ニュース

【特別企画】ゲームハード戦争に“PCゲーム機”勢力が参戦!!

ゲーミングガジェットとしての魅力がたっぷり詰まった「Razer Edge」

ゲーミングガジェットとしての魅力がたっぷり詰まった「Razer Edge」

Razer Edge

 Razerは、元々ゲーミングマウス・キーボードなどのゲーミングデバイスを主に開発してきた企業だが、近年ではゲーミングノートPC「Razer Blade」を発売するなど、PC本体の開発にも業態を広げている。

 その集大成と言える今回の「Razer Edge」(関連記事)は、デバイスメーカーならでは独自のアプローチを見せている。基本のハードウェアこそCore i7&GeForceを搭載したWindows 8タブレットにすぎないが、独自の拡張機能を備えて“PCゲーム機”としての存在感を強力に打ち出しているのだ。発売予定は2013年第1四半期とされ、既に予約販売も始まっている。

 「Razer Edge」は、他の2系統の“PCゲーム機”に比べてある1点で圧倒的に優れている。それは、これ自体が単にハイスペックなタブレットPCであるということだ。単体では普通のタブレットPCとして、ドッキング式のキーボードユニットを使えば普通のノートPCとしても使える。つまり、汎用機としての実用性をフルに備えているのだ。

普通のWindows 8タブレットとして使用できる
オプションのキーボードでノート型PCに

【Razer Edge トレイラー】
モバイルコンソールモード
ホームコンソールモード

 その上で「Razer Edge」ならではの、2つのゲーム機形態が存在している。ひとつは「モバイルコンソールモード」。オプションの専用ゲームパッドを取り付けることでWii U GamePadのような形態となり、モバイル形態でゲームをプレイできるというものだ。10.1インチもあるので満員電車の中でプレイするにはデカすぎるが、長距離鉄道、航空機、カフェやLANパーティ会場にはうってつけだろう。

 もうひとつは「ホームコンソールモード」。専用のドッキングステーションを組み合わせることで、据え置きゲーム機のように使用する形態だ。USB端子にゲームコントローラーを接続し、「Razer Edge」本体のモニターでゲームをプレイする使用形態はLANパーティで人気になるだろう。HDMIを通じて大型モニターやテレビで楽しんでもいい。

 「Razer Edge」において特に筆者がポイントと考えているのは「モバイルコンソールモード」で使用される専用ゲームパッドの存在だ。本体同梱ではなく249.99ドルもする高価なオプションであることが難点だが、価格がこなれてくれば、「Razer Edge」に限らず、タブレットPCにおけるデファクト・スタンダードになりうる、非常に優れたコンセプトだと考えている。

コントローラー分にはアナログトリガーも備え、現行世代のスタンダードな機能をフルサポート。内部には加速度センサーも装備している
タッチ操作に対応した「シヴィライゼーション 5」
2つの画面を別々に活用したゲームも実現可能?

 そして、「Razer Edge」の真価が発揮されるのは、既存のPCゲーム資産ではなく、近い将来のタイトルにおいてであろう。既にタッチ操作への対応を果たしている「シヴィライゼーション5」に見られるように、タッチパネルを使ったコアよりのゲームコンテンツは今後増えてくるはずで、それだけでもかなりのインパクトがある。

 それに加えて「モバイルコンソールモード」構成では、コントローラーとタッチパネルの併用も可能だ。Razer自身がいう、“混合コントロールや加速度センサーをフルに活かしたRazer Edge向けのゲーム”が実現できる。さらに「ホームコンソールモード」では、Wii UやXbox SmartGlassのように2画面を使ったコンテンツも実現可能だろう。

 問題は、ゲームメーカーがそのようなコンテンツを供給したいと考えるほど「Razer Edge」が普及するかだ。最大のバリアとなるのは、最低999.99ドルからという価格設定。オプションを全部揃えるなら1,500ドルは見ておかなければならない。純粋なゲーム機としてはありえないぐらい高いのだ。

 したがって「Razer Edge」は、当初は筆者のようなコアPCゲーマー層を中心にじわじわ普及することは間違いないものの、Razerが言うように革命的なことが本当に起きるまでには、より低価格な普及モデルの登場を待つ必要があるだろう。

 幸い、PCハードの世界はゲームコンソールの世界に比べて世代交代のペースが非常に速い。2年もすれば同性能で半額以下のバージョンを作れるようになる。それまでは、PCゲーマーの環境からデスクトップPCを追いやることが「Razer Edge」の果たす役割になるだろう。

別売りのドッキングステーション。各種インターフェイスソケットが見える
10.1インチというサイズで据え置きモニターとしても充分の存在感がある

(佐藤カフジ)