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4K世代のゾンビゲー「State of Decay 2」、4人CO-OP対応でさらに楽しいポスト“ゾンビ”アポカリプスゲームに
2017年6月16日 19:26
アメリカで人気のジャンルとして「ゾンビゲーム」がある。ゾンビが無数に登場するポスト“ゾンビ”アポカリプス世界を舞台に、必死で生き延びていくというゲームだ。代表的なゲームだと「Left 4 Dead」や「Dead Rising」シリーズがあるし、PCでメジャーなゾンビゲームとして「DayZ」、「H1Z1」、そして「State of Decay」などがある。このジャンルから、バトルロイヤルを主体にした新たなゲームジャンルが生まれ、現在PCで大ヒット中、E3 2017ではXbox One版の発売も決定した「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」に繋がっており、言わば米国を代表するゲームジャンルのひとつといっていい。
日本のゲームファンは「『Dead Rising』は知ってるけど、『State of Decay』って何?」という人も多いだろう。「State of Decay」は、PC版に加え、Xbox 360版も存在するが、いずれも日本語化はされなかったからだ。「State of Decay 2」もこの点どうなるかわからないが、E3 2017で開発者に取材することができたので、新世代のゾンビゲーの魅力をお届けしたい。「State of Decay 2」は、Xbox One/Window 10向けに2018年春リリース予定で、Xbox Anywhereにも対応。日本発売は未定。
あのゾンビサバイバルゲームが4K&4人CO-OPに対応!
「State of Decay」は、数あるゾンビゲームの中でも、サバイバルに重きを置いたRPG要素の強いゲームだ。単に刹那的にゾンビを覆滅するだけではなく、無数のゾンビが存在するオープンワールドに身を置き、プレーヤーは仲間と共に拠点を築き、絶え間なく増強し続けるゾンビとの戦いに挑んでいく。これに近いゲームデザインのゲームに、「This War of Mine」があるが、拠点を定期的にゾンビ集団が襲いかかってくるのが最大の特徴と言える。
2013年の発売から5年振りの新作となる「State of Decay 2」は、「State of Decay」で確立したゲームデザインはそのままに、グラフィックスを4K水準まで強化し、さらに最大4人までの協力プレイに対応している。発表自体は2016年に行なわれていたが、Xbox E3 2017 Briefingでは、Xbox One Xの発表直後に紹介され、Xbox Oneエクスクルーシブタイトルとして鮮烈な印象を残した。
ゲーム性は前作と同様で、1970年代のアメリカ東海岸の小都市をモチーフとしたポストアポカリプス世界を舞台に、プレーヤーは拠点を作って、仲間を集め、街を探索して装備を整え、来たるべきゾンビたちの襲来に備えていく。
今作においても無数のNPCキャラクターが登場するが、すべて固有のキャラクターで、固有のスキル、能力を持ち、死んでしまうと二度と共に戦うことはできない。スキルは、Cardio(運動能力)、Wits(機知)、Fighting(戦闘能力)、Shooting(射撃能力)の4つの基本スキルとして備え、その上でGardening(造園能力)など、ユニークスキルを備えたキャラクターが存在する。
今回は、トレーラーでも公開された丘の上にある教会を拠点に、仲間と共に街に繰り出し、拠点でゾンビ軍団と戦うシーンを観ることができた。ゾンビはとにかく大量に襲ってくるため、とても1人では話にならず、多くの仲間を集める必要がある。仲間はオープンワールド内のどこかに生存しており、話しかけることで仲間にすることができる。ただし、仲間にすることで、その人数分の食料、ベッド、装備が必要となり、新たな資源を獲得するために、クルマで街に繰り出し、スーパーマーケットだったらしい廃墟に踏み込み、様々なアイテムをサルベージしては、拠点にため込んでいくということを繰り返していくことになる。オープンワールドで繰り広げられる壮大なディフェンスゲームといってもいいかもしれない。
食料やベッドが足りないと、仲間達は健康を害し、戦闘能力が下がってくる。造園スキルを持つ仲間に家庭菜園をやらせて自給自足体制を整え、武器や弾薬、柵を作るための素材集めに奔走することになるわけだ。オープンワールドゲームながら、やるべき事が常に明快で、ゲームとしてのわかりやすさが「State of Decay」の魅力になっている。
ゲーム性としてはひたすらシリアスだが、クルマでゾンビを次々にひき殺したり、ヘッドショットで次々にゾンビを吹き飛ばしたり、「Left 4 Dead」のブーマーのようなデブゾンビをみんなでたこ殴りにしたりなど、B級ゾンビ映画のようなユーモラスさがあり、仲間の病死や餓死に怯え、ひたすらシリアスな「This War of Mine」とは異なり、独特の明るさを備えている。
コンストラクション要素も、前作に増して充実しているようで、今回はわずかしか見ることができなかったが、複雑なツリー構造を備え、ビジュアル面、機能面の両方で、サバイバル生活の大きなエッセンスとして用意されているようだ。
マップは、前作と同等の規模を3種類用意し、標準パッケージで前作の3倍楽しめるようになっている。拡張パックやMODについては未定だが、おそらく様々なものが出てくるはずだ。日本での発売については、開発元のUndead Labsや、日本マイクロソフトの担当者に尋ねたが、まだまったくの未定と言うことだった。いかにもXboxらしいタイトルとしてぜひ日本でも日本語版での発売を期待したいところだ。