スクエニ、「FF XI」の開発体制の変更を発表
田中弘道氏はプロデューサーを継続、ディレクターは2人体制に


12月10日発表


 株式会社スクウェア・エニックスは12月10日、現在正式サービス中のPS2/Windows/Xbox 360用MMORPG「ファイナルファンタジー XI」の開発体制を一部変更したことを明らかにした。

2月28日に実施された「FF XI」のオフイベント「ヴァナ★フェス2010」より。左より順にプロデューサーの田中弘道氏、元ディレクターの小川公一氏、前ディレクターの松井聡彦氏、ディレクターの伊藤泉貴氏、アソシエイトディレクターの藤戸洋司氏、グローバルオンラインプロデューサーのSage Sundi氏
「FF XI」は、2010年6月より順次配信された「アビセア」シリーズの成功により、非常に活況を呈している。「アルタナの神兵」と「アビセア」シリーズの両方が完結したことで、次の一手がどのようなものになるのか注目されるところ

 今回の体制変更は、本日発表された「ファイナルファンタジー XIV」の開発プロデューサー田中弘道氏の退任を含む、開発体制の変更に伴うもの。2010年8月に、それまで「FF XI」のディレクターを務めていた小川公一氏が退社したことに伴い、9月からディレクターに就任した松井聡彦氏が今回の開発体制の変更で「FF XIV」のリードバトルプランナーに就任。これを受けて、伊藤泉貴氏と藤戸洋司氏がディレクターとアソシエイトディレクターにそれぞれ就任した。プロデューサーはこれまで通り田中氏が留任する。

 松井氏はわずか数カ月で「FF XI」のディレクターを退任することになるが、「FF XI」の大きな特徴であるインタラクティブ性の高いバトルシステムは、「FF XI」のバトルディレクターを長年務めた松井氏の功績が大きく、今回新たに「FF XIV」のリードバトルプランナーに就任したことにより、今後「FF XIV」のバトルシステムが劇的に変わる可能性がある。

 新たに「FF XI」のディレクターに就任した伊藤氏と藤戸氏は、「FF XI」ファンならどちらもお馴染みの開発者。アソシエイトディレクターの藤戸氏は「栽培」、「合成」、「チョコボ育成」や「メイジャンの試練」など、各種“育成系”のイベントを手がけてきたイベントプランナー。

 ディレクターの伊藤氏は「サルベージ」、「エインヘリヤル」、「カンパニエ」、そして「アビセア」シリーズのディレクションと、数々の大規模バトルコンテンツを手がけてきたプランナー。育成系とバトル系という人気コンテンツクリエイター同士の組み合わせにより、今後「FF XI」がどのような進化を見せるのか楽しみだ。

【「FF XI」ディレクター伊藤泉貴氏のコメント】

 このたび、「ファイナルファンタジー XI」のディレクターを松井から引き継ぐことになりました。
 これまでの皆様の8年間の冒険を大切にしながら、今後のヴァナ・ディールでの冒険がより素敵なものになるように、また、より一層期待して頂けるバージョンアップを心掛けて、開発チームとともに走り続けたいと思います。

【「FF XI」アソシエイトディレクター藤戸洋司氏のコメント】

 いままで以上に「ファイナルファンタジー XI」を盛り上げていきましょう、ということで新ディレクターの伊藤と協力して開発チームともども、まい進する所存です。至らないところだらけですが、皆様にすばらしい体験をお届けできるよう頑張ります。よろしくおねがいします!

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(2010年 12月 10日)

[Reported by 中村聖司]