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「龍が如く0 誓いの場所」PS4体験版インプレッション

PS4世代で進化した“バブル時代の神室町”は見所満載!

配信開始:2月24日

 セガより2015年3月12日に発売が予定されている「龍が如く」シリーズの最新作、PS4/PS3用アクションアドベンチャー「龍が如く0 誓いの場所」。この体験版が2月24日より配信が開始された(PS Plus会員向けには2月19日より先行配信されている)。

 そこで本稿では体験版のインプレッションとして見所をお伝えしていこう。ご覧頂いたあとは、ぜひPS Storeでこの体験版をチェックして頂きたい。

プレイし始めてすぐに「うわ、すごい」と声が出る!
新世代基準で描かれる“バブル最盛期”の神室町!

バブルという空前の好景気に、金が狂乱の光を放った時代。若干20歳の桐生一馬もギラギラしてる!

 今回の体験版は1章の一部が切り出されたもので“今作の神室町の様子”が楽しめる、シリーズファンにはおなじみの内容だ。だが、PS4世代で初めて作られた神室町であり、しかも今作の時代背景は、後にバブルと呼ばれることになる狂乱的な好景気に沸騰していた1988年。今までの神室町とはひと味もふた味も異なる光景が広がっている。

 パッと見て感じられるのは、看板の量、ネオンのきらびやかさ。現代の神室町はずいぶんとすっきりした印象があるが、このバブル時期はこれでもかと店がひしめき、ビカビカとしたネオン管が頭上に生えている。今では都心部だとほぼ見られなくなった電信柱も立ち並んでいて、電線が空を覆い隠さんばかりに網の目のように張り巡らされている。

 道を見ると、まだまだ舗装は行き届いていなくてつぎはぎが目立ち、そこかしこには公衆電話の姿も。そこにはちっちゃいセクシー系のチラシが貼られていて、そうしたピンクチラシが剥がされたものやら新聞紙やらの紙ゴミが、ところどころ道にへばりついているのも異様にリアル。乱雑に積まれているゴミ袋の色も当時の黒や水色の袋だ。

 こうした当時の光景は、当時を知る方なら「うわ、懐かしい! そうそうこうだったよ。凝ってるなぁ、しっかり再現されているよー」と懐かしく楽しめるだろうし、若い世代の方なら、今はもう見たくとも見られない狂乱の時代の光景、その溢れるエネルギーとカオスさが新鮮に感じられるはずだ。

1988年、後にバブルと呼ばれることになる狂乱の好景気時代。その頃の神室町が圧倒的なオブジェクト量で作り込まれていて、シリーズ作を知る人ほどその進化に驚くはず!
公衆電話に行列の光景も今では見られない(どころか公衆電話自体が滅多にない)が、この当時はこれも日常だった(まだ主流はポケベル。携帯電話は大きな初期のものが出始めた頃)

 筆者もこれまでシリーズ作を楽しんできて神室町の光景は見慣れたものなのだが(ついでに言えば現実の歌舞伎町の光景も昔から見慣れているが)、今作のこの、空が見えないほどのネオンの群れ、ゴミゴミと密集しているカオスさ、その物量に「この空気感こそまさしく!」とハッとさせられるものがあった。

 今までの神室町だって充分に楽しんできたが、たっぷりのオブジェクト量が作り出す光景はこれまでとは1ランク、いや2ランクアップしたと思えるほど。PS4版なら、それが遠景までしっかり広がっている光景の中、滑らかにプレイを楽しめる。

 なお、PS3版では遠景はモデル数を落としたグラフィックスに切り替えることで、見た目のインパクトが損なわれないようになっており、横山シリーズプロデューサーいわく「PS3の限界ギリギリ」とのこと。「PS4はまだだけどPS3なら持っているよ」という方もぜひ、限界ギリギリにPS3の性能を駆使した神室町の姿をチェック頂きたい。

怪しげなお店も元気!「大胆!いやらしい!ヤッホー!」と書かれた、勢いだけのキャッチコピーがしびれる看板も。のぞき部屋って今もあるの? とか、ゲームの街中を歩いていると色々思ってしまう。他にも、キャバレーや純喫茶など、今はおそらくほぼ見られなくなった店が並ぶ
コンビニやディスカウントショップの店内も当時の雰囲気を再現!「ナウい!」のうたい文句でサングラスが販売されていたり、ブラウン管テレビがズラリと並んでいたり
ワンレン、ボディコンのファッションに身を包んだ女もギラギラと怪しく踊り、路上では1万円札を何枚も振ってわれ先にとタクシーを掴まえようとする若者の姿!街を歩いていると、「うれピー」や「ぶっとびー」といった、いわゆるバブル時代の用語が聞こえてくることも

もちろんお約束のプレイスポットも満載!
プレイスポットに関しては、今回の体験版では「カラオケ」をプレイすることができる。もちろん、製品版ではディスコ、ゲーセン、ポケットサーキット、賭場、ダーツ、麻雀、将棋など遊ぶことができる

ギラついた街で繰り広げられる、血気盛んなケンカバトル!
スタイルチェンジでより爽快に!

 今作ではバトル中に3種類のスタイルを切り替えて戦えるところがポイント。桐生のスタイルは以下の3つになっており、本編だとストーリーが進むごとに順々に使用できるようになっていくのだが、体験版ではすぐに3つが使えるようになっている。

「チンピラスタイル」……基本となるケンカのスタイル。攻撃を受けても即座に殴り返す「根性反撃」が使えるところが特徴
「ラッシュスタイル」……華麗なフットワークからパンチ主体の高速連続攻撃を浴びせるスタイル
「壊し屋スタイル」……看板など使えるものを振り回して戦う豪快なスタイル

 チンピラスタイルは基本系と言ってもいいケンカの戦い方だが、攻撃を喰らっている最中に□/△/○ボタンのいずれかを押すと体が赤く光り、即座に反撃できる。攻撃を喰らって動けない時間というのは、リアルな話ではあってもなかなかストレスを感じる時間でもあるし、ケンカはもっとお互い殴り合いみたいなものだと思うが、この「根性反撃」はそうしたケンカっぽさをよりそれっぽく、爽快感重視に楽しめるようにしてくれている。上手い新要素だ。

 ラッシュスタイルは、パンチを主体にしたボクサーのような戦い方。スウェイやウィービングといった防御テクニックで攻撃を避けつつ、スピーディーなコンビネーションブローを小気味よく浴びせていくのは、他のスタイルとはまた違う気持ち良さ。

 看板だろうが自転車だろうが、さらにはバイクだろうが、そばにある使えそうなものを手にとってぶん回し、大暴れするのが「壊し屋スタイル」だ。通常、近くにある物を掴むのには○ボタンを押すが、このスタイルでは攻撃中に自動で拾ってくれるので手間入らず。移動速度はちょっと遅めだが、「そんなものでぶん殴っちゃうんだ!?」というダイナミックな攻撃は爽快感抜群!

チンピラスタイルの特徴である「根性反撃」。攻撃を喰らっても即座に「いてぇじゃねぇかコノヤロー!」と言わんばかりに反撃できる
使えるものはなんでも使って大暴れできる「壊し屋スタイル」。看板を持って……「これでもくらえぇー!ドガシャーン!!」と、爽快感抜群のバトルが楽しめる

ギラギラとした狂乱の時代に吼える、若き桐生一馬!その姿を……まずは体験版で!

体験版をチェックしないと……「だめだね だめよ だめなのよ」

 簡単にPS4用の体験版インプレッションをまとめたが、やはり見所はバブル期の神室町の姿。これはもう、シリーズ作をプレイしている人ほど、神室町を知っているほどに、今作での実在感に驚かされるはず。たっぷりのオブジェクト量で作り込まれたその光景は進化を実感させてくれる。最新の技術で1988年の過ぎ去った時代を描いているというギャップもまた魅力。

 まだ若干20歳という桐生一馬のギラギラとした若さ、バブル景気という狂乱の時代。全てが最高にエキサイティングな本作に、まずは体験版で触れて頂きたい。

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(山村智美)