「Xbox 360 E311 Media Briefing」レポートその2では、サードパーティー編として、Activisionの「Call of Duty: Modern Warfare 3」、Square Enix Europeの「Tomb Raider」、Electronic Artsの「TIGER WOODS PGA TOUR」、「MADDENN NFL」、「FIFA」、「Mass Effect 3」、Ubisoftの「Tom Clancy's Ghost Recon Future Soldier」を紹介したい。

　イベントでは、各タイトルの特徴がわかるデモプレイや、Kinect対応要素のアピールなどが行なわれた。新しいのタイトルが持つパワーをレポートしていきたい。

■　「Call of Duty: Modern Warfare 3」

ゲームの追加要素や、MAPなどは、最初にXbox 360でローンチされる事も発表された

　「Xbox 360 E311 Media Briefing」で最初に紹介されたのが、Activision Blizzardの「Call of Duty: Modern Warfare 3」。北米での発売は2011年11月8日。日本での発売は、現在は未定だ。イベントでは開発元のSledgehammer Gamesによるデモプレイが行なわれた。

　潜水服に身を包み、スクリューのついた潜行装置で水中を進む男達。水中はかつて陸地だったようで、地下鉄の駅のような場所や、高架道路などが見える。息を潜めるように海底で静止していると巨大な潜水艦が頭上を越えていく。追いかけ、船体に爆弾を仕掛け離れると、大爆発が起こり、潜水艦が大きくかしぐ。

　プレーヤー達は水上に浮かび上がる。目の前に見える大都市は煙を上げている。海面に潜水艦が浮上してくる。プレーヤーは仲間と共に潜水艦の上へ移動し、ハッチを爆破、迎え撃とうする乗組員を倒しながら、船内を進む。扉を爆破し司令室に入り、仲間と共に、潜水艦のミサイルを発射する。

　潜水艦からボートで脱出し、多くの軍艦が並ぶ狭い海域を縫うように進む。沈みつつある空母が見えたり、頭上を戦闘機が飛び越えたりする。追いすがってくる敵と戦い、こちらを飲み込もうとする波をかわしながら進む。

　海底の雰囲気から、煙を吹き出す都市、水の表現、潜水艦の内部とグラフィックスの質感に圧倒された。そして脱出する横で発射されるミサイルや海上の表現など演出も派手で見応えがあった。自分たちの立場がわからないところで、大きな秘密を感じさせられる。また、ゲームの追加要素や、マップパックなどは、最初にXbox 360向けにリリースされる事も発表された。

【Call of Duty: Modern Warfare 3】
デモプレイでは、水中から進み、潜水艦に突入し、敵を倒していくという展開に
潜水艦のミサイルを作動させた後、海上を進む危機が連続するシーン

■　「Tomb Raider」

苦しげな声を上げて木片をひき抜くララの弱さが描かれている

　「Tomb Raider」は、Square Enix Europeが2012年秋に発売する予定で、開発はCrystal Dynamics。本作では主人公ララ・クロフトがタフな冒険家になる前のアドベンチャーが描かれるという。デモプレイでは、ララが乗っていた船が難破し、謎の島で捕虜となり、脱出するというよりは逃げ回るという表現がぴったりなシーンを見ることができた。

　ララは気がつくと逆さまにつり下げられている。何とか脱出するも脇腹に破片が浮き刺さり大きな悲鳴を上げてしまう。本作のララはこれまでと全く違うイメージだ。気が弱く、おびえており、ずっと愚痴を言い続けて、何かがあると悲鳴を上げる。姿もセクシーな感じはなく、血と泥でべっとり汚れており、今にも倒れてしまいそうな弱々しさがある。

　グラフィックスは非常に美しく、物に火を付けることで進めるようになったり、重さを調節して、シーソーのように動かすギミックや、敵に追いすがれたとき素早く動いてやり過ごすなど、アクションアドベンチャーとしての要素も充実している。

　また怪しい場所などゲームのヒントなるところがハイライトで表現されるのは、「眠っている生存本能の働きで気づくことができる」ということで、ララのたぐいまれな才能を感じさせる演出もある。気弱な少女が、いかにしてタフな冒険家になっていくかというところは注目である。

【Tomb Raider】
ぼろぼろのララが脱出のため必死に進む。愚痴を言ったり、体が汚れていたり、これまでのララとは違うイメージだ
スクリーンショット美しく描き込まれている。人物も大きい

■　「TIGER WOODS PGA TOUR」、「MADDENN NFL」、「FIFA」

Xbox 360ファンにはおなじみのPeter Moore氏が登場

　EA Sportsのタイトルを紹介したのはEA SportsのプレジデントであるPeter Moore氏だ。Moore氏は最初に「やり慣れた感じがします。この場所で、世界のXbox 360のファンの方に話ができるのは最高です」と語った。Moore氏はかつてMicrosoft副社長を務め、北米でXbox 360の成功をもたらした人物だ。

　Moore氏は2012年に、EA SportsからKinectを使った3つのタイトルが発売されることを発表した。「TIGER WOODS PGA TOUR」、「MADDENN NFL」、「FIFA」がそれで、それぞれがKinectならではのゲーム性を実現していくという。EA Sportsではさらに、今後も様々なKinect対応タイトルを製作していく予定だ。

「TIGER WOODS PGA TOUR」、「FIFA」、「MADDENN NFL」、全てがKinectに対応

■　「Mass Effect 3」

選択を音声認識で行なう

　「Mass Effect 3」はElectronic Artsが2012年に発売予定のRPGシリーズの最新作だ。今作では主人公をはじめとした多くのキャラクターの故郷である地球が敵に占領されてしまう、きわめて厳しい状況の中、逆転の為の戦いが始まるのだ。

　「Mass Effect 3」はKinectの音声認識に対応しており新しいゲーム体験を可能にする。「Mass Effect 3」では提示された会話のどれを選ぶかで展開が変わってくる。Kinectによって、プレーヤーは主人公になりきったように台詞をしゃべることで、コントローラーを使わすに決断することができる。

　戦闘時も仲間への指示が音声対応になっていて、「前進しろ」、「テクニックを使え」といった形で指示できる。これまではゲームを一時止め指示を出していたが。音声認識により、シームレスにゲームが進行する。より強い没入感をもたらすだろう。声によって仲間が迅速に動く場面では、会場から興奮した声と拍手が上がった。

【Mass Effect 3】
声で選択し、仲間へ指示を出す。これまでとは違ったプレイ感だ
スクリーンショット。仲間との再会が楽しみだ

■　「Tom Clancy's Ghost Recon Future Soldier」

「Gunsmith」を実演。武器を細かくカスタマイズ

　「Tom Clancy's Ghost Recon Future Soldier」は、Ubisoftの人気シリーズの最新作で、発売日は未定。「Gunsmith」 というモードが、Kinectに対応している。「Gunsmith」 はその名の通り”銃の職人”になったかのように非常に細かい武器のカスタマイズを可能にする。パーツだけでも2,000種類用意されており、非常に細かくカスタマイズができるという。

　音声と手の動きで武器のパーツを選ぶことができる「近距離射撃」、「遠距離射撃」といった声をかけるとプリセットされた武器が出てくる。ここから、ガスシステムやバレルといった1つ1つの部品を変えていく、こうしていくこことで、自分のベストの武器を作ることができるのだ。ランダムに組み合わされた武器も可能だ。

　Kinectを使っての試写も可能だ。Kinectで引き金を引く場合は、右手を一度開き、握りしめるようにすると弾が発射される。手を後ろに振る形でリロード、さらにズームも可能だ。自分で銃を扱っているような楽しさが体験できるモードだ。

【Tom Clancy's Ghost Recon Future Soldier】
部品を選び試射も可能な「Gunsmith」モード