角川ゲームスとエクスペリエンス、ダンジョンRPG新作3タイトルを発表!

「EXP COLLABORATION KICK OFF MEETING 2012」


6月23日 発表



両社による新プロジェクト「DRPG PROGRESS」

 株式会社角川ゲームスと株式会社エクスペリエンスは、新作タイトルに関する共同発表会「EXP COLLABORATION KICK OFF MEETING 2012」を都内で開催した。会場では、両社が新時代に向けて展開する新プロジェクト「DRPG PROGRESS」を発表。PSP「円卓の生徒 The Eternal Legend」、Xbox 360「剣の街の異邦人」、PS Vita用の名称未定といった3タイトルの発売を明らかにした。

 発表会の冒頭、角川ゲームス代表取締役社長の安田善巳氏は「今回の我々の取り組みは“ダンジョンRPG”。みなさんよくご存知のとおり、ダンジョンRPGの歴史は古く、『Wizardry』や『Dungeon Master』以降、フルポリゴン、リアルタイム制、マルチプレイ、現在の日本の中核をなすオンラインRPGへと進化してきた。その一方で、タイルマップ、ターン制、パーティ制の“ダンジョンRPG”も熱心なコアゲーマーがたくさんいて、高密度な市場が構成されている。我々もダンジョンRPGをポートフォリオのひとつとして、じっくり腰をすえて取り組んでいきたい」とコメント。

 新プロジェクト「DRPG PROGRESS」は、そうしたダンジョンRPGならではの基本システムを継承しつつ、さまざまなエンターテインメント要素を前衛的あるいは革新的に取り込み、場合によっては基本システムそのものに手を加えつつ新たなテイストを引き出していきたいとコメント。エクスペリエンス代表取締役社長の千頭元(ちかみ はじめ)氏は「2社の協業に強い可能性を感じている。異なる強みを持つ両社が長所をあわせ助け合うことで、ひとつ上を目指せるのではないか。(各新作を)プラットフォームを代表するダンジョンRPGに育てていければと思っている」と説明した。


安田善巳氏千頭元氏安宅元也氏


 最初に発表されたのは、PSP用ファンタジー・ダンジョンRPG「円卓の生徒 The Eternal Legend」。2012年10月発売予定で、価格はパッケージ版が6,090円、ダウンロード版が5,040円。プレーヤーは円卓の騎士として、仲間の生徒と力をあわせて闇の力に挑む。エクスペリエンスのディレクターを務める安宅元也氏は、ダンジョンRPGとしての魅力のほか「それだけではない魅力」としてふたつの要素をアピール。

 ひとつは、豪華声優陣の起用。ヒロインの生徒役に、人気女性声優の沢城みゆきさん(エルザ役)、喜多村英梨さん(ルーミ役)、広橋涼さん(マァリン役)を起用。主人公は先生でヒロインは生徒という立場で“恋愛要素”がからんでくるといい、面談などさまざまな状況でロマンスが発生するという。収録に立ち会った安宅氏が「ぐっとくる!」と声を大にして強調するあたり、かなり期待がもてるものになりそうだ。

 魅力のもうひとつは、初回購入特典のオリジナルサウンドトラックCD。当初は一般的なサウンドトラックCDの予定だったが「それではつまらない(安宅氏)」ことから、シリーズファンの人気曲を8bit風にアレンジして収録。これだけでも相当魅力的だが「実は、もう一押しある(安宅氏)」といい、さらなる隠し玉があることを示唆。

 「ちょうど喜多村さんの収録直前で『いやいや、いまさら無理だろう』と思いつつも、そのタイミングでとんでもないことを考えた」という安宅氏。ヒントは「声に関係する」という1点のみで、現時点ではまだ秘密。「今後の続報に注目していただきたい。かなり面白いものになった。これまでの円卓シリーズファンにもご期待いただきたい」と説明した。


【ストーリー】

 聖暦868年。
 魔城ドレイゴオルでの光と闇の最終決戦。
 年代記《聖暦》編の結びには、魔王と円卓の騎士たちの戦いの結末が、極めて簡潔に記されている。
 光の敗北---
 そのときからアルダの地は絶望に包まれた。
 闇に蝕まれた大地と海。
 狂気にかられた人々、牙をむく魔物の群れ。
 魔王が支配する世界に、かつてのような平和はなかった。
 そして今、新たなる円卓の騎士たちの戦いが始まる。


【トレーラームービー】

ロゴパッケージイメージビジュアル

【ヒロイン】
エルザ(CV:沢城みゆきさん)ルーミ(CV:喜多村英梨さん)マァリン(CV:広橋涼さん)


【スクリーンショット】

安宅氏が「それだけではない魅力」として明らかにした2大要素。どちらもファンの注目を集めそうだ


喜多村英梨さん

 ここでスペシャルゲストとして、ルーミ役の喜多村英梨さんが登場。聞き手の安田氏とは先日発売された「LOLLIPOP CHAINSAW」収録現場で会ったといい「購入された人からTwitterでたくさん反響があった」と嬉しそうに報告。

 ルーミ役についてきかれると「ビジュアルはお姫様という感じで美人、可愛らしいところもあるけど、(悲しい)過去や生い立ちがあって、凛々しい……どちらかというと“騎士”というところが強いキャラクター。セリフの言い回しもかっこいい、強いものが多かった。どちらかというと堅い感じ。クールビューティで張ったセリフが多かった。その堅さがミスマッチで面白くきこえるシーンも楽しんでやらせていただいた」とエピソードを披露。

 続けて「かたくなさ、天邪鬼なところが彼女の魅力のひとつ。そこは意識して演じた」といい、恋愛要素については「この子はやっぱり女の子だったんだなと。それまで築き上げてきた頑なな性格を“崩す”というお芝居は、少し悩んだ。出来上がりをまだ見ていないので、期待しております」とコメント。ここで安田氏から、喜多村さんが本作のテーマソングを歌うことが明らかにされた。発売元はキングレコードで、今秋リリース予定。

 テーマソングの制作には喜多村さんも深く関与しているといい「演じているキャラクターの立ち位置をのせていくと、曲に奥行きが出るのではないか。アーティストとしても関われるのは大きな出来事」と説明。期待しているユーザーには「演者、アーティストとしてこの作品を精一杯もりあげていきたい。現段階でいえることは少ないが、今後の情報にご期待ください。よろしくお願いします」とコメントした。


「『LOLLIPOP CHAINSAW』収録現場に差し入れを持っていったとき以来という安田氏と喜多村さん多忙で発表会に参加できなかったキングレコードの山中氏からはメッセージが届けられた


 続いて発表されたタイトルはXbox 360用ダンジョンRPG「剣の街の異邦人」。2013年発売予定で、価格は未定。ディレクターの安宅氏は「Xbox 360は、弊社にとって大変思い入れの強いハード。それに(我が社を育ててくれたファンへの)感謝の思いを込めて新規タイトルの投入を決定した」と説明。キャラクターデザインを担当するのは「円卓の生徒」などでもおなじみの塚本陽子氏。公開されたのはイメージイラスト1点のみだが、この時点でかなりの期待を感じさせる。

 最後に公開されたのは、PS Vita向けに開発中のダンジョンRPG。タイトルなどは一切不明だが「ダンジョンRPGとして新たな試みにチャレンジしている。ダンジョンRPGユーザーだけでなく、幅広いユーザーに楽しんでいただける意欲作になる。弊社恒例のユーザー参加型企画も用意している」という安宅氏。「かなり開発が進んでいる。面白い出来になっている(安宅氏)」といい、今後の情報公開が非常に楽しみだ。


【剣の街の異邦人】
ロゴイメージビジュアル

(C)2012 KADOKAWA GAMES / Experience

(2012年 6月 26日)

[Reported by 豊臣孝和]