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これから遊べる予定のPlayStation VRタイトル試遊レポート Part.2

これは楽しい!! 山村智美のオススメは「Dino Frontier」!

7月11日 実施

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントにて、今後発売されるプレイステーション 4およびPlayStation VR用タイトルの中から注目の作品を試遊できる機会があり、プレイしてきた(収録は7月11日)。

 試遊したタイトルはいずれも注目作品なのは間違いないのだが、本稿では取材した筆者こと山村智美の目線で、その中でも特にオススメなタイトルをピックアップし、その魅力を紹介していこう。

 「パート2」の本稿ではまず、VRミニチュア開拓シミュレーション「Dino Frontier」と、フライトシューティング「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」について詳しくお伝えする。

「Dino Frontier」-あらゆるモノを“つまめる”のがたまらない! VRミニチュア開拓シミュレーション

 今回試遊したタイトルの中で1番気に入ったのがこの「Dino Frontier」だ。事前情報もさほど仕入れておらず、完全にノーマーク状態でプレイしたのだが、プレイ途中から「これは面白いっ! ずっとやってたいっ!!」と声に出しつつ夢中で遊んだほど。

 「Dino Frontier」はUber Entertainmentが制作するPS VR用の町づくりシミュレーションゲーム。プレーヤーは上空から世界を見下ろしているような神様的ポジションになって、恐竜だらけの世界に西部開拓者たちの町を作り上げていく。

 操作にPS Moveを使うことであらゆるモノを“つまめる”ようになっているのが本作最大の魅力だ。そもそもユーザーインターフェイスからつまめるようになっているのが斬新で、空中に浮かぶUIのマークに手を伸ばしてPS moveのTボタンで掴むようにすると、飾りのついたピンのようなメニューが出現! 指先でつまんでいるメニューを顔に近づけてメニュー内の字を読み、開きたいメニューをもう片方の手でさらにつまむ。

 例えば何か施設を作るのであれば、上のような手順から施設を作るメニューを選んで、ホログラム的に表示されている施設を建てたい場所へと手で運んで置く。最後に、自分の手で持つのにちょうどいいトンカチが出現するので、それを手に持ってトントントンと叩くように振ると、建物ができあがる。つまんで、選んで、置いて、叩いて完成と、まるでそこに存在するものを扱うような身振り手振りによるインターフェイスが、本作の面白さを何倍にも高めている。

ピンのようなメニューをつまんで、そこから作りたいものをつまんで取り出し、置いて、叩いて、建設する。このつまめるというインターフェイスが楽しさを何倍にもしている

 開拓者たちも、もちろん“つまめる”。つまんで持ち上げられて足をジタバタさせているのを顔に近づけてじっくり見ていると、自分がまるで巨人になったような感覚になる。開拓者が木を切ったら、木材をプレーヤーがつまんで製材所へと運ぶし、動物を狩ったら肉をお店へと運ぶ。恐竜に無謀な戦いを挑んで傷つき倒れた開拓者を拾い上げて診療所に持ってきたり。プレーヤーは大忙しだ。

 ちなみにプレーヤーが次にやるべき目標は、左手の腕時計を見るような仕草をすると、腕に巻いた装置から空中に画面が浮かび上がって、そこで確認できるようになっている。自分の手でできる動きを自然な形でゲーム内に活かしているし、その上手さに本当に感心させられた。

 また、そうしたVRならではの実在感の“動くミニチュア世界”はジャンルとしてはシミュレーションゲームであり、じっくり遊びこめるのがまた大きな魅力だ。VRタイトルにあまりないジャンルであり、じっくりまったり長く遊んでいける。それでいて、VRならではの進化と楽しさを味わえるタイトルとなっている。

 「Dino Frontier」はシミュレーションゲームの進化と楽しさ、VRの良さを実感できるオススメの1本。下にこの試遊日でのプレイ動画も掲載しているので、ぜひご覧頂きたい。

開拓者たちもつまんでじっくり観察できる。生きているかのような動くミニチュア世界を楽しめる
開拓者たちが切った木に、じょうろで水をあげて新しい木を生やす
左腕の腕時計を見るような仕草をすると、次のタスクなどゲームの目標が確認できる

 なお本作は海外では8月1日発売予定となっているが、今回試遊したバージョンは日本語化が進んでおり、日本でのリリースも着実に進んでいることが実感できた。PS VRをお持ちで興味を持たれた人は、発売情報を楽しみにお待ち頂きたい。

【「Dino Frontier」PS VR Announcement Trailer】
【「Dino Frontier」PS VR Gameplay Trailer】

「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」-史上最高の“空を駆ける気持ち良さ”!

 PS VR対応タイトルの中でも、今最も注目されているのはこの「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」だろう。シリーズの復活となる久々の最新作であり、PS VRで遊んでみたいシリーズの実現でもある。

 自分が機体に乗り込んでいるような感覚を味わえること、“空を駆ける”体験ができること、そこに誰もが期待するところだろう。

 実際にプレイしてみると、そうした期待が“期待以上に楽しめる”仕上がりとなっていた。視界が明るくなると、自分は機体のコックピットに座っていた。身じろぎするのも厳しいような窮屈なスペースに、びっしりの計器類。キャノピーの外に広がるのは旗艦の滑走路、そのさらに先は青い空。自分の前に1機が轟音を立てて飛び立っていった。続いて自分の機が発進する。

 加速から飛び立った先に広がっていたのはギラついた太陽の陽射しと、どこまでも広がる青い海だ。現実に旅行で飛行機に乗ったとき、窓から外の景色を眺め広がる海を眺めたことがある人は、まさにその感覚だと思ってもらえると話が早い。もちろんVRなので左右も上下も見渡せる。

 まさにVRと聞いて真っ先に夢見た“自分が機体に乗っているような体験”そのもの。だが、実際にそれをプレイすると、想像以上の気持ち良さと“体験”になっていた。

 ミッションがはじまり敵機の接近をアラートが告げる。すれ違うように互いが過ぎ去ったあと、急旋回しつつ左右を見回して敵機を視認する。機体の動く方向とは関係なく自分の首振りで視界を動かせるのはVRならではの良さだ。これがあるだけでドッグファイトはこれまでのシリーズ以上のリアリティに到達する。

 アクロバティックな飛行をしつつ、執拗に敵機の後ろにつきロックオンからミサイル発射、そして撃墜! 自分がロックオンされた時には急減速しつつ大きく旋回してロックを外していく。そうした基本の戦い方はそのままに楽しめた。

 こうして書くと“そんな激しいプレイをして酔いは大丈夫なのか?”と心配なさる人もいると思うが、おそらく見せ方やスピード感など様々な工夫をされていることと思うが、筆者は全く問題なし。この試遊をされた他の方々も全員、全く平気だったということだ。

 VRで「エースコンバット」が楽しめたら、一体どんなゲームに、どんな体験になるのか? それは、想像と期待以上のものとなりそうだと、感じさせる試遊となった。発売時期が2018年とまだ先ではあるが、首を長くして待ちたい1本だ。

誰もが夢見たバーチャルリアリティのAC! その美しさ、雲の上を飛んでいる感覚、スピード感、いずれも想像以上の体験となっていた