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「モンスターハンター:ワールド」、徐々に明らかになるストーリーと世界観

リオレイアの登場やパッケージを飾るネルギガンテも実機で紹介!

9月21日~24日 開催

会場:幕張メッセ

左からプロデューサーの辻本良三氏、エグゼクティブ/アートディレクターの藤岡要氏、ディレクターの徳田優也氏

 「2017 PlayStation Press Conference in Japan」にて発売日が発表された「モンスターハンター :ワールド」。大方の想定よりも早い1月26日発売ということや、今や「モンハン」シリーズを代表するモンスターであるリオレウスをモチーフにしたプレイステーション 4 Pro本体の発売も発表され話題を呼んだ。

 また、同時に公開されたトレーラーはストーリー性を感じさせるもので、これまでの「モンハン」シリーズでは細やかな世界観の設定こそあれ、ストーリーらしいストーリーがなかっただけに、どのような物語が展開されるのか期待が広がるものであった。

 こうしてトレーラーにちりばめられたストーリーの断片は、東京ゲームショウ初日となる9月21日のステージイベントでまた少し明らかになった。カプコンブースのメインステージではプロデューサーの辻本良三氏、エグゼクティブ/アートディレクターの藤岡要氏、ディレクターの徳田優也氏が登壇し、実機によるデモプレイが公開された。

【『モンスターハンター:ワールド』プロモーション映像3】

古龍の謎を追って展開されるストーリー

 ゲーム冒頭からの実機プレイということで、今回は導入部分のストーリーを見ることができた。プレーヤーは古龍たちが10年に1度、新大陸を目指して海を渡る「古龍渡り」と呼ばれる奇妙な現象の謎を解明するため、ギルドによって組織された「新大陸古龍調査団」の一員だ。

 プレーヤーは船に乗って新大陸を目指している途中のようで、プレーヤーはなんらかの推薦を受けて調査団に所属することになった「推薦組」ということらしく、同じく推薦組のハンター達に声をかけられる。彼らに名前を尋ねられると、それに応える形でキャラクタークリエイトが始まるので、ストーリー上自然な形でシステム的な作業が組み込まれている印象だ。

 キャラクタークリエイトには多種多様な項目が設けられ、顔のシワにいたるまで自由に設定ができるということだが、今回はプレイ内容を見せたいということでここはプリセットのキャラクターを使うことに。

 ちなみにオトモアイルーの見た目もここで設定をするのだが、ちらっと見えた限りでもベースが猫(?)というだけで、全く違った様々な毛色や顔を設定できるように見えた。このあたりのキャラクタークリエイトは9月23日のステージで公開されるとのことで、続報を楽しみに待ちたい。

 そして名前と見た目を伝え終わり、推薦組同士で飲み交わしていると、今回の調査団の派遣は5回目だということ、推薦組は2人1組が原則となっていることなどがわかってくる。そこに謎の美少女(案内嬢)も登場するのだが、彼女の自己紹介を待たずして、船はまさに「古龍渡り」の最中である古龍「ゾラ・マグダラオス」に衝突。船から投げ出されたプレーヤーは受付嬢のガイドを受けつつ、共にゾラ・マグダラオスをよじ登り、翼竜にスリンガーで捕まって脱出、改めて新大陸を目指す……というストーリーが展開される。

 また、ストーリーの他にも、受付嬢をはじめ、トレーラーに登場していた登場人物や舞台となる「アルトラ」についても紹介されていた。

 受付嬢はハンターと共に行動して膨大な調査資料をまとめ上げる、情報統括のエキスパートである「編纂者」であり、ギルドからの推薦と自らの強い希望で新大陸にやってきた。利発で明朗であり、信条は「迷ったら、食ってみろ!」というなかなかにワイルドなキャラクターのようだ。

 総司令は40年前に新大陸にやってきた1期団の1人で、調査団の総指揮を執る人物。調査団員から全幅の信頼を寄せられているという。また、調査班リーダーは総司令の孫にあたり、調査団唯一の新大陸生まれ新大陸育ち。新大陸に生きる先輩ハンターとして、プレーヤーに様々な知識を授けてくれるとのことで、これらのキャラクターとどのようなストーリーが展開されていくのか、非常に楽しみだ。

【キャラクタークリエイト】
プレーヤーキャラクターだけでなく、オトモも細かく設定ができる
新大陸に生きる調査員たちの"家"、調査拠点アステラ
登場人物についても明らかに
【序盤のストーリー展開】

「大蟻塚の荒地」での「探索」

 「大蟻塚の荒地」はその名を象徴する巨大な蟻塚が点在する箇所や、乾燥した大地が広がる荒地がある一方、沼地も存在するマップであり、「古代樹の森」と同じく、同一マップでありながら場所によって様々な表情を見せてくれるフィールドだ。

 本作ではクエストを受けずにフィールドを訪れて自由に「探索」をすることも可能だということで、序盤のストーリーの次は「大蟻塚の荒地」を舞台にした探索の実機プレイが披露された。

 プレイではまずは腹ごしらえ、ということで早速キャンプでの「食事」をし、フィールドに繰り出していった。探索中には竿を垂らしてどこでも「釣り」ができることや、翼竜につかまると別のエリアに移動ができたり、採集したアイテムはマップに記載され、1度記載されれば「導蟲」が場所のガイドをしてくれることなど、「MHW」の新要素が続々と紹介されていった。

 「MHW」においては導蟲を用いて「痕跡」をたどることでモンスターに出会うことができる。デモプレイ中には「リオレイア」の痕跡を発見しており、その痕跡をたどってリオレイアとの遭遇シーンも見ることができた。「リオレウス」が登場するのだから、リオレイアの登場はある意味必然ではあるものの、いざ「MHW」の世界に暮らすリオレイアを目の当たりにすると、感慨深さとともに、リオレウスと同じく圧倒されるような迫力を感じることができた。

 その他にも、道中ではPVに登場していた「クルルヤック」にも遭遇した。クルルヤックは前足が器用で、好物の卵を抱えて巣に持ち帰り、食べる習性がある。戦闘中には地面を掘って岩を掘り出すこともあり、その岩を使って攻撃を防御したりすることもあるという。もともと臆病な性格だということだが、岩を持つと性格が変わり、好戦的になるというから面白い。

 抱えた岩は攻撃を続けたり、スリンガーを使うことでも手放させることができるということで、ここでもモンスターに対して様々なアプローチができるという面白さが感じられた。

 また、キャンプには受付嬢が常駐しているため、探索の途中でもクエストを受けることができる。そこで、先日公開されたばかりの古龍「ネルギガンテ」の狩猟シーンも見ることができた。

 ネルギガンテは“滅尽龍”の異名が語るとおり獰猛なモンスターで、恐ろしい顔つきをしている。また、ネルギガンテは非常に再生力の強いモンスターで、体から生えているトゲは折れても再生してくるうえ、折れるたびに硬くなっていくという。

 再生したばかりのトゲは白く、徐々に硬度を増すにしたがって黒くなっていくとのことで、それにともなって攻撃力も上がっていくため、再生を上回る速度でダメージを与え続けなければどんどん強力になっていく。しかも自分でトゲを切断して、遠距離攻撃として使ってくるというのだから、その狩猟難易度たるや推して知るべし、であろう。

 実際デモプレイでも体力が尽きて討伐に失敗しており、辻本氏が「アクションを求める人にはたまらないモンスター」と語るように非常に手強いモンスターとなりそうだ。

 ちなみに、ブースでは実機でのプレイができる試遊会も開催されており、実機デモと同じく「大蟻塚の荒地」でのプレイも可能となっている。筆者も1クエスト分ほどの短い時間ではあるが、大蟻塚の荒地を舞台にしたボルボロスの狩猟を体験することができた。荒れた大地と沼、そして巨大な蟻塚が混在するフィールドは様々なギミックの存在を予感させ、歩いているだけでもワクワクできる舞台であった。人気タイトル故に混雑が予想されるが、機会があれば是非プレイしてみていただきたいと思う。

料理はなんと受付嬢が作ってくれる。羨ましい
釣りや翼竜を用いた移動など新規要素を実演
リオレイアやクルルヤックが出現
凶悪かつ迫力満点の古龍、ネルギガンテ

TGS中には続報に期待!

 こうしてステージでは「ネルギガンテ」の狩猟を最後に、実機プレイを終えた。ステージの最後に開発陣はTGSの期間中はどんどん新しい情報を出していく、と語っており、その言葉通りTGS期間中は毎日「MHW」ステージが開催される。

 情報が公開されるごとに期待が高まる「MHW」。次はどんな情報が出てくるのか、今から楽しみだ。

ステージでは限定パッケージの紹介や、"受付嬢"によるグッズの実物紹介も行なわれた