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タカラトミー、磁力で走る「リニアライナー」を9月に発売
地上から2mm浮遊して走行! スケールスピード時速500km
(2015/5/26 15:36)
タカラトミーは9月にミニチュアリニアモーターカー「リニアライナー 超電導リニアLO系スペシャルセット」を発売する。価格は35,000円(税別)。今回、銀座のイベントスペース「GAT」にてこの商品の発表会が行なわれた。
タカラトミー代表取締役社長の富山幹太郎氏は最初に、「私は中学高校は鉄道研究会で、なくなろうとする蒸気機関車の追っかけをしていた、軽い“鉄ちゃん”でした。15年ほど前に山梨でリニアモーターカーに乗りましたが特に加速がものすごかった。エクスタシーを感じるような加速感でしたね。この体験が衝撃でなんとしてもおもちゃにしたいと思いまして、車輪が透明なプラレールなども作りました。リニアモーターがいよいよ実現しようとする中、他社に負けず一番速くリニアのおもちゃを出すべく、試行錯誤して完成しました。おもちゃは時代と技術で変わっていきます。今回のはちょっとお高いですが、今後コストダウンを実現すべく、引き続き努力をしていきます」と語った。
「リニアライナー 超電導リニアLO系スペシャルセット」は4両で形成されるリニアライナー本体と、車体への充電や発進と停止、車体の速度を計測できるコントロールステーション、レールパーツ、橋桁、山梨の実験場をイメージしたトンネルと陸橋で構成されている。コントロールステーションにはACアダプターか、単3電池10本を使用し、車体には有線でバッテリー充電を行なう。30分の充電で、約20分の走行が可能だ。
リニアライナーは「磁力浮遊」と「磁力走行」の2つのシステムで走行する。レールに取り付けられた帯状の磁石と、車両の四隅に搭載した4つの磁石を反発させることで、車両が2mmレールから上昇する。そしてレール中央と、車体中央につけられた電磁石を活用することで車体が進む。これは「高速磁気センサー」で「推進用コイル」を使うことで走行が可能となる。玩具のサイズは約1/90であり、スケール時速500km、実際の速度で時速6から7kmで走行できる。これはプラレールの数倍の速度だという。
「リニアライナー 超電導リニアLO系スペシャルセット」は対象年齢は8歳以上だが、タカラトミーは60歳以上の“シニア層”も重要なターゲットとしてみているという。大阪万博など、リニアモーターカーに一番強いあこがれを持つ層が、本商品の購入者の40%近くがこの商品の購入層ではないかと予想しているという。この商品展開もシニア層を意識した車両を検討しているとのこと。追加のレールは、複線構造や切り替えポイント付きなども考えているということだ。