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東プレ、初のゲーミングキーボード「REALFORCE RGB」の発売日が決定

高速タイピスト隅野氏も太鼓判! GREEN LEAVESとのスポンサー契約も発表

12月9日発売予定

価格:28,800円(税別)

 東プレは、キーボードブランド「REALFORCE」の新モデルとなるゲーミングキーボード「REALFORCE RGB」を12月9日に発売する。価格は28,800円(税別)。初期出荷モデルは英語配列のみで、日本語配列は来春頃改めて発売予定としている。取り扱いは、ビックカメラ、ヨドバシカメラ等の家電量販店や、ツクモ、ドスパラ、ユニットコム等のPCショップなどとなっている。

 「REALFORCE RGB」は、2015年9月の東京ゲームショウで正式発表された東プレ初のゲーミングキーボード。“キーボードの東プレ”がゲーミングキーボードに参入ということで世界的な話題となった。今年の東京ゲームショウでは、完成した金型で参考出展を行ない、発売が間近であることをアピールしていた。

 今回の発表会は「REALFORCE」としても初の試みということで、東プレの会社紹介から、REALFORCEの歴史など、ごくごく基本的な情報から紹介が行なわれた。よく知られているように東プレの本業は自動車の部材製造で、“副業”として2001年から伝家の宝刀である“静電容量無接点方式”を採用したPC向けのキーボード「REALFORCE」の販売を開始し、これまでに累計台数37万台を記録。そして販売開始から15周年を記念して企画されたのが「REALFORCE RGB」となる。

【東プレ】
本業は自動車向けのプレス関連事業
キーボードは電子機器関連事業の主力商品となる
「REALFORCE」15周年記念作品「REALFORCE RGB」。日本のみならず、北米、中国、アジアでも展開を予定

「REALFORCE RGB」
LEDライティングは、かなり強め
専用のキースペーサーを使うことで、物理的にキーストロークを短くできる

 ブランドの立ち上げから長い期間を経てようやく完成したゲーミングキーボード「REALFORCE RGB」は、ゲームファンはもちろん、「REALFORCE」ファンも納得の新製品となっている。

 ベースは、これまで培ってきた静電容量無接点方式スイッチのキーを採用した108キーキーボードで、その上に、黒ベースの筐体、キートップの文字まで色鮮やかに光る1,680万色のLEDバックライトなど、ゲーミンググレードらしい独自機能をいくつも追加している。

 まず、「REALFORCE」から受け継がれている要素から紹介すると、静電容量無接点方式スイッチは、チャタリングを排除し、底打ちを不要にした、俗に“フェザータッチ”と呼ばれる無接点構造のスイッチとなっており、5,000万回の耐久回数を誇る。

 また、両手同時の10キーはおろか、全キーの同時入力が可能な「フルNキーロールオーバー」を実現し、複数キーの同時押下の際のキー入力の無効化を排除している。さらに、各キー列ごとに段差を付けたステップスカルプチャー構造により、指がスムーズに動かせ、すいつくようなタイピング感で素早く打鍵することができる。

 そして東プレらしいこだわりとして、キーキャップの文字は印刷では無く別々の部材を組み合わせた2色成形方式を採用しており、文字がLEDライティングで綺麗に光ると共に、印刷ではないため永久に消えない構造となっている。製造は東プレ相模原工場による完全日本製で、設計開発から生産まですべて日本で行なわれている。

 以上が「REALFORCE」の基本機能となるが、ゲーミングキーボード「REALFORCE RGB」で追加された新機能もかなり強力なものが揃っている。

 まず筐体が一新されている。黒字にLEDライトというゲーミング仕様になっているだけでなく、限られたPCスペースを有効に使いたいゲーマーが求めるコンパクトさを追求し、従来の「REALFORCE」と比較して16%のコンパクト化を実現。目の前に置いてみると確かにコンパクトで、それでいて重量は1.4kgあり、ずしりとした重量感は健在だ。

 そしてもっとも大きな特徴となるのはAPC(Actuation Point Changer)機能だ。繰り返しになるが「REALFORCE」のキーは静電容量による無接点方式が採用されており、キーの底まで打ち込む必要がない。そこでキーが入力される位置が、4mmのキーストロークに対して、2.2mmに設定されているが、この入力位置を、上げ下げできる機能がAPCとなる。

 「REALFORCE RGB」では、1.5mm、2.2mm(デフォルト)、3mmの3段階で設定できる。1.5mmに設定することで、通常より25%高速なキー入力が可能となる。専用ソフトウェアを使うことで、全キーを一括で設定できるだけでなく、1キー毎の個別設定も可能となっている。

 さらに「REALFORCE RGB」では、別売のキースペーサーを導入することで、“物理的”にキーストロークを縮め、APC機能と組み合わせて使うことで、より高速な打鍵が可能となっている。こちらは12月発売予定で、価格は2500円(税込)を予定。

 もう1つのゲーミング機能が、LEDバックライト。こちらも専用のソフトウェアを使うことで、1キーずつ色を設定できる。「REALFORCE」らしからぬ真っ黒なボディにLEDライティングは、ゲーミングキーボードそのもので、「REALFORCE」らしからぬスタイリッシュさを実現している。

 専用ソフトウェアでは、APC設定、RGB設定に加えて、任意のキー入力の信号無効化が行なえる。ゲームで誤爆すると困るようなキーはあらかじめ無効化することで事故を未然に防ぐことができる。

【REALFORCE RGB】
APC機能
1,680万色LEDバックライト
フルNキーロールオーバー
コンパクトボディ
専用ソフトウェア
キースペーサー(オプション)

 発表会では、商品説明後、「オーバーウォッチ」で活躍する社会人ゲーマーチーム「GREEN LEAVES」とのスポンサー契約の発表が行なわれた。スポンサー契約の内容は非公開とのことだったが、今後GREEN LEAVESは、東プレのロゴが入ったTシャツと、「REALFORCE RGB」で戦いに挑むことになる。

 今回は契約発表に合わせて選手2人が出席し、「オーバーウォッチ」をプレイしながら感想を語った。1人はキータッチの軽さに言及し、打鍵ミスが減ることで勝率も上がりそうだと語った。もう1人はコンパクトさに着目し、「スペースの邪魔にならず、オフライン会場への持ち運びが楽」だと語っていた。また、キースペーサーの使用感も良好で、キーの戻りが早くなり、連打時の負担が軽減されパフォーマンスが上がったとその効果を語っていた。

【GREEN LEAVESとスポンサー契約】
チームユニフォーム贈呈式
「オーバーウォッチ」を使った試遊会
GREEN LEAVESのメンバー6人は、今後このユニフォームで試合に出場するという

 GREEN LEAVESとのスポンサー契約発表後は、全日本タイピスト連合の隅野貴裕氏が登場。隅野氏は、「REALFORCE RGB」の実機で超高速のタイピングを披露しながら、13年前から「REALFORCE」を愛用している「REALFORCE」ユーザーのひとりとして、「REALFORCE RGB」の魅力を語った。

 隅野氏が語った魅力は、「ステップスカルプチャー」、「静電容量無接点方式」、「フルNキーロールオーバー」の3点。とりわけ、「フルNキーロールオーバー」については、「高速タイピストでなくても効果がある」と持論を展開。「キーをゆっくり打つ人でも打ったキーを離さずに次のキーを打ち、全部打ち終わって離すようなタイプの人にも効果がある」とし、誰にとってもメリットが享受できる機能だと力説。また、コンパクトでありながら重量感があるため、「安定性があってキー入力がブレないところもいい」と評価していた。

 「REALFORCE RGB」は、公式サイトが本日オープン予定で、予約開始は数日中を予定。年間の想定出荷台数は12,000台前後で、初期出荷は3,000台ほどを見込む。初期出荷モデルが英語配列のみということからもわかるように、過半数が海外に出荷されており、日本の割り当てはそれほど多くないということで、欲しい方は早めの予約が良さそうだ。

【タイピスト連合の隅野貴裕氏も絶賛】
国内有数のタイピングスピードを誇る“高速タイピスト”のタイピスト連合隅野貴裕氏。実際に「REALFORCE RGB」を試し、その打ちやすさを絶賛していた