「リネージュ 2」、「Goddess of Destruction」先行プレイレポート

“マゾゲー”終焉! 見た目も中身も一新された新章が開幕


11月8日 アップデート実施予定



 エヌ・シー・ジャパン株式会社は、Windows用MMORPG「リネージュ 2」にて、アップデート「Goddess of Destruction(GoD)」を11月8日に実施する。

 これまでにもお伝えしているとおり、「GoD」では「リネージュ 2」の世界が大きく変容する。女神シーレンの復活をめぐる新たな物語の始まりとともに、数々のフィールドが姿を変え、「覚醒」による新クラスも登場する。さらにそういった目に見える部分だけでなく、システム面でも数々の変更が加えられ、別のゲームと言っても過言ではないほどの変化が訪れる。

 今回はその変化を、あえてゲームをスタートしたばかりのLv1のキャラクターでプレイしてお伝えする。既存のプレーヤーの方は、ぜひ昔プレイしたLv1の頃を思い出しながらお読みいただきたい。




■ 女神シーレンが復活して荒廃する世界。巨人族の力で抵抗を始める人々

女神シーレン

 まずは「GoD」のストーリーから。アップデートのタイトルにもなっている「破滅の女神」シーレンの封印が解け、復活を果たそうとすることから、世界は新たな方向へと進み始める。シーレンは手下を使って村を破壊したり、疫病を蔓延させたりし、大陸各地を荒廃させていく。

 そんな状態になっても、人々が信仰してきた神々は手を差し伸べようとはしなかった。それどころかシーレンを崇拝していた人々に至っては、それまでの信仰を裏切られ、シーレンに呪い殺されてしまう。やがて人々は神々に頼ることを諦め、他の道を選ぶ。人々は過去に神に反抗し、敗れて封印された巨人族の力を求めた。

 巨人族は空中に浮かぶ「エ サギラ遺跡」に封じられていたが、シーレン復活の余波を受けて「話せる島」に落下してしまった。島の半分が遺跡の下敷きになり、村も消失してしまったが、「エ サギラ遺跡」の落下跡には巨人族の力が残されていた。人々は巨人族の力により「覚醒」し、新たな力を得た。そして「話せる島」はシーレンに対抗する勢力の拠点となり、新たな首都として機能することになる。

 シーレン復活のストーリーは、既存プレーヤーは「GoD」実装後にログインした際、その内容を描いたムービーが自動的に再生されることで追体験できる。新規プレーヤーは、新たに用意された「話せる島」でのチュートリアルの中で、ゲーム内容を学びながら世界を知ることになる。


【スクリーンショット】
「GoD」実装後にログインすると流れるシーレンのムービー。シーレンの声は声優の沢城みゆきさんが演じている
以前の各種族の村は大きく変容している。ドワーフの村はシーレンの手下によって完全に破壊されている
シーレンを信仰していたダークエルフの村の人々は呪い殺され、今は無人。破壊こそされていないが、像には血の雨が降り、何かが起こったことをはっきり感じさせる
オークの村は特に破壊されたような様子はないが、こちらも無人になっている。初期村としての機能は「話せる島」に移っている



■ チュートリアルを進めるだけで超高速レベルアップ!

プレーヤー達の新たなよりどころとなる「話せる島」

 ではLv1からのプレイを紹介していく。以前のスタート地点となっていた各種族の村は、「GoD」では破壊されているか、または無人になっている。そのためスタート地点は種族を問わず「話せる島」となる。

 「話せる島」では充実したチュートリアルが用意されている。基本的な操作方法から始まり、アイテムの使い方や装備の方法、戦闘の方法などがクエストで順番に学べる。いわゆるお使い系のクエストをどんどんこなしていく形で、最近のMMORPGではよくあるスタイルだ。目的のNPCの位置を示すガイド機能も用意されており、難しく考えることなく進められる。

 ここで本作をプレイしたことがある人なら、クエストの報酬に驚くはず。いくつかのクエストをこなしていると、どんどんレベルが上がっていく。体験プレイでは、機能を端々までチェックしたり、スクリーンショットを撮影したりでゆっくりとプレイしていたが、約1時間後にはLv12になり、所持金も10万アデナを超えるほど持っていた。担当者によると、ゲームに慣れた人ならば1時間でレベル20に到達するという。

 チュートリアルを最後まで進めると、Lv40に到達し、2次転職までフォローしてくれる。途中でクエストと関わりないモンスターを狩りに行ったりする必要もなく、である。さらには現在の最高レベルとなるLv85にも、うまくやれば100時間程度で到達できるのではないか、という話も聞けた。

 これまで何度か緩和策が入れられたものの、経験値稼ぎの辛さでは有名と言っても差し支えない“マゾゲー”の「リネージュ 2」が、ここまで極端に調整されていることには驚かされた。昔の本作を知る筆者としては、「過去にあれだけの敵を倒し、小銭を拾っていたのはいったい何だったのか」と言いたくなるほどの変わりようだ。もちろん怒るつもりはなく、今から始めるプレーヤーは非常に恵まれた環境でプレイできるのが羨ましい。

 初心者向けの対応は他にもある。先述のとおり「話せる島」は、巨人族の力を得る「覚醒」の舞台でもある。つまりゲームを始めたばかりのプレーヤーと、Lv85で「覚醒」するプレーヤーが交わる場所になっている。これを活かした仕組みとして、プレーヤー間で師弟関係を結ぶ「メンタリング」が用意される。師弟となったプレーヤーが双方ログインしている時は、初心者側は2倍、上級者側は10%の経験値ボーナスが得られる。初心者側は1人の上級者としか契約できないが、上級者側は複数人の初心者との契約が許されている(ただし効果は累積せず、初心者側が何人ログインしていても10%のボーナスとなる)。また経験値関連では、「バイタリティシステム」の仕様が変更され、残量に応じて変動していたボーナス経験値が300%で固定になる。

 「GoD」の最大の見所が「覚醒」であるのは間違いないが、ハイエンドのコンテンツだけでなく、初心者向けにも大幅に手が加えられている点は注目に値する。サービス開始から7年が経った今、ゲームの世界を変革させて新たなスタートを切ろうという意気込みが、こういったところにも表われている。数々の新作ゲームが登場する中、長寿タイトルがどうやって生き残っていくのかという観点からも、「GoD」の実装で今後どうなっていくのかが楽しみだ。


【スクリーンショット】
「話せる島」にある建物の内部からゲームスタート。近くにいるNPCに話しかければチュートリアルのクエストがスタートする。行き先はマップや光の線のガイドで確認できる
ガイドに合わせて屋外へ。指示されたNPCに話しかけていくと、開始数分で早くもレベルアップ
戦闘方法はカカシを殴って覚えられる。次の行き先が見えづらい場所では、「私に付いてきてください!」と案内してくれるNPCも登場
今度は実戦を経験。ソウル ショットやスキルの使い方を教わる
博物館にある本を取ってくるよう頼まれたところを何者かに襲撃される。スキルを使って落ち着いて迎撃。ちなみに博物館では様々な記録のランキングデータを見られる
次はついに「エ サギラ遺跡」へ。少々距離があるためか、鳥のような形をした乗り物も利用できる
「エ サギラ遺跡」には移動装置を使ってひとっ飛びでも行ける。遺跡内でも装置で遠方へと移動できる。巨人族がいかに先進的な力を持っていたかが伺える
遺跡内ではモンスターとの戦いが待っている。……といった程度の内容で既にLv12、所持金は10万アデナを超えた。スクリーンショットにあるクエスト報酬にご注目いただきたい

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(2011年 11月 7日)

[Reported by 石田賀津男]