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「地球防衛軍」新シリーズ「EARTH DEFENSE FORCE: IRON RAIN」。作曲家の新垣氏が登場!

新垣 隆氏作曲のメインテーマ曲が人類の絶望を希望へと変える!

9月21日~24日 開催

会場:幕張メッセ

 巨大生物や地球外生命体との迫力のバトルを味わえる「地球防衛軍」シリーズ。その新展開として、この東京ゲームショウ2017で発表されたのが、ディースリー・パブリッシャーとユークスが共同開発を進めている「EARTH DEFENSE FORCE: IRON RAIN」だ。巨大なエネミーの恐怖や、絶望に抗う人類の超アクションはそのままに、よりシリアスに、よりドラマティックに生まれ変わった。そんな作品コンセプトにピッタリの楽曲を提供してくれたのが、新垣隆氏だ。

 23日、D3パブリッシャーブースのステージでは、新垣氏をゲストに向かえ、プロデューサーの岡島信幸氏、MCの雪っちゃん(姫野つばささん)と共に、本作の魅力やゲームにかけた想いを語ってくれた。

出会いは、意外なきっかけから

 「地球防衛軍」シリーズといえば、圧倒的な力で人類をねじ伏せる地球外生命体や巨大生物。シリーズは一貫して“絶望に抗うこと”をテーマとして描いてきた。スポーツゲーム制作のノウハウで人間のリアルなアクションに定評あるユークス、クリーチャーデザインに大山竜氏を迎えた本作は、シリーズの長所はそのままによりリアルな世界観が描かれることとなった。

 そこまで聞けば、今日まで様々な楽曲を世に送り出してきた新垣氏に本作のメインテーマを依頼するのはもっともな流れだと思われるが、依頼に至った意外な経緯が岡島氏から語られた。

 岡島氏は「ドリームクラブの楽曲を担当しているmomoさんのお姉さんが、じつは新垣さんの同級生だったのです。そうしたきっかけがあり、新垣さんに本作のメインテーマ曲を作曲いただけないか、ご相談させていただくことになりました」ということで、作曲家の知り合いが作曲家だった……というなんとも奇跡的な繋がりで、新垣氏に出会うことができたのだという。

 新垣氏は「これまで私は見た映像にあわせた音楽を提供する仕事を続けてきましたが本作のコンセプトや制作中のゲーム画面を見て、ご依頼を受諾させていただきました」とのことで、実際に人類が巨大生物と戦い、絶望に抗うゲーム画面を見て、作曲を行なったのだ。

 「人類が絶望に立ち向かう画面を見た瞬間から、インスピレーションが湧いてきました。巨大生物、広い空、荒廃した世界、戦闘……音楽と合わせることで、まるでハリウッド映画のような世界観を表現できると思いました」と、本作のメインテーマの概要は初見時からあったと語る新垣氏。岡島氏から曲のイメージを伝えたわけではなく、「新垣さんに自由に作曲していただいたのが本作のメインテーマです」と、新垣氏の感性から生まれた楽曲であることを自信たっぷりに紹介してくれた。

楽曲名「IRON RAIN ~望」(のぞみ)に込めた想い

 絶望的な状況が何度も繰り返される「地球防衛軍」シリーズ。メインテーマの楽曲名を「IRON RAIN ~望」(のぞみ)と名付けたことについては、岡島氏、新垣氏とも、想いは共通していた。

 新垣氏は「絶望的、壮絶な状況の中でも、絶対に希望――“望(のぞみ)”を捨ててはいけないんだ、という本作のプレーヤーの立場を表す楽曲名とさせていただきました」という。

 一方、岡島氏は「地球防衛軍は新シリーズがリリースされるたびに“絶望、絶望”と、繰り返し絶望感を強調してきました。そんな中、本作のメインテーマに“望(のぞみ)”という真逆の意味を持つ言葉を、新垣さんにあえて名付けていただきました。作品のイメージにもピッタリでした」と繋げた。

「EARTH DEFENSE FORCE: IRON RAIN」1stトレーラームービー

 本作は、地球外生命体の来襲から10年余りが経過し、主要都市がほぼ壊滅された荒廃した未来が舞台。各国の指揮系統も破壊され、人類は巨大生命体からただ逃げるだけの生活を余儀なくされている。そのムービーには、懸命に絶望に抗う人類の姿が……勝ち目がなさそうな敵に堂々と立ち向かい激しい戦闘を行なう兵士たちの姿をバックに、時に穏やかに、時に激しく、緩急あるメインテーマが流れる。まさに人類の「望(のぞみ)」が映像と音楽で再現された瞬間だ。

ゲームと新垣氏の接点は?

 「地球防衛軍」シリーズのエネミーといえば、思い浮かぶのが巨大昆虫。そのことについて新垣氏は「数年前、テレビ番組でクワガタに鼻を挟まれまして……(苦笑)。その時、小さな見た目以上に痛い思いをしていまして、虫はあまり得意ではないですね。夏場によく現われる、あの黒い大きい虫も苦手です」と、自身が経験した虫に関する苦い経験談を披露。

 また、ゲームとの接点については、「4歳のころからピアノの鍵盤に向かう生活を送っていましたので、ゲームのコントローラーを持ったことは今までほとんどありませんでした」と、根っからの音楽家気質であったことを語った。ちなみに、子供のころの音楽の成績は「3か4だった」ということで、努力で才能を開花させたことを伺わせた。

 そんな新垣氏が、本作の冒頭ステージに挑戦  岡島氏の指導の元、迫りくる巨大蟻の大群と戦うことになった。ゲームに慣れておらず、視点や照準の移動に悪戦苦闘しながらも、ゲームオーバーにはならずに巨大蟻どもを次々と駆逐する爽快なプレイを魅せてくれた。

 新垣氏は「今日は楽しいステージに呼んでいただき、本当にありがとうございました。今回紹介させていただいたメインテーマ曲には、ムービーにあわせたものだけでなくロングバージョンもございます。そちらも、作中で是非聞いていただけましたら幸いです」とコメントし締めくくった。

リリースは2018年予定

 新垣氏がプレイしたデモ版を見る限り本作の完成度は高そうであったが、岡島氏によれば「本作はまだまだ生まれたばかりの子供のようなもの。発売は2018年の今ごろ、夏の暑さが少し涼しくなりはじめた時期を予定しています」とのことで、残念ながら、完成にはもう少しの時間がかかるようだ。

 だが、豪華制作陣の手で生まれ変わり、“絶望”を“希望”に変える感動のバトルアクションがこれからもっと進化するのであれば、発売までの時間は惜しくない。今後も「EARTH DEFENSE FORCE: IRON RAIN」の続報に期待したい!