ニュース
ディズニーファンイベントで「キングダムハーツ」新作発表!
「キングダムハーツ III」の最新アクションシーンも公開
(2013/10/15 00:00)
ウォルト・ディズニー・ジャパンが10月12日から14日にかけて90周年を記念して各種コンテンツについて発表を行なうファンイベント「D23 Expo Japan」において、スクウェア・エニックスの「キングダムハーツ」シリーズに関する発表が行なわれた。カンファレンスでは電撃的に「KINGDOM HEARTS -HD 2.5 ReMIX-」の発表が行なわれたほか、現在開発中の「キングダムハーツ III」の最新映像が公開された。
「キングダムハーツ リミテッド ステージ」と題されたステージでは、まずはドナルドとグーフィーに囲まれザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー ディズニー・インタラクティブ共同プレジデントのジョン・プレザンツ氏が登場。ゲームに対するディズニーの取り組みついて紹介を行なった。
プレゼンテーションのラストにプレザンツ氏は「キングダムハーツ」について「ディズニーで最も成功した大人気ゲーム」と評し、「最も注目しているのは現在開発中の最新のプロジェクト『キングダムハーツ III』です。『キングダムハーツ』の今後について、ワクワクするようなお話をしていただきます」と語り、スクウェア・エニックスの専務執行役員でありプロデュースを手がけてきた橋本真司氏とディレクターの野村哲也氏を招き入れた。
これまでのシリーズ作品を振り返る形で、野村氏が当時の貴重な資料をひもときながら解説。「キングダムハーツ」について「既存のキャラクターを使って制作するというオーダーがあったが、自分でやれることをやらないと意味がない」ということからオリジナルでの制作がスタート。1年ほど企画を進める中で、当時は同社として得意な演出を取り込んでいき、ゲームとしての形が整っていった。公開された映像の中には、ソラがオレンジのパンツをはき髪も黒いバージョンのものも混じっていた。会場ではさらに当時のPVが流され10周年を迎えた貴重な映像として来場者も見入っていた。
ここでつい先日サービスが開始された「KINGDOM HEARTS χ [chi] 」の説明などが行なわれた後、野村氏は「『キングダムハーツ III』に向けてまだ足りてないおさらいがある」と切り出し「KINGDOM HEARTS -HD 2.5 ReMIX-」が発表された。
「KINGDOM HEARTS -HD 2.5 ReMIX-」は、「KINGDOM HEARTS II」やその後を描いた「KINGDOM HEARTS Re:coded」、シリーズの起源が描かれた「KINGDOM HEARTS Birth by Sleep」の3作品をプレイできる作品で、「KINGDOM HEARTS -HD 1.5 ReMIX-」に続き、「キングダムハーツ III」へと繋がっていく。発売日は発表されなかったが、2014年の発売を予定しているという。
【KINGDOM HEARTS -HD 2.5 ReMIX-】
■ 「KINGDOM HEARTS II FINAL MIX」
黄昏の街トワイライトタウンで、残り少ない夏休みを楽しむ少年ロクサス。 彼の周りでは次々と不思議なことが起こり始めていた。
不気味な化け物と、黒いコートの男たちの出現。 ロクサスがその意味を思い出した時、彼の短い夏休みは終わりを告げる──。
ロクサスと入れ替わるように目覚めたソラ、ドナルド、グーフィー。 彼らは再び王様、そしてリクを捜す旅に出ることになる。しかしその行く手をはばみ、執拗に襲いかかってくるXIII機関。はたしてソラはXIII機関のたくらみを打ち破り、 大切な仲間と再会することができるのだろうか。
XIII機関との最後の戦いが今、幕をあける──。
冒険を共にする仲間キャラクターとの協力技が用意され、状況に応じたボタン操作の「リアクションコマンド」など、バトルがより進化している。
■ 「KINGDOM HEARTS Birth by Sleep FINAL MIX」
ソラがキーブレードを手にすることになる約10年前。世界にはキーブレードマスターと呼ばれる人々が存在した。強い心の持ち主だけが持つことのできるキーブレード、 そのなかでも特に優れた使い手、キーブレードマスター。
テラ、アクア、ヴェントゥスの3人はキーブレードマスターを目指し マスター・エラクゥスのもとで日々修業にはげんでいた。
互いに励まし合い、友としての絆を育んでいた彼らの日々に、あるとき異変が起こる。世界にあふれる異形の存在アンヴァース、 そしてキーブレードマスター、ゼアノートの失踪。
世界を守るため、師の命に応えるため、友を追うため── それぞれの目的をもって、外の世界へ旅立つ3人。彼らの運命は交錯しつつ、やがて大いなる災いに巻き込まれていくのであった。
3人の主人公と3つの物語が展開し、簡単操作で派手に戦える、アクションバトルが特徴的。豊富なミニゲームで気分転換しながらゲームを進めることができる。
■ 「KINGDOM HEARTS Re:coded」
XIII機関との戦いを終えたソラたちは、 それぞれの場所にもどり、元の生活を取り戻していた。
そんなある日、ジミニーは今までの旅の記録をつづった 2冊のジミニーメモを整理中に、書いた覚えのないメッセージを発見する。
彼らの痛みをいやしに戻らなければならない──。王様たちはこのメッセージにこめられた謎を探るため、 ジミニーメモをデータ化し解析することに。 しかし再現されたデータ世界はバグに侵食されていた。
王様はデータ世界にいる、データのソラにバグの排除を依頼する。データ世界のソラが、新たな冒険に旅立つ──。
「KINGDOM HEARTS II」のその後が描かれた作品をHD映像で楽しめる。
ここで、ソラ役の入野自由さん、リク役の宮野真守さん、ロクサスとヴェントゥス役の内山昂輝さんが登場。当時の映像などを見ながら収録当時などを振り返った。入野さんは当時の映像を見て「やばい、かわいい!」と叫び、会場の笑いを誘った。当時は中学2年生頃で声変わりの頃だったという。このときさんざん入野さんを弄っていた宮野さんもリクの映像を見て「十分若いね」と苦笑い。声優になり始めた頃で一生懸命だったようだ。内野さんはソラと出会うシーンを振り返り、初めてシナリオを読んだとき「ここは泣けるシーンだ」と思ったと言い、その予感通り周りからの反響も大きかったという。ディレクターの野村氏も「してやったりですね」とにこやかに語った。
入野さんはソラについて「突き抜けた明るさ、ポジティブさ、まっすぐさ、素直さ……まさにヒーロー」と印象を語り、シリーズ作を通して自分に投影して考えるようになりソラの成長と自身の成長を重ね変化を見せるようになったという。それでも忘れないようにしていたのがポジティブさだったという。一方で、続編が完成するまでにかなりの時間がかかったことからなかなか勘が取り戻せずに、収録のたびに昔の演技を聞かされ、厳しかったと打ち明けた。
一方、宮野さんは「リクはライバルキャラでかっこよすぎる。こんなすてきなキャラを演じられるかドキドキしていた」という。リクというキャラクターについては「好奇心旺盛で人とは違ったものをほしいと思ったり、ある意味人間らしいキャラクターだけど、この作品では闇につけ込まれてソラの邪魔などをしてしまう」と分析。その後はソラへの贖罪の想いが強くなり「ごめんなさいの気持ちが強く、苦しい闘いでもあった」とリクへの想いを語った。
最後に、来場者へのプレゼントとして野村氏は「キングダムハーツ III」の最新映像を公開。ソラの新しい攻撃ということで、周りの敵に対して火の玉のようなエネルギーの塊を投げて倒すシーンや、巨大な船がぐるぐる回って敵を倒すなどアトラクションを意識した攻撃が見られた。また、ビッグサンダー・マウンテンのような列車に乗り巨大な石像のような敵の周りを回りながら攻撃するシーンなども公開された。ソラの衣装は「KINGDOM HEARTS II」と同じものだったが、「III」用の衣装が用意される予定だという。この場で公開された映像はすでに実機で動いているもので、プレイできるという。現段階でもすばらしいクオリティだが野村氏は「もっともっと良くなります」と自信たっぷりに約束した。
10周年を迎える「キングダムハーツ」シリーズだが、イベントは初めて開催されるのだという。最後に再会できることを約束してとコメントが書かれたシリーズ映像をまとめた特別PVが流されイベントは幕を閉じた。
(C)Disney Developed by SQUARE ENIX