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宇宙漁師を目指す女の子達の成長物語「ソラとウミのアイダ」10月上旬スタート!
広井王子氏の新作。ゲームも、アニメも、コミックも、小説も……そして舞台も?
2017年7月25日 22:53
フォワードワークスはAndroid/iOS用宇宙魚捕獲アクションゲーム「ソラとウミのアイダ」のサービスを10月上旬から開始する。利用料は基本プレイ無料のアイテム課金制。サービスの開始に先駆け、公式ページをオープンすると共に、事前登録を開始した。
「ソラとウミのアイダ」は、ゲームからアニメ、舞台作品など数多くの作品を生み出してきたクリエイターの広井王子氏が原作・総監督を務める最新作。
海から魚が消えた世界で、人類は宇宙に生簀を作り、魚を養殖し捕まえる事業を試験運用に移す。かねてからの男女雇用機会均等法の強化が叫ばれていたことから、漁師にも女性が求められる声が上がり、女性が宇宙漁師を目指すようになった。そこで広島県尾道市に新米宇宙漁師候補生として選ばれた女の子達が集い、訓練を積んでいく。
プレーヤーは宇宙漁業団女子部の部長となり尾道を舞台に、全国から集まった新米宇宙漁師候補生の女の子たち6人の成長を見守っていく。ゲームは大きくストーリーを楽しむアドベンチャーパートと、宇宙魚を捕獲する「宇宙漁業」パートの2種類に分かれている。
ストーリーは、メインストーリーのほか、各候補生のエピソードが描かれた「候補生ストーリー」に分かれている。シナリオではキャラクターから問いかけられることがあり、ここでどう対応するかで、キャラクターの反応や展開が変化していく。キャラクターから問いかけられると一定時間内に返答しなければならないが、提示された選択肢を選択できるほか、選択肢を選ばないこともできる。メインストーリーは順次進めていくことになるが、各キャラクターのことをより知ることができる候補生ストーリーを解放するには「心の鍵」が必要となる。「心の鍵」は「宇宙漁業」パートなどで集めていくことになる。
アクションゲームとなっている「宇宙漁業」パートでは、宇宙イケスに出撃し、養殖されている凶暴な宇宙魚を捕獲していく。宇宙魚は、候補生と一緒に漁をする「守護神」がペアとなって行なう。候補生と守護神は相性があるため、プレーヤーが上手く組み合わせを考える必要がある。プレーヤーが候補生と守護神のペアを考えた3組のチームと、助っ人ペアの4組で宇宙漁に挑んでいく。
宇宙魚への攻撃は、画面下側にある出撃ボタンを長押しすることでエネルギーを溜め、横にスライドさせることで発射方向を決め、離すことで攻撃できる。宇宙魚をダイレクトに狙うこともできるが、他の守護神同士にぶつけることで守護神達に援護攻撃をさせることも可能。
これら通常攻撃だけではなく、派手な特殊攻撃が用意されているところもこのゲームのポイントの1つ。守護神は、一定のターンを経て使用できるド派手な演出の固有の必殺技「神通力」を有している。この「神通力」には攻撃だけではなく、攻撃支援や体力の回復を行なえるものもある。
また、「宇宙漁業」パートをプレイしていると「たたけ!」と表示されることがある。この時にスマホを軽く叩くと敵を寄せることができるため、攻撃しやすくなる。この他にも、候補生のアイコンに「ブン!」と表示されることがある。これが表示されると、指で守護神クルクルと回すことが出来、強力なスプラッシュ攻撃で大ダメージを与えることができる。
ゲームの流れとしては、「宇宙漁」をプレイしアイテム「心の鍵」などを収集。候補生ストーリーを進めることが出来、ストーリーを進めることで候補生のレベルを上げ、守護神を強化し、より強い宇宙魚の住む宇宙イケスにチャレンジしていく。
発表会場には、フォワードワークスのエグゼクティブディレクターの川口智基氏、原作・総監督の広井王子氏をはじめ、候補生役の高橋花林さん(空町 春役)、立花理香さん(村上波乃役)、井上ほの花さん(ルビー安曇役)、神坂 和さん(美剣 真役)、すずきももこさん(櫻 舞湖役)、浅川 悠さん(鳴海高子役)が出席。
「宇宙で漁を行なう」という独特な世界観を考えたことについて「3~4年前の事。魚が育たない海になったら、これまではある物(自然の魚)を獲っていたが、育てて管理して獲ることになる。そこに、新米の女の子が獲りに行くのが面白いと思った」と明かした。現在90%完成しており、残り10%を死ぬ気で調整しているところだという。
声優陣を決めたのは広井王子氏で、120人にも及ぶ候補の中から音声を聞き、30人ほどにまで絞り込み、最終オーディションを行なったのだとか。
登場する候補生の女の子たちは日本全国から集まってきているということで、セリフは方言。アドベンチャーパートはフルボイスだが、音声は方言で、字幕は標準語といった構成になっている。この方言での収録がかなり厳しかったと声を揃えていた声優陣。友人などに協力してもらい、イントネーションを何度も聞きながら収録したとか。スマートフォンゲームであれば電車内などでプレイすることも多く、音声を聞かないことも多いが、「ソラとウミのアイダ」では聞き逃せないことになりそうだ。
声優陣によれば、ストーリーパートでは、なかなか深いエピソードが語られるようだ。たとえばおとなしい性格でひとりでいる事の多い櫻 舞湖はゲーム開始当初は他のキャラクターと関わらないが、トラウマを告白することで、みんなと爆笑するエピソードがあるのだという。このことをきっかけに他のキャラクターと打ち解け合っていくのだという。
これら候補生以上にプレーヤーの近い位置にいるのが、プレーヤーの案内人役となる鳴海高子というキャラクター。かなりセリフ量も多く、魅力的なキャラクターだという。ところが広井王子氏によれば「彼女は候補生では無いから好感度(などのパラメーター)は付いてない。絶対に落ちない!」とか。攻略できないキャラクターであるにもかかわらず、プレーヤーと密接に繋がる役どころで「けっこう、プレーヤーの腕の中で泣くかも」と広井王子氏。
ちなみにゲームにはカラオケルームなる項目があり、歌が流れるのだとか。つまりキャラクターソングが用意されているということで、広井氏曰く「俺が出てきて、歌が出てこないわけがない!」と言うことでかなり多数の楽曲が制作されているという。
ゲームには実際の尾道の風景や店舗などが多数登場。広島東洋カープなども登場するが、すべて許諾を得ているという。実際の尾道市とのコラボキャンペーンなども用意されており、密接な繋がりを盛ってゲームの運営も行なわれると思われる。
広井王子氏は最後に「櫻 舞湖の呼んでいるのはJ・D・サリンジャーの小説『ライ麦畑でつかまえて』。これは僕が1番最初に読んだ小説。尾道の千光寺にあるエピソードは志賀直哉の『暗夜行路』に書かれており、『暗夜行路』も読みました。尾道には親友がいて何度も通っています。『ソラとウミのアイダ』には、自分の中にあるもの、記憶を掘り起こしながら作ったので、よろしくお願いします」と挨拶し、同氏の力作であることをアピールして発表会を終えた。
7月25日から事前登録が開始されたが、登録者数に応じて配信開始時に豪華な特典がプレゼントされるキャンペーンが実施される。また、Twitterアカウント「soraumi_app」をフォローした人の中から抽選で豪華賞品が当たる「公式Twitterフォロー&リツイートキャンペーン」、ゲームコミュニティサービス「Lobi」に公式コミュニティを設立されるので、これに参加した人の中から尾道旅行が当たる「GO!GO!尾道キャンペーン」など多数のキャンペーンが行なわれる。
また、ラジオ番組の放送、ペリスコープやYouTube Liveでの生番組の配信など多数のメディアで露出を行なっていく。さらにはトムス・エンタテインメントによるテレビアニメ「ソラとウミのアイダ」(仮)が2018年放送予定で制作が進められている。さらには2018年には舞台が行えるようにしたいという発言も飛び出した。
最後の最後にもう1つ大きな発表がされた。ゲーム自体はAndroid/iOS用だが、川口氏によれば「より広い層に遊んで欲しいのでデバイスをまたいで、2018年春以降にはPCでもプレイできるようにします」と発表された。
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