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SIE上海、大量の中国産PlayStation VRタイトルを発表
中国で独自の盛り上がりを見せるPS VR、VR版「FFXV」、「勇なま」も中国展開へ
2017年7月26日 22:32
ソニー・インタラクティブエンタテインメント上海(SIE上海)は7月26日、中国上海のゲームショウChinaJoyの開催に先駆けて、プレスカンファレンスを開催し、多数の新作タイトルを発表した。
今回の発表会は異例尽くしだった。プレスカンファレンスの最初に登壇したのが、SIE上海を統括するSCEJAのプレジデントである盛田厚氏だったこと。今期の主力タイトルとして紹介されたのは、PS4タイトルではなく、PlayStation VRタイトルだったことだ。
盛田氏は、PS4がグローバルで6,040万台に達し、販売されたタイトルは5億本、PlayStation Networkの月間アクセスが7,000万回を突破したことなどを報告。日本とアジアを担当するSCEJAは、6つの法人で、11の国と地域に展開しており、盛田氏は「その中でも重要な戦略拠点が中国です」と語り、SCEJAがもっとも重視するマーケットとして中国を挙げた。
これを受けてSIE上海プレジデントの添田武人氏は、本日7月26日に発売開始となった「Horizon Zero Dawn」の紹介を皮切りに、次々に日本や欧米の新作タイトルを紹介した。そのひとつが先ほど紹介した「真・三國無双8」や、「THE KING OF FIGHTERS XIV」の中国パブリッシャーとして知られるGamepochの最新タイトル「NBA2K18」などになる。
ただ、今回、添田氏がもっとも長い時間を割いて紹介したのがPlayStation VRタイトルだ。日本や欧米では2016年のVRブームが一段落し、今年のE3でも、ゲームにおける1ジャンルという扱いで定着していたのに比べると、中国ではPS VR発売直前の熱量をそのまま持続している印象がある。
添田氏は、導入として「ファイナルファンタジーXV」のVRスピンオフである「MONSTER OF THE DEEP: FINAL FANTASY XV」や、「勇者のくせに生意気だ」のVRタイトル「V!勇者のくせになまいきだR」の中国展開を発表した後、実に10タイトル以上の新規VRタイトルを発表し、さらに「Jaunt VR」や「Youku VR」といったVRコンテンツのPS VR対応を立て続けに発表した。
何より驚かされたのは、コンソール展開そのものがまだ珍しい中国において、次々にVRタイトルが中国で生まれていたことだ。SIE関係者によると、PCでのVR開発経験があるメーカーが手がけており、クオリティは非常に高いという。「Legion Commander」、「STIFLED」は欧米での展開も合わせて発表され、中国から海外の流れは、VRタイトルが先行する格好となっている。日本展開については発表されなかったが、人気次第では中国から日本という新たな流れが生まれそうだ。
ChinaJoy会場でも、PS VR本体に、PS CameraやPS Moveを同梱したスペシャルパッケージを特別価格で数量限定で販売するほか、13台のPS VRによる29種類のコンテンツを出展する。PS4タイトルが29台の試遊台で33タイトル出展するのと規模としてはあまり変わらず、SIE上海がそれだけPS VRを重視していることが窺える。中国のVRタイトルについては明日以降、会場で体験でき次第ご紹介したい。