Electronic Entertainment Expo 2010現地レポート
「Xbox 360 Media Briefing」レポート
「METAL GEAR SOLID RISING」、「Gears of War 3」など、強力なブロックバスタータイトルを続々公開
「METAL GEAR SOLID RISING」、「Gears of War 3」など、強力なブロックバスタータイトルを続々公開
米Microsoftは現地時間の6月14日、Wiltern Theaterにて「Xbox 360 Media Briefing」を開催した。本稿ではイベント全体のインプレッションと、ブリーフィング前半で紹介されたブロックバスター(大作)タイトル、そしてXbox LIVE関連の情報について紹介したい。新型Xbox 360や「Kinect」対応タイトルの詳細については別稿にて詳しくお伝えする。
【会場の様子】 | ||
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会場となったのはコリアタウン近くのWiltern Theater。ワールドプレミアを全面バックアップしていたシルク・ドゥ・ソレイユのアクターは今日も不思議な踊りを踊っていた |
■ 今年のMicrosoftはKinect一色。「Forza Motorsport Preview」までKinect対応!
本イベントでは、新型Xbox 360のサプライズ発表を筆頭に、昨日ワールドプレミアが行なわれた次世代モーションコントローラー「Kinect」の発売日と対応タイトルおよびサービスの発表、そしてXbox LIVEのアップデートなど、実に様々な展開が発表された。
新型Xbox 360は、ブリーフィングの最後に告知され、なんと本日より北米市場で出荷が開始されたことが明らかにされたほか、来場者へのビッグプレゼントとして来場者全員に新型Xbox 360が贈られることがアナウンスされた。日本での発売時期は6月24日を予定し、価格はエリートと同じ29,800円。基本的には、250GBHDDの搭載、Wi-Fi標準搭載、そして小型軽量化と上位モデルとなるため、Xbox 360は白あるいは黒の筐体から、「Kinect」とデザインに統一性を持たせたピアノブラックの小型機へと入れ替わっていくことになる。
その「Kinect」に関しては、昨夜のワールドプレミアでのお披露目に引き続き、本日の「Xbox 360 Media Briefing」においても約2時間のプレゼンテーションの半分以上の時間を割いて、「Kinect」によって変わるXbox 360のエンターテインメントに関する説明が行なわれた。今回は15ラインナップ中8タイトルのデモが行なわれたが、「Forza」シリーズ最新作「Forza Motorsport Preview」まで「Kinect」への対応を表明したのには驚かされた。現時点ではMicrosoft側でも「Xbox 360 Games」と「Kinect Games」と明確に区分しているが、最終的にはこうした区分が意味をなさなくなるほど普遍的な存在になるのかも知れない。なお、「Kinect」の発売時期は北米が11月4日と告知された。気になる日本展開は未定となっているが、国内に賛同メーカーも多いため、展開はほぼ間違いないだろう。
今回の発表から感じられたのは、なんといっても「Kinect」への並外れた注力と、Xbox 360プラットフォームの長期政権化だ。オシャレなピアノブラックで統一された新型Xbox 360と「Kinect」で、Xbox 360プラットフォームはどのような深化を遂げ、どのようなエンターテインメントが実現するのか。以下に紹介するブロックバスタータイトル共々、今後の展開が楽しみなところだ。
■ 「Kinect」以外も大充実のソフトウェアラインナップ。Activisionは“最恵国待遇”で強力タッグ
さて、MicrosoftとSCEAのメディアブリーフィングでは、互いにエクスクルーシブ(独占)タイトル、ブロックバスター(大作)タイトルの数を競い合うことが毎年恒例となっている。有力なタイトルをいかに囲い込めるか、いかに有力なIPを生み出せるかは、プラットフォーマーにとって非常に重要な要素であり続けている。
今年のトップバッターを飾ったのは、Activisionの「Call of Duty」シリーズ最新作「Call of Duty Black Ops」。開発元TRYARCHのスタジオヘッドMark Lamia氏がコントローラーを片手に登壇し、最新ビルドの実演を行なってくれた。
数分ほどの短いデモでは、屈んで入れるほどの小さなトンネルでの遭遇戦とラオスの密林を舞台にしたゲリラ戦、そして戦闘ヘリによるど派手な空中戦を見ることができた。「Call of Duty」シリーズの魅力のひとつに、シーンの劇的さと爆発シーンの派手さが挙げられるが、爆発や水しぶき、黒煙といったエフェクトが実にリアルに表現されている。FPS界に数々の金字塔を打ち立てた「Call of Duty Modern Warfare」シリーズ2作品に続くタイトルとしてふさわしい印象だった。
ちなみに「Call of Duty Black Ops」はXbox 360独占配信タイトルではないが、デモの後姿を現わしたマイクロソフトのインタラクティブ エンターテイメント ビジネス シニア バイスプレジデント、ドン マトリック氏(Don Mattrick)からは、今後3年間、2012年まで「Call of Duty」シリーズのDLCは、Xbox 360先行配信となることが明らかにされた。ブロックバスタータイトルのDLC先行配信契約はMicrosoftの常套戦術だが、ついに「COD」シリーズまでが大きくXbox 360陣営にシフトすることになった。同社とActivisionの蜜月関係をよく表した発表と言えそうだ。「Call of Duty Black Ops」の発売時期は北米で2010年11月9日を予定。日本での発売時期はパブリッシャーのスクウェア・エニックスの正式発表を待ちたいところだ。
続いてマトリック氏から「私の友人です」と紹介されて姿を現わしたのがコナミの小島秀夫監督。小島氏本人からは特にアナウンスがなかったのは残念だが、小島氏に促されて登壇した小島プロダクション プロデューサー松山重信氏から「METAL GEAR SOLID RISING」の最新ビルドのトレーラーが披露された。
キャッチコピーは“斬奪”(ZAN-DATSU)。最初は意味がよくわからなかったが、トレーラーを見ることでよく理解できた。トレーラーの前半は小島プロダクション謹製のハイクオリティのカットシーン。主人公雷電が斬鉄剣が振るうたびに敵が真っ二つに切断され、雷電の周囲にはバラバラに切り裂かれた無残な死体が転がるというショッキングなシーンが描かれる。ところがそれで終わらず、雷電は敵の切断面に手刀を突き刺し、体内から臓器物のようなものをえぐり出してしまう。これこそが“斬奪”であるようだ。
トレーラーは後半では、雷電が斬鉄剣を振るうと、敵に混じって金属製の柱や煉瓦の柱、車といったものがどんどん切り倒されていくというリアルタイムシーンが描かれる。大根でも切るような鮮やかな切断面でどんどん硬質のオブジェクトが破壊されるのは気分爽快で、最後はネタ的に斬鉄剣でスイカを切って場内を沸かせた。発売時期や価格は依然として未定のままなのが残念だが、ゲーム性については「MGS」本編以上に高いアクション性と、撃剣アクションの要素が魅力的に映った。
【METAL GEAR SOLID RISING】 | ||
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Xbox 360タイトルということで、従来の「MGS」シリーズよりもかなり表現が激しい。物理表現が大胆に取り入れられており、これがどのようにゲームに影響を及ぼすのかも楽しみなところだ |
【Fable III】 | ||
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日本でも人気の高い「Fable」シリーズ第3弾。前作「Fable II」から50年後の物語が描かれる。今回のメインテーマは「革命」ということで、英雄としての活躍のみならず、統治者として王国の采配を振るっていく。発売時期は欧米で10月26日。日本では今秋を予定 |
【Halo Reach】 | ||
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マルチプレイβで270万人参加者を集めた「Halo Reach」。世界同時発売を9月14日(日本9月15日)に控え、今回はシングルプレイキャンペーンが公開された |
【KINGDOM】 | ||
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MicrosoftとCryteckがタッグを組んで開発を進めている「KINGDOMS」。まだトレーラーのみの公開ということで発売はまだ先になりそうだ |
http://www.e3expo.com/
□Microsoftのホームページ(英語)
http://www.xbox.com/
□「Kinect」のホームページ(英語)
http://www.xbox.com/en-US/community/events/e3/Kinect.htm
(2010年 6月 15日)