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【GDC 2013】インディーズ版EXPO「GDC Play」レポート
立体ドット絵シューティング、北欧版Wii U用パーティーゲームなどを紹介
(2013/3/31 10:52)
GDC 2013の会場では、独立系デベロッパーのタイトルをプレイアブルで体験できるGDC Playが3月26日から28日までの3日間開催された。
昨年に引き続き2回目の開催となるGDC Playでは、近年益々活発になるインディーズ系タイトルの盛り上がりを直に感じることができる。
また今年は「Best in Play」という賞が創設された。これは出展されたタイトルの中から優秀な作品だと判断したものに贈られるもので、「Best in Play」に選出されれば出展場所にマークを掲げられて来場者の目を一際惹くことができる。
今回は、GDC Playの様子を「Best in Play」に選ばれた3作品に着目する形でご紹介したい。
クリエイション機能が魅力の立方体シューティング「SPACE QUBE」
最初にご紹介するのはQUBIT GAMESが制作中のシューティングゲーム「SPACE QUBE」。App Storeでの近日配信を目指して目下制作中ということで、こちらのiPadベータ版をプレイすることができた。グローバル配信で、価格は無料を予定。
「SPACE QUBE」は、キューブ型の立方体をドット絵のように組み合わせて作り上げたキャラクターを操作して、画面奥から迫ってくる敵を撃ち落としていくシューティングタイプのゲーム。
左右の傾きで移動し、画面タップで弾の発射を行なう。スワイプをすれば、緊急回避もできる。動きはなかなかにスピーディーで、なんと言ってもキューブ状のキャラクターたちが動く様がかわいらしい。
本作の魅力はこれだけではない。本編のほかにワークショップモードというものがあり、ここでは自機に使用するキャラクターをクリエイションすることができる。方法は32×32マスの2Dマップを32階層分作るというもので、なかなかに自由度が高い。
見せてもらった端末にはマリオをはじめとしたゲームファンらしいクリエイションが豊富で、ほかにもクレイトスだったり、中にはトトロといった力作が並んでいた。なお作った作品はオンラインでシェアできるようになっている。キャラクターを作ったりダウンロードしたりしながら、これだけで遊びが完結してしまうような雰囲気さえ持っていた。
テレビを使わずに完結するパーティーゲーム「Spin the Bottle」
デンマークのKnapNok Gamesが開発したWii U用パーティーゲーム「Spin the Bottle」。3から8人用となっており、Wii U GamePadとWiiリモコンを使用して指示されるミニゲームを行なっていく。
ゲーム開始時にはゲーム内のキャラクターにプレーヤーそれぞれの名前を登録し、自分の番になったら画面に表示されたビン(ボトル)を回転させ、自分のペアとなるプレーヤーを決定する。
ペアが決定すると、帽子の中に手をニュっと入れるアニメーションが入り、ミニゲームがランダムに決定される。ミニゲームは指示される行動を制限時間内にクリアしろというものが多く、3回クリアできたらそのプレーヤーが勝利となる。
具体的には、お互いの両手で縦にしたWiiリモコンを挟むようにして持ち、そのまましゃがんでもう1度立つまでの時間を競ったり、Wiiリモコンを周辺に隠してもらい、宝探しのように見つけるまでの時間を競ったりと、Wiiリモコンと肉体的な動きを使ったチャレンジが数多く用意されている。
ペアの決定もそれぞれが均等になるようにバランス調整されており、ミニゲームでは特にコミュニケーションの中での触れ合いが意識されている。気が利いているなと思ったのは、以前と同じチャレンジが選択された時に、「今回は手をつないでやってみましょう」や、「今の状態よりももっと近づいて!」など、指示をプラスする所だ。
これによってミニゲームの難易度を上げつつ、ペアの距離を近づけさせることで周りもまた新鮮な気持ちで見守ることができる。北欧らしいシンプルで奇妙、かつかわいらしいキャラクターの彩りも特徴的だ。
本作は今春にWii Uのニンテンドーeショップにて配信予定で、価格は未定。
ドリル系パズルアクションの新境地「Super Motherload」
「Super Motherload」は、XGen StudiosがWindows、Mac、PlayStation Networkに向けて開発中のアクションアドベンチャー。発売時期や価格は未定
ゲームは火星を舞台に、地下掘削ポッドに乗り込んで地面を掘り進めていくという2Dアドベンチャーで、地面に埋まっている鉱石物や爆弾などを回収しながらさらなる地下を目指していく。
ポッドは空中を飛べるため掘り進んだフィールドを自由に行き来でき、プレーヤーは埋まっているアイテムなどを考慮しながら最善にルートを選択できる。ただし地下の掘削にはルールがあり、掘削できるのは左右と下、しかもポッドが地面に着地していないとドリルを出すことができない。
つまり自由に飛びまわることはできても、これらの条件によって掘削の手順を間違えればアイテムの回収が不可能になることもある。また地面には掘削不可能な硬い岩やダメージを受けるマグマ、広範囲を一気に爆破できる爆弾などが埋まっており、パズル要素をさらに強化している。
地面のオブジェクト出現パターンはプレイの度に変化するので、プレーヤーはステージにアドリブで対応していかなくてはならない。
なお協力モードもあり、最大4人まで連れ立って行動することが可能。集めた鉱石はチェックポイントに持ち帰って換金でき、資産によってポッドを強化できる。
パズル的な要素が強い本作だが、ストーリーラインにはコミックライターを起用し、マルチエンディングを採用と力が入っている。今回は確認できなかったがボスとのバトルもあるということで、なかなか重厚な仕上がりになるようだ。