ネクソン、新作MMORPG「聖剣ONLINE」先行体験レポート

イラストが生む世界観と、シミュレーションバトルが魅力。本日よりCBT募集開始!


10月17日クローズドβテスト参加者募集開始

10月下旬 クローズドβテスト実施予定



 ネクソンは2012年サービス予定のMMORPG「聖剣ONLINE」の先行体験会を開催した。「聖剣ONLINE」は台湾Chinese Gamerが開発した作品で、細かく描き込まれた2Dグラフィックスとかわいらしいキャラクターデザインが特徴だ。

 本作のサービススケジュールは10月末にクローズドβテストを実施予定で、公式ページでの募集を10月17日12時より開始している。正式サービスは2012年内で、基本プレイ無料のアイテム課金制を予定している。

 今回はチュートリアルと基本的なゲームシステムを見ることができた。油絵のようなタッチのイラストは独特で面白く、戦闘はシミュレーションRPG方式で、最大8人のNPCやモンスターと共に戦える戦略性の高い戦闘システムや、ストーリー重視の展開で、MMORPGファン注目の作品である。



■ 神々の戦いを描いた壮大なオープニング。コミカルな“味”も注目

オープニングストーリーから特徴的なイラストが楽しめる
キャラクター作成画面。「領域」の女性キャラクターの手はずっとこういう形だ

 MMORPG「聖剣ONLINE」では、神族神に近い勢力「領域」の翼を持つキャラクターと、人間側の勢力「連盟」のキャラクターのいずれかが選べる。基本的に展開する序盤のストーリーは変わらないが、今後RvRに繋がっていくという。まず目を惹くのはその独特のキャラクターデザインだ。油絵のようなタッチが強い印象を与える。

 キャラクターの表情などパーツは様々なものが用意されている。目が潤んでいるようなデザインが多いとも感じた。モヒカンで泣きそうな目の男性キャラクターなど、ユニークな組み合わせも楽しめそうだ。特に面白いのが、領域の女性キャラクターで、何故か左手が猫の手のようなポーズで固定となっている。ちょっと面白いセンスである。ただ、今のところ子供や大きな男など、体型のバリエーションはないようだ。

 ゲームを始めると、いきなりプレーヤーは“神々の戦い”に巻き込まれる。これは後で“夢”だとわかるのだが、“神々の主”や“深淵領主”、“伝説の魔獣”といった単語が出てきて、やたらとスケールが大きい物語が展開される。連盟のリーダーはアーサー王、領域のリーダーはオーディン。ほかにもトールやロキなど北欧神話からの引用が多いが、アテナと名乗る神もいたり、色々な神話から要素を取り込んだ独特のファンタジー世界を作っている。

 この夢では“聖剣”が中心となる。プレーヤーキャラクターは聖剣を振るう勇者であり、領域と連盟のリーダー達を助け、魔族達に立ち向かう。夢はチュートリアルとなっていて、基本的な移動から戦闘、スキルの使い方、アイテムの使い方を学ぶ。「聖剣ONLINE」の戦闘はシミュレーションRPG方式で、戦場はマス目状になっており、ターンベースで攻撃と防御側が入れ替わり、ユニットの移動、攻撃目標の選択といったコマンドを入力していく。複数の範囲を攻撃できるスキルや、弓や魔法は遠距離攻撃が可能などシミュレーションRPG経験者ならばすぐにわかるルールだ。アイテムはユニットに隣接してからインベントリから使う形になっている。

 アイテムを使うチュートリアルでは、黒龍の毒に冒された領域と連盟のリーダーを治療していく。毎ターンダメージを受ける2人のリーダーの側に移動し、アイテムを使うことになる。事態は深刻なのだがやっていることが何となくほのぼのとしていて、面白く感じた。こうして聖剣の勇者は、領域と連盟のリーダーを救い、魔族を倒して平和をもたらした。

 ……というところでプレーヤーキャラクターは目が醒める。寝ていたことを“長老”に責められるがプレーヤーキャラクターの手に“伝説の聖剣の紋章”が浮かび上がっているのを発見する。あの夢は正夢になるのだろうか? こうして冒険の幕が上がるのである。

 「聖剣ONLINE」はクエストドリブン型のMMORPGで、NPCの会話と依頼の完了での経験値が大きい。クエストウィンドウに表示されたNPC名や地名をクリックするだけで移動できたり、台湾産MMORPGでのおなじみの機能は本作にも搭載されており、サクサクゲームを進めていくことができる。

 次に“英雄”を得る。「聖剣ONLINE」では初期に自分を含めて4人、最大で8人のNPCやモンスターを“英雄”として戦闘に参加させることができる。仲間にできるのは、NPCとモンスターで、NPCには、“猫剣客”やドラキュラなど様々だ。最初に仲間にできる“猫剣客”はかわいらしく、スキルが“猫剣法”なのが面白い。イベントやゲーム内のクエストなど、手に入れるには様々な機会が用意されている。

 モンスターを仲間にするにはモンスターを倒さず、敵の体力を減らしたところで“封印”する。英雄にできるモンスターは決められており、全てのモンスターを連れ歩けるわけではないが、かなり多くの仲間が用意されているという。

 最初に仲間にできるモンスターはスライム。本作でのスライムは巨大な口を持った怪物だ。「聖剣ONLINE」は仲間モンスターにもイラストが用意されているのだが、スライムに関してはドット絵はかわいらしいのだが、イラストは大きく口を開けたかなり不気味な感じで描かれている。こういった“ギャップ”も本作の面白さだと感じた。

キャラクターには様々なオプションが用意されている。独特の味がある
序盤でいきなり神々の戦いが描かれる。これは夢なのだが、聖剣の印がプレーヤーキャラクターの手に浮かび上がる
オープニングに引き続き、基本操作を覚えていく。クエストを進めていくだけでレベルがある形だ。右下のスライムは、イラストとドット絵のギャップが楽しい




■ 仲間と共に、広大な世界を冒険。繰り返し遊べるインスタンスのサブクエストも

入手した英雄は一覧で確認できる
ワールドマップ。先行してサービスしている台湾ではこの画面以上の地域が実装されているという

 続いて高レベルキャラクターを使ってみた。「聖剣ONLINE」では英雄は小さなキャラクターとなってプレーヤーの後ろをついてくる。たくさんの英雄を連れ歩く姿は、独特の楽しさがある。戦闘画面ではマウスホイールを動かすと、キャラクターの大きさを変えることができる。キャラクターを小さくすると、戦闘画面でのマス目がしっかり確認でき、キャラクターの立ち位置がはっきりわかる。

 「聖剣ONLINE」はクォータービューの表示のためか、慣れないとキャラクターの立つ場所がイマイチわかりにくい上に、移動は取り消しができないため、マス目が確認できる機能は便利だ。一方で小さくするとキャラクターのアクションがわかりにくくなってしまうところもある。

 さらに、ゲーム画面そのものも、ウィンドウ表示にしておけば小さくできる。クローズドβテストでは実装されないが、自動戦闘機能もあり、他の作業をしながらゲームを起動させ、戦闘を繰り返させておくこともできるという。自動機能の充実は、台湾のゲームらしい部分と言えるだろう。

 フィールドマップは各地域を小さく表示する方式になっていて、各地域に移動できる。特徴的な地域がイラスト化されている画面は味があると感じた。本作の2Dグラフィックス、イラスト、キャラクターデザインは、3Dグラフィックスのゲームとはまた違った魅力がある。ユーザーの注目を集めるゲームだと感じた。

 「聖剣ONLINE」では1日に決められた回数だけ挑戦できる「サブクエスト」がある。MOタイプのコンテンツで、ソロプレイから、最大5人でのパーティを組むことができる。本作のパーティはプレーヤーキャラクターのみで参加できるものから、英雄を引きつれていけるものもある。サブクエストは難易度があり、レベルを上げることでより高い難易度に挑戦できる。難易度が高いダンジョンでは、よりよいアイテムが入手できる。

 課金アイテムは英雄の強化薬や、アバターアイテムなどを販売予定だ。移動速度が増す乗り物も販売される。ファンタジー世界であるが、乗り物にバギーがあるところも台湾らしいところだろう。ウサギのかぶり物など、アバターもユニークなものが登場する予定だ。

 やはり「聖剣ONLINE」はその“絵”が生む世界観に大きな特徴がある。油絵調のイラスト、かわいらしいキャラクター、細かく描き込まれたフィールド、そのビジュアルに魅力を感じるユーザーは多いのではないだろうか。シミュレーションRPG風の戦闘、たくさんの英雄を連れ歩ける楽しさも魅力だ。

左上がフィールド画面。ここから各マップへと繋がる。戦闘では、プレーヤーキャラクターを含む8体のキャラクターを使う戦略性の高いものに
サブクエストは1日に決められた数だけ挑戦できる。難易度を上げれば、よりよいアイテムが入手できる
バギーやかぶり物などのアイテムも楽しい。収集要素もあり、やりこみプレイも可能だ

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(2012年 10月 17日)

[Reported by 勝田哲也]