ニュース
「新生FFXIV」ベンチ驚異の12,000超え! MSIがゲーミングノートPCを刷新
デスクトップ水準の性能を実現した“究極のゲーミングノートPC”が日本上陸!
(2014/10/8 18:42)
エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)は10月8日、都内にてゲーミングノートPC新製品の内覧会を開催し、「GT72」、「GS70」、「GS60」の3製品を御披露目した。本日よりマイルストーンをはじめとした提携PCベンダー各社より予約受付を開始し、10月11日より順次出荷を開始していく。
MSIは半期に1度のペースで新製品内覧会を開催しており、今回は昨夜、正式発表されたNVIDIAの新型GPU「NVIDIA GeForce GTX 970/980M」を搭載したゲーミングノートPC 3モデルが公開された。このうち、「GS70」と「GS60」は、既存製品からのGPU強化モデルで、「GT72」はフルスクラッチで設計された新型ハイエンドモデルとなる。
今回の発表会で注目を集めたのはやはり「GT72」だ。ゲーミングノートPCは、PCベンダー各社がしのぎを削る分野だが、MSIがとりわけライバル視しているのが、“同郷のライバル”であるASUSと、“宇宙最強”を標榜するALIENWARE擁するDell。この2社のハイエンドモデルを凌駕することを基本コンセプトに、“究極のゲーミングPC”の称号を奪還すべく開発されたのが「GT72」となる。
スポーツカーのボンネットを彷彿とさせる高級感のある優美な漆黒のボディに、17.3インチのノングレアタイプのフルHD液晶を搭載。GPUは、デスクトップ水準のパフォーマンスを誇るGPUとして登場した最新最速のノート向けGPU「GeForce GTX 980M 8GB」を搭載し、CPUはCore i7-4710HQ、メインメモリは16GB(8GB×2)、ストレージは512GB SSDと1TB HDDと、ありったけのパーツを詰め込んでいる。
その分、GSシリーズのようなキレのある薄型ボディと比較すると、やや厚みのある筐体となっているが、担当者によれば「それでも他社ハイエンドより10mm薄い」と胸を張る。それでいて、出先でもバッテリー駆動でゲームが遊べるように9セル7,500mAのリチウムイオンバッテリーを搭載し、重量は3.78kgとかなり重量級のノートPCとなっている。
機能的にもGeForce GTX 980Mでのタフなゲーミングに耐えるために、背面部にデュアル排気口を備え、キーボード左サイドにまとめられた「ダイレクトゲーミングキー」や、明るい場所で見てもクッキリ目立つキーボードバックライトなど、細かいところに工夫が見られる。また、ローンチ時では未対応ながら、内部構造もアクセスしやすいように工夫されており、ゲーミングノートPC初のBTO対応モデルになる可能性もあるほか、筐体にオリジナルデザインをあしらった「Dragon Edition」の発売計画もあるなど、フラッグシップらしい広がりのあるビジネス展開が魅力となっている。
ソフトウェア面でも一工夫あり、Dragon Gaming CenterやXsplit GamecasterといったMSI独自のゲーマー向けのツールに加えて、新たに「GeForce GTX 900M」シリーズの機能を活かした「SHIFT」システムが搭載されている。
この「SHIFT」システムは、一種のパフォーマンスマネジメントシステムだが、CPUとGPUのチップ温度を指標に3つのモードを用意している点が大きな特徴となる。SPORTモードでは、CPU、GPU共に最高クロックで動作させる。この結果、GPUで発生した熱が、筐体まで伝導する恐れがある。COMFORTモードでは、CPUとGPUのチップ温度を89度以下にコントロールし、GPU動作をレベル1に制限する。この結果、パフォーマンスは若干低下するものの、快適なゲームプレイは維持される。3つ目のGREENモードは、CPUとGPUのチップ温度を85度にコントロールし、その分パフォーマンスを下げるというものとなる。
なお、この「SHIFT」システムは、「GeForce GTX 900M」シリーズのBattery Boost機能とは排他制御となっており、バッテリー駆動時は「SHIFT」システムは使用できず、Battery Boost機能を利用してバッテリー駆動時間を延ばす形になる。「SHIFT」システムは、ホットキーが割り当てられており、ファンクションキーとセットで、ゲーム中でも制御することができる。通常使用時はGREENで利用しておき、ゲームプレイ時はSPORTにするなど、様々な使い方が考えられそうだ。
「GT72」の肝心のパフォーマンスについては、MSIのほうから「3D Mark 11」のスコアでモバイルGPUとしては初となる10,000を突破したことが報告された。実際に発表会後、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」のオフィシャルベンチマークをフルHDの最高設定で走らせてみたところ、ノート用シングルGPUでは未踏の10,000を突破し、12,247という驚異的なスコアをたたき出した。
この数字は1世代前のデスクトップのハイエンドカードとなるGeForce GTX 780と同等の水準であり、GeForce GTX 900Mシリーズの“デスクトップ水準のゲーミング性能”のうたい文句に偽りがないことが証明された。スピードと快適性、そしてモバイル性能まで欲張りたいPCゲーマーは要注目のゲーミングノートだ。