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EAとFOX SPORTSがタッグで新番組「Art of Football」を10月放送開始!
番組は「FIFA 14」もフィーチャー!会場には日本代表・槙野智章選手が!
(2013/9/19 22:30)
9月19日、エレクトロニック・アーツとFOX SPORTSジャパンは、TGS 2013会場にてBS 238チャンネルの新番組「Art of Football supported by EA SPORTS」の番組制作発表会を開催した。
会場にはサッカー日本代表で現浦和レッドダイヤモンズ所属の槙野智章選手や、元日本代表で現在はスポーツ解説者として活躍する水内猛氏、そして「FIFA」シリーズの公式大会「FIFA INTERACTIVE WORLD CUP」現日本チャンピオンのHAZOME選手も登場し、EAが後押しするサッカー新番組をアピール。槙野選手とHAZOME選手による「FIFA 14」のエキシビジョンマッチも行なわれ会場を大いに盛り上げた。
スポーツ専門チャンネルが贈る、各国リーグの有名監督を追う新番組
発表会の冒頭では、FOX SPORTSジャパンから代表取締役CEO、リック・ドヴィ氏、エレクトロニック・アーツからは「FIFA」シリーズ統括プロデューサーの牧田和也氏が登壇し、相次いで来場者に挨拶を行なった。
FOX SPORTSはBS 238チャンネルで放送中のスポーツ専門総合チャンネル。欧州有名リーグを中心に毎週2試合以上のサッカー放送を行なっており、今回の新番組「Art of Football」はその取材網を活かしたドキュメンタリー。
本番組は10月16日の午後11:00より放送開始。第1回目は香川真司選手の欧州における恩師として日本でも有名な、現ドルトムントのユルゲン・クロップ監督をメインフィーチャー。続いて5回の放送で世界有名リーグの監督たちを追いかけていく。番組内ではゲームの「FIFA 14 ワールドクラスサッカー」をどこよりも早く紹介するコーナーも設けられるという。
牧田氏は「このような番組をFOX SPORTSさんと一緒に始めることができてとても嬉しく思っています。サッカーの魅力を伝えたいという情熱は、番組を通して映像で伝えることと、我々がゲームを通してお客様に体験していただくことに大きな共通点があると思っています。」と、本番組と「FIFA」シリーズの取り組みを重ねあわせて賞賛した。
続いて会場には、本番組でMCを務めるフリーアナウンサーの田中雄介氏と、スポーツ解説者の水内猛氏、そして浦和レッズの槙野智章選手が登場。“浦和の縦関係”にあると笑う槙野選手と水内氏のサッカー談義を中心にトークショーに花が咲いた。
その中で「戦術理解の方法は?」という質問がぶつけられた。槙野選手は、「グラウンド上のコミュニケーションだけだと理解できないことが多いので、ビデオやボードも使っていろいろやることが大事だと思っています。『FIFA』を使ってやるのもいいですね、自分の意識を移し替えるというか」、とゲームを使ったトレーニングの存在も示唆。
「じつは『FIFA』の愛好者?」という質問には「実はそうなんです!」という槙野選手は、浦和レッズではどちらかというと下手なほうだよな、という水内氏の評に苦笑い。このトークからわかるように、意外なところで『FIFA』が普及しているようである。
槙野選手の「FIFA 14」が上手すぎる!
トークがゲーム的な方向へ向かったところで、我らがゲーマー代表が登場。国際サッカー連盟とエレクトロニック・アーツが毎年開催している「FIFA」の公式大会「FIFA インタラクティブ・ワールドカップ」の現日本王者、HAZOME選手だ。
「どんなに調子が悪くても世界大会で50位内には確実に入る」という腕自慢のHAZOME選手、日本最高峰のサッカー選手のひとりである槙野選手とバーチャルのサッカー「FIFA 14 ワールドクラスサッカー」で対決だ。
勝負に使われたのは10月17日発売予定の「FIFA 14」のデモ版相当バージョンで、牧野選手は大好きなブンデスリーガのチーム、ドルトムントを使用。HAZOME選手は「イブラで魅せる」との意気込みでフランスリーグのPSG(パリ・サンジェルマン)を使用した。
この試合をみて驚いたのが、槙野選手が非常に「FIFA」が上手かったことだ。すくなくともチーム内で「FIFA」を遊んでいるというのはリップサービスでは絶対にないレベルで、スムーズに選手たちを操作し、的確なパスでHAZOME選手のディフェンスを突破していく。実に手慣れたものだ。
一方のHAZOME選手は、これは体験版をプレイした際の筆者とよく似ているのだが、前作「FIFA 13」をやりこみすぎたせいで、かえって苦労している様子が見て取れた。本作の新しい挙動や、硬くなったディフェンスにまだ慣れていないようで、要所で狙うドリブル突破がうまく機能していないのだ。
そうこうしているうちに、槙野選手がペースを掴み、スルスルッと突破したサイドからのクロスに中央で合わせ、完璧な先制点をもぎとった。まだ前半である。これにはHAZOME選手も大慌てで、「後半から本番です!!」と強がるが表情に余裕が無かったのが面白い。
牧野選手のプレイはさすがサッカー選手だなあ、と思わせてくれた。ボールを動かし、ディフェンスが近づくまでタメを作ったかと思えば、余った選手のスペースへの飛び出しに的確にスルーパスを合わせていく。こうなることが予め分かった上で、計画的にボールと人を動かしているのだ。しかも、すごく楽しそうにプレイしているのがいい。
そのためどちらかというと試合を支配しているように見えたのは槙野選手のほう。HAZOME選手はドリブルテクニックを駆使してなんとか突破をはかるが成功率が低く、苦し紛れに近い体勢で放ったクロスからの1点は、ようやく試合終盤になってから生まれた。
こうして試合は1-1の引き分けで終了。槙野選手は、日本チャンピオンに勝ったぞといわんばかりの笑顔でガッツポーズを見せてくれた。一方のHAZOME選手は「製品版には合わせてきます!!!」と悔しそう。会場も大盛り上がりのワンマッチだった。
「FIFA 14」では数々の新機能により、選手とボールの動きがより現実的になり、そのため前作以前で通用していた、いわゆる“ゴリ押し”系の戦術がうまく機能しなくなっている。この試合ではそのことを非常によく感じることができた。
ゲームの内容的にはさらにリアルサッカー的な攻略が必要になることは間違いなく、リアルサッカーの番組と共に楽しむなら最適なゲームになったと言えそう。新番組のスタートも、「FIFA 14」の発売も、どちらも楽しみだ。