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ID@Xbox、激しくダークで華麗な2Dアクション「EARTH WARS」

ボードゲーム風戦略RPG「リバーシクエスト」を体験

9月8日開催



 日本マイクロソフトは9月8日、品川の本社オフィスにて、独立系デベロッパーのタイトルを体験する試遊会を実施した。今回は日本の開発会社による4タイトルを体験でき、そのうち2つは開発者自身のプレゼンテーションが行なわれた。

 本稿では4タイトルの内2本、ワンオアエイトの開発した「EARTH WARS」、YokogoSystems開発の「リバーシクエスト」をレポートしたい。

「ずっと作りたかった」、とことんまでアクションと戦いにこだわれる「EARTH WARS」

「EARTH WARS」の制作を担当するワンオアエイトの取締役を務める黒木崇氏(右)と、ディレクターの黒岩太一郎氏
細かく描き込まれたグラフィックスが生む世界観が魅力だ
インターミッションのイラストにも独特の味がある

 「EARTH WARS」はRPG要素を持ったアクションゲーム。「ずっと2Dグラフィックスのゲームが作りたかった」という、ディレクターの黒岩太一郎氏の思い入れがあふれる作品となっている。本作は2015年夏発売予定で、価格は未定。

 本作は謎の敵対生物「E.B.E(イーヴァ)」の襲撃により人類は滅亡寸前まで追いやられた世界が舞台となる。人類はE.B.Eと金属を結合させた生体武装を開発しこれを人間の体に取り込んだ特殊強化兵部隊を結成、E.B.Eとの戦いを開始した。プレーヤーは特殊強化兵部隊「A.N.T.I(アンチ)」の1人として過酷な戦いを戦い抜いていく。

 「EARTH WARS」では細かく描き込まれたフィールドを進んでいく。キャラクターは剣と銃を持ち、これらを組み合わせて戦っていく。敵を跳ね上げ銃でつなげてさらにダッシュで追いついて切り上げるなど、「コンボ」の爽快感が本作の大きなセールスポイントとなっている。敵の攻撃に合わせるように剣攻撃をすると敵の攻撃を無効化する防御となったり、銃を当てることで敵のシールドを破壊し攻撃力を上げたり、多彩な駆け引きの要素がある。

 適当にボタンを押していくだけでも技が繋がり、大量の敵をザクザク切りつけることができファーストプレイでもかなりの爽快感を味わえる。しかし、「ボス」は一筋縄ではいかない。プレーヤーはキャラクターの技の組み合わせを覚え、時にはサブミッションを繰り返してキャラクターを強化して進んでいく。アクションが得意な人はテクニック高めて強大な敵に立ち向かい、アクションの腕前が低い人はやり込むことで強力なボスを倒せるようになるという。

 本作はストーリーが進む「メインミッション」と、多彩な「サブミッション」が用意されており、メインミッションに待ち構えるボスと戦うためにサブミッションでキャラクターをレベルアップさせたり、アイテムを集めてより強力なアイテムを作り出していく。本作のキャラクタービルドは自由度が高く、様々なスキルをとっていくことでキャラクターの方向性が決まっていく。

 ゲームの中盤からは、両手で剣を持ったり、巨大な剣を振るったり、両手を銃にするなど多彩な戦い方が可能だ。スキルやパラメーターも一撃のダメージを特化させたり、ブーストを強化し空中攻撃を中心にするなど、プレーヤーのこだわりで戦い方は大きく変わってくる。アイテムは属性をつけたり、いらないアイテムを消費して強化するなどが可能で、こちらも奥深い。ステージやボスによって属性を持った装備は有効になるという。

 ゲームシステムと共に、「ダークな世界観」も魅力だ。スキル画面は人間の脊髄をイメージしており、スキルを組み合わせるときに神経が繋がるような形になる。荒廃したフィールド、巨大な敵と戦うために人である要素を捨てていく人々、マッドサイエンティストそのままの強化NPCなど、人類の暗い未来を描き、戦いの過酷さを演出している。

 開発メーカーであるワンオアエイトの黒木崇氏は、本作を「作りたいものをとことんまで突き詰めて作った」と語った。ディレクターの黒岩太一郎氏はこれまで様々なゲームを手がけながら、ずっと「2Dアクションゲーム」への思いを募らせており、今回それを実現したという。世界観、アクションゲームとしてのこだわり、様々なプレイスタイルで遊べる自由度など、少人数のスタッフでゲームへの思い入れをたっぷり詰め込んだ作品だ。

【EARTH WARS(アースウォーズ)トレーラー】

【EARTH WARS】

ボードゲーム風世界観と、ひっくり返す爽快感が魅力の「リバーシクエスト」

ボードゲームのような戦闘画面

 「リバーシクエスト」は、過去iOS/Android版が発売されていたが、現在は発売終了となっている。Xbox One版の発売日、価格は未定。

 「リバーシクエスト」はファンタジー世界を舞台にしたボードゲーム風RPG。プレーヤーはサイコロを振ってフィールドを進んでいき、マス目に止まった敵と戦いを繰り広げる。戦闘の基本ルールは「リバーシ」で、フィギュア(コマ)を挟んで自軍に変えていく。フィギュアはアタッカー、ヒーラー、マナティカーなどの種類があり、同じフィギュアで挟むことで効果を発揮する。

 プレーヤーと敵にはHPが設定してあり、アタッカーのフィギュアで他のフィギュアを挟み黒の敵を味方の白にひっくり返していくことでダメージを与え、敵のHPを削っていくのが基本の戦い方となる。ヒーラー同士でフィギュアを挟むとひっくり返した数だけ回復するなど、ゲームが進むごとにフィギュアが増えていき戦術は複雑になっていく。プレーヤーはコマの数と種類を調整し、さらにアイテムなどで強化しながらステージを踏破していく。

 「リバーシクエスト」は最初はルールがつかみにくいが、覚えてくると戦略が大きく広がってくる。多数の敵をひっくり返せるリバーシの楽しさが、そのまま敵への大ダメージを与える攻撃になる爽快感がウリだ。ボードゲーム風の見た目も大きな魅力だ。

【リバーシクエスト】

(勝田哲也)