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【E3 2014】インディーズの高品質化が止まらない!ID@Xboxイチオシ2作品デモ

ミステリアスなパズルで道を開く「NERO」、実写と見まごうFPS「Get Even」

Microsoftブース
6月10日〜6月12日開催(現地時間)



会場:Los Angeles Convention Center

 9月の日本国内ローンチを目前に、着々とタイトルラインナップが充実しつつあるXbox One。その中でも幅広いインディーズデベロッパーの活躍の場を提供するプログラム「ID@Xbox」は、ユーザーにとって掘り出し物の宝庫になりそうだ。

 E3 2014のMicrosoftブースでは、ID@Xboxプログラムに参加した膨大な作品の中から、イチオシとなる2作品が紹介されていた。イタリアのインディーズスタジオStorm in a Teacupによるパズルアドベンチャー「NERO」と、ポーランドのThe Farm 51による新機軸のFPS「Get Even」だ。どちらも2015年のリリースを予定しており、非常にユニークかつソリッドな出来栄え。インディーズゲームの高品質化に驚くばかりだ。

幻想的な風景の中、パズルを解きつつ世界の謎に迫る「NERO」

主人公の右手から発する魔法のオーブで、様々なギミックを駆動させていく
これは物理を使ったパズルか
ロジカルな思考を促すギミックのひとつ

 Storm in a Teacupによる処女作「NERO」は、幻想的な風景とパズル、そして謎めいたストーリーで構成された、パズルアドベンチャースタイルの作品だ。

 開発者によるデモプレイで披露されたのは、巨大な岩山と深い森林に包まれたステージ。主人公は少年ほどの身長の魔術師ふうのキャラクターで、彼の後ろには常に“黒い影”と呼ばれる存在が付き従っている。主人公が誰であるか、またこの世界が何であるかという基本的な情報は、それそのものがストーリーの根幹に関わっており、ゲームを進める中で明らかになっていくという趣向だ。

 基本的なゲームプレイ要素となるのは、パズルの解決とステージ内の探索。ステージの各地には様々な趣向のパズルが存在し、それらをひとつひとつ解決していくことで、新たな道が開き、主人公が置かれた状況が徐々に明らかになっていくという流れだ。

 環境とのインタラクションは、主人公の右手から射出できる魔法の青いオーブによる。これをステージ各地にある穴の開いた石塔にぶつけると、関連するギミックが駆動。パズルを解くためには正しい組み合わせ、あるいは正しい順番を見つける必要があるが、そのためには論理的な思考のほか、ステージ内の探索によって得られるヒントを活用する必要もあるという。

 そんな本作で印象に残るのは、非常に緻密に描かれる、幻想的な風景。深い静寂を湛えた森の中、各種のパズルギミックや、主人公の手から放たれるオーブの発する淡い光が美しい。

 全体的な作風としてはスタジオジブリ作品の影響も受けているとのことで、映像とナラティブの力を通じ、深い個人的な経験を与え、プレイ後に様々な解釈を促すような作品を目指しているとのことだ。ID@Xboxにおける「風ノ旅ビト(Journey)」のような存在になれるだろうか?

【NERO Announcement Trailer】

光と闇が織りなす、幻想的なグラフィックスが印象に残る作品だ

フォトグラメトリー技術を駆使する気鋭のFPS「Get Even」

実物を忠実にキャプチャーし、ゲーム画面とは思えないほどの映像を実現
フォトグラメトリーのイメージ
野外の風景も驚くほどリアルに描写されている

 ポーランドのThe Farm 51は、これまで「Painkiller Hell & Damnation」、「Deadfall Adventures」など、高品質なFPSを手がけてきており、高い技術力を持つインディーズスタジオだ。今回、彼らが紹介してくれたのは、2015年のリリースを予定する「Get Even」というFPS。

 本作の特徴は2つ。実写と見まごうばかりのリアルすぎるグラフィックスと、シングルプレイとマルチプレイを巧妙に融合させるという新機軸のゲームシステムだ。

 本作における超リアルな地形やキャラクターは、フォトグラメトリーという目新しい技術で制作されている。フォトグラメトリーというのは3Dスキャン技術の一種で、3次元の物体を様々な地点から撮影した膨大な写真をもとに、形状・色味ともにホンモノそっくりの3Dモデルデータを得るというものだ。

 本作を開発するThe Farm 51は、フォトグラメトリーの技術開発そのものにも深く関わっているとのことで、建物内部の構造や野外の風景など、ステージ全体の構造にも応用されている点がユニーク。登場する建物等はポーランドで実際に存在するものを元にしており、本作のグラフィックスは驚くほど緻密で、現実的な質感に溢れたものになっている。

 もう1つの特徴である、垣根なしのシングルプレイ・マルチプレイ要素もかなり挑戦的だ。本作には「RED」、「BLACK」という2つの対抗する視点からなるストーリーラインがあり、プレーヤーはそのどちらを遊ぶかを選べる。

 そこでプレーヤーは通常のシングルプレイキャンペーンを遊ぶ感覚で本作を進めていくのだが、実はバックグラウンドでこっそりオンラインマッチングが行なわれており……AIキャラだと思っていた敵が、自分と同じようにストーリーラインを進めている他のプレーヤーだった、という状況に遭遇するらしい。

 FPS系タイトルの開発でかなりの実績を持つスタジオであるだけに、銃の射撃感など基本的なインタラクションの質感も非常にソリッドな印象だ。取り込まれた新機軸が吉と出るか凶と出るか、いずれにしても非常にユニークな作品になることは間違いない。

【Get Even 'What Is Real' Teaser】

ストーリーラインはおよそ5〜6時間ほどのボリュームになるとのこと。異なる視点でプレイ中のプレーヤーが、敵として現われることになるのだろうか

(佐藤カフジ)