ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社の子会社韓国Gravityは7月1日、現在開発中のWindows用MMORPG「Ragnarok Online 2（ラグナロクオンライン2）」のリニューアルバージョン「Ragnarok Online 2: Legend of the Second」を正式発表した。8月31日より韓国で第1次クローズドβテストを開始する。正式サービス開始時期、ビジネスモデルについては未確定ながら、基本プレイ無料のアイテム課金制を予定。日本を含む、海外での展開についても未定としている。

キャラクターのイメージイラスト。初期イラストでは頭身の低い可愛らしいキャラクターが採用されていたが、標準的な頭身に変更されている。左から順に1次職のマジシャン、アコライト、ソードマン、シーフ、アーチャー

　「ラグナロクオンライン2」は、Gravityの次期主力タイトルとして2004年11月に韓国のゲームショウKAMEXにて正式発表されたMMORPG。翌2005年には東京ゲームショウにも出展され、ゲームエンジンにEpic Gamesの「Unreal Engine 2.0」を採用し、サウンドに菅野よう子氏を起用することなどが明らかにされ話題を集めた。

　2006年には現親会社となるガンホーとの間でMOU（覚え書き）が交わされ、ガンホーが日本のパブリッシャーになることが内定。2007年には日本でも待望のクローズドβテストがスタートし、2007年秋のサービスインが予定されていたが、2007年10月にサービスの延期を正式発表。その後、具体的な発表がないまま現在に至っている。

　実は韓国では、日本でのサービス延期が確定した後も、オープンβサービスが継続されていたが、8月2日にサービスを休止する。新サービスではキャラクターデータはすべて削除され、まっさらな状態から再スタートする。Gravityではこの補填措置として、OBTユーザー全員に対して、クローズドβテストの参加権、1000ウォン（約70円）分のゲーム内マネー、アバターアイテム等をプレゼントする。

　「Ragnarok Online 2（RO2）」のリニューアルバージョンとなる「Ragnarok Online 2: Legend of the Second」は、従来の「RO2」のシステムやデザインは原則としてすべて破棄し、「ラグナロクオンライン」のシステムを全面的に取り入れていくという。すでに公式サイトでは新しいイメージイラストの公開も始まり、イメージ刷新を図っている。

　具体的な変更点についてはいまだ不明な点が多いが、現時点で明らかにされているものとしては、すでに日本でも発表されている自由にジョブチェンジできる「コンプレックスジョブチェンジシステム」や、職業固有のスキルを他の職業でも使えるようにする「スペシャリティシステム」、そして武器そのものが成長していく「武器成長システム」などは基本的に破棄され、「RO」で人気の高い要素である職業システムや転職システム、カードシステム、ペットシステムなどを改めて取り入れていくという。

　また、これらとは別に、織物を作れる「織りシステム」や、戦闘と生活の両方を楽しめる「デュアルライフシステム」といった新システムも盛り込んでいく。「RO2」の初期コンセプトは、「RO」のエッセンスを活かした新機軸の3DMMORPGというものだったが、リニューアルバージョンはまさに“「RO」の3Dグラフィックス版”といった印象だ。ただ、現時点ではスクリーンショット等は公開されておらず、実際にどのようなMMORPGに生まれ変わるのかはわからない。

　Gravityで「RO2」を担当するCTO ジョン・ジンス氏は「『RO2』がリニューアルを通じて従来のユーザーたちにはより高いゲームサービスを提供し、真の2回目の冒険を始めようとしています。8月に公開される『RO2』は前作の長所短所とユーザーのニーズを分析しゲーム性を改善、補完に集中した分、新しいプレイを経験できます」とコメントしている。

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