NCJ、WIN「ブルーティアーズ」先行体験レポート
カジュアルさとハードさの両面性を持つアクションRPG


11月14日まで テスター募集

11月17日14時~23日23時 CBT実施予定


 エヌ・シー・ジャパン株式会社(NCJ)は、Windows用オンラインアクションRPG「ブルーティアーズ」のクローズドβテスト(CBT)を11月17日14時から23日23時まで実施する。テスター募集は11月14日まで公式サイトで行なわれている。

 「ブルーティアーズ」は、横スクロール型のアクションRPG。森や砂漠といった様々なフィールドを舞台に、爽快なアクションを繰り広げる。NCJはこれまで「リネージュ」や「The Tower of AION(タワー オブ アイオン)」など本格的なMMORPGを複数提供しているが、「ブルーティアーズ」はそれらよりもぐっとカジュアルな印象で、NCJとしてはある意味挑戦的なタイトルとなっている。

 今回は、本作を先行して体験する機会を得られたので、プレイの感触やゲームの見所などをここではお伝えしたい。




■ ダッシュを駆使した立ち回りが爽快バトルのポイント

MMOフィールドを冒険する横スクロールタイプのアクションRPG
敵を引きつけておいてから、ダッシュで後ろに回りこんで攻撃を叩きこむ……といった立ち回りが爽快アクションのポイント

 「ブルーティアーズ」は、MMOフィールドを冒険する横スクロールタイプのアクションRPG。アクションは上下左右の移動と、ダッシュ、ジャンプというシンプルなもの。攻撃は複数のスキルが使い分けられる。操作はキーボードのほか、ゲームパッドでのテストプレイも行なっているという。

 プレーヤーキャラクターは、近接攻撃系の「ウォーリア」、遠距離攻撃系の「アーチャー」、魔法で戦う「マジシャン」という3つの初期クラスから選べる。さらに上位クラスがあり、「ウォーリア」なら「ドラゴンナイト」と「ソウルブレーカー」のどちらかへ転職できる。

 戦闘はオーソドックスなスタイルで、左右に移動しながら敵を攻撃して倒していく。横スクロールタイプのゲームでは、縦軸をしっかり合わせないと攻撃が命中しないものが多いが、本作は縦方向の攻撃範囲が広く取ってあり、さほどシビアな操作は求められない。操作感はカジュアルだが、ボス級のモンスターや多くのモンスターに囲まれた時などは、攻撃ボタンを連打しているだけでは倒せないこともある。ダッシュで素早く敵の後ろに回りこんだり、ジャンプで空中から狙ったりと、見た目によらず歯ごたえのある戦いも展開される。

 その分、強力なスキルで敵をまとめて倒すといった爽快さも持ち合わせている。スキルは最初、基本攻撃の2種類しかないが、一定のレベルに達するごとに新たなスキルを覚えられる。ほかにもゲーム内で購入して使用できるようになるスキルもあるという。またレベルが上がると「スキルポイント」が手に入り、獲得済みのスキルを強化もできる。

 敵を倒していると、時々ピンクの宝石のようなものを落とすことがある。これを拾うとピンクのゲージが貯まり、これが一杯になると「女神の能力」を発動できる。発動するとプレーヤーキャラクターが光に包まれて、装備が金色に輝く兜と羽のついた鎧へと変化し、一定時間攻撃力が大幅に上昇する。使うタイミングは任意なので、手強いモンスターまで取っておくという使い方もできる。

 戦闘以外のところでもアクション性がある。本作のグラフィックスは、キャラクターは2D、マップは3Dで描かれている。横スクロールタイプのゲームではあるが、3Dマップには段差や奥行きを利用した箇所があり、ジャンプして段差を登って画面の奥へと進んで行ったり、画面の奥のほうにNPCがいたりする。立体的なアスレチックのような楽しさとともに、フィールドの開放感も味わえる。


【スクリーンショット】
上下左右への移動と、ジャンプ、さらにはダッシュもある。ゲームは、まずは操作方法のチュートリアルから始まる3Dによる立体表現があるので、奥行きを利用したマップ構成などもある
最初に選択できる3つのクラス。各クラスに2つずつ上位クラスが用意されている
レベルが上がると、「スキルポイント」をもらえる。獲得済みのスキルを任意に強化できる「マジシャン」でレベル10まで上げると、電撃を前方に散らす範囲攻撃「スパーク」を習得できた
ピンクのゲージが一杯になると、「女神の能力」を使用できる。発動するとキャラクターが光に包まれ変身。攻撃力が上昇し、攻撃ヒット時のエフェクトも派手になる



■ 3,000以上用意されたクエスト。ガイドも充実の親切設計

クエストを進めることでストーリーが進む。重要なクエストの場合、NPCの上にピンク色の「!」マークが浮かんでいる

 本作のストーリーはクエストをこなすことで進行する。特に序盤はこのクエストがチュートリアルの役目を果たしており、クエストを完了させるだけであっという間にレベルが上がる。しかもクエストは3,000以上も用意されており、次々とクエストをこなしていくことでゲームが進んでいく。

 クエストには、特定の敵を倒したり、敵の落とすアイテムを集めたりするもののほか、「釣り」など戦闘以外のものもある。「釣り」は、釣竿を装備した状態で特定の場所に行くとできる。釣り糸をたらしてからしばらくするとバーが表示されるので、示されたタイミングでうまくスペースキーを押すと、魚を釣り上げられる。

 

 クエストが多数あると行き先に迷ってしまいそうになるが、目的地をガイドしてくれる機能も用意されている。プレーヤーキャラクターの横に矢印が現われ、その示す方に向かえば目的地にたどり着ける。目的となるNPCにも矢印がつけられており、行くべき場所がすぐに理解できる。

 この他にも、クエストがいくつも書かれたビンゴカードのようなものも登場する。そこに書かれているクエストを順にクリアしていき、縦横斜めのいずれかで揃えれば、それに応じた報酬がもらえる。ただクエストをクリアするだけでなく、こういった追加要素も用意されており、遊びの幅が広い。
【スクリーンショット】
クエストの行くべき方向を示してくれるガイド機能が付いている。これで迷う心配はないクエストに関係のあるモンスターには名前の横に「!」マークが表示されるという親切機能もあるチュートリアルの役目も果たす序盤のクエストは、こなすだけでどんどんレベルが上がる
戦闘以外にも、釣りのような遊びもある。釣りの場合、ゲージが溜まるまでじっと耐えて……表示されるバーのカーソルに合わせてタイミングよくスペースキーを押す。上手く行けば魚がアイテムとして入手できるビンゴカードのようなクエスト表も登場。表に示されたクエストを縦横斜めと達成すれば、それに応じてアイテムが手に入る



■ 激しい戦闘が見所。プレーヤーの実力が試されるインスタンスダンジョン

制限時間もあるインスタンスダンジョン。通常フィールドとは違った緊張感がある

 ストーリーをある程度進めると、インスタンスダンジョンに挑戦できるようになる。このインスタンスダンジョンには制限時間があるほか、ダンジョンの奥には巨大で強力なボスモンスターが待ち構えている。

 ダンジョンには多数のモンスターがおり、中には全て倒さないと先へ進めない場所もある。ダンジョンの最奥に控えているボスモンスターは、通常のモンスターよりも遥かに大きい姿で、それぞれ独自の攻撃方法が備わっている。

 例えば、海賊の格好をした巨大タコ「クラーケン」は、持ったナイフを振り回しながら突進してきたり、ジャンプしてプレーヤーキャラクターを押し潰そうとしたりする。強い攻撃力と甚大な体力を持つボスモンスター自体にも苦戦を強いられる上、子分のモンスターまで呼び出すので、かなり激しい戦闘になる。

 ボスモンスターを倒せば、インスタンスダンジョンはクリアとなる。クリア後は評価が下され、経験値が獲得できる。また5枚のカードから1枚を選択し、そこに書かれているアイテムを獲得できる。

 今回体験した「クラーケン」のいるインスタンスダンジョンには、途中に爆弾の入った箱のようなものがあった。これは今回はただの置き物で何も作用しなかったが、ある特定のクエストを受けていると、これをギミックとして使えるという。同じインスタンスダンジョンでも、多彩な遊び方が提供されるようだ。


【スクリーンショット】
通常モンスターといえども囲まれれば辛い。上手く回避しながら攻撃を当てていく敵を全滅させなければ先へ進めないという場面も中ボスモンスターも登場。周りにも敵が現われるので、警戒しながら戦わなければならない
今回のボスモンスターは海賊姿のタコ「クラーケン」。全身を真っ赤にしてナイフを振り回しながら突進してきたり、ジャンプしてこちらを踏み潰そうとする「クラーケン」を見事撃破。倒される瞬間の表情は、結構かわいい
クリア後は成績が発表され、経験値ももらえるさらに、カードを引いてアイテムを獲得できる。この画像にある青文字のアイテムはレアアイテムだそうだ



■ ファッションに乗り物。アバターのカスタマイズも楽しみの1つ

装備を変えれば、キャラクターの見た目も変わる。装備とアバター表示の登録は別なので、好きな外見のままゲームができる

 本作は、2Dプレーヤーキャラクターのかわいらしさも魅力の1つとなっている。ゲームスタート時に設定できるビジュアルは、服装、髪型、顔のパーツ、肌の色といったものだけでなく、背の高さや顔の大きさまで変えられる。2Dグラフィックスながら、かなり個性を出せるのが特徴だ。

 また装備を変えれば、2Dのキャラクターのビジュアルにもしっかりと反映される。通常の装備品の他に、外見を変えるだけのアバター装備も設定できる。装備品は能力重視でも、外見は好みのものを保てるという仕組みだ。

 また本作には乗り物も登場する。例えば「キュート ブラック ピッグ」という乗り物は、名前の通り黒い豚で、見た目にもかわいらしい。もちろん見た目だけでなく、移動速度が上昇するという利点もある。ただし、乗り物に乗ったまま戦闘はできないようだ。

 実際にプレイしてみると、導入はあくまでカジュアルな手触りだが、インスタンスダンジョンなどではそうは言っていられないハードな面も垣間見られる。かわいらしい見た目とは裏腹に、想像以上に歯ごたえがあるので、アクションゲームが得意な方にもぜひ体験していただきたい。


【スクリーンショット】
2Dキャラクターの作成は、髪型や服装以外にも、顔や体の大きさといった箇所もこだわれる。プレーヤーそれぞれの考えるかわいらしいキャラクターを追求できる
乗り物に乗れば、通常の移動速度がアップ。見た目にもコミカルでかわいらしいPCの負荷を下げるための「シンプル表示」機能もある。機能をonにすると、自分以外のプレーヤーキャラクターのビジュアルがフードを被ったキャラクターで統一される


(2011年11月4日)

[Reported by 安田俊亮]