レベルファイブ、「LEVEL5 VISION 2009」で新作情報を公開
TGS2009ブースに250台のDS試遊台とプレミアム配布物を用意


8月25日 開催

会場:恵比寿ザ・ガーデンホール


レベルファイブ代表取締役社長の日野晃博氏

   株式会社レベルファイブは、今後発売予定の新作や新規プロジェクトの発表会「LEVEL5 VISION 2009」を恵比寿ザ・ガーデンホールにて開催した。

  ここ数年、定期的に開催されてきた同発表会だが、まずは個別タイトルに先んじて「東京ゲームショウ 2009(以下:TGS2009)」同社ブースに関する発表からご紹介していく。代表取締役社長の日野晃博氏によれば、レベルファイブはTGS2009にニンテンドーDSの試遊台、計250台を用意。会場最大級の同時体験プレイ人数を実現するという。また、同社ブースで出展タイトルを試遊した人には、DS体験版「LEVEL5 PREMIUM PLATINUM」、映像ディスク「LEVEL5 PREMIUM DIAMOND」がプレゼントされる。

  DS体験版「LEVEL5 PREMIUM PLATINUM」は、「ニノ国」、「イナズマイレブン2 脅威の侵略者 ファイア/ブリザード」、「レイトン教授と魔神の笛」といった各ニンテンドーDS用タイトルの体験版が遊べるほか、すべてクリアすると秘密のゲームが出現する。日野氏によれば「これは『商品でもいいんじゃないか』というぐらい長く遊べる豪華な体験版」という。映像ディスク「LEVEL5 PREMIUM DIAMOND」は、発表会でも上映された最新作の各映像が収録されたもの。体験版、映像ディスクともにファン垂涎のアイテムだが、一度の体験プレイでもらえるのはどちらか一方。さらには“福袋”形式になっているため、どちらがもらえるかは実際に袋を開けてみるまでわからない。

  日野氏は「これはかなりドキドキだと思います。古い表現ですけど、出血大サービス、大盤振る舞いといった感じです。ただし、会場で試遊できる人数には限りがありますので、ご注意ください」としつつ「実はですね、レベルファイブは2年前のTGSでも、体験版『PLEMIUM SILVER』を配布した経緯があります。このときは、ユーザーデイにおいてブースに詰め掛けたたくさんの来場者に対応できず、一時ブースがダウンするなど混乱をきたしてしまいました。今回、たくさんの来場者が予想されますが、万全の体制で運営をしてまいりますので、ご安心ください」とコメントした。


担当ブースではなかったにも関わらず、筆者の脳裏にも残る2年前の出来事。ファンの期待度も高い作品だけに、当日はなるべく大勢の人に行き渡らんことを切に願う




■ DS「ファンタジーライフ」

  本発表会が初出となる完全新作のRPG。プラットフォームはDS。企画・制作はレベルファイブ、開発は「MOTHER3」を手がけたブラウニーブラウン、音楽は「ファイナルファンタジー」シリーズでおなじみの植松伸夫氏がそれぞれ担当する。

  本作最大の特徴は“戦闘を繰り返すゲームではない”ということ。プレーヤーはアバター(分身)を作成し、20種類あるライフ(職業)から好きなものを選び、自分だけの生活を自由気ままに楽しむ。目的はただひとつ“生きる”こと。農民となって作物を作り生計を立てる、王国のいち兵士として門番をやる、武器職人として冒険者に必要な道具を提供するもよし。

  アバターは、名前、性別、見た目などが設定可能。ライフを選択すると「ライフクエスト」と呼ばれる、そのライフを選んだ人が毎日行なわなければならないクエストが設定される。本作では、物質的な豊かさを「リッチ」、心の豊かさ「ハッピー」という単位であらわす。ハッピーの増加は、人徳の高さ、または心が強くなったことを意味する。これにより、今まで無関心だった人が話をきいてくれるようになったりする。立派なライフを送ることで、究極のハッピー「しあわせ」が手に入るかもしれない。

  ゲームの世界は、アバターが仮想生活を送る「トリポッチ大陸」と、他の人たちと共有できる「ミンナーデ大陸」がある。「トリポッチ大陸」には、DSワイヤレスプレイで友だちを招待することが可能。「ミンナーデ大陸」は、Wi-Fi通信でいくことができる大陸で、見知らぬ人たちとの新鮮な出会いが待ち受ける。

  自分だけのライフをある程度まで進めると、そのライフにおける「小さなエンディング」を迎える。このとき、植松伸夫氏による20種類のライフに応じたエンディング曲「ライフの歌」が流れる。ライフの歌は、なんとすべて歌入り。メインテーマを含めると、全21曲の「歌入り曲」が収録されているというわけだ。

  なお、本作は後述する「レイトン教授のロンドンライフ」と深いつながりがあるといい、日野氏によれば「この『ファンタジーライフ』の魅力をレイトンの世界におきかえて、その片鱗を感じていただくのが『レイトン教授のロンドンライフ』となっています」という。2010年発売予定で、価格は未定。






(C)LEVEL-5 Inc.
※画面はすべて開発中のものです




■ DS「ニノ国」

   アニメーション作画をスタジオジブリ(アニメーション監督・百瀬ヨシユキ氏)、音楽を作曲家の久石譲氏がそれぞれ担当するRPG。最愛の母の死を乗り越えるため、現実世界と微妙な共通点を持つ異世界「ニノ国」を旅しながら成長していくファンタジー作品で、物語のテーマは“人と人の心のつながり”。会場では、主人公など主要キャストのほか、エンディングテーマ曲が初公開された。

  主要キャストについては、以下のとおり。エンディング曲「心のかけら」は、実際にゲーム中に主人公たちが集めるアイテムにちなんだ名前になっているという。ボーカルはアーティストの麻衣さん(「崖の上のポニョ」“ひまわりの家の輪舞曲”ボーカル)、作詞は鈴木麻実子さん(「耳をすませば」“カントリーロード”訳詩)、作曲は久石譲さん。日野氏によれば、本テーマ曲は変わった組み合わせで作られているという。というのも、アーティストの麻衣さんは久石譲さんの娘、鈴木麻実子さんはスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーの娘だというから驚き。

  会場で披露された曲は、叙情性に満ちた旋律と澄みとおった歌声が印象的な、とても美しいもの。日野氏も「大変素晴らしい曲。聞いていると、本当にジーンと懐かしい気分になって、涙が出てくる。それほどいい曲」と手放しで絶賛。興味がある方は、ぜひTGS2009の同社ブースなどでチェックしていただきたい。2010年春発売予定で、価格は未定。


【主人公/オリバー】
多部 未華子さん
【ヒロイン/マル】
長澤 まさみさん

【シズク】
古田 新太さん
【ジャイロ】
大泉 洋さん

【ニャンダール】
八嶋 智人さん
【カウラ】
渡辺 えりさん

【ブヒーデン】
溝端 淳平さん
【アリー】
黒田 知永子さん





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※画面はすべて開発中のものです




■ DS「レイトン教授と魔神の笛」

  国内外シリーズ累計550万本以上の出荷を記録した「レイトン教授」シリーズ最新作。日野氏によれば、海外でも欧州、特にイギリスで素晴らしい売上げを記録しているといい、かの有名なジェームス・ボンドやシャーロック・ホームズに負けない“英国紳士”に育てていきたいとしている。

  本シリーズは「不思議な町」、「悪魔の箱」、「最後の時間旅行」の3部作で一時完結したが、ファンの熱烈な要望により新シリーズ3部作となってリスタート。ゲームの舞台は「不思議な町」の3年前。「ナゾトキ×出会いの物語」をコンセプトに、レイトン教授とルークの出会い、子供たちの純粋な思いが描かれる。

  ナゾ監修は「頭の体操」シリーズでおなじみの多湖輝教授。登場キャラクタと声優陣は、レイトン教授役に大泉洋さん、ルーク役に堀北真希さんのほか、新レギュラーキャラクタとして、レイトンの助手・レミ役に相武紗季さん、新シリーズ最大の宿敵・デスコール役に渡部篤郎さんを起用。また、ゲストヒロインのユラ役として南沢奈央さんの出演が決定した。このあたり、12月19日公開予定の劇場映画「レイトン教授と永遠の歌姫」とのつながりも気になるところ。

  「ファンタジーライフ」の項で軽く触れたが、本作には「レイトン教授のロンドンライフ」というおまけモードが存在する。「魔神の笛」本編をクリアすると、シリーズ初になるという“100時間遊べる衝撃のおまけ”こと「レイトン教授のロンドンライフ」が出現。レイトン教授の住むタイニーロンドンを舞台に、自分だけのアバターを作って暮らすRPG。人々の頼みごとをきき、町全体をハッピーにしていく。

  エンディングテーマ曲を歌うのは、シンガーソングライターの安藤裕子さん。ゲームの最後に流れる優しく美しい歌が、作品を温かく包み込むという。なお、安藤さん本人をイメージした住人キャラクタがゲーム中に登場するという。気になる人は、発売後にチェックしてみてはいかがだろうか。11月26日発売予定で、価格は5,040円。


大泉 洋さん堀北真希さん相武紗季さん

渡部篤郎さん南沢奈央さん

安藤裕子さんとご本人をイメージしたゲーム内に登場する住人キャラクタ


【レイトン教授のロンドンライフ】


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※画面はすべて開発中のものです




■ PSP「ダンボール戦機」

古澤圭亮氏(上画像・左)

  2050年に子供たちの間で空前の大流行を巻き起こすという設定の小型戦闘ロボット「LBX(Little Battler eXperience)」をモチーフにしたプラモクラフトRPG。今回は、詳細こそ明らかにされなかったが、2010年にTVアニメ放映決定、株式会社バンダイよりLBXプラモデルシリーズ発売、小学館月刊コロコロコミックの全面バックアップがそれぞれ発表された。

  会場には、バンダイメディア部 メディア戦略チームマネージャー/チーフプロデューサーの古澤圭亮氏が登場。古澤氏は「レベルファイブさんとは、以前から何か仕事で関われたらと思っていたら、ちょうど『ダンボール戦機』のモチーフがプラモデルということでお声掛けいただきまして。今回、バンダイとしては何をすべきかっていうことを先日開発担当者さんとお話をしまして。“本物のLBXを作ろう”ということで決めちゃいました。ゲーム、アニメ、あらゆるメディア展開があるんですけど、それに登場する本物のロボットを、本物のまま作ります! バンダイは過去、色々なロボット物を作ったと思うんですけれど、恐らく今回初の試みになると思います。大きさ、形、質感、この3ポイントをコンテンツにあわせて完全再現したいと思います。

  このプラモデルを実際ユーザーのかたに組み立てていただいて、さらに手にとっていただいて。まさに、アニメやゲームの主人公のバン君と同じ体験をしてもらって、このコンテンツの素晴らしさをより一層伝えられればと思います。バンダイはプラモデル以外も“全包囲網”であらゆる商品化をさせていただき、大成功させて、ぜひともどこかの公園で「1/1スケールのアキレス/V」を立たせることを使命に頑張りたいと思います」とコメント。レベルファイブ、バンダイ、小学館の“三位一体”による渾身のコンテンツとなりそうだ。2010年発売予定で、価格は未定。


【LBX】
アキレス/Vエンペラーイメージイラスト



会場に展示されていたプラモデルのサンプル。子供たちだけでなくプラモデルが好きな人たちにも相当な訴求力がありそうだ


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※画面はすべて開発中のものです




■ DS「イナズマイレブン2 脅威の侵略者 ファイア/ブリサード」

ED曲「流星ボーイ」を披露したBerryz工房

  10月1日に発売予定の「イナズマイレブン」シリーズ最新作。雷門中の校舎を破壊した星の使徒「エイリア学園」を名乗る謎の宇宙人を倒すべく、日本全国を冒険しながら仲間を集めて最強のチームを作り上げていく。1,500人以上の登場キャラクタから、好きなイレブンを集めて育成。ゲームクリア後に出現するプレミア対戦ルート、すれ違い通信による対戦のほか、今作から4人で通信対戦が可能になるなど、前作を上回る遊びがいのある内容になっている。

  会場では「ファイア」エンディングテーマ曲を担当したアイドルグループ「Berryz工房」がED曲「流星ボーイ」を披露したほか、本作にまつわるさまざまな企画が明らかにされた。ひとつめは、日本代表で活躍した元サッカー選手の中田英寿さんが、伝説のヒーロー「ヒデ ナカタ」としてゲームに登場するというもの。日本各地での目撃情報を頼りに探し出すことが可能だが、凄まじい能力を誇るぶん、見つけるのはもちろん仲間にするのも至難の業だという。日野氏からは、(ヒデ ナカタ選手)登場時のメッセージを中田さんの事務所にチェックに出したところ、ご本人が「いや、自分がしゃべるメッセージは違う」と直接修正されたというエピソードが披露された。

  もうひとつは、マクドナルドが実施店舗で展開中のニンテンドーDSを活用した無料コンテンツ配信サービス「マックでDS」とのコラボレーション。期間限定で、本作にまつわるさまざまなサービスが実施される。

 

    ●「イナズマイレブン2」とDS本体を持って来店
  • 第1期:10月2日 ~ 10月22日 … 必殺技「りゅうせいブレード」がダウンロードできる
  • 第2期:10月23日 ~ 11月5日 … 隠しアイテム「イナズマスパイク」がダウンロードできる

    ●DS本体のみ持参で来店
  • (1)やぶのてんや先生描き下ろし「イナズマイレブン 4コマまんが新作(カラー)」が読める(3本)
  • (2)これで君もイナズマ博士!? 「イナズマイレブン2」クイズに挑戦できる

  最後は「イナズマキャラバン」を使った体験イベントと、「フットボールフロンティア」の実施。「イナズマキャラバン」は、ゲームやTVアニメで円堂たちを乗せて全国を旅しているバス「イナズマキャラバン」を現実に再現。これをランドマークに、各地でイベントを開催するという。「フットボールフロンティア」は、「イナズマイレブン2」を使い日本一を競う全国大会を開催するというもの。劇中同様に地区予選から始まり、決勝大会へとコマを進めていく。日野氏は、この大会によって全国のプレーヤーが日本一という夢を賭けて戦い、選手同士のあいだで友情が芽生える、そんな素敵な場面を期待しているという。時期など詳細は未定だが、参加したい人は発売後に腕を磨いておくといいだろう。


【パッケージ】
ファイアブリザード


【伝説のヒーロー「ヒデ ナカタ」】【イナズマキャラバン】


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■ DS「ミステリールーム」

  空想推理ゲーム「アタマニア」シリーズ第3弾。シリーズ初となる原作なしタイトルで、企画はすべて社内。新作をプロデュースする際、いつも売れる匂いがするかどうかチェックするという日野氏だが、本作は“売れる臭い=売れ臭(シュウ)”がプンプン匂ってくるという。

  アメリカで1、2を争う巨大探偵事務所「ブルースター探偵社」。巨大な社屋の一番奥にある「最終調査室(ミステリールーム)」。ここに持ち込まれるのは、さまざまな事件のなかでも、解決の目処が立たなくなった難儀なものばかり。室内にいるのは、ふたりの探偵「ポッチョ」と「スライ」だけ。彼らはミステリールームに閉じこもったまま、迷宮入り事件ファイルを紐解き、仮説と空想で次々と解決していく。

  ふたりが仮説を立てると、それに基づいた空想シーンを見ることができる。推理によって仮説が変化すると、空想も変化。重要そうなポイントをタッチしてふたりにディスカッションをうながし、さまざまな結論や意見からプレーヤー自身が正しいと判断したものを結び付けていく。多くの事件を解決すると、選択できる事件が増えていく。ふたりからきくのは、あくまでも意見。判断はあくまでもプレーヤーにゆだねられていく。ミステリーが好きな人にはたまらな作品になりそうだ。2010年発売予定で、価格は未定。




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※画面はすべて開発中のものです




■ その他の主な発表タイトル

● モバイルゲームサイト「ROID」関連

【イナズマイレブン フューチャー】【ニノ国 ホットロイトストーリーズ】【ダンボール戦機】
未来スポーツ「エレメンツサッカー」を体験する超次元サッカーRPG。2009年冬配信予定。利用料金は未定DSに先駆けて「ニノ国」の世界を一足早く体験できるファンタジーRPG。2009年秋配信予定。利用料金は未定同名PSPゲームのROID版。戦闘シーン、カスタマイズなど引けをとらない内容。2009年冬配信予定。利用料金は未定


【ゲームコンテスト2000】【キャバ嬢っぴ】
ROIDで配信するゲームコンテンツのコンテストを実施。年間賞金総額2,000万円で、応募資格はプロアマ問わず。詳細はhttp://roid.jp/を参照ROIDナンバーワンの人気コンテンツで衝撃のコラボ企画が始動。「笑ゥせぇるすまん」喪黒福造、「社長 島耕作」島耕作、「サラリーマン金太郎」矢島金太郎、「釣りバカ日誌」浜崎伝助と鈴木一之助といった登場人物が、お客様としてネオ銀座「キャッスル」に来店。同社は今後も順次バージョンアップを行なっていくとしている。月額利用料は315円

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● DS「多湖輝の頭の体操 第3集 不思議の国の謎解きおとぎ話」、「多湖輝の頭の体操 第4集 タイムマシンの謎解き大冒険」

通巻1,200万部の大ベストセラーを再構築した謎解き頭脳ストレッチパズルゲーム。各集400問以上を収録。10月8日発売予定で、価格は各3,200円


(C)LEVEL-5 Inc.
(C)株式会社 多湖輝研究所

(2009年 8月 26日)

[Reported by 豊臣和孝]