日本一ソフトウェア、20周年記念プレスカンファレンス

5本の記念タイトルを発表! 記念イベントを全国各地で順次開催


7月11日 開催

会場:秋葉原UDX THEATER



 株式会社日本一ソフトウェアは、プレス向けの発表会「日本一ソフトウェア20周年記念プレスカンファレンス」を、7月11日に東京・秋葉原UDX THEATERにて開催した。

 「日本一ソフトウェア20周年記念プレスカンファレンス」は、日本一ソフトウェアが今年の7月12日に設立から20周年を記念して開催した、プレスおよび関係者向けの発表会。20周年を記念して制作している新作タイトルのほか、記念イベントや記念グッズなど、多数の新情報が公開された。



■ 7月12日から1年間を「日本一ソフトウェア20周年祭」として展開

 カンファレンスの最初に登場したのは、同社代表取締役社長の新川宗平氏。新川氏は、ファンや関係者、プレスへ向けて設立20周年を迎えたことへの感謝を述べた後、この感謝の気持ちを表わすため、7月12日から1年間を「日本一ソフトウェア20周年祭」と銘打ち、さまざまな記念タイトルやイベント、グッズを展開するという。

新社名ロゴ

 また、新川氏は「日本一ソフトウェア20周年祭」のコンセプトを「チャレンジ!!」とし、その理由として「私たち日本一ソフトウェアに期待されているのは、中小企業だからこそできるような思い切った“チャレンジ”です。大手企業ではできないようなおバカなこと、無茶なこと、楽しいこと、そういうチャレンジを期待されていて、それこそが日本一ソフトウェアらしさなのだと改めて認識いたしました」と紹介した。

さらに「チャレンジ」の心を全方位的に表現するため、社名ロゴを一新。題字を手がけたのは、「お~いお茶」などの題字でも知られる安達花鏡氏で、「20周年ということで当社としてもちょっと奮発しました」という。

 「20周年祭」の内容紹介の前に、「魔界戦記ディスガイア4」の風祭フーガ役を務めた声優の三森すずこさんが、同社の人気キャラクタ「アサギ」のコスプレ衣装に身を包んで登場。この「アサギ」とは、2004年に新規タイトルの主人公として生み出されたキャラクターだったが、その新規タイトルが未だに発売されず、“永遠の隠しキャラ”として不動の地位を獲得してしまったという悲劇のヒロイン。

 三森さんから、なぜこのコスプレなのかと聞かれた新川氏は、「ついにアサギがヒロインに……なりません(笑)。残念ながら主人公にはまだなれませんが、とあるタイトルでアサギの声を三森さんに担当していただくことになります」と回答するも、どのタイトルかはまだ秘密という。


代表取締役社長の新川宗平氏。同社の正装(?)というプリニーフードを被ってMCを務めた今回は5つのタイトルを発表。右下に「and more」とあるように他にも用意しているタイトルがあるようだ「アサギ」のコスプレ姿で登場した三森すずこさん。「アサギ役はいままでいろんな先輩の声優さんが演じてらっしゃった役ですが、私なりのアサギ役が演じられたらいいなと思います」と心境を語った


■ 記念タイトル第1弾は「神様と運命革命のパラドクス」

 「神様と運命革命のパラドクス」は、ある日突然、神様になった高校生と7人の天使たちに囲まれて、さまざまな願いを叶えていきながら、成長していく物語で、「ライトノベルテイストが強い作品」(新川氏)になるという。キャラクタデザインは、いとうのいぢ氏、歌を含めた音楽制作は妖精帝國が担当する。

 この作品はゲームだけではなく、さまざまなメディアへの展開も計画しており、「テレビアニメ化の話も会議のテーブルに上がっている状態なのでなんとか実現したい」(新川氏)という。


同社の2012年版年賀状のイラストになっていたが、ついにタイトルが発表された結成15周年を迎えた妖精帝國が、歌を含めた音楽制作を手がける

(C)2012 Nioppon Ichi Software, Inc.

■ 記念タイトル第2弾は「特殊報道部」

「特殊報道部」プロデューサーの簗瀬涼司氏

 「流行り神」制作チームが開発している新作タイトル。テレビ局を舞台に、超常現象を扱ったテレビ番組を制作するスタッフたちを描いた、超常現象報道アドベンチャーで、新川氏によると「『流行り神』で培ったホラーテイストを踏まえながら、より多くの人に楽しんでもらえるように、ミステリアスなテイストを強く押し出し、ストーリーを用意しました」という。

 キャラクターデザインは漫画家としても活躍中の清原紘氏、BGMはElements Gardenが手がけ、オープニングテーマ「Ideal」はロックバンドのReyさん、エンディングテーマ「DestiNAtion Destiny」は結城アイラさんがそれぞれ担当する。

 また、テレビ局が舞台となることから、愛知のテレビ局「メ~テレ」(名古屋テレビ放送)も制作に参加。テレビ局内の撮影取材や現場のヒアリング取材などを行ない、リアリティを追求しているという。

 プラットフォームはPlayStation Vitaで、8月23日発売予定。


ゲストとして登場したメ~テレのマスコットキャラクタ「ウルフィー」
ゲームパッケージ
広報用イラスト
【スクリーンショット】

(C)2012 Nioppon Ichi Software, Inc./メ~テレ

■ 記念タイトル第3弾は「Z/X」

TCG版「Z/X」のテーマソングを担当している月宮うさぎさんがゲストとして登場

 「Z/X(ゼクス:Zillions of enemy X)」は、同社と株式会社ブロッコリーが共同で開発しているトレーディングカードゲーム(TCG)で、そのコンシューマゲーム版が発売される。コンシューマゲーム版は、TCG版の50年後の世界を舞台にした物語が描かれており、カードのレベルアップや合成といったTCGでは不可能な要素を盛り込むことでTCG版との差別化を図り、コンシューマ版とTCG版の両方を楽しめるようにするという。

 本作は他にも、オンラインゲームやソーシャルゲーム、コミック、小説、ドラマCDなど、さまざまなメディアでの展開が予定されている。

 また、日本一ソフトウェア直営のカードゲームショップ「プリニークラブ」では、「オリジナルプロモーションカード」の配布も決定。同ショップ以外でも、20周年祭として実施されるイベントでも配布が行なわれる。


(C)BROCCOLI/Nippon Ichi Software, Inc.

■ 記念タイトル第4弾と第5弾は「A」と「D」!?

両タイトルのプロデューサーを務める小酒井省吾氏。同社で「D」から始まるタイトルというとすぐに思い浮かぶものがあるが、その新作ということだろうか?

 第4弾と第5弾タイトルは、タイトルを含めた詳細がまだ非公開で、プロジェクト名のみが発表された。

 第4弾の「Project:Arcadia」について、プロデューサーの小酒井省吾氏は「これまでの日本一ソフトウェアがお届けしてきたタイトルとは、少しイメージが異なるタイトルとなります」とした上で、「お姫様!! 横スクロール!! 爽快感!!」といったイメージになるという。

 第5弾の「Project:D」については「Dが付くように、多くの日本一ソフトウェアファンが待ち望んでいたタイトルであることは間違いありません。昔からの日本一ソフトウェアのファンにも、新規の日本一ソフトウェアのファンにも、皆さんに喜んでいただけるタイトルになります」と、こちらは同社おなじみのタイトルに関係していることを伺わせた。

 なお、ここまで発表された5タイトルは、20周年祭の期間である2013年7月12日までの間に発売を予定しているという。なお、「特殊報道部」以外のタイトルのプラットフォームについては、「据え置き機と携帯機の比率で言うと据え置き機寄りかな」とのこと。

 ちなみに、新川氏は発表の合間に5タイトル以外にも「記念タイトルとして企画されているものはある」ことを打ち明けた。ただし、発売は期間後になるかもしれないという。また、全くの新作だけでなく発売が延期されている「魔女と百騎兵」についても触れ、「新作ばかりの話をしても怒られてしまいます。キチンと作っています」と強調した。



■ 20周年記念イベントを全国各地で開催

 20周年記念イベントは、1年をかけて全国各地で開催される。今回発表されたのは、「最強Vジャンプフェスト2012」(7月21日東京、7月28日大阪)と、「秋葉原電気外祭り 2012 SUMMER in 新宿」(8月9日)への出展。

 また、「アサギが主人公になるために全国をまわってファンクラブの会員を増やしていく」というストーリーのもと、全国各地の専門学校とコラボレーションしたイベントも行なわれる。この企画では、各地でファンクラブ会員が増え、特定の人数に到達するごとに、新曲を出したり、フィギュアを作るといったアサギの夢が1つ1つ叶うという。

 これらのイベントは開催が決定次第、20周年記念サイトにて随時告知される。

 そして2013年7月には、20周年祭を締めくくるフィナーレイベントとして、同社作品に関係したゲストを招いたステージイベントを開催。今後公式サイトでは、どのゲストを呼んで欲しいか、どのゲームのどの曲を歌って欲しいかといったリクエストを募るという。


■ 20周年記念事業

 最後は20周年記念事業として、「流行り神」の実写映画化が発表された。公開時期などは不明だが、「目指すはハリウッドでリメイク」と新川氏。

 また、20周年記念グッズとして、同社のマスコット「プリニー」をデザインした、「プリニーリュック」と「プリニーフードタオル」がお披露目された。

【20周年記念グッズ】
プリニーリュック
プリニーフードタオル
プリニーリュックとプリニーフードタオルを着用する三森さんと月宮さん

(C)Nippon Ichi Sofware, Inc.

(2012年 7月 12日)

[Reported by 滝沢修]