイズができる。


【スクリーンショット】
スキルは、それぞれの職業の教官から有料で教えてもらえるフィールドにもクエストをくれるNPCがいる
ストーリークエストの区切りには、パーティーを組んだ強力なボスが出現する部下を倒すと、ボス自ら巨大なサメに変身して襲ってくる
レベル30までは「システィア」を舞台にした陰謀ストーリーが進むクエストがなくなったら、何度でも受けられる反復クエストでレベル上げ




■ 「生産」、「シックスセンス」、「アビリティ」でキャラクターを強化

成長要素について何かとアドバイスをくれる謎の男。なにか裏がありそうだが……

 キャラクターにはスキルとステータス以外に「アビリティ」と「シックスセンス」という成長要素がある。

 「アビリティ」は職業の特性を強化するもの。例えばクレリックには回復系を強化する「光明」と、攻撃系を強化する「暗黒」の2系統、ウィザードには、魔法の攻撃力自体を伸ばす「壊滅」と、魔法の命中力や魔法攻撃からの回避力を伸ばす「神秘」の2系統がある。

 レベルアップ時に手に入るAP(アビリティポイント)を振り分けていく。1つ上げるだけでも技の性能がかなり向上するうえに、振り直すことはできないので、キャラクターの個性を決定づける重要な要素となる。

 もう1つの「シックスセンス」は「雫」というアイテムを使って、ステータスを上げたり、新しいスキルを身につけたりする。「雫」は最初の数個はクエストで入手できるが、強いものはボスからのドロップになるようだ。

 装備のステータスは「魔法陣」というスロットに「コア」と4つの「マテリア」をセットすることで反映される。アバターには一部の特殊なものを除いてステータスはついていないので、自由な着せ替えが可能だ。「マテリア」と「コア」は同系統のものをセットで使うことで、セット効果のボーナスがつく。

 「コア」と武器は生産で作ることもできる。フィールドにあるカードの供給地点でカードを採取して、それを街にある生産施設で使う。カードの採取地点にはいつもたくさんのキャラクターが常駐して、せっせと採取に励んでいる。装備は「強化石」や「付与石」で強化することもできる。

 しかしレベルがサクサク上がっている間は、店売りの武器やクエストでもらえる装備、雑魚モンスターからドロップする「マテリア」で十分事足りる。インスタンスダンジョンに行く機会が増えて、そろそろレベルが上がりにくくなったと感じる辺りから装備作りに着手するくらいでも遅いということはない。


【スクリーンショット】
クレリックのアビリティ「光明」。主にヒールの能力を高める系統だウィザードのアビリティとシックスセンス。シックスセンスはダブルキャストで職業を変えても変わらない
生産には成功率があり、レアなものほど作るのが難しくなる装備画面の左にあるのが「魔法陣」。アクセサリーのように見た目に反映されない装備にはステータスがついている
フィールドにあるカードの供給ポイント。いつもプレーヤーでにぎわっている「コア」と「武器」の生産ポイントは拠点となる各街にある




■ どちらが好み? 頑張り屋の「お洒落ネズミ」、シニカルな「不幸ウサギ」

クエスト報酬としてもらえるソウルメイト「不幸ウサギ」

 戦闘で頼りになるのは、“50年前の世界”に戻るクエストの報酬としてもらえる「ソウルメイト」だ。本作には「ソウルメイト」、「騎乗ペット」、「フェアリーペット」という3種類のペットがいる。「ソウルメイト」は成長要素があり、最も親しく付き合うことになる相棒だ。

 クエストの報酬で選べる「ソウルメイト」は「お洒落ネズミ」と「不幸ウサギ」の2種類。「お洒落ネズミ」はポジティブな頑張り屋。一本気に主人を守ってくれる。不幸ウサギは何かとネガティブなことを口にするが、好感度が上がってくると「マスターの横で寝るよ」などとぐっと来るくらい可愛いことを言うので、そのギャップを楽しみたいかたにはオススメだ。

 ソウルメイトからの好感度は、ソウルメイトとの会話で上昇していく。会話は30分に1度で、1回に上昇する量は選んだ会話のテーマによってランダムに決まる。しかし戦闘中にうっかり死なせてしまうと、好感度がガクンと下がってしまうので、何度か死なせてしまうと最初の愚痴が多い状態に戻ってしまう。

 ソウルメイトの能力は「教育」で強化していく。教育では1回で1つのステータスを上昇させることができ、どのステータスを上昇させたかで西洋の方向性が変わる。最初は「原型」からスタートして、レベル13で「魔法タイプ」か「物理タイプ」に分かれる。その後レベル41でさらに攻撃系や支援系などに分かれていく。

 教育するには実時間が必要で、レベルが上がると1回の教育に必要な時間は2時間以上に伸びていく。また、街にいるソウルメイト管理人からスキルを入手すれば、例えば「物理タイプ」なら剣を使った物理攻撃や、敵を引き付ける挑発を覚えさせることができる。他にも、プレーヤーの代わりに生産素材を取りに行ったり「宝探し」でアイテムを収集してくる「代行」というスキルも成長途中で覚える。

 しかし「代行」に出している間は連れ歩けないので、収集は自分が不在の時に行ない、普段はソウルメイトを連れ歩いているプレーヤーが多い印象を受けた。筆者の連れているウサギもブツクサ文句を言いながらも一生懸命敵を挑発して働いていくれる。その姿が健気でかわいいので、一緒に戦っていて楽しい。おそらくそう思ってるプレーヤーは多いのではないだろうか?

 ちなみに他の2つ「騎乗ペット」は文字通り移動に使うペットで、無料でもらえる馬や、課金アイテムのカエル、ドロップで入手できるものなどがある。

 「フェアリーペット」はレベル30から入手できるようになるペットで、召喚するとキャラクターのステータスを上げてくれる。フェアリーペットを入手するには「聖泉霊素」というアイテムが60必要になるが、これは1日最大5個しか取れない。また育成するには「霊素」というアイテムが必要となる。これはデイリークエストやNPC販売で入手できる。


【スクリーンショット】
最初の「ソウルメイト」はクエストの報酬として無料で手に入る「ソウルメイト」は最初は「原型」という無属性の状態からスタート
ソウルメイトのステータス画面。中央上にあるハートが友好度を表す「教育」では6つのステータスのどれかを上昇させる
鳥の姿をした「騎乗ペット」プレーヤーの右側に浮いてるのが「フェアリーペット」




■ ポーション生産からボーナスまで機能多彩な「テリトリー」

「テリトリー」の画面はいつでも開いて確認することができる

 先ほど、ほとんどの戦闘はソロ可能なのでパーティーで動く必然性は薄いと書いたが、だからといって本作はソロプレイに特化したオンラインゲームなのかというと、そういうわけではない。コミュニティの協力が欠かせない要素はいくつかあるが、その中でも筆頭は正式サービスから導入された「テリトリー」だ。

 「テリトリー」は「クラン」単位で持てる領地だ。個人領地とクラン領地があり、どちらにも資源地や施設を建設できる。資源地は「木材」を集める「伐採場」、「石材」を集める「石切場」、「鉱物」を集める「採掘場」がある。ここで集めた資源を使って個人やクランの施設を作っていく。

 資源の収集や施設の生産は、セットしておけば自動で行なわれるが、実時間が必要になる。この辺りはブラウザゲームによくあるシステムがほぼそのままMMORPGに持ち込まれているので、このタイプのブラウザゲームを遊んだことがあればピンと来るだろう。初期街の「システィア」にいるテリトリー管理人は、テリトリーの建設や育成に関するチュートリアルクエストをくれるので、その案内に従えば初めての人でも問題なく施設を増やして行ける上に、報酬として資源がもらえる。

 個人領地の施設では、HPやMPを回復させるポーションや、ステータスを一時的に上昇させる「ピラー」を生産できる。薬はレベルの低いものは店でも購入できるが、ピラーはクエストやドロップでしか入手できないうえに、ボス戦では使用している人が多いので生産施設はぜひ作っておきたい。

 クラン領地の施設では、ワールドマップ内の「特殊拠点」を開発するために必要なアイテムを生産できる。「特殊拠点」は「システィア水源」や「掠奪者の巣窟」といった戦闘フィールドごとに存在しており、開発するとそのフィールドに入った時、そこだけで使える特別なスキルを獲得したり、クランのメンバーだけが入れる特別なインスタンスダンジョンが現われたりする。例えば「掠奪者の巣窟」では「捕食本能」というスキルを使えるようになる。

 個人領地の施設レベルを上げるためには、クランクエストなどをこなしてクランのレベルを上げなくてはならない。それには人数が必要になるので、大きなクランに所属するほどレベル上げが簡単になるわけだ。また将来的に実装されるというクラン同士の戦争でも、人数は重要になるだろう。


【スクリーンショット】
「テリトリー」で遊ぶには「クラン」に参加する必要があるクランメンバーが共同で育てる「クラン領地」の画面
フィールドにある拠点の配置画面個人領地には各種の施設を建設することができる




■ 転職ではない、新しい職業拡張システム「ダブルキャスト」

「ダブルキャスト」を覚えると、左上のインターフェイスにEPのバーが加わる

 レベル30を超えると、もう1つの職業「ダブルキャスト」が使えるようになる。ダブルキャストは、1つになっている人の2つの側面という、本作のキーワードにもなっている要素をゲーム的に表現したもの。ダブルキャストを開眼させると、もう1つの職業がレベル25の状態からスタートする。

 スキルや装備はレベル25までのクエストで獲得できるものが一通り揃っている。ステータスはポイントだけ貯まって、振り分けされていないのでプレーヤーが手動で行なう。2つの職業の切り替えは「Z」ボタンを押すだけと至って簡単。街では何かを消費することなく何度でも切り替え可能だ。

 フィールドでの切り替えにはEP(エクスチェンジポイント)が必要になる。EPは敵を倒すたびに貯まっていき、ゲージが満タンになるとハート型の「EP球」に最大3つまでストックされる。2つのクラスはステータスが完全に独立しているので、単純にHPが倍近くに増えることになる。

 そのため、同じ職業のダブルキャストを持つ人も少なくない。ただしダブルキャストは、経験値も別カウントなので、それぞれの職業で稼ぐ必要がある。そのためまずは最初の職業を極めたいという人や、将来実装されるであろう新職業を待ってクエストを受けずに1つだけを上げている人も一定数いる。

 筆者はダブルキャストにウィザードを選んでみた。しかし、ファーストの育成が忙しくて、なかなかダブルキャストまで手が回らず、意外と手間がかかるなという印象を持った。というのも、ファーストはクエストで成長させることができたが、ダブルキャストは反復クエストや通常の狩りでしか育てられないのでファーストよりも時間がかかるからだ。筆者が所属しているクランでも、ダブルキャストを育てている人のほうが少ない状態で、まだ今の段階では有効に利用されているとはいえない印象を受けた。ファーストをプレイしていてもセカンド側に一定の経験値が入るなどの仕組みがほしいところだ。


【スクリーンショット】
「ダブルキャスト」は選び直すことができないので、慎重に考えて選びたい
「クラリス」と「クラリア」という1つの体を共有する2人の女神は「ダブルキャスト」の覚醒にも深く関わっているらしい




■ レベル30からの楽しみはインスタンスダンジョンのパーティープレイ

パーティープレイが必要なインスタンスダンジョンは、キャラクターの実力を試せるチャレンジブルなコンテンツ

 レベル30を超えると遊べるようになるもう1つの要素が、インスタンスダンジョンだ。最初に入れるのは「掠奪者の巣窟」というエリアにある「オーウェルの悔い」。「オーウェル」というカエルの顔をした神族の影がボスとして潜んでいるダンジョンだ。入場は1人でも可能だが、モンスターは強いので、パーティーを組んで挑んだほうがいい。パーティーの定員は最大5名。募集は、募集掲示板でも行なえるが、課金アイテムのメガホンを使った全体チャットで呼びかけることが多い。

 ダンジョンの戦闘では、フィールドの戦闘にはない役割分担が必要になる。特にボスは範囲攻撃や、全体魔法など危険な攻撃を連発してくるので、連携がとれていないと簡単に全滅してしまう。キャラクターが行動不能になると、街に戻って復活するか、味方に蘇生してもらうか、課金アイテムの「蘇生の苗木」を使って自力復活するかの3つから復活方法を選択できる。ダンジョンは1度出ると再入場に時間が必要になるが、中にパーティーメンバーが残っていれば即時入場可能だ。

 せっかくキャラクターを強化して、武器を作って、ペットを育ててもそれを発揮する場所がなければ楽しみも半減するというものだ。強力な敵がひしめくダンジョンは、力試しの場所として、そしてパーティープレイ独特の楽しさを味わえる場所だ。もちろんここでしか手に入らないキャラクター強化アイテム「雫」や、レアな素材、装備などのお宝も魅力的で、IDの募集はいつもチャットウインドウを賑わせている。


【スクリーンショット】
レベル30から入れるインスタンスダンジョンの入口。パーティーを待つプレーヤーで賑わう「テリトリー」を持っていれば、同じインスタンスダンジョンで別のコンテンツを楽しむことができる
いくつかのエリアが橋で繋がっている。橋の上に敵をおびき出して戦う判断を誤ると、たくさんの敵が一気にリンクして全滅することも
ボスは守護者「オーウェル」から生まれた邪悪な影プレーヤーを強制的にキノコに変える全体魔法が脅威だ




■ 序盤は快適、多様性のあるコンテンツ追加が今後のカギ

「風霧の里」は日本神話がモチーフになっている

 ちなみにプレーヤーが訪れる2番目の街「風霧の里」は日本の伝承や神話をモチーフにしている。街には提灯が下がり、鳥居が立っていたり、巻物を加えた大きなカエルの像が立っていたりする。NPCとして「浦島太郎」や「安倍晴明」などの有名人が登場する。

 オブジェ1つ1つは非常に細かく作りこまれているので、観光する楽しみはなかなかのものだ。モンスターも河童や鬼など昔話の妖怪がたくさん登場する。

 かわいいキャラクターと、和風の要素などはすべて日本市場での展開を見据えたものだ。実際、この雰囲気は日本人に好評を博しているしシステム面も及第点は越えている。しかし出来がいいだけに欲も出てくる。例えば現在は今一つ盛んとは言えないプレーヤーのコミュニケーションをもっと円滑にするため、より一層使いやすいパーティー募集や検索のシステムが欲しいところだ。

 また、正式サービスが始まってからまだ1カ月もたっていないが、すでにレベル60に到達しようとしているプレーヤーもいる。これに呼応するかのように9月28日には、早くもレベルキャップが80まで解放され、新インスタンスダンジョンやスキルが実装された。今後いかにコンテンツのボリュームを増やしていけるかが、長く生き残るタイトルになるかどうかが見えてくるだろう。かなりの意欲作だけに、今後の進化を期待したい。


【スクリーンショット】
丁寧に作りこまれた世界には、意外な発見もあり探索が楽しい



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(2010年10月7日)

[Reported by 石井聡 ]