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コーエーテクモ、WiiU「零」発売日が決定! ゲストに宮本茂氏が登場

オープンエリアで描かれる死の山“日上山”を舞台に心霊スポットでの恐怖を体験

9月27日 発売予定

価格:6,600円(税別)

任天堂の宮本茂氏
菊池啓介プロデューサー

 コーエーテクモゲームスは、Wii U用和風ホラーゲーム「零 ~濡鴉ノ巫女~(ぜろ ぬれがらすのみこ)」のメディアミックス発表会を都内にて開催した。ここではゲーム本編に関する発表からお届けする。

 Wii U用「零 ~濡鴉ノ巫女~(ぜろ ぬれがらすのみこ)」は、怨霊を封じ込めるカメラ“射影機(しゃえいき)”を手に謎を解く和風ホラーアドベンチャー「零」シリーズ最新作。本発表会では、正式タイトルおよび9月27日の発売日がアナウンスされた。価格は6,600円(税別)。

 発表会の冒頭、任天堂の宮本茂氏が登壇し、「このシリーズは何年も前からコーエーテクモさんと一緒に作らせていただいていて、今度が1番怖いと思いますので期待していてください。(Wii Uを)リビングで使ってもらういい機会ができたと思います。Wii Uゲームパッドをリビングで使う感覚を覚えていただくと、他に代わりがないゲーム機なので、これをみなさんに知ってもらう、理解してもらうことに一生懸命取り組んでいます。今回の『零』はWii Uゲームパッドをカメラのようにして使う。サブではなくメインのネタになっています。Wii Uでしか遊べないこのシリーズを、大いに期待していただきたいと思います」とコメント。

 そして、本邦初公開というPV上映の後、プロデューサーを務める菊池啓介氏がゲーム内容を説明。キーカラーとテーマをあわせてサブタイトルをつけるという「零」シリーズ。“濡鴉(濡羽色)”は女性の髪の光沢を表現する言葉だが、菊池氏は「本作では恐怖の象徴。まだ詳しくいえないが、プレーヤーのみなさんが“濡鴉ノ巫女”の謎を追う話になる」という。

 「私たちが1番怖いと考えるのは、人間が想像したこと。『零』シリーズのコンセプトは、想像力に訴えかける怖さ。私たちは、これを使い“3つの要素”で『零』シリーズを構成している。縁の下、屋根裏、障子の向こうなど、何もなくても怖そうな空間=日本家屋を舞台に、壁の向こうや天井から突然でてくる怨霊。個々の幽霊に用意されたバックボーンが怖さを引き立てる。霊を倒す唯一の手段=カメラを使い、怖いものに目をむけ、撮影しないと倒せないジレンマにも似た怖さと楽しさを提供する」という菊池氏。

 「零 ~濡鴉ノ巫女~(ぜろ ぬれがらすのみこ)」のコンセプトは“Wii Uで体感する濡れる恐怖”。恐怖の舞台は“死に誘われる山”日上山(ひかみやま)。頂上に大きな湖があり、そこを水源として全体が水に覆われている。所々にお社や墓がある神聖な場所だが、周囲の人からは「自ら死を選んだ者だけが訪れる死の山」といわれる。山に入れるのは、現世(うつしよ)と隠世(かくりよ)の境があいまいになる逢魔ガ刻(おうまがとき)。プレーヤーは日上山を探索し、さまざまな謎を解いていく。従来シリーズは日本家屋内の探索が主だったが、本作はオープンエリア、心霊スポットでの恐怖が体験できるという。

 主人公「不来方 夕莉(こずかた ゆうり)」は“影見”の女性。影見とは、神隠しにあった人や物をこちらの世界に連れてくる職業。幼い頃から物に触るとその秘密を見ることができ、ゆえに孤独にさいなまれ死を覚悟したこともある夕莉。そんな彼女が、人探しの依頼を受け日上山を訪れることになる。

 本作は、Wii Uゲームパッドを活用。Wii Uゲームパッドを射影機に見立て、縦横に傾けたり見回すことで“霊”を捉える。菊池氏によれば、体感的な恐怖を多数用意しているという。和風ホラーの集大成として、現在仕上げの真っ最中という菊池氏。初公開されたテーマソング「HIGANBANA」は、現役高校生シンガーソングライター「AnJu」さんのデビューシングル。後述の映画ともども、9月27日の発売日がとても楽しみだ。

【零 ~濡鴉ノ巫女~(ぜろ ぬれがらすのみこ)】

「劇場版 零~ゼロ~」9月26日公開 ~小説、コミック、ハリウッド版~

 本プロジェクトのゼネラルプロデューサーを務める襟川恵子氏によれば「零(海外タイトル:FATAL FRAME)」シリーズはハリウッド映画製作社のあいだで人気が高く、数社からオファーがあったものの、自らが理事上を務める社団法人デジタルメディア協会で「クールジャパン構想」の一端を担っていることもあり「まずはハリウッドより先に(襟川氏)」と、副理事長の角川歴彦氏に「映画を作って欲しい」と依頼。「劇場版 零~ゼロ~」は、ゲーム発売日の1日前、9月26日に公開される。

 この他のメディアミックス作品は既報のとおり、小説「零~ゼロ~ 女の子だけがかかる呪い(著:大塚英志氏、角川ホラー文庫、8月25日発売)」、コミックス「零 影巫女」(樹林伸 [天樹征丸] 原作、hakus著、マンガボックス [https://www.mangabox.me/])にて7月18日午前0時より第1話公開)」などがある。

 発表会には、KADOKAWA取締役会長の角川歴彦氏と代表取締役専務の井上伸一郎氏、コミックス原作およびマンガボックス編集長の樹林伸氏、スペシャルゲストとして「劇場版 零~ゼロ~」監督の安里麻里氏、キャストの中条あやみさんと森川葵さんが出席。ハリウッド版映画のプロデューサーを務めるサミュエル・ハディダ氏からはビデオレターが届けられた。

 発表会の最後に、コーエーテクモゲームス代表取締役社長の襟川陽一氏は「『零』は、世界で1番怖い、恐ろしいゲームを作ろうという現場の発意から生まれたシリーズ。とにかく怖いものにどんどん特化していこうというところが、今回の大きなメディアミックスにつながったと思う。こういった大型メディアミックスは、当社創業以来はじめて。しかも、ハリウッド映画まで賛同してスタートに至った。私もこれから、もっともっと大きなメディアミックスに取り組んで生きたい。『零』は恐怖がテーマ。梅雨があけ、本格的な夏に入る。映画とゲームがリリースされる9月は残暑。そういったなか、背中が凍るような寒々とした体験を通じて暑さを乗り切っていただきたい。皆様の引き続きのご支援と協力をお願いします」とコメントした。

襟川陽一氏
襟川恵子氏

角川歴彦氏
井上伸一郎氏
樹林伸氏
安里麻里氏
森川葵さん
中条あやみさん

【劇場版 零~ゼロ~】
ロゴ
メインビジュアル

【零~ゼロ~ 女の子だけがかかる呪い】【零 影巫女】


(豊臣和孝)