フルCG長編アニメーション「鉄拳 ブラッド・ベンジェンス」

試写会のゲーム対戦で佐藤かよさんが鉄拳さんを瞬殺! 「鉄拳」の名前を改名か?


9月3日 公開予定



試写会では「鉄拳 タッグトーナメント2」を使ってゲーム対戦が行われたが、佐藤かよさんの前に鉄拳さん、佐久間一行さん共にボコられて終了
「鉄拳 ブラッド・ベンジェンス」のポスター

 株式会社バンダイナムコゲームスの格闘ゲームシリーズ「鉄拳」のフルCGアニメ作品「鉄拳 ブラッド・ベンジェンス」が9月3日から新宿バルト9ほか全国の映画館で3D公開される。企画・製作・原作はバンダイナムコゲームスで、配給はアスミック・エースがそれぞれ担当する。公開に先駆けて新宿バルト9においてプレミアム試写会が開催され、ゲストとして佐藤かよさん、鉄拳さん、佐久間一行さんが登場し、トークなどを披露した。

 佐藤かよさんは声優として本作に参加しており、イベントにはリン・シャオユウのコスプレで登場。このコスプレは佐藤かよさん専用と言うことでピッタリに作られていたこともあり、非常に似合っていた。佐藤さんは「声優は初めてで緊張しましたが、自分のプレイしていた『鉄拳』の世界に入れてうれしくて楽しかったです。録音の時は1人でしゃべらなければならず、録音となるとしゃべれなかったりしましたが、映画になったものを観てみるとキチンとなっていて楽しくできました」とコメント。一足早く行なわれた米国でのイベントに参加したときの感想にもふれ、「(映画を観ているときの)歓声もすごくて、みんなで一緒に映画を楽しんで盛り上がってました」と振り返った。

 続いて1作目からプレイしている鉄拳さんは、「ゲームの『鉄拳』から名前をパクりました。はじめは『鉄拳おやじ』でしたが、『おやじ』がなくなり『鉄拳』になりました」と告白。苦情がくるかと思っていたが、結果的に抗議がこなかったという。「鉄拳4」ではコミッショナーを務め当時1週間だけチャンピオンになったことなどを振り返りながらも、「1作目からプレイしているのに(佐藤さんと違って)声優の仕事がこない……」とすねて会場の笑いを誘っていた。ちなみに佐久間さんは友人がプレイしていたのを後ろから眺めているくらいで、「鉄拳」についてはほとんどわからないという。「鉄拳」といえば格闘、「R1グランプリ」という戦いを勝ち抜いたことから今回呼ばれたのだとか。

 ここで登場した「鉄拳」プロジェクトリーダーの原田勝弘氏は「いま、残業して皆で作っているところ。来月にはたぶんゲームセンターでみなさん楽しめると思います」とAC「鉄拳タッグトーナメント2」(TT2)の進捗を語った。また、監督の毛利陽一氏も登壇し、映画制作の苦労について語った。毛利氏は「正直全部苦労しましたが、3D立体視には苦労させられました。CGなのでけっこうささっと(簡単に)できるんじゃないかと思ったんですが、やってみるとすごい大変で勉強になりました」と意外な苦労があったようだ。

 そしてここでまだ開発中の「TT2」を使ったゲーム対戦をすることに。佐藤かよさんは「鉄拳」プレーヤーとしても知られているため、鉄拳さんと佐久間さんがそれぞれ挑戦した。佐藤さんは「時間もないみたいなんでささっと倒しちゃいますね」といきなりの挑発。まず挑戦したのは佐久間さん。佐藤さんはいつも使用するキャラクターと言う「リリ」と「シャオユウ」を選択。一方、佐久間さんは鉄拳さんのアドバイスを受けながら「木人」と「ロジャーJr.」を選択。鉄拳さん曰く「木人はいろいろなキャラクターになるから」ということだったが、ロジャーJr.でスタートした佐久間さんはキャラクターを切り替えるまもなくパンチを食らってほぼ瞬殺。3ラウンド目を見ることなく終了となった。

 続いて登場したのが鉄拳さん。佐久間さんに「ロジャーJr.はパンチの連打でいけるから」などとアドバイスしていたが、キャラクターの選択で「平八がいない~」と奇跡のつまずきを見せ、選択したのが好きなキャラクターの吉光と平八を選ぶつもりで間違って選んでしまったオーガ。対戦が始める前までは「平八で10連コンボを決めたこともある!」と豪語していた鉄拳さんだが、始まると全くの一方的な展開に。「位置が悪い」といいながら「(キャラクターの左右の)場所を変わって」を連発。佐久間さんに「はやく10連コンボ決めてくださいよ!」と突っ込まれるも、「ちょっとまって、ちょっとまって」といっているうちにガンガン攻め込まれて2ラウンド連破されてしまった。

 佐藤さんの「リリとシャオユウはずっと使っていて、自分でも強いと思う。でも今回は対戦相手がつまらなかった」とのコメントに、周りから「負けたんだから『鉄拳』を改名しなくちゃいけないんじゃないですか?」の問いが鉄拳さんに飛んだ。鉄拳さんは「『バーチャファイター』とか? 『ストリートファイター』とか? 『鉄拳』とられたらそれくらいしかないじゃないですか?」と言い返すのが精一杯だった。

 あまりのふがいなさにあきれた原田氏から「こんなに『鉄拳』のことを知っているのに、こんなに弱い人初めて見た」と吐き捨てるように言われてしまった鉄拳さん。ここでイベントはキャラクターをノーヒントでスケッチブックに描く勝負に突入。お題は「三島平八」。特徴的な髪型がポイントで、これは皆クリアしたが、髭のあるなしで差がついた。やはり1番上手かったのは鉄拳さん。ところが、佐藤さんも佐久間さんもそれなりに上手い平八を披露。最終的に毛利氏と原田氏が決める総合的な「『鉄拳』ファンナンバー1」は佐藤さんに決定。佐藤さんは「本当に、身も心も『鉄拳』です。映画は映像がきれいでストーリーも前向き。私が声優としてどこで登場するかチェックしてください」とのアピールするコメントを残した。

 毛利氏は最後に「身も心も『鉄拳』に捧げてきました。エンターテイメントできる、『鉄拳』を知らない人でも楽しめて、『鉄拳』を知っている人であれば『なるほどね』と思うところも所々に入れてあります。そんなに深刻な映画ではなく、軽く観て楽しんでもらえればと思います」とコメント。原田氏に「ツッコミどころ満載の映画ですよね?」との問いかけに毛利氏も「ツッコミどころがあるのが『鉄拳』らしさだったりするので。でも、そういった中にも、自分の作り手としての想いというものは込めたつもりですので、そういったところを感じてもらえればうれしいです」と締めくくった。


佐藤かよさん鉄拳さん佐久間一行さん
監督の毛利陽一氏「鉄拳」プロジェクトリーダーの原田勝弘氏
映画が3D立体視と言うことで、額に「3D」とかいてきた鉄拳さんひとネタと言うことで「こんな『鉄拳』はいやだ。どっちかと言えば僕よりだ」を披露して微妙な笑いをとった佐久間さんもひとネタ披露。「耳を澄ませて~こっちをこうすると~三島平八~」と言う1発ギャグを披露するも撃沈。キャラを知らないこともあり楽屋で鉄拳さんと一緒に考えたのだとか
お絵かき対決に夢中なゲストの3名。ノーヒントで「三島平八」を描いてほしいとの問いに、3名とも慌てて筆を走らせた最後は監督の毛利氏の鶴の一声で「『鉄拳』ファンナンバー1」は佐藤さんに決定
ちなみにこちらが3名の「三島平八」。いずれもなかなか上手い

 最後に、「鉄拳 ブラッド・ベンジェンス」に登場するデビル因子に侵された風間仁がデビル化した「デビル仁」のグラフィックスをご紹介する。「デビル仁」は、毛利氏が「ゲームでのデビルとは印象を変えたい」との想いから、「仮面ライダー」シリーズなど数々の有名フィギュアの原型を手がけている造形作家の竹谷隆之氏に依頼し、映画オリジナルのデザインを採用したものとなっている。「デビル仁」は映画のストーリーにも重大な関わりがありそうだという。


【新デザイン「デビル仁」のビジュアル】
風間仁デビル仁
この秋稼働の「鉄拳タッグトーナメント2」に登場する「デビル仁」のCG画像映画版の「デビル仁」のCG画像はこちら

(C)2011 NAMCO BANDAI Games Inc.

(2011年 8月 23日)

[Reported by 船津稔]