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【ワンフェス2015冬】様々な企画展示を行なっていたグッスマブース

“純国産フィギュア”の制作工程を会場で実演、謎の可動フィギュアも!

2月8日開催



会場:幕張メッセ

左からくらすけとカホタン、そして「翠星のガルガンティア」のデフォルメチェインバーが揃って登場。現場では倉吉市の名物「打吹公園だんご」もふるまわれた
完成した「ねんどろいど 桜ミク Bloom in Japan」(2015年3月発売予定、価格4,500円)。打吹公園だんごと甘酒のセットも付属する。オンライン販売のほか、倉吉市への「ふるさと納税」による贈呈品としても入手できた(現在予約は締め切られている)

 「ワンダーフェスティバル 2015[冬]」のグッドスマイルカンパニーブースはフィギュアの展示やステージだけでなく、様々な企画展示コーナーも設けられていた。

 その中でも昨年12月に竣工された同社の国内工場を、デモンストレーションを交えて紹介する「楽月工場紹介コーナー」には、買い物などを終えて一息ついた多くの来場者が足を止め、その内容を興味深く眺めていた。本稿ではこれらの企画展示を取り上げたい。

 鳥取県倉吉市に竣工されたグッドスマイルカンパニーの楽月工場は、これまでのフィギュアの生産拠点だった中国の人件費高騰の懸念と、国内の技術の蓄積と発展を見据え、2014年12月から正式稼働し、既に「桜ミク Bloom in Japan」、「figma馬」など、メイドインジャパン商品の生産も開始されている。

 今回、この工場をアピールする「楽月工場紹介コーナー」が出展されていた。コーナーは、所在地である鳥取県倉吉市の白壁土蔵のイメージでレイアウトされ、倉吉市のご当地キャラクター「くらすけ」や、グッドスマイルカンパニーのキャラクター「カホタン」と一緒に写真を撮ったりできる「グリーティング」なども行なわれていた。

 さらに、工場内の様子を立体化した模型や「ねんどろいど 桜ミク Bloom in Japan」のパーツ彩色工程の見本、楽月工場竣工までの過程を撮影したビデオ映像などが流され、来場者の興味を引いていた。また会場内には、パーツを成形するための射出成形機や、フィギュア(ねんどろいど)の顔を印刷するタンポ印刷(エッチングされた板から転写体にインキを転写する方式)の機器などが持ち込まれ、その場でのデモンストレーションも行なわれていた。

【タンポ印刷デモ】
ねんどろいどの「のっぺら顔」にくらすけ君の顔を印刷するデモ

【楽月工場紹介コーナー】
楽月工場内部の模型。模型の右にある成形機で成型されたパーツが中央付近の部屋の区画で塗装され、左で検品、組立、梱包が行なわれるのだ
フィギュアの素材となる、粒状のプラスチック原料「PVCペレット」。これはねんどろいどシリーズに使われるもので、それぞれが調色されている。同工場で生産される「figma 馬」、茶と白の2種、2015年6月発売予定、各4,000円(税別)も展示されていた
日精樹脂工業株式会社の射出成形機「NEX80III」。写真中央付近の銀色の投入口からペレットを入れると中でそれが溶かされて、左側にある金型に注入され、パーツが成形され、下のバスケットに落ちる仕組みだ
こちらが成形されたパーツ。ねんどろいどミクの髪の毛の一式が完成している。同時に排出されるランナー(金型に流し込むときのパーツ枠にできる不要パーツ)は、何度かリサイクルして使用するそうだ
射出成形機には、竣工時に工場内でのライブペイントを行なったアーティスト、デイビッド・チョー氏によるスプレーアートがほどこされている。楽月工場にはこれが8台あるとのこと
「ねんどろいど 桜ミク Bloom in Japan」のパーツの彩色工程を一覧にしたパネル。そのほとんどが手塗りによって行なわれるのだ
楽月工場竣工までのビデオが上映されていた。塗装技術者がトレーニングするシーンなどもあり、興味深い内容だった
顔などに施されるタンポ印刷は、来場者がその場でねんどろいどの「のっぺら顔」を100円で購入し、その場で顔を印刷してくれるというデモが行なわれていた
くらすけ君の顔がプリントされた顔パーツ。来場者はそのまま持ち帰っていい。手持ちのねんどろいどにそのまま使うことができるのだ

【スピーシーズのモーションフィギュア「MF303」】
スピーシーズのモーションフィギュア「MF303」。LINUX(RaspberryPi)制御で動く素体で、3DCGソフト「MikuMikuDance」で作ったモーションでダンスを踊れるようになっていた。2015年3月には、開発向け評価セットとして、30万円以下の価格で販売予定。欲しい人には一般でも購入可能とのこと

【その他の企画展示】
香港のthreeAより発売される、「METAL GEAR SOLID」の「メタルギア REX ハーフサイズ版(仮)」(写真右)と「メタルギア REY ハーフサイズ版(仮)」。全高40cm前後という巨大サイズで発売されたそれぞれを、ハーフサイズに縮小したものだ。ともに発売時期、価格は未定
こちらはthreezeroの、「タイタンフォール」の「ストライダー」。既に発売された同スケールの「アトラス」に続く、ビッグサイズでフィギュア化される。発売時期、価格ともに未定
クリエイターチーム「テラソラル」とのコラボによるソックスブランド「ACIMOV(アシモフ)。500年後の地球衛星軌道上に飛ばすための、カルチャーを記録したソックスをデザインし発売する
ソックスは「ストリートファイターII」「魔法の天使クリィミーマミ」などがモチーフとなる予定だ、写真の「リュウ」のドット絵柄は3月発売予定、2,300円(税別)
FOSTEXのヘッドフォン「KOTORI」をアニメやマンガをモチーフとして発売する「KOTORI loves.」から、「Persona4 the Golden ANIMATION」のキャラクターをモチーフとしたイヤフォンが展示されていた。全8種類で展開、発売時期、価格ともに未定
「原型師相談所」のコーナーでは、プロの原型師から相談者が造形についてアドバイスを受けられるというもの。予約制で当日は常に来場者が相談をしていた
VRヘッドセット「Oculus Rift」を使った映像デモンストレーションのコーナー。「ミス・モノクローム」と「翠星のガルガンティア チェインバー登場体験」の2種類のスペシャル映像が用意されていた

(稲元徹也)