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【E3 2013】「BEYOND: Two Souls」の新たな舞台はソマリア!?
エグゼクティブプロデューサーが語る、ジョディーとエイデンの絆
(2013/6/15 00:00)
Sony Computer Entertainment America(SCEA)は10月発売予定のプレイステーション 3用アドベンチャー「BEYOND: Two Souls」をプレイアブル出展し、さらにクローズドブースで、エクゼクティブプロデューサーであり、開発元のQuantic DreamのCo-CEOギョーム・ド・フォンドミエール氏によるデモプレイを行なった。
「BEYOND: Two Souls」は“エイデン”という奇妙な存在とコンタクトできる少女ジョディーの成長を描く。本作は8才から23才までの15年間の成長を描いていく。これまでは警察などに追われながら逃げるシーンを紹介していたが、今回の彼女はソマリアでCIAの所属員としてある人物を暗殺するための侵入ミッションをこなしているという。
エイデンの力を使い、ソマリアで暗殺任務をこなす。驚きの成長を遂げたジョディー
ジョディーはエイデンとコンタクトができる故にその秘密を狙われ、逃亡生活を余儀なくされてきた。絶望しニューヨークで自殺を図るが、そこをCIAのエージェントに止められ、そしてエイデンの研究と共に、CIAの訓練を受けることとなる。
今回のジョディは戦闘服に身を包み、顔にも迷彩を施したとても勇ましい格好をしている。エイデンの力も積極的に使いながら内乱で銃撃戦が行なわれている戦場の中を、ターゲットを目指して進んでいくこととなる。ジョディーの“成長”を実感させられる場面だ。
今回はゲームの具体的な操作も明らかになった。△ボタンでジョディーとエイデンを切り換えることができ、場面で指示に合わせて操作をしていくと事態が展開していく。操作は全てが決まっているわけではなく自由度のある場面もあるという。
ジョディーは市民群に見つかってしまい激しく銃弾を撃ち込まれてしまう。壁に隠れるが、身動きが取れない。ここでエイデンに切り換え敵を倒していく。エイデンの視点で人々を見ると様々な色のオーラをまとっているのがわかる。赤いオーラの敵はチョーク(首締め)が可能で、左右のスティックを真ん中に寄せるようにするとチョークで倒すことができる。壁に隠れている敵にはスティックを下に倒しはじくように戻すと、衝撃波で吹っ飛ばせる。
また、黄色いオーラを持つ敵には“憑依”が使える。エイデンが彼を乗っ取りシンプルな行動をさせることができるのだ。憑依された敵は白目となり、人形のようにぎこちなく動く。ナイフをひき抜き仲間を刺させるなど同士討ちをさせることが可能だ。ジョディーはエイデンの力を完璧に使いこなしているように見えるが、時に暴走するエイデンを非難しているところもあり、必ずしも彼女の意のままに動いているというわけではなさそうだ。
ジョディーが敵に襲われた時などは一瞬画面の速度がゆっくりになる。その時に右スティックを倒すことで敵の攻撃をかわすことができる。失敗してもすぐゲームオーバーというわけではないがアクションの成功によって展開が変わる場合もあるという。また行動がうまくいっても敵が強いため追い詰められるということもある。
ジョディーはたった1人で暗殺任務をこなさなくてはならないようで、他のCIAエージェントの姿は見えない。しかし彼女にはまだ幼い黒人の少年が味方になってくれている。彼は英語はしゃべれないのだが、ジョディーの言うことはわかるようで、ターゲットがいる「タワー」まで道案内をしてくれる。
道中では、エイデンがトラックを奪い、ジョディーと少年は荷台に隠れ敵陣突破を試みるが、エイデンの乱暴な行動で、敵に察知され、激しいカーチェイスを展開することになる。トラックをぶつけてきたり、荷台に飛び乗ってきたり、高速で動くトラックの上で激しいアクションを繰り広げていくことになる。
塔の近くまでたどり着いたジョディーは少年に別れを告げる。ここから先は危険すぎて、少年を連れてはいけない。抱き合う少年とジョディー。少年の目は涙で潤んでいる。試遊バージョンではここで終了だが、デモプレイではさらに先も見ることができた。
塔の中の建物にはたくさんの兵士がいて、ジョディーでは近づけない。そこでエイデンを使うのだが、ターゲットの顔がわからない。ここではエイデンの視点で探索を進めることでリーダーの顔を確認できる。さらに探索を進めると憑依可能な人物を見つける。サングラスをしているため白目がわからないのだ。憑依した人物で突破口を開くために攻撃をする……というところでデモプレイは終了になった。
物語はマルチエンディング。優秀な役者達によって作られるドラマ
デモプレイの質疑応答が行なわれた。今回のデモプレイはこういった展開となったが、プレーヤーの選択で大きく変わるという。車に乗らないということもできるとのことだ。敵のオーラが異なるのは、状況や敵の精神状態によるもので、能動的にオーラは変更できない。
長い間関わることができる人間のオーラの色は変化することもある。また、プレイを重ねることで、よりベストの方法がわかってくることもある。ゲームの“幅”を探すのも本作の楽しみ方だという。
「Heavy Rain」のように複数のキャラクターを操作できるか、という質問には今作ではジョディーとエイデンの2人を操作できるということだ。「ジョディーは展開によって成長するので様々なキャラクターを操作できるとも言えるだろう」とのことだ。エイデンはジョディーにとって贈り物でもあり、呪いでもある。エイデンの存在がジョディーの人生を大きく狂わせた。ジョディーとエイデンの心の絆は、本作の大きなテーマだとギョーム氏は語った。
「BEYOND: Two Souls」はマルチエンディングであり、そこに至る道のりも多彩だ。1つの選択が大きなストーリーの変化をもたらす。その選択の中には他のキャラクターの運命に関わる大きなものがあるという。それはプレーヤーとして、ジョディーやエイデンにさせるものだ。
今回の会場には「BEYOND: Two Souls」に出演した2人の俳優が参加していた。彼等は「こう言った役者が欲しい」という想いはもちろんだが、何より才能によって選ばれた人達で、俳優としての演技だけでなく、センサーを体中につけたモーションコントローラーアクターとしての演技もこなしていった。役者としての難しいタスクをクリアした非常に優秀なアクターだという。「BEYOND: Two Souls」はこう言った俳優達の力で、一層魅力的な作品となっているのだ。
(C)Sony Computer Entertainment Europe. Developed by Quantic Dream.