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「FFXIV 蒼天のイシュガルド」欧州メディア向けブリーフィングを開催

欧州データセンターは年内オープン、韓国サービスは夏スタート、Mac版も触ったよ

5月21日開催

 スクウェア・エニックスは、「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」の欧州メディアツアーを現地時間の5月18日より開催した。メディアツアーでは、史上初となる「蒼天のイシュガルド」の試遊が実施され、ジョブ、フィールド、インスタンスダンジョン、F.A.T.E.などいくつかのコンテンツを実際にプレイすることができた。体験レポートについてはコンテンツ別に、別稿にて詳しくお届けすることにして、本稿ではイベントの開幕に行なわれた。プレスカンファレンスの模様と、イベントの概要をお届けしよう。

【シャラン城】
会場になったのはなんとお城! 英独仏のメディアを日替わりで集め連日メディアイベントを実施した

プレゼンテーションは現地スタッフが英語で行なっていた
プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏は、終日インタビュー対応
今回は会場となった城に宿泊しているというが、「とにかく寒いです」と吉田氏

 開幕イベントとして実施されたプレゼンテーションでは、欧州メディア向けに「蒼天のイシュガルド」の概要が改めて公開された。発表内容自体は、日本で実施された「蒼天のイシュガルド」ワールドプレミアとほぼ同等で、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」の実績の紹介を皮切りに、「蒼天のイシュガルド」の各種コンテンツについて紹介された。

 また、「蒼天のイシュガルド」の発売に合わせて、「FFXIV」初となるMac版のリリースや、Direct X11への対応といった新たな試みを盛り込みつつ、エキスパンションでありながら、スタンドアロンRPG1本分と同等のコンテンツボリュームを盛り込んでいることをアピール。実際、欧州のメディアからは、エキスパンションとしては桁違いのコンテンツボリュームに驚きの声が上がったようだ。なお、「FFXIV」としては6カ国語目の言語対応となる韓国語版も今夏ローンチすることを明らかにした。

 欧州向けの発表としては、以前より告知されている欧州データセンターに関する進捗が発表された。すでにサーバー設備の購入などは完了しており、2015年中の稼働開始を見込む。対象ワールドは、EU向けとされているワールドすべて。欧州データセンター稼働に合わせて長時間のメンテナンスを実施し、対象ワールドのデータをすべてコピーする。メンテナンス終了後にログインするとラグが減って快適になっているという寸法だ。

 データセンターの設置場所については、物理的に近い方が有利となるため、事前には公開しない方針。欧州はフランスを筆頭に「FF」シリーズのファンが多い地域で、「FFXIV」としても非常に力を入れている地域だが、データセンター設置を機に一層盛り上がることになりそうだ。

 プレゼンテーションでは、プロデューサーレターLIVEでも公開された植松伸夫氏が手がけた「蒼天のイシュガルド」メインテーマ「Dragonsong」プロモーションビデオが公開されたほか、今回の体験会の目玉である新ジョブおよび、既存ジョブのレベル60状態のアクションを収録したジョブトレーラー、そして一気に8つも実装されるというインスタンスダンジョンの雰囲気が掴めるウォークスルートレーラーが次々に公開され、いやが上にもエキスパンションへの期待を膨らませてくれた。

【プレゼンテーション資料】
韓国サービスは今夏開始予定
「蒼天のイシュガルド」はMac版も発売
欧州データセンターは2015年内に稼働開始予定
メインストーリーだけで50時間以上のボリューム

試遊エリア
ここは本来、プロデューサーレターLIVEを行なうはずだった書斎

 プレゼンテーション後にはすぐ試遊が開始された。会場には16台の試遊台が設置され、あらかじめ用意されたコンテンツを自由にプレイする事ができた。そのプレイレポートについては別稿にてたっぷりお届けするつもりだが、嬉しい誤算はMac版も試遊可能な形で公開されていたことだ。開発最終調整中ということで一部パフォーマンスの低下は見られたものの、Bootcamp等を介さずに、Macでそのまま「FFXIV」が動く感動は大きい。

 今回はGeForce GT 750Mを搭載したMac Book Pro with Retina 15インチで試遊することができた。当然のことながらゲームの内容はWindows版とまったく同じで、Direct X11には対応していないものの、プレイステーション 4を上回るDirect X9相当のグラフィックスでゲームが楽しめる。表示解像度は1,680×1,050で、もともとMac Book Proが2,880×1,440という変則的な解像度を採用しているため、フルHDで楽しむことはできなかったが、1,680×1,050の解像度で30fps前後で快適に楽しむことができた。

 キーボードがWindowsと違うため、キー割り当てが異なるというのが玉に瑕だが、今回は体験できなかったもののゲームパッドへの対応もすでに完了し、Windows版と同等の操作感でプレイできるということで、ハイスペックなMacをお持ちのMacユーザーは待望のMac版フルスペックMMORPGのリリースとなる。すでにWindows版でプレイしている人やBootcampを介してプレイしている人は、それをリプレイスするほどのインパクトはないが、未体験者はぜひこの機会にMMORPGを体験してみてはいかがだろうか。

【Mac版】
試遊エリアにさりげなく置いてあったMac版。Mac OS上からランチャーが立ち上がり、「FFXIV」が起動するのはちょっとした感動がある
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(中村聖司)