「リネージュ 2」アップデート記念カンファレンス開催

初心者向けから「覚醒」後まで「Goddess of Destruction」の全貌を公開


11月3日 開催

会場:ニコファーレ



 エヌ・シー・ジャパン株式会社は11月3日、Windows用MMORPG「リネージュ 2」のイベント「リネージュII シーレン復活祭“Goddess of Destruction” アップデートカンファレンス In ニコファーレ」を、六本木にあるニコファーレにて開催した。

 このイベントは、11月8日実施予定のアップデート「Goddess of Destruction」を記念して行なわれたもので、さまざまなアップデート情報が公開された。イベントの様子はニコニコ生放送でも中継され、会場の来場者とオンラインでの視聴者が双方参加できる企画も行なわれた。司会は「リネージュ 2」は未経験ながらゲーム好きの椿姫彩菜さんが務めた。


イベントの様子はニコニコ生放送で中継され、コメントは会場にも流れた司会は椿姫彩菜さん。「リネージュ 2」は未経験ながらゲーマーらしいトークで盛り上げた



■ 「Goddess of Destruction」の情報をまとめて発表。日本独自仕様も実装

開発コーディネーターの五條隆将氏。「Goddess of Destruction」のストーリーを自らナレーションして紹介
「話せる島」は全く別の場所に変化した。ゲームのスタート地点であり、「覚醒」の場所でもある

 本イベントのテーマとなった「Goddess of Destruction」の情報については、「ウザンカ」こと開発コーディネーターの五條隆将氏より発表された。

 まず最初に「Goddess of Destruction」の物語の背景が語られた。今回は女神シーレンの復活がテーマになっている。封印されていたシーレンが復活を果たそうとする中、世界各地で天変地異や疫病など異変が起こり、大陸は荒れ果ててしまう。そんな状況に陥っても、アインハザードなどの他の神々は助けてはくれない。信仰してきた神に見放された人々は、過去に神々に反抗した巨人族の力を得てシーレンに立ち向かおうとする。

 続いては各地のマップが紹介された。「Goddess of Destruction」では新マップが増えるだけでなく、既存のマップにも大きな変化が見られる。「話せる島」は巨人族の空中遺跡が落下したことで村が消失したが、新たな街が作られ、ゲーム初期の街として機能するとともに、アップデートの目玉であるLv85以降の「覚醒」の舞台にもなっている。

 さらにLv85以降を対象にしたマップも紹介された。単純に難易度が高いだけでなく、多層構造で複数のパーティーが強力することでボスモンスターが登場する「ハルナークの地下遺跡」や、夜になるとモンスターが強化される上に夜間限定のレイドボスも現われる「魔物の祭壇/血の沼地帯」、四方を封印されそのままでは近づけないレイドボスが存在する「オルビスの伝道」と、フィールドごとに異なる特色や仕掛けも見られる。


新たに追加されたり、改変されたりしたマップが一気に紹介された。Lv95以上の「オルビスの伝道」など高難度ダンジョンも見られた
「覚醒」により使える「ラムーン」という移動方法。すさまじい高さの跳躍でフィールドを高速に移動していく

FSのタペカム氏が「覚醒」を紹介。どれもこれもオススメで1つは選びにくいという様子だった

 「覚醒」については、「FSタペカム」氏より全8職業の概要が紹介された。そもそも「覚醒」は、一般に4次転職として見られているものだが、厳密にはそれまでとは全く別の、巨人族の力を借りることから「覚醒」として区別されている。3次職まではもっと多彩にあった職業が8つに集約されることも、全く別の力というところで説明をつけているようだ。

 「覚醒」によって分かれるクラスは全部で8つあり、物理攻撃系と魔法系で各4つに分かれており、盾役の「シーゲルナイト」、遠距離職の「ユールアーチャー」、近接アタッカーの「ティールウォーリア」、1撃を重視した軽装職の「オーセルローグ」、魔法系アタッカーの「フェオウィザード」、バフ・デバフ役の「イースエンチャンター」、召喚職の「ウィンサマナー」、回復役の「エアロヒーラー」と、役割が明確に分かれている。


【「覚醒」クラス】
盾役の「シーゲルナイト」。高い防御力を持つだけでなく、ライオンを召喚するスキルを持ち、1人でも戦えるようになった遠距離職の「ユールアーチャー」。「アーチャーホーク」を召喚したり、罠を使ったりと多彩なスキルを持つ
近接アタッカーの「ティールウォーリア」。派手な範囲攻撃が目立つが、状態異常を与えるスキルも持っている軽装アタッカーの「オーセルローグ」。瞬時に敵の背後に回りこんだり、分身して攻撃を仕掛けたりとトリッキーな動きを見せる魔法アタッカーの「フェオウィザード」。両手から異なる魔法を連打する「ダブルキャスティング」が強力
支援系の「イースエンチャンター」。味方の強化と敵の弱体化の両面をこなす、パーティーの支えとなれる存在召喚系の「ウィンサマナー」。最大4体の召喚獣を呼び出し、ペットも加えれば1人で6体を操れる回復役の「エアロヒーラー」。設置系の回復スキルなども多彩に持つ。近づく敵を跳ね除けるスキルで生存率も上がる

 このほか五條氏より、システム周りの変更点なども伝えられた。会場でも特に注目を集めたのが日本独自の仕様について。まず「血盟戦」は最大21日間の期間が設けられる。また韓国版では血盟戦が始まって7日後に敗北宣言ができる仕様になっているが、日本ではこれを布告された直後から行なえるようにする。また同盟を組める血盟数が5つに拡大される。これは「日本では小規模な血盟にも愛着を持っている人が多いため」と説明している。

 もう1つの話題は、初心者向けの対応について。サービス開始から7年が経過したタイトルだけに、今から新たに始めるには、システムを覚えるのが大変だったり、レベル差がありすぎたり、コミュニティに入れなかったりという心配がある。その対応として、「Goddess of Destruction」では充実したチュートリアルが用意されるとともに、チュートリアル終了時点でLv40まで上がるようになっている。さらに経験者と師弟関係を結ぶ「メンタリングシステム」により、経験者と初心者の両方の経験値が増えるという仕組みを用意し、積極的なコミュニケーションを促す仕掛けがなされている。

アップデートに合わせて日本独自仕様も追加。血盟戦においては即時の敗北宣言が可能になるなど、日本ならではの仕様が盛り込まれる
「話せる島」でのチュートリアルでゲームをしっかり学べる。チュートリアルが終われば2次転職のLv40に達する



■ オンライン連動「アカネ」マラソンなど驚きのイベントを開催

 アップデートに関する発表のほかにも、いくつかの企画が実施された。ゲームを使ったイベントは「モンスター討伐バトル」と「禁断のアカネマラソン」という、どちらもユニークなもの。

 「モンスター討伐バトル」は、来場者の中から選ばれた人で9人のチームを組み、各フィールドで次々と現われるモンスターを討伐するというもの。先に全滅したチームが負けというサバイバルゲームになっている。装備はボスアクセサリーを除いて現状最高と言えるものが用意された。

 さぞ強力なモンスターが見られるのだろうと期待していたところ、最初に現われたのは大量の「ウサギ」。範囲攻撃で一気に沈めると、次は「グレムリン」、そして「オーク」。調子よく殲滅していくが、徐々にモンスターのレベルが上がっていき、やがてLv80を超える「悪霊の棲処」のモンスター達が登場したところで、ついにプレーヤーが倒され始めた。その後もさらに「ドラゴンバレー」のモンスターまで出現し始め、画面中が強力なモンスターで埋め尽くされるという珍妙な光景が広がっていた。


【モンスター討伐バトル】
最初は調子よく敵を一掃していたプレーヤー側だったが、Lv80を超えるモンスターが出現した辺りで形勢逆転。対応しきれないうちにさらに他のモンスターが沸く。ハイレベルモンスターが密集したすさまじく奇怪なフィールドになっていた

 「禁断のアカネマラソン」は、PKにより赤ネーム(アカネ)となったキャラクターを来場者が操作し、目的地を目指して走るというもの。走る場所は一般のワールド内で、一般プレーヤーがマラソンランナー達を一斉に狩りに来る。赤ネームのキャラクター達はバーペスシリーズをフル装備したLv85のマエストロだが、武器は持たされず、スキルもなしでただ走るだけ。9人ずつの2チームに分かれて、どちらのチームが目的地に近づけるかで競われた。

 会場となるワールドは開始前に抽選で決定され、1戦目はキャスティエン、2戦目はフランツ。走る場所は直前になってから発表されたため、スタート地点にはランナーのみ。しかししばらくするとプレーヤー達が続々と集まり始め、次々とランナーを狩っていった。倒せばバーペスシリーズを落とす可能性があり、拾っても構わないことになっていたので、目的地には多くのプレーヤーが待ち構えていた。ただランナー達はそこに到達することなく倒されたり、趣旨を忘れて全く違う方向に走って逃げ回ったりと、お祭り騒ぎのような鬼ごっこになった。


【禁断のアカネマラソン】
一般サーバーに降り立った赤ネーム達によるマラソン。その実体は、無抵抗なドワーフ達を多数の一般プレーヤーが追い回して蹴散らしていくという地獄絵巻の様相

【クイズ大会】
エヌ・シー・ジャパンのイベントでは恒例のクイズ大会も実施。貴重なプレゼントがニコニコ生放送の視聴者にも当たるとあって大盛り上がりだが、中にはやはりとんでもない問題が混じっていた。イベントの進行はFSのクロロク氏とラエミナ氏

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(2011年 11月 4日)

[Reported by 石田賀津男]