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【東京ホビーショー2013】タミヤは“ラ フェラーリ”に全力投球!
ハーレーや米軍カーゴトラックなど精密なプラモデルも多数出展
(2013/9/17 13:57)
日本ラジコン模型工業会主催による、「東京ホビーショー2013」が東京ビッグサイトにて9月16日、17日に開催された。このイベントはタミヤや、京商、東京マルイなどの33社が参加した。
16日は台風が直撃し、予定されていた「ミニ四駆ジャパンカップ2013」の予選大会は中止になってしまった。しかし午後には天候も回復し、親子連れなどが会場を訪れていた。タミヤはミニ四駆のコースを設置し、フリー走行を可能にした。コースにもたくさんの参加者があって、盛り上がった。
会場ではプラモデル・ラジコンメーカー各社の新製品や、老舗のメーカーが作り続けている製品を見ることができた。本稿では会場の1/4のスペースをとる大きなブースを構えたタミヤを取り上げていきたい。
ラジコン、プラモデルでラ フェラーリを全面展開。製造過程も追体験できる精密さ
タミヤは様々な新製品を中心に展示を行なっていた。大きくアピールしていたのが「ラ フェラーリ」だ。イタリアのフェラーリが2013年に発表した最新モデルで、フェラーリ初の市販ハイブリッドカーになる。タミヤではこのラ フェラーリをモチーフとした、ラジコン、プラモデルを展開していく予定だ。
ラジコンでは、初心者向けのモデルである「TT-02シャーシ」と、上級者向けの「TB-04シャーシ」の2種類がボディとのセットで10月19日に発売される。TT-02はパーツの少ない初心者向けシャーシで、価格は13,440円。TB-04は細かいセッティングが可能となる上級者向けシャーシで、価格は29,190円。さらに他のシャーシにも付けられる別売りボディ単体の発売も年末に予定しているという。
今回はTB-04シャーシにオプションパーツをセットした「TB-04PROシャーシ」も展示していた。「TB-04PROシャーシ」は価格は31,290円とボディとのセットよりも高いが、前後にカーボンダンパーをつけるなどいくつかのパーツが追加されている。さらにギアなどの専用の拡張パーツも同時発売され、カスタマイズ性を追求していくという。
TB-04PROシャーシでは部品の精度にも細心の注意が払われ、本格ラジコンファンに向けた展開を行なっていく。拡張性を意識した設計で、特にダンパーを新規設計したことで、自然なハンドリングを可能にしたとのことだ。
プラモデル「1/24 ラ フェラーリ」も販売される。11月発売で価格は未定。実車のなめらかなボディラインだけでなく、内部構造も細かく再現している。ラ フェラーリのボディはF1マシンのようなカーボンモノコックフレームで形成されており、プラモデルでもこの構造を再現している。プラモデルを作ることで、実車を工場で組み立てているような、“製造工程”を学ぶ楽しさも味わえる。
トランスミッションや、エンジンユニットなど内部構造も再現している。ガルウィングのドア、リヤカウルは開閉可能で、内部構造やコクピット内部も確認できる。超高級車の魅力を余すことなく再現したプラモデルとなっている。
ラ フェラーリの横で展示されていたのが、「1/6 ハーレーダビッドソン Fat Boy Lo」だ。会場では実車も展示されていた。この実車はタミヤが購入したもので、分解してリサーチすることでプラモデルを設計したという。特に大きなエンジンや駆動部分はこだわって再現されている。
全長40cmのビックサイズならではの細かいパーツ構成で、細部まで再現されている。パーツは色分けも細かく、タイヤは中空ゴムタイヤ、シートは軟質素材、金属パーツも使用しており、組み立てることでタミヤの技術力を実感できるという。
「実車を目にできたから作った」明らかになるラインナップの秘密
タミヤのコーナーで目を惹いたのが、「アメリカ カーゴトラック M561 ガマゴート」の実車だ。会場では運転席に座り、記念写真を撮ることもできた。タミヤでは9月28日に「1/35 アメリカ カーゴトラック 6×6 M561 ガマゴート」を発売する予定で、価格は2,730円。
ガマゴートはコンテナを牽引するトラックで、1966年から活躍している。かなり地味なチョイスだが、幅広い車種を再現したいという想いと、何よりも日本にこの車の所有者がいて実車をリサーチできたことがプラモデル化に繋がったとのこと。タミヤのプラモデルでは、「実車をリサーチできた」ということがプラモデル化に繋がるという。プラモデルは特にカーゴとの接続部分に注目だ。
ミニ四駆では9月に発売される「ミニ四駆PRO ヒートエッジ」と、10月発売の「ミニ四駆REV シャドウシャーク」を中心に新製品を展開していた。「ヒートエッジ」はモーターの前後にギアが付き直接前後の車輪にエネルギーを伝える「MAシャーシ」を使用している。このシャーシは開発されたばかりで駆動効率の高さがウリだという。
その後に発売される「シャドウシャーク」は1つ前の「ARシャーシ」を使っている。こちらはシャフトで前後の車輪を動かすタイプで、感覚としては古いものを使っているように思える。「最新のシャーシが最も良い走りを実現するのではないか?」と担当者に質問したところ、駆動効率はMAシャーシの方が上だが、ARシャーシは拡張性が高く、軽量化などの改造も容易なのだという。必ずしも新製品が1番高性能などではなく、様々なシャーシを求める走りに合わせてチョイスするのが楽しいとのことだ。