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突撃兵スキル「タイラント」が熱い! 「BLACK SQUAD」CBT体験レポート
緩急の付く4つのモードが登場。今後の広がりと「スキル」仕様に期待
2016年11月1日 00:00
NHN ハンゲームが2016年に正式サービス開始予定のWindows用オンラインFPS「BLACK SQUAD」。正式サービス開始前のテストとなるクローズドβテスト(CBT)が10月27日から30日まで開催された。
「BLACK SQUAD」の内容やプレイ感については、先行体験のレポート記事やプロチーム「DetonatioN Gaming」と「SCARZ」の特別マッチレポートにて紹介しているが、今回のCBTもプレイできたので、特に印象的だった部分を中心に模様をお伝えしたい。
突撃兵のスキル「タイラント」で無敵プレイのススメ
何と言っても本作の特徴は、「スキル」の採用となっている。オーソドックスなオンラインFPSでは味方との連係、狙いと射撃の上手さ、敵の接近に対する反応など、「銃を撃って敵を倒す」というシンプルなゲームだからこそ、ゲームを楽しむためにはストイックなプレイスキルの向上が求められるが、「BLACK SQUAD」では銃撃だけでない様々な「スキル」を駆使することで、立ち回りの面で戦況を優位にすることができる。
本作ではこのスキルを使用するモードと使用しないモードがあり、ここで他のオンラインFPSとの差別化を図っている。つまり、スキルを使用しないモードでは競技としても採用される「爆破」などの主流モードも網羅しつつ、もう少しカジュアルに、派手に遊びたいという人に対してスキルありの派手な対戦モードを提供する、という具合だ。
各スキルの詳細については過去の記事や上のトレーラーに詳しいのでこちらを参考にしてほしいが、筆者的にオススメなのは突撃兵のレベル4スキル「タイラント」。この「タイラント」は、使用するとパワードスーツを着用し、体力が増し増しになった状態でミニガンをゴリゴリ発射できるというもの。つまりは「Fallout 4」のパワーアーマー、「バイオショック」のビッグダディ状態で戦闘が可能になり、出くわした敵を次々なぎ倒すかなりの無敵感を得られるスキルだ。こうなるともはやプレイスキルはほぼ関係なくなるので、装着したときの無敵感と、敵として出くわしたときの圧倒的絶望感はぜひ体験してほしい。
本作ではスキルを使用する場合、まずは敵を倒すなどしてスキルポイントを溜める必要がある。溜めたポイントに応じて高レベルのスキルがアンロックされ、溜めたスキルポイントを消費してスキルを使用できるのだが、レベル4はその最終段階なので、使用できるのは順調に行っても中盤から終盤にかけて。さらにレベル4は消費ポイント量も激しいので使い所は実際のところ難しいのだが、それでもロマン溢れるスキルなので、突撃兵を選んだら1度は使ってみたいスキルとなっている。
ほかにも援護兵は自動射撃の「セントリーガン」設置、工兵は「攻撃ヘリ」の召喚、援護兵は広範囲攻撃のスナイパーライフル「STEYR50」など、それぞれに目玉のスキルが備わっているので、本作に触れる際はまずこのスキルを一通り試すところからプレイしていただきたい。
戦略という面では、参加人数が大人数になるほど混沌を極めていくのだが、押し引きだけは意識しておきたい。焦って単独で突っ込めばただ敵の銃撃に捕まって死ぬだけなので、味方との連係や敵の射線を意識し、目の前の敵をしっかり倒していくことが重要だ。
後述する通り、こうしたスキル戦ではちょっと気になる点もあったのだが、スキルによる戦闘によって、他のオンラインFPSにはない味わいが生まれているのが本作最大の特徴と言える。このスキル戦がどう育っていくかで、「BLACK SQUAD」の将来が大きく変化すると思うので、正式サービス以降も楽しみにしておきたい。
4つのモードと“必要最低限”の武器が登場
CBTでプレイできたのは、チュートリアルと4つのモード「殲滅」、「占領」、「爆破」、「破壊」によるオンライン対戦。本作には10種類以上のモードがあると案内されていることから、プレイできたのは公開済みのごく基本的な範囲だったと言える。
プレイ自体は自分で部屋を立ち上げたり自動マッチングによってすぐにスタートさせることができるが、初期状態では装備が十分ではないため、まずはショップ画面で武器を購入したり、インベントリ画面で装備を整えたりする必要がある。
今回用意されていた武器はサブマシンガンやアサルトライフル、スナイパーライフルなどのメイン武器が複数種類と、サブ武器と近接武器にハンドガン、ナイフが1種類ずつ、投擲武器にグレネードとスモークが1種類ずつ。加えて、プレイを重ねてプレーヤーのレベルを上げると、より性能の良い武器がアンロックされるようにもなっていた。全体の数としては必要最低限という印象だったので、正式サービスではより多くのバリエーションが用意されることと思う。
そして肝心のプレイ部分だが、特に最大16対16の32人対戦がプレイできる「破壊」は人数が増えるほど乱戦となり、敵も味方もわんさか入り乱れて、先行体験時よりもキルとリスポーンを繰り返す激しい戦場が展開されていた。
スキルありの乱戦ではガシガシ当たってバンバン倒れ、そこに上空からの攻撃も重なって激しさを増していたし、スキルがなく参加人数の少ない「爆破」ではより緊張感が増す。モードによって戦術と楽しみ方にコントラストが生まれているので、繰り返しのプレイも緩急が付く。また特定のモードだけやりたいという場合も、自分で部屋を立ち上げれば良い。
自動マッチングも常にスムーズに行なわれるほど盛況だったので、CBTはひとまず好調の発進だったと言えるだろう。
緩急あるプレイモードに好印象を抱く一方で、気になったのは“スキルあり”のモードにおいて、「スキルを使うにはプレイ中に活躍してスキルポイントを稼がないといけない」というルール。
本来このスキルは、ストイックになりがちなオンラインFPSに、カジュアルさと派手さを採り入れることでFPS初心者も入りやすいモードを設ける、という狙いがある。しかし、たとえばチームの実力差がかなりあるという場合、片方のチームはガンガン押してスキルポイントを稼げるが、もう片方のチームはキルを一方的に取られてポイントが全然稼げないという事態が発生する。
こうなると優勢のチームは高レベルのスキルを早々にアンロックできて相手チームのさらなる封殺が可能になるが、ポイントを稼げない劣勢のチームとの差はさらに開くこととなる。個人レベルで言えば「何もできないとスキルのアンロックすらできない」事態にもなり、決してFPS初心者に優しいシステムになってはいなかった。このあたりはマッチングの問題もあると思うが、スキル周りのルールと運用、また初心者向けの救済などには今後洗練を求めたいところだ。
とはいえ今回のCBTはゲーム全体の一部であり、登場した武器やモードはごくわずかだと思われるので、このあたりは今後に期待したい。特に武器にはグレネードランチャーやサプレッサーなどのカスタマイズ要素があり、今回も一部を試せたが、これによってプレーヤー独自の「装備セット」が構築できる。戦場には3つのプリセットを持ち込んで、区切りのタイミングで切り替えることができるので、まずはお気に入りのセット作りがプレイの目標の1つとなるだろう。
またモードについては、筆者としては先述の特別マッチで登場した「暗殺」モードがまず注目であり、乱戦となる32人対戦モードは「破壊」以外にどんなものがあるかも楽しみにしておきたい。正式サービスは年内予定ということでもう間もなくと迫っているので、今後の新情報を待ちたい。