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PS3/Xbox 360/WIN「DARK SOULS II」プレス向けネットワークテストを開催

発売日決定! コレクターズエディションや限定特典、さらに気になる情報も

9月18日開催

 フロム・ソフトウェアは、東京ゲームショウ 2013開催の前日となる9月18日に、プレイステーション 3/Xbox 360/WIN「DARK SOULS II」プレス向けネットワークテストを開催した。「DARK SOULS II」のネットワークテストは、一般向けには9月23日から順次実施予定で、10月11日24時までテスターの募集を行なっている。このネットワークテストの全容がどのようなものになっているのかをお伝えしていこう。

発売日がいよいよ決定!! コレクターズエディションや初回特典も発表

・「DARK SOULS II」

発売日:2014年3月13日
価格:
通常版 7,800円
限定版: 15,800円
対応機種: PS3、Xbox 360、Windows
プレーヤー人数: 1人(オンライン時 2~4人)
ジャンル: アクションRPG

※PC版の発売日は2014年3月発売予定で、詳細日程は後日告知予定

コレクターズエディション

【DARK SOULS II コレクターズエディション】

価格:15,800円

同梱内容

1.ゲームソフト「DARK SOULS II」 (コレクターズエディション専用ビジュアル仕様)
2.武器ミニチュアセット (ダイキャスト製、オリジナル木製ケース入り)
3.アートワークブック (100ページ超)
4.数量限定特典 特製マップ&オリジナルサウンドトラック

※デザインは仮のものです。実際のものとは異なる場合があります。
※仕様は予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。
※数に限りがございます。お早目にお求めください。ご予約の際は、店頭にて製品の有無をご確認ください。
※特製マップ&オリジナルサウンドトラックは、数量限定特典と同じものです。

通常版用の数量限定特典

【DARK SOULS II 通常版】

価格:7,800円

通常版用 数量限定特典
特製マップ&オリジナルサウンドトラック

※デザインは仮のものです。実際のものとは異なる場合があります。
※ご予約の際は、店頭にて特典の有無を必ずご確認ください。
※豪華版コレクターズエディション内にも同様のものが付随します。

亡者のデメリット化をはじめ、ネットーワーク関連の機能やプレイにも様々な変化が

枯れ木が広がる不気味な森「狩猟の森」でのプレイができる

 今回は、9月23日から順次実施予定のネットワークテスト版とほぼ同じもの(この日は海外のプレスも参加していたこともあって英語版だった)を、約1時間プレイするというものになっていた。

 ネットワークテスト版でプレイできるのは、「狩猟の森」と呼ばれる不気味なアンデッドがはびこる薄暗い森だ。この森をはじめとした1ステージ分(1地域または1エリア分)が丸々収録されており、ボスもいるということだ(しかも複数)。プレーヤーキャラクターはカスタマイズが省かれていて、あらかじめ用意されている5種類のプリセットキャラクターから選択する方式になっている(製品版では自由にクリエイトできる)。

 まず狩猟の森というエリアについてだが、このエリアは上下にも広がりがあり、朽ちた廃墟のまわりを不気味な枯れ木の森が包むように広がっている。ルートも複数あり、トラップも満載。実際にテストに参加しプレイして体験してもらいたい(トラップにやられてもらいたい)ので詳しくは書かないが、海外メディアの叫び声や、驚きの声(からのショックのあまりの乾いた笑い声)が会場に響き渡っていたことはお伝えしておこう。筆者ももちろん「ひどい罠」にひっかかって大変な目に遭った。

 このエリアはとても暗く全編にわたって不気味。森、朽ちた廃墟の中はアンデッドだらけだ。今作は敵の動きも見所のひとつだが、個人的にはゾンビなどの人型アンデッド系は特に秀逸に思う。よろよろかくかくと不規則に動きつつ距離を詰めてくる。エリアの不気味さや暗さとあいまって、どこにアンデッドが潜んでいるのか、慎重に探りつつの探索となるだろう。

 ちなみにスタート地点をはじめ、いくつかの場所に再開地点になる篝火があり、レベルアップも可能だ。アイテムを販売しているNPCもいるので、ある程度のカスタマイズも可能になっている。

森の中にある朽ちた建造物。エリア内には篝火も複数存在する

 さて、今回はネットワークテスト版ということで、今作でのネットワーク要素が次々に明らかにされた。ちなみにこの日も実際に使用するサーバーにオンライン接続されていたので、ネットワーク機能を体験できた。

・「血文字」、「幻影」、「血痕」

 まずは「血文字」だ。シリーズ通してお馴染みの、オンラインを通じてたくさんのプレーヤーにメッセージを残せる機能だが、前作ではこれをアイテムを使って書いていたが、これがメニューの一部になって、アイテム枠を1つ埋める事がなくなった。また、血文字を他のプレーヤーが評価すると、今作では体力が回復するようになっている。

 自分と同じ場所でプレイ中の他のプレーヤーの姿がうっすらと見える「幻影」、他のプレーヤーが死んだ様子のリプレイが見られる「血痕」ももちろん健在。この日は数十人がプレイしているという状況だったが、サーバー方式になったこともあってか、血文字、幻影、血痕は続々と、そしてスピーディーに出現していた。

サーバー方式になり血文字、幻影、血痕がスピーディーにたくさん現われる

・「亡者」が明らかなデメリットに

 続いては、かなり大きな変化になっている「亡者」の状態について。前作でもプレーヤーキャラクターは「亡者」の状態と「生者」の状態があったが、「亡者」に外見以外のデメリットがあまりなく、亡者のままプレイした人が多かったかと思う。だが今回は、「亡者」は明確にデメリットのある状態になっている。

 まず、「亡者」であっても他のプレーヤーに侵入される。前作では亡者なら侵入されないので邪魔されずに進みたければ亡者のままで、という感じになってしまっていたが、今作ではそうはいかない。

 次に、「亡者」の状態でさらに死んでしまうと、死ぬ度に最大HPが減っていく。何度か死ぬごとに1割ぐらい、2割ぐらいと最大HPが減っていき、最終的には半分ぐらいになってしまう。生者になれば最大HPは元に戻るので、メリット・デメリット的にも“生者になっていたい”ゲームになっているのだ。ちなみに生者になりたい時は、「人の像」というアイテムを使えばどこでも生者になれる。アイテム制になっているので、今作では篝火まで行かなくていい。

亡者の状態で死ぬと、最大HPが減少!! さらに亡者でも侵入される。亡者にメリットはなくなっている

・「召喚」にも変化が。「侵入」、「誓約」も楽しめる

テスト版では3つの誓約がある。「青教(左)」、「青の守護者(中央の青)」、「血の同胞(右の赤)」だ

 他のプレーヤーを召喚する協力プレイにおいても仕様が変わっている。まず、召喚してもらうためのサインを地面に書くアイテムに、「白いろう石」と「小さな白いろう石」という2種類ある。その違いは、今作では召喚されてプレイできるのが“制限時間制”になっていて、制限時間が過ぎると自動的に自分の世界へと帰って行く。この制限時間が普通のろう石は長く、小さなろう石は短い(このバージョンでは約5分)。地面に現われるサインもそれぞれ違いがあるので、長く遊びたい時、短く遊びたい(ボス戦だけ等)といったように、使い分けできる。

 最後に「誓約」。前作にもNPCと契約し、それぞれの誓約ごとに様々なプレイが楽しめたが、今作にもこの要素は存在する。今回ネットワークテスト版に導入されている誓約は、「青教」、「青の守護者」、「血の同胞」の3つだ。

 「青教」は、「青の守護者」に守られる誓約だ。「青教」のプレーヤーに「血の同胞」のプレーヤーが侵入してきた場合、誓約アイテム(指輪)を身につけている「青の守護者」のプレーヤーが「青教」のプレーヤーの味方として自動で召喚される。つまり、「青の守護者」が正義の味方、「血の同胞」が他のプレーヤーの命を狙うダークレイス的な存在で、「青教」は守ってもらいたい人だ。この他にも誓約は種類がある模様で、誓約に参加して役割を演じるという独特なプレイが、今作ではより多彩になっているようだ。

他のプレーヤーを召喚しての協力プレイは、プレイしていられるのが時間制になった

 今回は約1時間という短時間だったこともあり、これら全てを実際のプレイで確認することは残念ながらできなかったが、このネットワークテスト版で初めて触れる「狩猟の森」というエリア、そしてボス、スピーディーに反映され表示される血文字、幻影、血痕。召喚の変化と新たな誓約。亡者の明確なデメリット化など、注目ポイントの多い内容だ。ぜひテスターに応募して、ご自身でプレイしてみてもらいたい。

【スクリーンショット】

開発ディレクター谷村唯氏への質疑応答では、気になる情報がたくさん!

開発ディレクターの谷村氏。まだ詳しくは話せませんが……としつつ、気になる情報を語ってくれた

 最後に、開発ディレクターの谷村唯氏に行なわれた質疑応答の内容をお伝えしよう。まだこれから明らかにされるであろう新要素の存在もちらほらと語られている。

――このネットワークテスト版での内容の難易度についてですが、製品版とほぼ同様と考えていいのでしょうか?

谷村氏:今回はネットワークテスト用にチューニングしているので製品ではまた変わると思います。製品ではゲーム全体でバランスを取りますが、今回はこのマップだけに焦点を当てて作っていますので。

――ゲーム全体のバランス調整についてですが、前作と比べて難しくなっているでしょうか? それとも簡単になっているでしょうか?

谷村氏:よく聞かれるところではあるのですが、前作からも「難しい」とか「簡単」というフォーカスでは調整していなくて。達成感が重要だと思います。理不尽でもなく、ぬるくもなく。「適度な達成感を得られるバランス」にフォーカスして作っています。結果としては前作に近いところに落ち着いていくのではないかなと予想しているのですが。

――この「狩猟の森」という場所は、今プレイしてみて難しかったのですが、全体の中でも結構苦労する場所という認識でいいのでしょうか?

谷村氏:まだ詳しくはお話できないのですが、“中盤のちょっと前ぐらいの場所”なので、全体の中で難しい場所という位置づけではないですね。何人かの方が進んでましたが“馬車が現われるところ”は、かなり難しいエリアと言えます。この内容にはボスが2体いますが、あっちは強い方がいますね。

――エリアの中でいろんなルートがありました。今作でもオープンフィールドやエリアの繋がりに力を入れているのでしょうか?

谷村氏:シームレスに繋がっているというスタイルは前作同様で、ひとつのマップの中でも色んなルートにわかれています。それが「ダークソウル」の基本的なスタイルと考えていますので、それを踏襲していますね。

――前作では絵画世界のような特殊な場所もありましたが

谷村氏:そういう、ちょっと特殊な場所も用意する予定ではあります。基本的には地続きで繋がっています。

――このネットワークテスト版は、ボスを倒すところまでプレイできるという範囲になっているのでしょうか?

谷村氏:ボスを倒してちょっとその先に、実はNPCがいたりします。別マップとかには移動できないですね。

――ネットワークの変化について改めて教えて頂けますか?

谷村氏:まず仕組みですが、前作ではP2P(ピアツーピア)方式でネットワークを繋げていたのですが、今作はサーバーになっていますので。血文字などが出やすかったりとか、いろんなユーザーさんと繋がりやすいとか。基本的なインフラの部分は大幅に改良できていると思います。それを実際にテストしてみるという目的で、ネットワークテストを行ないますので。

 ルールとしての変化では、協力プレーヤーを呼んだり、敵対プレーヤーが侵入してきたりというベーシックなところは前作と一緒ですが、誓約に紐付いた特殊なオンラインプレイがあって。青教に入っていると侵入された時に青の守護者が自動的に助けに来てくれるというマッチングシステムです。ロールプレイとして「助けて欲しいという人」と「困っている人を助けたい人」ができるというものですね。

――血文字などについてですが、逆にたくさん出過ぎて地面がびっしり埋まるということはないのでしょうか?

谷村氏:そうですね。もちろん表示の上限はありますので、1度に表示される数は決まっています。あとは今回はサーバーなので、評価が蓄積されていきます。評価の多い血文字は長期間残ります。逆にいたずらであったりスパム的なものは、どんどん消えていくと。そういう自浄作用みたいなものがあります。

――サーバーについて、プラットフォームや国などはどのようになるのでしょう?

谷村氏:プラットフォームごとにそれぞれ1つずつの3つになります。リージョン(国)はわけずにワールドワイドです。

――「フレンドの人を召喚したい」という要望がこれまでもあったのではと思いますが、そこはについてはいかがでしょうか?

谷村氏:そうですね……今の段階では詳しくはお話できないのですが、そういう要望は確かにあります。今お話できる範囲で言うと、単純に「じゃあフレンドを呼べるようにしましょう」という事ではなくて、“ちょっと繋がり方を変えられるような仕掛け”というものがゲーム内に入っています。符丁(合言葉)というわけではないのですけど、“連絡が取れる人同士が示し合わせれば繋がりやすくなる”という仕掛けですね。

――なるほど。言わばダークソウル流な凝った仕掛けにしていると

谷村氏:ストレートにフレンドを呼べるようにしようか、という話もあったのですけど。「ダークソウル」はやっぱり、通常のマルチプレイとは違って緩く繋がるみたいな部分も大事と考えているので。安易にフレンド機能を入れればそれでいいのかと考え、ちょっと変わった形でやってみようとなりました。

――「亡者」の仕様がかなり変わりました。そのあたりについてはいかがでしょうか

谷村氏:大きな変更点で言うと、亡者になった場合にデスペナルティとして最大HPが減るようになりました。しかも死ぬ度に累積して最大HPが減っていきます。しかも亡者の状態でも侵入される。これは大きな変化だと思います。一見するとハードルが上がったという印象もあるかもしれませんが、単純に「生者になりたい」というモチベーションを持ってもらいたいというのが、前作にもあった理念です。ですが前作では「むしろ亡者の方が心地良い」みたいになってしまっていたので。それを生者を目指す方向に寄せたかったというものです。

 亡者で死にまくると最大HPが減ってジリ貧のような状態も当然起きてしまうのですが、詳しくはお話しできないのですが、それをいろんなアプローチで対応できるように用意しています。侵入されても助けに来てもらえる誓約がありますし、「侵入される事自体が嫌だ」という人の意思も尊重して、侵入されない手段を“亡者になるのではない別の形”で用意しています。

――召喚の仕様変更についてはいかがでしょうか?

谷村氏:基本的な召喚の流れは前作と変わりませんが、今回は「小さい白いろう石」というものを用意しています。これは短時間だけ召喚されるというもので、まだ時間は決まっていないのですが、今回のテスト版では5分にしています。これはなんのために使うかというと、前作の傾向では「ボス前で召喚してボス戦だけ協力して欲しい」というものと、「エリアの最初から最後まで協力して欲しい」という2極化してしまっていたと。そこに対して、「特定の場所だけ協力してもらいたかったのに、最後まで一緒に行くことになった」という事も起きていたと思います。「中ボスだけ手伝って欲しい」といった状況などもあると思うので、そういう時に使うための“ちょっとだけ召喚”ですね。

――普通の召喚とちょっとだけ召喚のサインは、見分けはつくのでしょうか?

谷村氏:一応、見分けがつくように変えています。意思表示として「ちょっとだけ協力してあげる」みたいな。区別ができるようになっています。

――呼ぶ側の人も「この人はちょっとだけの人だから丁度いいや」となるわけですね。

谷村氏:そうですね。ちなみに今だと、サインの大きさがそれぞれで違うんですね。ちょっとわかりにくいかなと思うので、改良の余地があると思うのですが。

――今回はエスト瓶以外にも徐々に回復するなど回復アイテムが増えています。それらを増やした意図はどういったものなのでしょうか?

谷村氏:プレイの幅を広げたかったというものがあります。前作ではエスト瓶のみでエリア間を攻略しようというスタイルでしたが、今作でもベースはそのスタイルなのですけど、“ゲーム全体で有限で手に入る回復剤”というものがあります。それをプラスアルファとして運用していきます。全体で有限なので、例えばマラソン的に敵を倒しまくったりとか、ショップでお金さえ払えば無尽蔵に手に入るとか、そういうものではありません。ある程度取得数が限られていて、それをいつ使うかという判断が必要になります。

――このネットワークテスト版だと結構頻繁にもらえていたのですが、これはテスト版だから?

谷村氏:そうですね。このバージョンではサービス的な意味合いで。慣れるとじゃぶじゃぶ手に入りますね。ただ、あの回復は徐々に時間回復するというものなので、遅いですよね。やはり回復の最上位はエスト瓶です。特に対人戦の時とかはエスト瓶に比べるとあまりアドバンテージがないですね。

――侵入についてですが、召喚と同じように時間制になっているのでしょうか?

谷村氏:いえ、侵入には時間制限はありません。

――侵入側もエスト瓶が飲めますか?

谷村氏:今回は(このテスト版は)飲めます。最終的にはルールも含め、今回のテストを見つつ調節していく部分になります。

――このテスト版で使う5種類のプリセットキャラクターですが、初心者の方にオススメのものはありますか? 逆に玄人の人にオススメのものもあれば教えてください。

谷村氏:初めての方なら、ソーサラーをオススメします。やっぱり遠距離攻撃が主体ですから、リスクなく戦えますので。魔法の回数は制限がありますが、剣戟やガードの扱いよりもテクニックがいらないかと思います。逆に玄人の人には「二刀流」ですね。防御なしで戦うスタイルに挑んでみてください。

――それでは、ネットワークテストに参加されるユーザーさんに向けて一言頂けますでしょうか

谷村氏:若干難しいと感じられるかもしれないですが、プレイ時間内にクリアできるような調整はしていますので。ぜひチャレンジしてください。

――ありがとうございました。

(山村智美)