コーエーテクモ、「真・三國無双 Online~蒼天乱舞~」発表会を開催
騎乗できる「象」や、他勢力と交流できる「桃源郷」、高みを目指して戦う「崑崙山」などを実装


9月2日開催

会場:コーエー本社



 株式会社コーエーテクモゲームスは9月2日、コーエーテクモゲームス本社にてWindows/プレイステーション 3用オンラインアクションゲーム「真・三國無双 Online」の第2弾となる拡張パック「真・三國無双 Online~蒼天乱舞~」を発表した。「蒼天乱舞」は無料アップデートという形で11月11日に実装される予定だ。また、PS3版はパッケージも発売される。こちらには様々な特典が同梱され、価格は7,140円。

 「真・三國無双 Online ~蒼天乱舞~」では乗ることができる動物副将「象」や、勢力の垣根を越えて集まれる「桃源郷」、そして4人の仲間で高みを目指して挑戦していくやりこみコンテンツ「崑崙山」などたくさんのコンテンツが追加される。


【スクリーンショット】
新登場の動物副将の「象」は、初の騎乗可能な動物副将となっており、騎乗した状態で鼻や足踏みで攻撃できる
桃源郷は戦いの激しさを忘れさせる。まるで楽しい夢の中のような、華やかな雰囲気だ



■ コミュニケーション性を強くし、勢力間の連合も可能に。やりこみコンテンツ崑崙山など多数の要素を実装

本作のプロデューサーを務めるコーエーテクモゲームス執行役員ネットワーク事業部副部長の藤重和博氏
ディレクターのネットワーク本部ネットワーク一部マネージャーの越後谷和広氏

 発表会で最初に登壇したのは、本作のプロデューサーを務めるコーエーテクモゲームス執行役員ネットワーク事業部副部長の藤重和博氏。藤重氏は「『真・三國無双』は今年十周年を迎えます。シリーズ最初の作品は、PS2向けに作られました。一方、『真・三國無双 Online』はPC向けにオンラインでアクションゲームを実現するという高い目標を持って、大変な思いをして作りました。サービス開始時も伸び悩み、苦労の連続でした」と語った。

 さらに藤重氏は、「そんな苦労をしながら、運営を担当してくれているCJインターネットジャパンさんに暖かく見守っていただき、メディアの方にも取り上げて応援していただきました。おかげで会員数が増加し、これまでのコーエーのサービスタイトルでは、最大の会員数を獲得できました。今回拡張パック第2弾を発売できるようになったのは、皆さんのおかげだと思っています」と言葉をつないだ。

 藤重氏に続いて、「蒼天乱舞」の詳細を語ったのはディレクターのネットワーク本部ネットワーク一部マネージャーの越後谷和広氏。「蒼天乱舞」は3つのテーマで作られているという。1つ目は「さらなる一騎当千の爽快感の追求」として、騎乗動物に乗って戦えるようになった。第1弾は「象」で、これは藤重氏がずっと実現したかった要素だという。プレーヤーの家には庭がオープンし、動物武将がくつろげる場所になるという。

 2つ目のテーマが「コミュニティーの拡大」。「真・三國無双 Online」ではこれまでは所属勢力以外のプレーヤーとはゲーム内で交流できなかったが、「蒼天乱舞」では全てのプレーヤーが1つの場で出会える「桃源郷」が実装される。「桃源郷」は、花の咲き乱れる美しい場所で、すべての勢力のプレーヤーが一堂に会する場所となっている。他勢力のプレーヤーともコミュニケーションが深められるように身分によってフレンド枠を拡大される。

 コミュニティー拡大のテーマは「勢力連合」という新要素にもつながる。運営側がイベントのような形で連合を発表し、連合した勢力同士で協力できる。偏りがちな勢力分布図に大きな影響を与えるバランサーの役割を果たす要素となりそうだ。今回はさらにプレーヤーが選べる要素として、これまでの魏、呉、蜀に加え、「董卓」、「袁紹」といった勢力も選択可能になるという。

 そして3つ目のテーマが「リプレイ性の強化」。最大4人でプレイできる「崑崙山」というコンテンツで、プレーヤーは他プレーヤーと協力し、賊軍に向かっていく。クリアするとより上の階層に挑戦できる。戦場は「無限」で幾つもの階層を上っていける。上の階層では、魅力的なアイテムが待っているという。


【デモムービー】
会場で公開された、ゲームの各要素を紹介するデモムービー
騎乗できる副将は、藤重氏の念願だったという象。幻想的な雰囲気で、勢力の異なるプレーヤーが集まれる「桃源郷」、運営側のイベントという形で連合が組まれたりと、これまでと違うユーザー間の交流が生まれそうだ
仲間とともにより高みを目指し戦っていく「崑崙山」。多くの新要素や、PS3のパッケージ版ならではの特典


■ デモプレイで新要素を一足早く体験。オンラインの公式ゲーム大会などの新たな試みも

急遽海外出張で欠席することになったため、ビデオレターで挨拶するコーエーテクモホールディングス代表取締役社長の松原健二氏

 続いてディレクターの越後谷氏が、実機によるデモで各要素を紹介した。通常のプレイと同じように、家の中からスタートすると、入り口に小さな象が確認できた。象は騎乗動物として乗ることができるものと、ペットとして連れ歩けるものとに、成長によって差別化できるという。続いて庭へ。庭には厩があり、騎乗できる巨大な象がいた。話しかけて副将として設定すると象はプレーヤーに続いて家の外へ出てくる。後ろから見ると画面を覆い尽くすほどの迫力だ。

 越後谷氏は後ろについてきた象に近づき、「騎乗」を選ぶ。象に乗るとぐっと視点が上がり、これまでのゲームとは全く違う視点で街を見ることができる。この視点の変化などこれまでになかった要素なので、開発陣は整合性を取るために苦労したという。象は一見ゆっくり移動するように見えるが、実は走るスピードよりも速く移動できる。

 桃源郷へは市場にいる女性NPCに話しかけることで移動できる。ちなみに、今回実装される連合を組んでいれば、他の勢力の街へも移動できるという。アイコンなども華やかな雰囲気に変化して、家から出た瞬間、夢の中のような桜の花びらがプレーヤーの周りを舞い華やかな雰囲気だ。桃源郷もこれまでの街と同じように、いくつかのマップにわかれており、違うブロックでは梅の花が咲き誇っている。桃源郷は高い山に囲まれていて、街の端では、眼下に広がる山々を見ることができる。

 桃源郷から崑崙山へ向かうことができる。崑崙山では他のプレーヤーと協力して賊軍を倒していく。ステージによって様々な目標が提示され、クリアしていくことでより高い階層を目指していく。越後谷氏は他のスタッフと協力し、敵を倒していった。崑崙山は高くなるほどいいアイテムの出現確率が上がる。途中経過をセーブすることができるので、仲間と一緒に進んでから、後日止めた階層からスタートできる。後半は敵武将がノックバックしなくなるなどどんどん強力になってきて、厳しい道になるという。崑崙山の1階層をクリアして、越後谷氏はデモプレイを終えた。

 この後、越後谷氏はデモプレイ以外の新要素を紹介した。「蒼天乱舞」では、董卓と袁紹が参加することで新シナリオ「連環の計」がスタートし、勢力のマントが追加、新コンテンツ実装に合わせたBGMの追加など幾つもの新要素が用意されているという。

 この他、実装同日発売のPS3向けパッケージでは。オリジナルカラーの呂布と貂蝉の衣装、武器や家具などのアイテムなどが追加される。すでにPS3版でプレイしているユーザーは本作を買うと1アカウントで2キャラクター使えるようになる。また、今後のアップデート計画として、12月には呂布の武器が、2011年1月には新しい騎乗動物「虎」が実装されることが明らかになった。

 さらに4人対4人の「激突」ルールで行なわれる、初のオンラインゲーム大会「無双大会」が開催される。予選は9月18~20日、そして23日に行なわれ、決勝トーナメントは2010年の10月4日~11日で開催される予定だ。こちらの詳細は今後と言うことで、注目していきたい。

 イベントではコーエーテクモホールディングス代表取締役社長の松原健二氏が「ビデオレター」という形で会場に挨拶を行なった。松原氏は映像を通し、「私が初代プロデューサーを務めてから、4年が経過しました。『蒼天乱舞』ではユーザー同士のコミュニケーションをさらに強化していきます。また、初のオンライン対戦大会など盛り上げる要素も実装していきます。開発陣は実装に向け一生懸命取り組んでいます。皆様の変わらぬご支援をよろしくお願いします」と語った。



今後も積極的にアップデートが行なわれる。初のゲーム大会にも注目だ。またゲームショウでは会場限定のアイテムをケットできるという
【デモプレイ】
越後谷氏のデモプレイ。象は圧倒的な迫力だ。高い視点が、これまでとは全く違う感触をもたらす
幻想的な桃源郷。これまでのフィールドと違い、高低差を意識した構造になっているという。桜が咲き乱れていたり、梅の花が咲いていたりと、場所によって華やかながら少しだけ感じが変わるところも面白い
4人で挑戦する崑崙山。どこまでの高さを目指すことができるだろうか。コアプレーヤーの人気を集めそうなコンテンツである

【スクリーンショット】
こちらは激しい崑崙山。仲間との協力が鍵となりそうだ
今後実装予定の「虎」。右は今回実装される庭と、設置してある厩

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(2010年 9月 2日)

[Reported by 勝田哲也 ]