CAPCOMブースレポート

「バイオハザード6」、「DmC」、 「LOST PLANET 3」と期待作揃いのカプコンブースを試遊してきた


6月5日~7日開催(現地時間)



 今年のE3のカプコンブースは少数精鋭で「バイオハザード6」、「DmC」、「LOST PLANET 3」といった大型タイトルの試遊台が用意されていた。試遊をするためにはチケットが必要だったが、期待の新作をプレイするために多くのユーザーが行列に並びチケットを求めていた。

 このレポートでは「DmC」、「LOST PLANET 3」を体験してきたのでレポートをお届けしたい。

 なお「バイオハザード6」については別の記事でお伝えする予定だ。

【カプコンブースの様子】
出展されていたタイトルは4タイトルだけだが、人の波が途切れることはなかった


■ 海外デベロッパーが描くシリーズの新解釈。「Dmc Devil May Cry」

舞台となるナイトクラブをイメージした「Dmc Devil May Cry」の試遊ブース

「Dmc Devil May Cry」はニンジャセオリーが開発、カプコンから発売される予定のアクションゲームだ。

 ニンジャセオリーは「ENDLSVED ODYSSEY TO THE WEST」などのタイトルを開発してきたイギリスのデベロッパーで、これまで発売された作品は全て日本の開発チームによる開発だったので、今回はシリーズ初の海外デベロッパーによる作品になる。

 それではデモプレイの内容を紹介しよう。既にムービーでも公開されているが、ヨーロッパの街の様なステージで、ダンテはある少女の後ろを歩いている。すると監視カメラに姿を変えていた悪魔が本性を現し、ダンテはLimboの中に引き込まれる…という展開だ。

 Limboの中では悪魔達はもちろんだが、世界もダンテの命を狙っている。床が崩れ、壁が迫り、油断していると奈落の底に落下したり、壁に挟まれたりと油断はできない。

 シリーズ従来の剣と銃を使ったスタイリッシュなアクションは健在で、組み合わせて自分なりのスタイリッシュなコンボを決めていく。今回のダンテは天使と悪魔のハーフと言うことで、戦闘中に、エンジェルモード、デビルモードを使い分けて戦うことが出来る。エンジェルモードは動きが軽めでスピードが速い、デビルモードはスピードが遅いが一撃一撃が非常に強いという特徴を持っている。

 また鎖の様な物を投げて敵やオブジェクトを掴むモーションがあるのだが、エンジェルモードではダンテが対象の方へ飛んでいき、逆にデビルモードでは引き寄せる、と真逆のアクションを取るようになっている。ステージの途中にはデビルモードで足場を引っ張り出し、エンジェルモードで引っ張り出した足場まで飛んでいきその上に乗る、というギミックがあった。もちろん戦闘中にも利用可能で、敵を打ち上げ空中に浮かせた後、天使モードで一気に空中の敵に近づき、空中コンボを決めたり、空を飛んでいる敵を悪魔モードで地上に引き寄せ、コンボを決めるなど、戦い方の幅が大きく広がる。 本作は今までと雰囲気ががらりと変わっているが、アクションの手触りなどは良い意味で相変わらず、操作していて非常に気持ち良かった。

 その後本作のプロデューサーである江城元秀氏のプレゼンテーションで、展示されていたバージョンとは違うステージの様子を見ることができた。

 このステージは物語の中盤で、権力者が多く集まるあるナイトクラブがある。実はこのクラブの経営者は悪魔で、このクラブに集まる権力者達を洗脳しているという。そのクラブをダンテが潰しに行くというストーリーだ。

 このステージは先ほどプレイできたステージと比べると雰囲気が大きく異なり、広大なダンスフロアがベースになっており、画面奥ではスピーカーがビートに合わせて震えているかなりサイケデリックな雰囲気のLimboとなっている。ステージ中にはダメージを受ける床が発生し、床の色が赤ならデビルモード、青ならエンジェルモードでないとダメージを受けるギミックを確認することができた。

 ステージだけでなく悪魔にも様々な特徴が有り、「フライングドローン」という空を飛んでいる悪魔は銃で攻撃すると羽がなくなり地面に落ちてきたり、悪魔モードや天使モードでないとダメージが与えられない悪魔なども出現するという。

 「デビルメイクライ」シリーズのアクションの爽快感や操作感はそのままに、海外デベロッパーによる独自のセンスを持った世界が楽しめる本作。発売は2013年の1月を予定している。


【スクリーンショット】
ナイトクラブのステージの様子。サイケデリックな雰囲気が漂っている


■ シリーズ3作目は原点回帰の氷の世界が舞台。「LOST PLANET 3」

「EDN-3rd」をイメージした試遊ブースの様子

 「LOST PLANET 3」はカプコンが発売しているTPSシリーズの3作目。舞台は前作、前々作と同じ「EDN-3rd」という惑星だが、時代は前々作「ロストプラネット」の前になる。前作「ロストプラネット2」の時は局地的な温暖化により、ジャングルや砂漠といったステージが登場したが、今作の舞台は温暖化が発生する前の「EDN-3rd」なので氷に包まれた惑星が舞台だ。あらゆる場所で吹雪が起きており、見通しが悪く、全体的に暗めの雰囲気になっている。

 プレイできたのはゲーム序盤と思われる部分で、「ユーティリティリグ」と呼ばれている工業用の重機に乗り込み、「EDN-3rd」を進んでいくシーン。途中リグが凍りついて動けなくなったり、リグが通れない様な細い場所にはリグから降りて生身の体で進んでいく。

 本作で最も特徴的なのは「ユーティリティリグ」だろう。「ユーティリティリグ」は工業用の重機だが、サイズはかなり大きく、中で作業員が休めるようなスペースもある。戦闘用ではないが、ドリルアームを装備しており、氷の塊を砕いたり、エイクリッドの攻撃にも利用できる。左手のアームでエイクリッドを掴み、右のドリルアームをエイクリッドにドリルを当てて攻撃するシーンは衝撃的な部分もあった。

 リグに乗っていない時のプレイは前作までの操作感とほぼ同じで、正統派のTPSといった印象だ。氷で覆われた「EDN-3rd」の環境は非常に過酷で、気温がマイナス200度以下になっているところもある。筆者はなんとなくリグから降りて探検していたのだが、吹雪が起きてたちまち凍死してしまった。

 前作と比べて気になったのが主人公は「アンカー」と呼ばれる、フックのついたワイヤーを装備しているのだが、高低差のあるところを移動する時など、特定のタイミングでしか使うことができなかった。前作ではフィールドを移動中にも使え、かなり自由に動くことができたのだが、今回はそうはいかないようだ。

 「ユーティリティリグ」に乗っているときと、生身で戦っているときでガラリと違うゲームプレイを見せる本作。今回は明らかにならなかったマルチプレイの情報も非常に気になる。なお発売時期は2013年を予定している。
 

【スクリーンショット】
どことなく陰鬱な雰囲気が漂っている
「ユーティリティリグ」からの眺め。全面ガラス張りなので広い範囲が見える

(2012年 6月 9日)

[Reported by 八橋亜機]