「ガンプラビルダーズワールドカップ 2012」日本代表決定!

ジオラマなど大きな作品が増えた中、緻密で丁寧な作品にも注目が集まる


11月25日 発表

会場:秋葉原UDX AKIBA _SQUARE



 バンダイは、11月22日から25日まで秋葉原UDX AKIBA _SQUAREで開催中のイベント「ガンプラEXPOワールドツアージャパン2012」の会場にて、「ガンプラビルダーズワールドカップ 2012」の日本代表を発表した。

 「ガンプラビルダーズワールドカップ 2012」は、世界全国13の国と地域で作品を募り各国で予選審査を行ない受賞作を選出し、最終的には決勝大会でガンプラ作りの世界一を競う大会。大会は14歳以下が参加するジュニアコースと15歳以上が参加するオープンコースに分かれている。今回は、昨年に続いて開催される2回目となり、今回の大会に選ばれた作品は、12月23日にガンダムフロント東京で開催される世界一決定戦に日本代表として参加することになる。

 イベントの司会を務めたのは、自身もガンプラを作ることで知られているタレント・声優の池澤春菜さんとバンダイホビー事業部の川口克己氏。川口氏は世界大会が「ガンダムフロント東京」で開催されることを引き合いに出し、「今回は2回目だが聖地で開催されることもありメモリアル大会となる」と挨拶。

 大会の審査は、模型誌のホビージャパン編集長・谷村康弘氏、電撃ホビーマガジン編集長・安蒜利明氏、モデルグラフィックス副編集長・髙久裕輝氏の各審査員、バンダイ審査員、今回のイベント期間3日間の一般投票の票数を元に決定された。

 審査員の谷村氏は「最近は海外のモデラーが元気が良いといった話をしていたが、今回の出品された作品を見たら、(前言は)失言だった。海外の作品が新鮮に見えるのは当たり前で、日本の作品はすでにハンデを背負っているとも言える。今回は世界を意識した作品が揃っている」と総評を語った。安蒜氏も「ジオラマなど大きな作品が増えた。世界を狙う上では仕方ないとも言えるが、緻密な作品ももっと見たいと思った。また、ジュニアの底上げがすごい」とコメント。髙久氏は「全体のレベルアップがすごかった。ジュニアの作品は、『もし自分たちが子供の頃にこんな作品を作れただろうか?』と思うほど高レベルな作品がそろい、若年層にもガンプラが浸透していると感じた」と語った。

 ジュニアコースの優勝は畑めいさんの「ゴッグの海」。畑さんは昨年に続いての受賞となり「今年も優勝できて嬉しい」と嬉しそうに語り、ザクが好きと言うことで「(ガンダムをかたどったトロフィーを見て)トロフィーがザクの方が良かった」とコメントし会場の笑いを誘っていた。

 オープンコースは、1位が六笠勝弘氏の「Jupiterian」、2位が山口達彦氏の出会い、3位が田宮良久氏の「TEST FLIGHT」という結果となった。

 六笠氏は「優勝できるとは思わなかった。長い間作っていたので、(苦労の甲斐あって)受賞できて嬉しい」とコメント。審査員の谷村氏は「カッコイイ。緻密で塗装もキッチリしていてバランスが良い。1番最初に目に付いたのがこの作品で、(一般投票もあるので)パッと見の印象は大切」と評価した。

 2位の山口氏は、昨年は優勝したのだが今年は残念ながら2位となった。山口氏は「今年も受賞できて嬉しい。今後も人を感動させる作品を作っていきたい」と語った。講評を行なった安蒜氏は「昨年のチャンピオンということで辛い評となった。塗装技術など高いレベルだが、積みきれてない部分がある。それが(作品の)ダイナミックさに繋がっているのだが」語った。より高度なテクニックが求められたとも言えるだろう。

 3位の田宮氏は「昨年は入賞できなかったので、今年は入賞できて嬉しい」とコメント。髙久氏は「(大きなモデルは)やはり目立つ。ディテールも細かく詰めることで、『TEST FLIGHT』というテーマに落とし込まれている」と評した。

 イベントには各受賞者へのプレゼンターとして、「機動戦士ガンダム SEED」が好きというSKE48の松井玲奈さんが登場。会場にも松井さんのガンプラが展示されているが、自身もガンプラを作ると言い「(ガンプラを)よく作っていて、家にもたくさんのガンプラが並べて飾ってあります。ガンプラって、ベースは一緒じゃないですか? でも、いろいろな人の手でいろんな風に仕上がっていくのが面白いと思いました。私もただ組み立てるだけでなく、ジオラマとか細かく追求してみたいと思いました」とコメント。

 また、プレゼンターを終え「ぜひ『ガンプラビルダーズワールドカップ 2012』でも優勝してもらえれば嬉しいです。頑張ってください」とエールを送った。


日本代表となった作品を前にして記念撮影が行なわれた。六笠勝弘氏(写真左)と畑めいさん(写真左から2人目)
ジュニアコースの優勝は畑めいさん。なんと、昨年に続いての受賞となったオープンコースの優勝は六笠勝弘氏。細かい部分まで行き届いた非常に緻密な作品でありながら全体的な迫力もポイントとなったようだ
オープンコース2位の山口達彦氏。昨年の優勝者だけに、審査員の目も厳しくなりがちだったようだオープンコース3位の田宮良久氏。大きな作品で、その迫力は大きな魅力だったようだ
司会の池澤春菜さん。「ガンプラは素材で、なにを積み上げるのか、なにを表現したいのかが重要」とコメントバンダイホビー事業部の川口克己氏。イベントの趣旨を解説すると共に、「今回は2回目だが聖地で開催されることもありメモリアル大会となる」と力強くイベントにかける意気込みを語った審査を行なったホビージャパン編集長・谷村康弘氏(写真右)、電撃ホビーマガジン編集長・安蒜利明氏(写真中央)、モデルグラフィックス副編集長・髙久裕輝氏(写真左)
プレゼンターとして登場したSKE48の松井玲奈さん。受賞作を見て刺激を受けたようで「ただ作るだけでなくジオラマとか細かく追求していきたい」と意欲を示した


【ジュニアコース】
「戦場の絆-ジャブローの破壊者-」
大内悠生
「森のクマさん」
田中 昴
「シャア専用アッガイ」
田中優受
「ゴッグの海」
畑めい
「BEPAIR」
六笠詩音


【オープンコース】
「終戦」
池岡 大
「戦場の絆-哀戦士たち-」
大内勝利
「陸戦強化型ドム」
大村陽介
「市街地戦 単独行動仕様」
貝塚嘉雄
「ガンダムエクシアリペア」
加治 剛
「蘇醒 -shangri-La-」
金子和憲
「連邦の白い悪魔」
亀田 誠
「ジオニックジオガンダム」
久保田憲人
「ジム・コマンダー(フルアーマージム)」
佐藤健司
「ユニコーンガンダム3号機『ディナ・シィ』」
高野昭光
「YMS-15 GYAN」
高橋尚也
「TEST FLIGHT」
田宮良久
「00ガンダム開発計画仮想試作3号“ステイメン”」
堤啓介
「プロトタイプドム」
長野洋之
「GUNDAM AGE-3~EVOLUTION~」
成田侑平
「61式戦車A5型(M61A5)」
橋本 学
「日常の中の非日常」
福井智章
「飛【fei】ガンダムAGE-II RockHopper」
福田和哉
「瞬間」
三輪一樹
「Jupiterian」
六笠勝弘
「勝利と悲しみ」
諸川紗綾
「Merry Christmas sister Zabi」
山岸靖典
「出会い」
山口達彦
「ガンダムアストレイBUSHIDOフレーム魁(Kai)」
山田和典
「Air Transit!」
渡邉一雄

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(2012年 11月 25日)

[Reported by 船津稔]