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Vitaをテレビで遊べる新エンターテイメントシステム「PlayStation Vita TV」
薄くて軽い新型PS Vitaを電撃発表
「SCEJA Press Conference 2013」PS Vita、PS3編レポート
(2013/9/9 22:49)
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア(SCEJA)は9月9日、東京ゲームショウ2013に先駆けて「SCEJA Press Conference 2013」を品川インターシティホールで開催した。速報でもお伝えしたとおり、発表会ではプレイステーション 4の発売日など大きなニュースの発表が相次いだ。
本稿では、PlayStation Vita、プレイステーション 3関連の発表についてお伝えする。
アンドリュー・ハウス氏がラストに「PlayStation Vita TV」を発表!
発表会では、約1時間50分ほどのプレゼンテーションをSCEJAの河野弘プレジデントが終えたあと、社長兼CEOのアンドリュー・ハウス氏が呼び込まれ、河野氏と熱く握手を交した。ハウス氏は「(発表会が)長いですよね」と切り出し会場の笑いを誘い「皆様と共有したいことがある」と話し、ビデオの上映を促した。
ここで発表されたのが新エンターテイメントシステム「PlayStation Vita TV」。ハウス氏は「テレビを楽しみ進化させるシステム」と表現。外観は約6.5×10.5cmの小型の真っ白なボックスで、「PS Vita」のチップセット、システムソフトを採用。ネットワークに接続することで、PS Vita用タイトル、ゲームアーカイブスの初代プレイステーション、PSP用タイトル約1,300タイトルをプレイできるほか、「TSUTAYA TV」、「niconico」、「Hulu」、「スカパー!オンデマンド」、「TBS 世界遺産セレクション」、「DMM.com」、「テレビドガッチ」、「U-NEXT」などの映像を見ることができる。
PS VitaとPS Vita TV同士で、アドホック通信のマルチプレーヤー機能に対応した様々なゲームをプレイすることができる。また、PS Vita TV本体にはDUALSHOCK 3ワイヤレスコントローラーを同時に2台まで接続可能。さらにはシステムソフトウェアのアップデートにより、プレイステーション 4のリモートプレイ、およびワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK 4)に対応。たとえばリビングにPS4を設置し、2階のテレビにPS Vita TVを接続すれば、PS4をわざわざ持って移動しなくてもリモートプレイでソフトを楽しむ事ができる。
このほかにも、「ブラウザ」、「Eメール」、ボイスチャットやテキストチャットが楽しめる「パーティー」といったサービスを利用可能。また、カラオケサービス「JOYSOUND.TV(仮題)」を楽しめる。
PS Vita TVは、PS Vita同様スタンバイモードを搭載しており、完全に電源を落とす必要が無く、システムを速やかに復帰させることもできる。ブラビアリンクなどHDMI機器制御に対応したテレビであれば、PS Vita TVを起動すると同時にテレビの電源が入るといった設定も可能だ。
主なスロット/端子類は、PS Vitaカードスロット、メモリーカードスロット、USB端子(USB 2.0 Type A)、HDMI出力端子、LAN端子(10BASE-T、100BASE-TX)となっている。本体内蔵メモリーカードは1GB。
発売は11月14日を予定しており、日本先行となる。価格は9,954円。
新型PS Vitaを電撃発表。この冬に向けて充実のラインナップを発表
発表会冒頭、舞台奥から登場した河野氏は、「今年初めに価格を改定し魅力的なタイトルが発売され、好調に推移している。その流れを加速させる」と語り、PS Vita新型機を取り出して見せた。
新型PS Vita(PCH-2000)は、厚みが15mmで20%減、重量は219gで約15%の軽量化を実現。1GBの内蔵メモリカードを搭載。バッテリーも強化されており、持続時間を従来の3~5時間から4~6時間へと向上させている。また、マイクロUSB端子(タイプB)を採用することで、スマートフォン等のUSBケーブルをPS Vita に接続し、充電やデータのバックアップ等に使用することができる。
カラーバリエーションも充実しており、「ブラック」、「ホワイト」、「ライムグリーン/ホワイト」、「ライトブルー/ホワイト」、「ピンク/ブラック」、「カーキ/ブラック」の6色を用意。
この「PCH-2000」の発売にあわせ9月10日にメモリーカードの価格の改定が行なわれるほか、10月10日には64GBのメモリーカードが10,479円で発売されることも決定している。
他のプレーヤーと競い、協力しながらプレイするゲームを盛り上げるべく、SCEJAが行なっているのが「共闘先生」というキャンペーンだが、確実に効果を上げているようだ。河野氏も「ユーザーの拡大に手応えを感じている」としている。そのイベントが11月3日と4日の両日、東京の秋葉原ベルサールで行なわれる。タイトルの試遊、ゲーム大会、ステージイベントが予定されている。
また、タイトルのプレゼンテーションに合わせて、PCH-2000を同梱したパックが続々発売される。「ガンダムブレイカー」同梱版「スターターパック」は10月31日に29,480円で発売される。また、PS Vita「ゴッドイーター2」本体同梱版は11月14日に25,960円で発売される。
好調なソフト群のアピールの場として、短いながらもプレゼンテーションが行なわれた。まず登場したのはComceptのCEO/コンセプターの稲船敬二氏。「ソウル・サクリファイス」の新作として「ソウル・サクリファイス デルタ」を発表。発売後1年経たずしての新作の登場となるが、「ただのアップデートではない。全く新しい要素を加えていく。ただ単に共に協力するだけでなく、生贄、救済、中立という3勢力で戦い、競い合っていく」と説明。前作の引き継ぎや、これまで遊んでない人にも遊んでもらえるような工夫などを加えながら制作中だという。
また、「東京ゲームショウ2013」でプレイアブル出展が決定しており、稲船氏は「昨年もゲームショウで意見を頂いていいものにできた。今回も意見を頂き、いいものに仕上げたい」と語った。
次に登場したのが、セガのファンタシースターシリーズプロデューサーの酒井智史氏。まず冒頭、Windows版「ファンタシースターオンライン2」において発生した不具合について触れ、「信頼を取り戻すべく誠意を持って対応していく」と語った。また、PS Vita版については65万人が遊んでいると語り、手を緩めることなくアップデートを行なっていくとした。
そしてシリーズのさらなる拡がりをみせるべく、トライエースと共同で制作が進められている新作「ファンタシースター ノヴァ」が発表された。オンライン要素のないパッケージゲーム。「PSO2」と共通の世界観を持ち、奥深いストーリーを楽しめる。
一方で超巨大なエネミー「ギガンテス」などが登場し、複数のプレーヤーで協力して戦う共闘プレイも用意されている。2014年の発売を目指して制作が進められている。
河野氏は「PS Vitaにとって大切なタイトル。SCEJAとしても バックアップしていく」と力強く協力を誓った。
このほかにも新作ラインナップとして矢継ぎ早に新作タイトルが紹介された。
プレイステーション 3についても発表。「GT6」の発売日を発表
PS Vitaに続いて紹介されたのが、現世代機のPS3のプレゼンテーションが行なわれた。河野氏は「7年経って、デベロッパーのみなさんにたくさんのソフトを出していただき、感謝している」とコメント。据え置き型機で圧倒的なシェアを誇っているとデータを元にアピールすると共に、先日発売された「ジョジョの奇妙な冒険」の累計生産出荷枚数が50万本を突破したと発表した。
ここでPS3のラインナップの中で強力なタイトルのひとつ「GT6」を紹介。山内一典氏を招き入れプレゼンテーションを行なった。
今年5月に英国で発表会を行ない、その後もE3、Gamescomと山内氏は新機能などを明らかにしてきた。今回は日本では初めての発表ということもあってか、これまでの発表内容のおさらいとなった。
山内氏は「内側へ向かうエネルギー」と「レースゲームの基本を究める」を2つのテーマとし、制作を進めているとした。まず、新レンダリングエンジンの導入によりグラフィックスの向上をはかり、かねてからの懸案だった新物理シミュレーションの導入、1,200台のクルマを収録し、37の景観、76レイアウトのコースを収録。
山内氏によれば、「GT5」はネットワークを通じて遊んだプレーヤーがPS3タイトルの中で1番多いといい、そのユーザーからのフィードバックを得て作り上げ、オンラインでアップデートしていくという。また、「GT5」ではPS3で閉じていたコミュニティを、スマートフォンなどからでも見ることからできるようにオープンなものに設計し直しているという。
日本での発売日は12月5日。初回限定版の「グランツーリスモ6 -15周年アニバーサリーボックス-」は7,980円。通常版も6,980円で同日発売となる。また、「PS3 スターターパック GT6同梱版 チャコール・ブラック」と「PS3 スターターパック GT6同梱版 クラシック・ホワイト」が発売となる。価格は25,980円。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.