E3 2011レポート
「Xbox 360 E311 Media Briefing」レポートその3
今回の主役!? 「Kinect: Disneyland Adventures」、「Kinect Star Wars」、「Dance Central 2」などKinect専用タイトルを紹介!
本稿では、Kinect専用タイトルを取り上げていきたい。今年の「Xbox 360 E311 Media Briefing」は多くのタイトルがKinect対応をアナウンスしており、Kinectが主役の年となった。
その中で、本稿で紹介するタイトルは、Kinectでしか実現できないユニークな物ばかりだ。またデモプレイでは子供から、ティーンエイジャー、大人、親子と、幅広さを強調していて、彼らの仕草も面白かった。ゲームに合わせて、デモプレイの様子も伝えたい。
■ 「Kinect: Disneyland Adventures」
ピーターパンのように空を飛ぶ。Kinectとディズニーアトラクションの融合 |
「世界最大のエンタ-テイメントブランドが、Kinect:の魔法で、全く新しい形で想像されます」と紹介されたタイトルが、「Kinect: Disneyland Adventures」だ。2011年ホリデーシーズン(11月末)リリース予定、日本でも同時期に発売予定だ。ディズニー・インタラクティブ・スタジオとの独占コラボレーションにより実現したタイトルで、アナハイムにあるDisneylandを再現し、キネクトを通じて仮想体験することができる。
開発チームはDisneyland全体を再現することを念頭に置いて開発を進めたという。メインストリートUSA、アドベンチャーランド、ニューオリンズスクエア……、Disneylandの世界観を余すところなく再現し、パーク内にいるキャラクター達ともふれあえるという。また、Kinect Share.comで、ギフトを送り合うことも可能など、ソーシャル要素も取り入れられている。
実在のDisneylandが再現されているというのは大きな魅力と感じた。日本でも日本のディズニーランドのみならず本場のDisneylandにあこがれを持っている人も多い。Disneylandを歩け、細かいところまでチェックできるというのはファンにはうれしいところだろう。
デモプレイは、子供達がいくつかのアトラクションを体験するというものだった。1つめは「ピーターパン」で、プレーヤーはディズニーアニメのピーターパンそのままに両手を広げてポーズを取ると、画面内のキャラクターが空を飛ぶ。手を傾けるとキャラクターも姿勢を変える。姿勢をうまく変え障害物を回避しながら飛ぶ。途中ではピーターパンが先導してくれたりする。フック船長との対決など、様々なシチュエーションも用意されているようだ。
2つ目は「不思議の国のアリス」で、プレーヤーは赤の女王とアリスのゴルフ大会で“玉”として参加することになる。プレーヤーはネズミのように小さくされ、玉の中に閉じこめられ、レースを繰り広げなくてはいけない。玉を早く転がすには滑車の中のハムスターのように、目の前の空間をなでるように手を上から下に交互に振り下ろしていく。周りのオブジェクトは巨大で、自分の小ささが実感できる。「不思議の国のアリス」らしい不条理な感じが楽しい。ディズニーアニメの雰囲気をよく表わしていると感じた。
Disneylandはウォルト・ディズニーが作る世界を現実に再現するコンセプトが魅力だ。本作は実在のDisneylandを再現しつつ、現実では難しいアトラクションも実現できそうだ。Disneylandファンはもちろん多くの人、女性や子供に興味を持ってもらいたいゲームだと感じた。
【Kinect: Disneyland Adventures】 | ||
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アナハイムにあるDisneylandを再現。細かいところもテックできる | ||
ピーターパンのアトラクション。フック船長と対決 | ||
不思議の国のアリスのアトラクション。玉の中で転がる不条理なレース |
■ 「Kinect Star Wars」
ジェダイ気分でノリノリで剣を振る |
「Kinect Star Wars」はKinectにより実際に手で振ることで、ライトセーバーを振り回せるゲームだ。2011年発売予定で、デモプレイではジェダイの騎士になりきったプレイを見ることができた。舞台はクラウドシティで、オリジナルのストーリーのようだ。
プレーヤーが「ライトセーバー、オン」と叫ぶとライトセーバーを光らせキャラクターが構える。手をなぎ払うとその軌跡をなぞるようにキャラクターが刃を振るい敵を切る。また敵のレーザー銃弾を切る様に手をふるうとそのまま返せたりしていた。また体を前にするとダッシュを行なう。さらにプレーヤーがジャンプするとキャラクターは高く飛び上がった。前蹴りで蹴ることも可能だった。
目に見えない力、フォースも再現されており、手を前にググッと突き出すと巨大な戦車が動く。また突き飛ばすように手のひらを前に向けると相手を吹き飛ばすフォースプッシュも使えた。敵としてはシールドを張るバトルドロイドなども出てきて、最後は2刀流のシスが立ちはだかったりと盛り上がった。
ちょっと不満だったのは、本作の根本であるはずのライトセーバーのモーションが、映画と比べ、敵を切る感じに欠けているところだ。開発にLucasArtsがかかわっているタイトルだけに、モーションやアニメーションはもっと頑張って欲しいところ。
デモムービーではエピソード1の舞台や、R2-D2とC3-POが出てきたり、エピソード6のスピーダーバイクのチェイスや、戦闘劇の攻撃など、映画の名場面がふんだんに出てきた。Kinectでどんな遊び方ができるか楽しみだ。
【Kinect Star Wars】 | ||
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ライトセーバーを振り、フォースを駆使して進んでいく | ||
デモムービー。映画の名場面が連続する |
■ 「Kinect Sports: Season Two 」
2人で声を掛け合ってアメフト |
「Kinect Sports: Season Two」では、野球、ゴルフ、テニス、スキー、アメリカンフットボール、ダーツの新たな 6 つのスポーツを体験できる。2011年ホリデーシーズン(11月末)リリース予定だ。デモプレイではゴルフとアメリカンフットボールが実演された。
ゴルフはクラブを持ってスイングする様に体を動かしてボールを打つ。クラブを変えるのは音声認識で、パットでは慎重な操作が求められる。オーソドックスな雰囲気もあるが、Kinectならではの楽しさに期待したい。
突き抜けた楽しさを実現していたのが、アメリカンフットボール。2人で並んで協力プレイができたのだ。最初にコンビネーションを選んで、片方がパスを回し、もう片方がそれを受け取ってゴールを目指すというものだったが、もたもたしてるとパスできなくなってしまう。一端受け取ったら、必死に走らなくてはいけない。どうすれば守備が抜けるかなど、試行錯誤がとても楽しそうだった。
ゴルフは遠くまでとばす爽快感と、緻密なパッティングが求められる | ||
アメリカンフットボールは息のあった連携が勝利の鍵だ |
■ 「Sesame Street: Once Upon a Monster」
親子で助け合ってゲームを進める |
「Sesame Street: Once Upon a Monster」は子供向け番組「セサミストリート」のキャラクターが登場するゲームだ。協力プレイが可能で、会場では親子でのデモプレイが行なわれた。
基本的なストーリーは、エルモやクッキーモンスターは長らく行方不明だった本 「Once Upon a Monster」 を発見したことがきっかけになり、プレーヤーはエルモやクッキーモンスターと共に本の中に入り、本の世界に住む他のモンスター達と交流していくというものだ。面白いのが、3Dグラフィックスでのエルモやクッキーモンスターの再現度だ。タオル生地のようなごわごわ感、そしてぽかんと口を開けこちらを見る独特の「間」。セサミストリートの番組そのままの不思議な感じが楽しい。
ゲームとしてはミニゲーム集という感じで、様々な物が用意されているようだ。今回は本の中にいるモンスターと同じかっこをするというもの。もう1つはこちらに向かって飛んでいる虫を叩いて、向きを変えさせて、モンスターに付けるというものだった。どちらも奇妙な雰囲気だ。
「お父さんと子供が遊ぶ図」というのは大変魅力的で、子供がモンスターの仕草と同じ格好をして交流するのを応援したり、虫を飛ばすのに「向こうに大きいのがいるよ」といってあげたり、優しいのだ。Kinectを使った親子の交流を垣間見たように思った。
【Sesame Street: Once Upon a Monster】 | ||
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エルモやクッキーモンスター、不気味さと愛嬌を併せ持つモンスターなど、世界観が楽しい |
□Electronic Entertainment Expo(E3)のホームページ(英語)
http://www.e3expo.com/
□Microsoftのホームページ(英語)
http://www.xbox.com/
□「Kinect」のホームページ(英語)
http://www.xbox.com/en-US/community/events/e3/Kinect.htm
(2011年 6月 7日)