バンダイナムコ、AC「機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム NEXT」
全国決勝大会「Premium Dogfight '09 FINAL in TOKYO」
日本一はアミューズメントボンボンチームに決定!!


11月21日 開催

会場:東京・ニューピアホール


 株式会社バンプレストは11月21日、アーケード用チームバトルアクションゲーム「機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム NEXT」の日本一チームを決定する決勝大会「Premium Dogfight '09 Final in TOKYO」を、東京・浜松町のニューピアホールにて開催した。

 今大会は、全国各地のアーケードスポットなどで行われた予選大会を勝ち抜いてきた精鋭達に加えて、当日観戦枠の中から抽選で選ばれた12チームを加えた全128チーム、256名のプレーヤーが日本一チームの座を競い合う「機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム NEXT」の一大イベント。

 本稿では、メインとなる決勝大会のほか、12月3日に発売されるPSP用ゲーム「機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム NEXT PLUS(以下、ガンダムVS.ガンダム NEXT PLUS)」のアトラクションステージなどを中心に、本イベントについて紹介していこう。


■ 少数機体が注目を集めた予選トーナメント

 開会式では予選トーナメントの開催に先立ち、登場したプロデューサーの馬場氏は「全国の予選を勝ち抜いてきた精鋭の皆さん達。日頃の成果を如何なく発揮して、優勝を目指してがんばってください」とコメントして開会を宣言。

 こうして128チームを16チームずつ、8つのブロックに分ける形で予選トーナメントがスタート。出場者の使用機体に関してチェックしてみると、「ウイングガンダムゼロ」や「∀ガンダム」といったコスト3,000の機体と、コスト2,000の「ガンダム」や「デスサイズヘル」を組み合わせた、お互いに1堕ちずつできるチームが多数見受けられた。今大会では、これらの4機体に対する対策は必須だったといえるだろう。

 しかし、コストを気にせず自分の使い慣れた機体で参加するプレーヤーたちの姿ももちろん見られた。中には「キュベレイMk-II(プルツー機)」などのシークレット機体で参加するプレーヤーもおり、来場したファンの視線を集めていた。

株式会社バンダイナムコゲームスのプロデューサー、馬場龍一郎氏中央のスクリーンでは、予選トーナメントA、B、C、Dブロックの試合を大画面で楽しむことができた

■ アトラクションステージではアニメさながらのデモプレイを披露

バンダイナムコゲームスのプロデューサー、広野 啓氏がPSP版の特徴を映像を交えて紹介

 予選トーナメントの後は、12月3日に発売予定のPSP用ソフト「ガンダムVS.ガンダム NEXT PLUS」のステージアトラクション。最初に登場した株式会社バンダイナムコゲームスの広野氏は、デモムービーの上映の後、PSP版の特徴について、「アーケードで皆さんのド肝を抜いたユニコーンガンダムのほか、ここでしか遊べない新機体も盛りだくさんに収録しています。さらに今回はNEXT-PLUSモードというのが大きなモードになっています。250以上のミッションを4機で編成する自分だけのチームを作っていただいて、さまざまなミッションをこなして経験値を貯めながら機体を強くしていったり、新しいスキルを覚えたりしながら強化していって、次のミッションに挑んでいく……といったことができるようになっています」と紹介。

 続いて、本日のスペシャルゲストとして、「機動戦士ガンダム」の主人公アムロ・レイ役、「機動戦士ガンダム00」でもナレーションを担当した古谷 徹さんが「アムロ、行きまーす!」というおなじみのかけ声とともに登場。続いて「刹那・F・セイエイ、出る!」というかけ声とともに、もう1人のスペシャルゲストである「機動戦士ガンダム00」の刹那・F・セイエイ役の宮野真守さんが登場すると、思わぬスペシャルゲストの登場に会場はどよめきに包まれた。

 こうして新旧主人公役の2人が協力する形で、「ガンダムVS.ガンダム NEXT PLUS」の新モード、NEXT-PLUSモードの協力プレイのデモプレイがスタート。

 今回は次々と降りてくるザクを倒していくというミッション。愛機である「ガンダムエクシア」を選択した宮野さんが「アムロと共闘できるなんて」と言うと、ガンダムを選んだ古谷さんは「刹那さん、よろしくお願いします」と返すなど、キャラクターになりきった状態でデモプレイは進行していく。宮野さんが「俺は射撃戦は苦手なんだ」というと、「そんなこと言っちゃっていいんですか?」と古谷さんが返すなど、プレイ中はお互いにキャラクターになりきってのトークが展開。次第にエスカレートして自分以外のキャラクターのセリフもモノマネで言い出すなど、ガンダムファンなら爆笑必至のデモプレイとなっていた。


「機動戦士ガンダム」の主人公、アムロ・レイ役でガンダムファンにはおなじみの古谷徹さん(写真右)と、来年劇場版も公開される「機動戦士ガンダム00」の主人公刹那・F・セイエイ役の宮野真守さん(写真左)「ガンダムエクシア」が前衛を担当し、「ガンダム」が援護射撃をする戦術に決まると、古谷さんは「狙い撃つ!狙い撃つ!!」と「機動戦士ガンダム00」のロックオン・ストラトスのセリフを連呼して笑いを誘っていた

 続いて行なわれたのは、対戦モードのデモプレイ。宮野さんは「ダブルオーライザー」、少しの間背中を向けていた古谷さんは、このステージではサングラスをかけ、リボンズ・アルマーク役の蒼月昇として「リボーンズガンダム」を選択。こうして「機動戦士ガンダム00」の最終話さながらのデモプレイがスタートした。楽屋で事前に練習してきたという宮野さんは終始優勢のまま対戦を進めていく。ついにはトランザムを発動した「ダブルオーライザー」による特殊格闘、「トランザムライザー」も決めるなどして、「リボーンズガンダム」を圧倒。一方的な形で宮野さんの勝利となった。

 対戦後、古谷さんは「面白いです。もうちょっとやりたかったですね。『リボーンズガンダムは伊達じゃない』とかセリフを用意してきたんですけれど(笑)、夢中になってて言えなかった」と悔しそうにコメント。宮野さんは「アクションが派手でかカッコよくて。もっと他にもいろいろな必殺技があるんですよね?」と質問すると広野氏は「さっきお使いになっていただいた技以外にもいろいろ入っています。実はリボーンズガンダムもトランザムがありますから。『ダブルオーライザー』も武器を換装できます。『GNソードII』を『GNソードIII』に換えたり、『リボーンズガンダム』も『リボーンズキャノン』に変形できます」と「ガンダムVS.ガンダム NEXT PLUS」の新要素を紹介して、アトラクションステージを締めくくっていた。


対戦モードのデモプレイは宮野さんが圧勝! 蒼月(古谷)さんは、「終わってしまった……」とあくまでリボンズらしく、淡々と語っていた アトラクションステージの後には、会場のファンとの記念撮影が行なわれた。宮野さんの「俺達がガンダムだ!」、古谷さんの「アムロ、行きまーす!」というかけ声でポーズを決めた写真は、イベントの終了時に来場者全員に配られ、来場したファンのいい思い出になったことだろう

■ 決勝トーナメント・準々決勝
  陸戦型ガンダムの活躍が目立つ

 ハイレベルな予選トーナメントをくぐり抜けて決勝に続いてのはこの8チーム。「ガンダム」や「ウイングガンダムゼロ」などの人気モビルスーツが多いものの、まったく同じチーム構成はない、バラエティに富んだ決勝トーナメントとなった。

ブロック名エリア名店舗名チーム名ファイトネームモビルスーツ
Aブロック大阪府アミューズBONBONアミューズボンボンしろあかキュベレイ
あるガンダム
Bブロック神奈川県THE 3RD PLANET
港北ニュータウン店
パラダイスぎゃぷガンダムデスサイズヘル
ミスティーウイングガンダムゼロ
Cブロック愛媛県セガワールド枝松よーちゃん探して三千里
~あなたに会いたかった~
アズラエル兵Aガンダム
ヤベ陸戦型ガンダム
Dブロック滋賀県スーパーヒーロー堅田店ガオラ@滋賀ぐっちウイングガンダムゼロ
おーちゃんガンダム
Eブロック埼玉県ゲームパーク
グリーンシティ川口
ツンマゾよしき∀ガンダム
ゆいシャア専用ザク
Fブロック大阪府クラブセガ藤井寺ジャスティスジャスティスガンダム
∀ガンダム
Gブロック宮城県アミューズメントパーク
宝島台原
がんめんきしゃポッポヘンリーウイングガンダムゼロ
ゴードンガンダムデスサイズヘル
Hブロック東京都当日参加サギさんRYO陸戦型ガンダム
宗男∀ガンダム

 準々決勝は4試合中3試合が第3セットにもつれ込む拮抗した試合展開に。中でも目立ったのは、コスト1,000の「陸戦型ガンダム」の健闘。砲撃した直後にNEXTダッシュつなげる形で、遠距離から間断なく援護射撃を繰りかえすスタイルに、解説として登場した土屋プロデューサーは「役割分担がしっかりしていますね。『陸ガン』が援護をして相方がかき回すという。準々決勝では陸ガンが台風の目みたいに感じられますね。個人的にも使う機体なので嬉しいです」と絶賛していた。

馬場氏とともに解説を担当した、プロデューサー、土屋和弘氏時間制限がないルールのため、弾切れしにくいという陸戦型ガンダムの長所が光った。さらに集中攻撃にさらされやすい、パートナーの回避力の高さも特筆するべきだろう

■ 決勝トーナメント・準決勝
  大差と僅差という対照的な試合内容に

 準々決勝の試合に勝利し、準決勝に進出したのは、この4チーム。予選トーナメントでは1,2を争う人気モビルスーツで、決勝トーナメントにも3機残った「ウイングガンダムゼロ」がすべて敗退するという波乱の中、準決勝がスタート。

ブロック名エリア名店舗名チーム名ファイトネームモビルスーツ
Aブロック大阪府アミューズBONBONアミューズボンボンしろあかキュベレイ
あるガンダム
Cブロック愛媛県セガワールド枝松よーちゃん探して三千里
~あなたに会いたかった~
アズラエル兵Aガンダム
ヤベ陸戦型ガンダム
Fブロック大阪府クラブセガ藤井寺ジャスティスジャスティスガンダム
∀ガンダム
Hブロック東京都当日参加サギさんRYO陸戦型ガンダム
宗男∀ガンダム

 準決勝第1試合では、「陸戦型ガンダム」に攻撃を集めつつ、「ガンダム」が攻めてきたらきっちりと反撃を入れるというアミューズボンボンチームの戦略が光る。第1セットを1機もおとされずに完勝すると、そのまま2セット目も1機も落とされない形で、アミューズボンボンチームの勝利となった。

 続く準決勝第2試合は、兄弟での参戦となったジャスティスチームと、当日結成されたというサギさんチームの対戦。長年の付き合いでコンビネーションが抜群と思われる兄弟チーム対、即席チームの対戦という点に注目が集まる中、試合はスタート。1セット目は」∀ガンダム」と「陸戦型ガンダム」を先に墜としたジャスティスチームが先制、2セット目も戦力ゲージ的にはジャスティスチームが優勢に進めるものの、盛り返しに成功したサギさんチームが2セット目を取り返しイーブンの状態へ。これで息を吹き返したサギさんチームが3セット目も勝利し、決勝進出を決めている。

準決勝第1試合の2セット目には、キュベレイを操るしろあか選手が、接近してきた敵2機を両方スタンさせることに成功して会場を沸かせた準決勝第2試合の2セット目には、戦力ゲージがお互いに1000になり、お互いにあと1発当てたほうが勝つという緊迫した場面も。結局、このセットをものにしたサギさんチームが、そのまま勢いに乗って決勝戦にコマを進めた

■ 決勝トーナメント・決勝戦
  アミューズボンボンチームの冷静な試合運びが光る

 決勝戦に進出したのは、大阪府のアミューズボンボンチームと、当日参加枠から勝ち上がってきた、東京都のサギさんチーム。試合前、サギさんチームが「サギさんお願いします!」と師匠であるサギさんへ願かけ(?)をしたのに対し、アミューズボンボンリームは「頑張ります」と静かな闘志を燃やす。当日結成されたという、サギさんチームが果たして優勝できるのかに注目が集まる中、決勝戦がスタート。

 第1試合の序盤は互いに牽制に終始する静かな立ち上がり。しかし、少しずつ両機にダメージを与えたアミューズボンボンチームがサギさんチームを1回ずつ墜とすことに成功すると、試合の流れはアミューズボンボンチームに傾いていく。サギさんチームもしろあか選主の「キュベレイ」を倒すなど反撃を見せたものの、RYO選手の「陸戦型ガンダム」に攻撃を集め、3墜ちさせる形で第1試合はアミューズボンボンチームが1セット目を先取。

 続く第2試合も、まずRYO選手の「陸戦型ガンダム」を墜とすことに成功した、アミューズボンボンチームが優勢なまま試合を進めていく展開に。途中、サギさんチームも「キュベレイ」と「ガンダム」を1機ずつ撃墜し、戦力ゲージ的には有利になる場面はあるものの、「陸戦型ガンダム」がその間にもう1度墜ちた上に、両機ともダメージを受けた状態に。結局、しろあか選手の「キュベレイ」が宗男選手の「∀ガンダム」を墜とした瞬間に、そのまま2機がかりでRYO選手の「陸戦型ガンダム」も墜とし、アミューズボンボンチームが優勝の栄冠を手に入れた。

常に試合を優勢に運び、サギさんチームにペースをつかませなかったアミューズボンボンチームが2セットを連取!この瞬間、優勝が決定し、日本一チームの座を手に入れたある選手(写真左)は優勝できた感動からか「嬉しいです」と言葉少なに一言だけコメント。しろあか選手(写真右)は「恥を知れ、俗物ども!」と、使用するモビルスーツのパイロットであるハマーン・カーンのセリフを引用して会場をどよめかせていた


■ 表彰式

 決勝戦の直後、馬場プロデューサーは今大会の総括として「これだけ遊んでもらえると、作り手側としては非常にうれしい」とコメント、それに対して土屋氏も「モビルスーツの動きをちょっと見るだけで、このゲームをどれだけ愛してくれているか、やりこんでくれているのかがわかる。皆がこのゲームを大切にしてくれているということを誇りに開発に戻っていきたい」と今後の開発に向けて意欲を燃やしていた。

 続いて行われた表彰式では、株式会社サンライズ ガンダム事業部の向氏がプレゼンテーターとして登場。向氏は「今年は『ガンダム』30周年ということもあって、去年よりもより一層盛り上がったのではないかと思います。年末には『ガンダム00』のイベントもありますし、年が明けると『ユニコーン』のお披露目、『ガンダム00』の劇場公開と、さらに来年がガンプラが30周年ということもありますので、皆さん来年もまた『ガンダム』で盛り上がってください」とコメントしていた。

 表彰式の最後を飾ったのは、大会を盛り上げてくれたスペシャルゲストのお2人。宮野さんは「『ガンダム』はいろいろな楽しみ方ができるんだなと思いました。皆さんが自分の好きな楽しみ方で『ガンダム』を愛してくれていて、それが素晴らしいと思いました。僕もアニメの方で気合を入れて『ガンダム00』を盛り上げていきたいと思いますので、応援をよろしくお願いします」とコメント。古谷さんは「本当にみんなありがとう。『ガンダム』を愛し続けてくれて、とっても嬉しいです。毎年のように僕はアムロをゲームで演じてまして、30年間『殴ったね!? 親父にもぶたれたことないのに!』って言い続けています(笑)。もう使いまわしでもいいんじゃない?って思うんですけれども(笑)必ず録り直している。それをこう楽しんでもらえていると、僕らももっとがんばらなきゃなと思います。これからもずっと殴られ続けますので(笑)、みなさんもずっと遊び続けてほしいと思います。ありがとうございました」とファンに感謝していた。

株式会社サンライズ ガンダム事業部の向氏表彰式の後には、準決勝以上に進出したチームと関係者による記念撮影が行なわれた

■ そのほか展示物等

 表彰式終了後は、来場者すべてに福袋がもらえるチャンスがあるじゃんけん大会や、メディア対抗のゲーム大会などが行われた。

 また、入り口付近のロビーでは、ガンダム関連グッズがもらえる縁日コーナーのほか、記念撮影コーナーや「ガンダムVS.ガンダム NEXT PLUS」が一足早く楽しめる体験コーナーなどが設置され、来場したファンを楽しませていた。

表彰式後には、PS3用ゲーム「ガンダム戦記」など豪華なガンダム関連商品が入った福袋がもらえるじゃんけん大会が開催。じゃんけんで勝ち抜いた幸運な来場者が福袋をゲットしていた今年の夏にお台場に設置されていた実物大ガンダムの大きさを体験できる記念撮影コーナーでは、地球連邦軍の女性兵士のコスプレをしたコンパニオンと記念撮影をすることもできた
「ガンダムVS.ガンダム NEXT PLUS」の体験コーナーには12台の試遊機を用意。発売前に一足先に遊べるとあって多数のファンが楽しんでいた11月28日に発売予定のパーフェクトグレード ダブルオーライザーを始め、ガンプラや映像作品も多数展示されていた

(C)創通・サンライズ (C)創通・サンライズ・毎日放送

(2009年 11月 25日)

[Reported by 菅原哲二]