G-Star 2010レポート
【G-Star 2010】HanbitSoftブースレポート
ロボ達の高速バトル「Squad Flow」、釣りコン対応の「Grand Mer」など4タイトルを出展
HanbitSoftは、ファンタジー対戦TPS「Warcry」、フィッシングゲーム「Grand Mer」、三国志世界をテーマにしたMMORPG「三國之天」、ロボット対戦TPS「Squad Flow」の4タイトルを出展していた。
「Warcry」、「Grand Mer」、「三國之天」は昨年のG-Star にもプレイアブルで出展されており、今年で2年目となる。初プレイアブルは「Squad Flow」のみとなったが、全てのタイトルのクオリティーがアップしており、「自社タイトルの開発に力を入れ、納得するまで作り込む」というHanbitSoftの姿勢が改めてわかる出展となっていた。
釣りコントローラーだけでなく、「三國之天」ではAMDのグラフィックボードとコラボレートし、3画面でのプレイを可能にするなど、出展方法でも注目を集めていた | ||
右のイベントステージは、ブースの外にあり、試遊台のプレーヤーはステージでのにぎわいは気にせずプレイに集中できた |
■ 箱形ロボットが仲間と共に敵に立ち向かう、無機質な雰囲気が魅力の「Squad Flow」
「Squad Flow」はその奇抜さからか、プレイ希望者が長い列を作った |
「Squad Flow」は箱のような白いロボットを操り、メカニカルな戦場を戦っていく、独特な世界観を持ったTPSだ。韓国で近日クローズドβテスト予定。対戦がメインではなく、コンシューマーゲームのようにステージを進んでいくゲームモードがあり、会場ではステージを進んでいく4人の協力プレイが楽しめた。
HanbitSoftのどのタイトルもまんべんなく人気が高かったが、「Squad Flow」は初プレイアブル出展というのもあってか、1番の人気を獲得していた。「Squad Flow」で目をひくのがスピード感である。ロボットは四角い箱形の胴体から出た短い2本の足を動かして、まるで滑るように進む。急激な加速度ではないのだが、プレーヤーの思ったとおりに進む快適な操作性で、敵に攻撃されたときには、素早く後退ができ、「きびきびと動く」という形容がぴったりのスピード感だ。
マップも独特で、巨大な機械の中のような薄暗い場所なのだが、敵はくっきりと浮かび上がっており、戦いやすい。また、巨大なパイプの上を歩いたり、ステージは起伏に富んでおり、デザイナーのこだわりと技術の高さを感じさせる。今回はストーリーを感じさせる演出などはなかったが、ステージ、キャラクター全てが無機質な本作では、「正体不明の者達がただ戦っている」という雰囲気があり、そこもまた異質感があって魅力的だ。
非常に個性的な作品であり、また操作感、敵との駆け引きに高い技術力を感じさせる。今後はロボットやステージを増やしていくということだが、今回提示された基本要素に強い魅力を感じた。個人的にとても“しびれた”作品である。今後に注目したい。
【「Squad Flow」プロモーションムービー】 |
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独特の世界観、雰囲気を持つ「Squad Flow」。カメラのフォーカスは手前をピンぼけにすることで戦場の臨場感をもたらしている |
■ 竿をたててリールを巻き上げ巨大魚ゲット! 明るくカジュアルな「Grand Mer」
iPhoneを釣りコントローラー代わりに使用可能に |
抜けるような青空と、青い海で、美女をパートナーに巨大な魚を釣り上げるオンラインフィッシングゲーム「Grand Mer」は、12月に韓国での3度目のクローズドβテストを予定している。
本作は「釣りコントローラー」の対応を開発当初から決めている。今回の出展でも釣り竿とリールを模したコントローラーでプレイすることができた。さらに「iPhone」への対応を予定しており、1台の試遊台はiPhoneを使ってプレイできた。iPhoneを釣り竿のように振ることでリリースし、、リールを引くときには画面で円を描くように指でなぞる。ちなみ本作はキーボードでもプレイ可能で、クローズドβテスターはキーボードでプレイしている。釣りコントローラーは正式サービス時に発売予定だ。
テストを繰り返しながらコンテンツを増やし、現在は川や島といった場所でも釣りができるようになった。ステージによって地形が違うのはもちろん、釣れる魚なども変わってくる。また、これまでは欧米の白人の男女のキャラクターだったが、黒髪の東洋的な顔立ちのキャラクターも追加したという。
プレーヤーキャラクター本体だけでなく、船にもバリエーションを持たせ、スピードや一度に運べる魚の量など、様々なパラメーターをアップグレード可能になった。韓国では釣りをモチーフにしたオンラインゲームがいくつかあるが、それら多くはリアルさを目指している。「Grand Mer」は逆に開放感やカジュアルさを目指して開発を進めているということだ。
【「Grand Mer」プロモーションムービー】 |
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船に乗り、巨大魚をゲット。隣のパートナーの大げさなリアクションも楽しい。プレーヤーキャラクターだけでなく、船のカスタマイズもこだわれそうだ |
■ 接近戦重視のオンラインファンタジー対戦型TPS「War Cry」
ファンタジーキャラクターの対戦型TPSという珍しいゲーム。見ているだけでも楽しい |
「War Cry」は2008年のG-Starから出展を続けており、かなり長い時間をかけて、テストを繰り返しているファンタジー対戦TPSだ。12月から韓国でオープンβ予定だ。プレーヤーは狙撃の得意なスナイパーや接近戦の得意なパラディンなど、8つのクラスからキャラクターを選んで敵と戦っていく。
開発に時間をかけた部分は職業のバランスとゲームの感触だ。最初はシューティング要素を強くしていたのだが、ユーザーからの要望でどんどんアクション要素が強くなっていった。敵に近づき、剣や斧などで相手に斬りつける接近戦よりのバランスに変えていったという。
また、マップも明るいものに変えた。テスト時にはダンジョンの中のような暗いステージが多かったが、街の中社の中など、天井のない開放的な場所を多くし、明るい雰囲気で戦う作品となった。キャラクターデザインもそれに合わせ、ダークなものから、ドワーフやエルフなど正統派ファンタジーともいえるデザインになった。正式サービスは基本プレイ無料のアイテム課金を予定している。この作品もスピード感が楽しい。ファンタジー風のキャラクターが、カジュアルなTPSルールでぶつかり合うというコンセプトは見ているだけで楽しい。ユニークなTPSとして韓国国内でも注目されているタイトルだ。
MMORPGに出てきそうなキャラクターが、ハイスピードの戦いを繰り広げる。接近戦重視のバランスにも注目だ |
■ 巨大英雄の力を借りて、中原を制覇せよファンタジー三国志MMORPG「三國之天」
3画面でのプレイは大迫力。プレイ希望者が多かった |
「三國之天」は三国志をテーマに、ファンタジー要素を盛り込んだMMORPGだ。今年末にファイナルクローズドβテストを行ない、来年の第1四半期にオープンβテスト予定だ。プレーヤーは拳法家や、魔法使い、戦士など8つの職業から1つの職業を選び戦っていく。3つの国家戦はもちろん、国内での攻城戦、境界地域での敵国、そして味方との城の奪い合いなど、様々な思惑の絡むPvP、GvGが中心となる作品だ。
三国志に登場する英雄達のうち、113人がNPCとして登場し、クエストを通じて彼らと関係を深めながら冒険を繰り広げていく。本作で面白いのは、「大きさ」である。クエストをくれる英雄達は、プレーヤーを含めた他のキャラクターより、2周り以上も大きいのだ。街で突然巨人に出会ったかのようなインパクトがある。
英雄達と関係を深めることでプレーヤーキャラクターは「タイトル」を獲得する。このタイトルはたとえば美女・貂蝉のタイトルを付ければ男性キャラクターからのダメージを受けないなど、強力な支援効果をキャラクターにもたらす。バランスは今回のクローズドβテストの結果次第ということだが、プレイスタイルや、パーティーでの称号を使った役割など、称号を多く集めることでキャラクターがより幅広い活躍ができるようなシステムにしていくという。
巨大な英雄からタイトルを得て力を増していく。試遊台では一時的に巨大英雄にもなれた |
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□「G-Star」のホームページ(韓国語、英語)
http://www.gstar.or.kr/
□Hanbit Softのホームページ(韓国語)
http://www.hanbitsoft.co.kr/about/index.aspx
(2010年 11月 20日)