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デモプレイで初披露エリアが登場! 「GRAVITY DAZE 2」発表会詳報
外山ディレクターの思い入れから田中公平氏の“挑戦”までたっぷり紹介
2016年7月19日 20:04
ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア(SIEJA)は、プレイステーション 4用アクションアドベンチャー「GRAVITY DAZE 2」の発表会を開催した。
発表会の中では、発売日やアニメ化企画、初回限定版など製品情報の発表が行なわれた。
発表会の最初に登壇したのは、SIEJAプレジデントの盛田厚氏。盛田氏は、年末にかけては「ファイナルファンタジーXV」や「人喰いの大鷲トリコ」などPS4用の目玉タイトルが続々発売される中で、「GRAVITY DAZE 2」を「切り札の1枚」として位置づけ、本作を「世界に誇る自信作」だと述べた。
盛田氏は本作について、「誰もが1度は夢見る空を舞うような感覚を味わえる作品」だとし、「女性のキャラクターが主人公なのでぱっと見だけだと男性向けの作品のようだが、主人公のキトゥンは天真爛漫で、見ず知らずの人のために危険を顧みず戦う強くて優しいヒロイン。非常に魅力があるので、女性ユーザーにももっと遊んでほしい」と話した。
続いて登壇したのは、SIEワールドワイドスタジオ Japan Studio「GRAVITY DAZE 2」ディレクターの外山圭一郎氏。外山氏はプラットフォームがPS VitaからPS4に移ったことでほとんど一から作り直すことになり、スタッフには大変な苦労もかけたが、「PS4タイトルとしてふさわしいボリューム感と密度を詰め込めた」と語った。
また「完結編」としたタイトル名については、構想を含むと10年ほどの経過する中で、キトゥンへの思い入れが外山氏自身強くなっていき、「きちんと結末をつけないといけない」という責任感が日に日に増していったという。そこで「完結編」とすることで、自分や制作チーム、そしてファンに対して、「最後まで描ききることを肝に銘じて作る」というメッセージを込めたとした。
作品内容については「終盤はキトゥンの謎に迫っていくストーリーになり、自分でも驚くくらい密度がすごい」と話し、前作に比べても規模が大きく全貌が見えないところがあったが、メインミッションにサイドミッション、チャレンジ、パワーアップアイテム、そして前作になかった新しい要素も含めて全貌が最近になって見えてくると、「すごく面白い作品じゃないか」と改めて思うほどの自信作になっているという。
外山氏のデモプレイで初公開エリアが登場!
外山氏からはさらに、「GRAVITY DAZE 2」のデモプレイが披露された。外山氏はデモプレイの中で、本作でキトゥンが習得する重力モード「ルーナチューン」の初登場ステージや新たな街「ジルガ・パラ・ラオ」周辺のエリアを紹介していった。
「ルーナチューン」は、キトゥンの操る重力がすべて“軽くなる”モードで、移動しやすくなる特性を持っている。デモプレイで披露されたのは「ルーナチューン」のチュートリアルステージで、岩や巨大な水玉が空中に浮かんだ幻想的な場所。通常の街とは異なった雰囲気を味わうことができる。
デモプレイで紹介されたのは、ジャンプボタンを溜めて離すことでかなり上空までジャンプできる「バーチカルライズ」や、左スティックを倒してジャンプすることで前方に突進するように飛べる「ホライズンダイブ」といった「ルーナチューン」独特の操作。
また重力キックは敵の目の前まで瞬間移動する「ワームホールキック」へと切り替わり、移動と攻撃に大きく幅が生まれていることが説明された。
さらに街周辺の紹介では、「ジルガ・パラ・ラオ」の通商交易区「レイ・コルモスナ」や船上居住区「レイ・エルゴーナ」のエリアが見られた。
「レイ・コルモスナ」は現代的な建物が立ち並ぶ街で、経済的に充実している様子が伺えるエリアとなっている。一方の「レイ・エルゴーナ」は、「ジルガ・パラ・ラオ」の下部に見えている雲を目指して真っ直ぐに降りていき、立ち込めた雲のさらにその先へ進んでいった場所にあるエリア。
ここは全体が厚い雲で覆われている場所で、終始雨に濡れている陰鬱な雰囲気がある。トタンで作られた建物が多く見られ、「レイ・コルモスナ」とは打って変わった暗い印象だ。
なお外山氏からは、フォト機能もあることが紹介された。これは街の風景を切り取ることができる写真機能。プレイを進めることで「挨拶」などのキトゥンのジェスチャーも解放されていき、ジェスチャーに対する人々のリアクションなどを写真に撮る、といった遊びができるよになっている。また街の屋台に寄って「フルーツを食べる」というアクションも可能になっているそうだ。
シリーズの合間を繋ぐアニメ企画が始動!
SIEワールドワイドスタジオ Japan Studio「GRAVITY DAZE 2」アソシエイトプロデューサーの和家佐恭介氏からは、アニメ化企画について話された。
アニメのタイトルは「GRAVITY DAZE The Animation ~Ouverture~」で、これは「GRAVITY DAZE」シリーズ第1作の終わりと「GRAVITY DAZE 2」のオープニングを繋ぐ物語を描くフル3Dアニメーションとなっている。
和家佐氏は「GRAVITY DAZE」シリーズのキャラクターは「それぞれ悩みを抱えつつ、いろいろな選択をしながら成長していく」ところに魅力があり、特にキトゥンの明るくて強くて、自立していくキャラクターを、より広く伝えられる手段がないかと思っていたという。
そこで外山氏と相談し、「クリエイティブであり、ユーザーと一緒に喜べるようなもの」として挙がったのが、アニメーションだったという。アニメ制作は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズなどで知られるスタジオカラー。スタジオカラーは和家佐氏と外山氏が「一緒に作りたいスタジオ」として真っ先に挙げたスタジオであり、これが実現して「光栄だ」と語った。
スタジオカラーはゲーム本編のムービーシーンの制作にも携わっており、キャラクターアニメーションはスタジオカラーが作っている。メリハリの効いた演出は「スタジオカラーと開発チームの協業の成果」だとし、本編のムービーにも注目してほしいとした。
なおアニメーションの映像の長さは15分から20分ほどを予定している。これは疾走感と適度な緊張感を保ちながら、長さとクオリティのバランスが取れるところを模索した結果だという。公開時期や公開方法は未定だが、「GRAVITY DAZE 2」初回限定版には本アニメーションを収録したBlu-ray Discが付属する予定となっている。
キトゥンのクロウのfigma化、初回限定版内容が発表!
さらにSIEワールドワイドスタジオ Japan Studio「GRAVITY DAZE 2」プロデューサーの五十峯誠氏からは、「グラビティ・キトゥン」と「グラビティ・クロウ」を立体化したマックスファクトリーのフィギュア「figma」が発売されることが発表された。
「GRAVITY DAZE」キャラクターのフィギュア化はPS4版「GRAVITY DAZE」発売の際、限定版の付属品として実現しているが、その時はあまりの人気で即完売となり、「単体で販売してくれ」という多く寄せられていた要望に応えた形になる。今回のfigmaでは、キトゥンは「GRAVITY DAZE 2」バージョンになるという。
また初回限定版では、本編ディスクに加え、「GRAVITY DAZE The Animation ~Ouverture~」のBlu-ray Disc、本作の楽曲9曲を収録したサウンドトラック「GRAVITY DAZE 2ディレクターズチョイス」のダウンロードコード、スペシャルコスチューム「ホワイトキトゥン」ダウンロードコード、そして豪華収納BOXが付属する。価格は通常版と同じ6,900円(税別)で、7月19日より予約受付が開始された。
田中氏が挑戦した「インタラクティブな楽曲」とは?
発表会のトリを飾ったのは、「GRAVITY DAZE 2」楽曲担当の田中公平氏。田中氏はこの日3曲のライブパフォーマンスをすることになっていたのだが、「GRAVITY DAZE」シリーズファンとして注目だったのはライブ前の田中氏のトーク内容。
田中氏によれば、「GRAVITY DAZE 2」ではスタッフの要望に応えていった結果、3時間40分におよぶ楽曲を制作するに至ったという。さらに今回は、楽曲制作の中で「インタラクティブな試み」もしているとした。
田中氏が話したのは、「場面に応じて音楽が変化していく」というシステムの延長で、例えば悪役Aとその音楽、悪役Bとその音楽があった時に、AとBが近づいて、それら2曲が重なっても、1つの音楽として成立するようになっているというもの。
これは重なる音楽が3人の場合もあるそうで、どの曲が足されても、なくなっても成立する。田中氏はにこやかに「作曲というよりはパズルだった」とその困難さを明かし、さらに本作への思い入れについては「『GRAVITY DAZE』と田中公平がセットになって、海外でもすごい勢いで知られていっている。自分にとっても大切な作品」だと話した。
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