コトブキヤ、フィギュア「ファインアートスタチュー 鉄拳 吉光」を5月に発売

巨大な首を踏みつけて立つ、恐ろしさと格好良さを併せ持つ注目アイテム


5月発売予定

価格:47,250円



 株式会社壽屋(コトブキヤ)は、フィギュア「ファインアートスタチュー 鉄拳 吉光」を2012年5月に発売する。価格は47,250円。原型は雨宮慶太氏の監督する映画のデザインや、バンダイの「S.I.C.シリーズ」なども手掛ける竹谷隆之氏が担当している。なお、この製品は初回限定生産商品となる。

独特の甲冑やマスクなど、細かいところまで精密に造形されている

 吉光は、バンダイナムコゲームスの格闘ゲーム「鉄拳」シリーズに登場するキャラクターで、これまで全シリーズに登場している主要キャラクターのひとり。さらに「ソウルキャリバー」などの「ソウル」シリーズにも登場しており、ファンの多いキャラクターだ。妖刀「吉光」を振るい、般若面で顔を隠しており、義賊である「卍党」の党首を務めている。

 恐ろしげな外見とは裏腹に、ゲーム内では刀で切腹をする仕草で攻撃したり、背中に背負った旗を回転させて空を飛んだり、いきなりあぐらをかき、そのままの姿勢で移動したりと、ユニークさを強調したキャラクターとなっている。

 吉光は作品ごとに外見が変わっているが、今回のフィギュアは「鉄拳タッグトーナメント2」に登場したときのもの。「鉄拳」シリーズ中で和解した「Dr,ボスコノビッチ」が作ったバトルスーツを着用した姿だという。日本の甲冑をベースに仏像を思わせるアレンジが加えられ、ヒーローとも、悪役ともつかない独特の雰囲気を持っている。鎧の腹部には顔の彫刻が施されていて、背中には仏像の“光背”のような装飾物がある。

 また、フィギュアが立つベースは、仏像の首のようだが、口元部分は裂けて鋭い牙が並んだ、生物を思わせるものとなっており、接合部や後頭部は表皮がはがれ、機械とも生物ともつかないグロテスクなものが露出している。これを踏みつけて立つ吉光の姿は、「どんなストーリーが展開しているのか」という、想像を刺激させられる。フィギュアの全高はベースを含めて約510mmとなっており、造形、塗装共に非常に細かい、完成度の高い作品だ。

 なお、この47,250円という突き抜けた値段設定だが、型に樹脂を流し込むのではなく、化学反応で硬化する樹脂を用いて常温で複製品を作る「コールドキャスト」という製法のためと、大型アイテムであるという点で、大量生産が難しいというところもあるだろう。このため、初回限定生産商品となっているのである。しかし、この製法ならではの細かい表現や、耐久性も含め、ファンには満足できる作品となりそうである。


【ファインアートスタチュー 鉄拳 吉光】
生物を仏像で覆ったかのような不気味なベース。ストーリーを感じさせる組み合わせだ

(C)NAMCO BANDAI Games Inc.

(2012年 4月 26日)

[Reported by 勝田哲也]