ソフトバンクモバイル、2009年冬・2010年春の新製品を発表
新サービス「ケータイ Wi-Fi」や「リアル3Dゲーム」対応端末7機種を発表


11月10日 開催

会場:グランドプリンスホテル新高輪


全22機種について説明するソフトバンクモバイル代表取締役の孫正義氏
「AQUOS SHOT SoftBank 940SH」のカメラの100枚連射機能を利用して、ゴルフのフォームを披露する上戸彩さん
ソフトバンクのCMに出演しているダンテ・カーヴァーさんも登場

 ソフトバンクモバイル株式会社は11月10日、2009年冬・2010年春のソフトバンク新商品発表会を、グランドプリンスホテル新高輪にて開催した。

 今回は、11月中旬より開始予定の新サービス「ケータイ Wi-Fi」が発表された。「ケータイ Wi-Fi」は無線LANを利用した下り最大54Mbpsの高速パケット通信サービス。下り最大7.2Mbpsの「3Gハイスピード」と比較した場合、同容量のデータを約1/7の短時間でダウンロード可能となる。

 「ケータイ Wi-Fi」の利用には、「Wi-Fi バリューパック」(月額4,900円)への加入が必要となる。「Wi-Fi バリューパック」は、「ケータイ Wi-Fi」の基本使用料(月額490円)と、ソフトバンクモバイルの公衆無線LANサービス「ソフトバンク Wi-Fi スポット」(使用料無料)、パケット定額サービス(月額使用料4,410円)がセットになったもの。

 「Wi-Fi バリューパック」のパケット通信料で定額制を採用した理由について、ソフトバンクモバイル代表取締役の孫正義氏は、「iPhoneのWi-Fi利用者は外出先が5割、自宅が5割となっています。そのうち自宅利用者の9割以上が『パケット定額フル』利用料の上限まで利用していることから、従量制ではなく定額制にしました」と説明した。

 「ケータイ Wi-Fi」サービス開始時は、ソフトバンクテレコム株式会社がマクドナルドの店舗やJRの主要駅、空港などで提供している「BB モバイルポイント」のエリアで利用できる。今後、「ソフトバンク Wi-Fiスポット」として利用できるエリアを順次拡大したいとしている。また外出先だけでなく、無線LANアクセス機器を利用すれば自宅でも利用可能としている。

 「ケータイ Wi-Fi」対応機種は、シャープ製端末の「AQUOS ケータイ FULLTOUCH SoftBank 941SH」、「AQUOS SHOT SoftBank 940SH」、「AQUOS ケータイ SoftBank 943SH」、NEC製の「SoftBank 940N」、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製端末の「VIERA ケータイ SoftBank 941P」、サムスン電子製端末の「SoftBank X01SC」、東芝製端末の「dynapocket SoftBank X02T」の合計7機種。そしてメーカーや詳細は明かされなかったが、2010年春に発売予定のAndroid対応端末が対応を予定している。




 ゲームに関するものでは、OpenGL ESを利用した「リアル3Dゲーム」対応端末となっているのが、前述した「941SH」、「940SH」、「943SH」、「941P」に加え、シャープ製端末の「THE PREMIUM5 SoftBank 942SH」、「SoftBank 942SH KT」、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製端末の「VIERA ケータイ SoftBank 940P」の合計7機種。

 「リアル3Dゲーム」対応端末には、2009年夏モデルで追加された6機種よりも多い7機種が追加される。ただ2010年春モデルも含まれており、現在開発中の端末も多かった。「942SH」、「943SH」、「942 SH KT」はモックの展示のみで、実機は触れなかった。

 実際に触れた「AQUOS ケータイ FULLTOUCH SoftBank 941SH」は、4.0インチのハーフXGA液晶(1,024×480ドット)でタッチパネルに対応している。縦持ちのスライド型端末で、端末の下側にあるキーでも操作できる。プリインストールされている3D麻雀ゲーム「激牌2 豪華体験版」はすでに配信中のタイトルだが、タッチパネルに対応したものとなっている。タッチした場所が点滅する上、雀牌が大きく表示されるので操作ミスもなく、片手で持って親指だけでプレイできた。

 そしてもう1つ、本端末用に改良が加えられていたゲームロフトの3Dサッカーゲーム「リアルサッカー2009 3D 体験版」は、4.0インチの液晶画面が全面使用されている。縦方向に画面が広がり、フィールドの奥行きが見やすくなったおかげで、センタリングや逆サイドへのロングパスが出しやすく感じられた。


【AQUOS ケータイ FULLTOUCH 941SH】
4.0インチハーフXGA液晶を搭載し、タッチパネルに対応。プリインストールゲームは「リアルサッカー2009 3D 体験版」、「激牌2 豪華体験版」、野球ゲーム「ファミスタWC DX体験版」、シューティングゲーム「ゼビウス 体験版」。「ケータイ Wi-Fi」対応。11月中旬以降発売予定



 「VIERA ケータイ SoftBank 941P」は、液晶画面が横に開く「Wオープンスタイル」のヒンジ部分を改良し、スライドレバーを排除した「フラットWオープン」を採用している。ゲームパッドのように両側を握って遊ぶスタイルが想定された端末だ。

 新たにキー部分に触れるだけで操作できるタッチパッドを搭載しているが、開発中のためタッチパッド対応ゲームはなかった。展示中の端末には横画面で遊べる「リッジレーサーズMOBILE」と「PowerSmash」の体験版がプリインストールされていた。端末発売時には他にも、「ファイナルファンタジー IV」の完全版などがプリインストールされる予定だという。


【VIERA ケータイ SoftBank 941P】
画面が縦と横に開く「フラットWオープン」に対応しており、ゲームパッドのように両手で握って遊べる端末。開発中のため「リッジレーサーズMOBILE 体験版」と「PowerSmash 体験版」の2タイトルしかプリインストールされていなかったが、発売時には「ファイナルファンタジー IV」の完全版もプリインストール予定。「ケータイ Wi-Fi」対応。2010年2月以降発売予定



 「リアル3Dゲーム」には対応していないが、サムスン電子製端末「OMNIA VISION SoftBank 940SC」には、iPhone/iPod touchで配信中のパズルゲーム「Crayon Physics Deluxe」を移植したものがプリインストールされていた。「940SC」は3.5インチの有機ELパネルを搭載したタッチパネル対応の端末で、付属のタッチペンを使用すればボールを転がしたり、ブロックを描いて作り出したりといった緻密な操作もできた。

 「940SC」には他にも、「941SH」にプリインストールされている「激牌2 豪華体験版」や、2009年夏モデルの「931SC」にもプリインストールされていた3Dゴルフゲーム「Touch Golf Pangya」など、タッチパネルを利用したタイトルが充実していた。


【OMNIA VISION SoftBank 940SC】
3.5インチ有機ELパネルを搭載したタッチパネル対応端末。プリインストールゲームは、「Crayon Physics Deluxe」、「Touch Golf Pangya」、「激牌2 豪華体験版」、パズルゲーム「HiddenCatch4」、パズルゲーム「Number Place World」。11月下旬以降発売予定



 このほか、会場で実際に触れた端末についても順番に紹介していく。

【AQUOS SHOT SoftBank 940SH】
1,210万画素のカメラを搭載し、100枚連射が可能な端末。プリインストールゲームは3Dスキーゲーム「アルペンレーサーEX 体験版」、パズルゲーム「即答!もじぴったん」、リズムゲーム「太鼓の達人 4 体験版」、シミュレーションゲーム「パリ★ナイツ 体験版」。「ケータイ Wi-Fi」対応。11月下旬以降発売予定

【VIERA ケータイ SoftBank 940P】
画面が斜めにスライドしながら起き上がる「スイングスライド形状」を採用した端末。プリインストールゲームは、シミュレーションゲーム「シムシティplus 体験版」、「アルペンレーサーEX 体験版」、「牧場をつくろう」、「即答!もじぴったん」、「太鼓の達人 4 体験版」。12月下旬以降発売予定

【DM004SH】
ディズニー・モバイルが販売するシャープ製の端末。すでに発売中の端末だが、新たなサービスとして、101種類用意されたキャラクターモチーフから好きなものを選び、バッテリーカバーに刻印できるサービスを開始している。11月6日にはDisneyWebより、ミニーの服を選んであげたり、一緒に紅葉狩りなどのゲーム内旅行ができるウィジェット「ミニーといっしょ」が配信されている


(2009年 11月 10日)

[Reported by 日高文典]