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【ChinaJoy 2014】中国ユーザー大注目のSCEJAブース

PS4とPS Vitaをメインに出展、日本コンテンツの魅力を大きくプッシュ

7月31日~8月3日開催(現地時間)



会場:上海新国際博覧中心(Shanghai New International Expo Centre)

 中国最大のゲームショウ「ChinaJoy 2014」が7月31日から始まった。ChinaJoyの最大の特徴は規模と、“人”にある。他のゲームショウ以上の人々が、広大なブースにぎっしりと詰めかけるのだ。

身動きができないほど人が集中した。中国のユーザーの関心は非常に高い
「グランツーリスモ6」のゲーム内と同じペイントのBMW
コンパニオンも、ひっきりなしにカメラを向けられていた

 今年の目玉は「コンシューマーメーカー」の参入にある。ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア(SCEJA)、Microsoft(MS)の2社がブースを構え、PS4やPS Vita、Xbox Oneなどのコンシューマハードを出展したのだ。これはこれまで中国で禁じられていたゲームハードの販売が、上海自由貿易試験区で試験的に解除されたのを受けてのことで、特にMSは7月30日にXbox Oneを中国で9月23日に発売すると発表した。中国のユーザーのコンソールゲームに対する注目は非常に高まっている。

 今回、SCEJAとMSは隣り合った場所でブースを展開した。SCEJAはアジア部門を統括する立場として、中国展開のために今回出展を行なった。中国語が使えるSCE台湾や香港のスタッフの姿も見られた。ブースそのものはE3や東京ゲームショウと比べると規模は小さく、出展タイトルも多くはなかったが、他のブースと比べてユーザーの興味と熱意を強く感じた。新しいゲームを一目見ようとブースを訪れる人が非常に多く、時には身動きができなくなるほどの人気となった。本稿ではSCEブースの模様を写真とともに紹介していきたい。

 SCEJAブースは白と青を基調にしたさわやかなお馴染みのイメージだ。タイトルはPS4とPS Vitaの試遊台を置き、10分ほどプレイをできるというスタイル。また、F1のコクピットを思わせる試遊台でPS3の「グランツーリスモ6」を出展し、ここにはBMWのゲーム内カラーリングを再現した車を展示、試遊台の前にはコンパニオンがほほえんでおり、ここはカメラを構えた人でものすごい混みようだった。

 PS4タイトルとしては、「真・三國無双7 猛将伝」、「FIFA 14」、「NBA2K14」、「KNACK」、「Need For Speed Rivals」、「Just Dance 2014」、「THE PLAY ROOM」といったタイトルを出展していた。言語は台湾と同じように、中文繁体字か英語版で、簡体字版はまだ見ることができなかった。

 「Play Room」はコンパニオンと2人きりでシートに座り、画面を見ながら楽しめるので人気があった。「Just Dance 2014」はノリノリで踊る人がいる一方、ダンスゲームだと知らないで列に並んだ人もいたようで、照れてしまって何もできない人もいた。コンシューマーゲームの知識が疎くても、列に並び、とにかく触れてみたい、そういった熱意と、新しいゲームへの期待が感じられた。

 PS Vitaでは、「TEARAWAY」、「真・ガンダム無双」、「FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster」、「ワンピース 海賊無双2」、「ソードアート・オンライン -ホロウ・フラグメント-」、「英雄伝説 閃の軌跡」といったタイトルを出展していた。「FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster」はPS Vita TVでもプレイができ、ソファーに座ってゆったりとプレイできた。

 今回、ゲームは台湾のものが使用されており、PS Vitaのタイトルはほとんどが中文繁体字バージョンで、PS4のタイトルは英語音声中文繁体字字幕のものが多かった。一方、ステージでのムービーではPS3「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス マキシブースト」や、「戦国BASARA4」といったタイトルは日本語に中国語字幕を出して流していた。全体的に「日本のコンテンツの魅力」を強くアピールしていると感じた。

 PS4を中心としたPS Vitaの連携や、ハードのバリエーションなど、ハード環境の充実も展示していた。しかし現在のところ、SCEJAはPS4やPS Vitaの中国での発売日をアナウンスしていない。ソフトにも発売日などの表記はなく、また中国メーカーのオリジナルタイトルといったものもなかった。今後の展開を注目していきたいところだ。

【SCEブース】
「THE PLAY ROOM」はコンパニオンが隣に座ってくれる。「Just Dance 2014」はノリノリで踊る人も
PS Vitaは日本のタイトルが中心、こちらも人気が高かった

(勝田哲也)