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「ファンタシースター感謝祭2014/アークスグランプリ決勝」レポートその2

「アークスグランプリ決勝」や「EP3」ロードマップなどのまとめ

8月16日 開催

会場:有明コロシアム

 セガは、8月16日、有明コロシアムにて、6月より全国5都市で開催してきた「ファンタシースター感謝祭2014」と「アークスグランプリ」の決勝大会を開催した。来場者は2万人(主催者発表)。

 レポート2本目は、当日枠も用意されたタイムアタック大会「アークスグランプリ」の決勝戦と、「ファンタシースターオンライン2 EPISODE3」の追加情報などを中心にご紹介する。

「PSO2 EPISODE3」2014年後期ロードマップを公開

 2104年後半の「EPISODE3」のロードマップが公開された。

 木村ディレクターの説明によれば、秋の中規模アップデート「浮上する虹の痕跡」では、さっそく新フィールドが追加され、マグレベル上限は90まで解放される。

 さらに、2014年冬になると、「EP3」大型アップデート第2弾「世壊の刻、禍津の刻」が配信される。レベル上限が解放され、新PA・テクニックが追加されるが、これはピンポイントに行なわれるとのこと。テクニックの追加に関しては「新しいことを考えている」とのことだ。

 「緊急クエスト以外のところの魅力を強化してほしい」という声が多いため、このあたりで改善したいと思っています」と菅沼ディレクターからのフォローもあった。

2014年後半の「EP3」のアップデートロードマップ
酒井プロデューサーによってラストに公開されたムービーでは、ウォパル第3フィールド「浮上施設」が今秋登場することや、今冬の「世壊の刻」のフィールドやエネミーが紹介されたあと、「アルティメットクエスト」の文字に会場が沸いた。ラストには……

「アークスグランプリ」決勝ラウンド ファイナルの栄冠は!?

 PlayStation Vita部門は2人1チーム、PC部門は4人1チームで争われるタイムアタック大会「アークスグランプリ」。決勝ラウンド ファイナルのPS Vita部門では「Clover Club」対「ぶた」チーム、PC部門では「魔法熟女いぬじる★ミツコ」対「chaser」チームとの争いとなった。

 午前中に行なわれ当日予選からファーストステージまではこれまでの「アークスグランプリ」同様事前に告知されたクエストでのタイムアタックで行なわれ、セミファイナル、ファイナルのクエストは事前にクエスト内容と開発サイドによるプレイビデオが参加者に公開されただけという一発勝負となった。

 2分のカスタマイズの後、一斉にスタートしたセミファイナル/ファイナルの戦いぶりは解説陣も途中で解説を忘れるほどの華麗な立ち回り、戦いぶりが繰り広げられ、予想タイムをやはり上回る好結果で終了となった。

 なお、ファイナル/セミファイナルで使用されたクエストは、後日配信される。

酒井プロデューサーをはじめ解説陣もクエストスタートまでは余裕もあったが、途中から見入ってしまうほどの熱戦に「すごい!」、「おおー!」と声が挙がった
PS Vita部門はガンナーとファイターのコンビで終始冷静に戦った「ぶた」チームが勝利
途中まで僅差だった「Clover Club」だったが……
当日予選を勝ち上がった「Clover Club」(左)と常に冷静な立ち回りで優勝した「ぶた」チーム(右)
トラブルでスタートが若干遅れたPC部門だったが無事スタートにこぎつけた
ファイター×2、テクター、ガンナーという「chaser」対ブレイバー×2、ファイター、ガンナーという「魔法熟女いぬじる★ミツコ」の対戦
歴代「アークスグランプリ」出場者が参加したPC部門の栄冠は「chaser」に輝いた
「挑戦する意気込みでがんばります」と言っていた「魔法熟女いぬじる★ミツコ」も後半まで8秒程度の差で食い下がっていたのだが……
出演者全員のサインが入った色紙もプレゼントされた

酒井プロデューサーと木村ディレクターにミニインタビュー

 ラストで「来年は『PSO』15周年になります。それに向かっていろんなことも考えていますので、これからも『ファンタシースター』、『ファンタシースターオンライン』をよろしくお願いします」とあいさつしてイベントを締めくくった酒井智史プロデューサーと木村裕也ディレクターに、イベント終了後に合同でお話を伺った。

――本日の感想をお願いいたします。

木村氏: 非常に楽しかったです。昨日から楽しみで仕方がなかったんですけれども、想像以上に1つ1つが楽しくて。「アークスグランプリ」も楽しかったですし、コスプレコンテストもびっくりするぐらいのクオリティでしたし、発表できた内容もユーザーのみなさんが喜んでいる姿が見られて、最高の1日だったと思います。

酒井氏: 今回の感謝祭は、本当にやりたいことをやらせていただきまして……。僕が「やりたい」といったことを全部かなえてもらったので、思い残すことはないです。本当に楽しい1日だったので、ユーザーさんにもその楽しさが伝わっていれば、本当にうれしいことだなと思います。その楽しさは「PSO」を遊んでくださっているユーザーの皆さんが作ってくれているものだと思いますので、いいユーザーさんに恵まれているな、とつくづく思う1日でした。

――6月からスタートしたイベントですが、お2人が個人的に思い出に残っている会場はありますか?

木村氏: 名古屋は予選会場としては1番最後で、感謝祭ってやる度に新情報も減っていくし、後半の都市って人が減っていくのかなと思っていたんですけれども、名古屋はそれまでの流れでどんどん盛り上げることができたので、たくさんのお客さんに来て頂けました。アークスグランプリの予選の内容も非常によくて、心配していたのも名古屋だったんですが、やってきたことがうまくいったな、と思ったので思い出深いですね。

酒井氏: 去年も札幌だったんですが、今年も札幌では「何か憑いているかのように」いろいろありまして……ちょっと反省しています。去年は当日にメガネをぶっ壊しまして、今年は電車を降り間違えて、1人ではぐれちゃって……放送中にはいきなり放送が止まり、スライドが入れ違って飛んだりとかあって。でも北海道は食生活的には1番充実してました(一同笑)。

――改めて今回決勝をごらんになっての感想をお願いします。

木村氏: PS Vita版の方は、当日組が決勝まで上がったのがすごく……今回はあえて当日最終予選という場を用意したんですが、当日予選組はなかなか上に上げれないかな、と思ったんですが、決勝まで上がっていただいて、当日予選をやった意味があったなと思いましたし、優勝した「ぶた」チームは、彼らのキャラクター性も含めてすごく注目しているチームだったので、最初からオーラはあったな、という気がしました。

 PC版の方はハイレベルな戦いの連続で見ごたえがありましたし、優勝した「chaser」チームは予選大会からすごく注目されていたチームでしたし、ついに今回実力どおりに優勝したということは感慨深かったというか……勝つべきチームが勝ったな、という印象のアークスグランプリでした。

酒井氏: 思った以上に決勝戦は差が出ちゃったんですけれども、ちょっとしたボタンの掛け違いというか……そういうところであんなに差がつくんだな、というところがゲームの奥深さを感じた試合だったなと思います。僕にとって1番思いで深いのは、ずっと参加してくれている男がおりまして……今回優勝した「chaser」の彼は前の大会からずっと来てくれていたんですが、毎回「無冠の帝王」なんですよ。

木村氏: 本当に誰もが認めるトッププレーヤーで。

酒井氏: でもなぜか勝てないという。彼が(トップを)取ったというのが個人的にはすごくうれしくて。それを考えていたら最後のセリフが全部飛んでよくわかんないことになっちゃったという。

木村氏: 本人は「言ってくれるな」なんですけれども、僕と酒井さんと菅沼(ディレクター)は、心の中でよくないんですが実は応援しているところもあったので……(笑)。

――今年やりたかったけれどもできなかったことはありますか?

酒井氏: 今年は、本当にやりたいことを……2週間前とかに「やりたいんですけれども」って言った事をやってもらったりとか、相当してるんですよ。

木村氏: ライブも、本当に2週間前ぐらいですよねセッティングしたの……。皆さんご協力いただいて……やりのこしたこと、ぱっと思いつきませんね。

酒井氏: 今は思いつかないんですけれども、またパッと思い出すと思います。もっとたくさんいろいろ、ユーザーの皆さんに満足していただけたりとか、交流の場にももっとできると思っているんです。プレイしているユーザーさんの中で、「感謝祭」に足を運んでくださるのはまだ一握りだと思っていて。それ以外の方にも「『感謝祭』に来たら楽しいよ」ということをもっと知っていただきたいし、ユーザーの交流の場としてもっと充実していけたらいいかなと思います。

 思い出したんですが、そういう「交流の場を作り出すということをもっとやろうよ」って言っていたんですよ。「Ship交流スペース」を作ったんですけれども、去年以上にうまく使えなかったな、という反省があって。本当はShip大会とかやりたかったんですが、そこまで企画ができなくて。

木村氏: 来ていただいた皆さん全員で何か競うじゃないですけれども、なにか楽しめるようなイベントが何かできないかな、というのは去年からありまして。コスプレコンテストはその1つですが、何か会場を使って……。

酒井氏:どうしてもグランプリとかステージが始まるとそっちに集中してしまって他のアトラクションとかに行きづらくなってしまうので、他にももっと楽しいことがあるようなイベントにできたらいいのかなと……もし次があるのなら……と思っています。

――「もし次が」というお話がありましたが、「もし」なんですか?

酒井氏: 今は決まってないです。

木村氏: やりたいんですけれどね。

酒井氏: 「どうしてもやる!」ってなっていたらステージ上でも言っていたと思うんですけれども、今はそこまでできていないんで、言えなかったですね。やりたいとはすごく思っています。

 東北や四国の方には「やってくださいよ」と言われますし、今年来た方には、去年と比べて「またやってくださいね」とか、来年があること前提でしゃべりかけられたりとか……そういう意味ではちょっと根付いてきたかな、という部分はありますので、そこをあまり手放したくはないなと思っています。とにかくがんばって来年もやれるぐらいの盛り上がりを作れれば、またやれると思います。

――最後に、ファンの方にメッセージをお願いします。

木村氏: 「感謝祭」はついに終わりを迎えましたけれども、終わりと同時に新たな始まり=「EPISODE3」が来るという、本当にキレイな形で8月が終われそうという感じですね。「EP3」は「EP1」や「2」を上回る楽しい内容になっていると思いますので、今、皆さんが感謝祭などで盛り上がっているテンションがさらに「EP3」で上がるんじゃないかと考えていますので、ご期待いただきたいと思います。

 感謝祭に足を運んで頂いた方々、本当にありがとうございました。途中DDOS攻撃などもありまして、非常に温かい言葉もかけて頂いて……例年も「がんばってください」と声をいただくんですが、今年はそれ以上に暖かい応援の言葉を頂いた印象があります。そういったものはすべて開発にも伝えていますので、開発陣もそれを糧に今後運営と開発をがんばっていきたいなと思いますので、今後も「PSO2」をよろしくお願いいたします。

酒井氏: 今回に関しては思い残すことは本当にないぐらいやりきったというか……自分たちも楽しんだし、ユーザーの皆さんにも楽しんで頂けた感謝祭にすることができたのは本当にうれしいことだと思っています。「EP3」が始まりますが、それは始まりでしかなくて、今日お見せしたようなアップデートが入っていくことで、より楽しい「PSO」を作っていこうという目標でやっていきますので、これからもご期待いただけるんじゃないかと思っておりますし、「PSO」15周年に向けても、新たな動きを我々も考えていますので、さらなる盛り上がりを作っていきたいなと思っておりますので、これからも「ファンタシースター」、「PSO」をよろしくお願いいたします。

(佐伯憲司)