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「ドラゴンネストR」、6月アップデート直前レポート

4年ぶりに導入された新アクティブスキル。覚醒キャラの特徴をチェック!

6月22日 アップデート

「ドラゴンネストR」日本サービスプロジェクトリーダーのYAMAMOTO氏

 ハンゲームは6月22日にWindows用MMORPG「ドラゴンネストR」にて大型アップデートを実施する。このアップデートでは、レベルキャップの開放とそれにともなうエリア追加、ならびに覚醒スキルの実装が主な内容となっている。

 通常、「ドラゴンネストR」のレベルキャップは10レベルずつ開放しているのだが、今回は3レベルの開放と少なめのが気になる部分。しかし、内容は通常の10レベルぶんと同じくらいのボリュームであるという。その概要について、日本サービスプロジェクトリーダーのYAMAMOTO氏にお伺いしたので、さっそくお伝えしていこう。

Lv.90以上からの新エリア「ラダメス」がオープン。3種類の新ダンジョンも

 今回のレベルキャップ開放にともない、新エリア「ラダメス」がオープンする。このエリアは、ミストランドの世界でも「反女神派」の本拠地となっている場所。荒れ果てた土地ではあったが、高い技術力により住める土地へと生まれ変わったことで「奇跡の町」とも呼ばれている。

 また、この「ラダメス」からは「ボルカノス泥地」、「ディザン紅野」、「フォグムント廃湖」の3種類の新ダンジョンへと移動することが可能。ノーマル/マスター難易度はLv.90から入場できるが、アビス難易度は今回のレベルキャップであるLv.93にならなければ入場できない。このダンジョンの目玉は、アビス難易度にて獲得可能なアイテム「アバドニアイヤリング」。高い能力値を持っているが、当然ながら入手確率も低く、何度も挑戦することになるだろう。なお、新ダンジョンの概要については次項以降の各項目で紹介していく。

随所にむき出しの土が見られる「ラダメス」。この地がかつていかに荒れていたかを物語っているようだ

新ダンジョン「ボルカノス泥地」

 一見すると普通のエリアだが、「反女神派」の拠点に至る道を守るために、たくさんのトラップが仕掛けられている。そのせいか、道中には一般人が倒れている様も見て取れる。ここにはカメのようなボス「ボルカ コート コルブギ」が登場する。

敵味方の区別なく攻撃を仕掛けるトラップが随所にあるおかげで、一般人にも被害が及んでいる
ボス「ボルカ コート コルブギ」

新ダンジョン「ディザン紅野」

 かつての「ラダメス」同様の荒野に作られた、犯罪者集団「シタデル盗賊団」の巣窟。この荒れた地で生き抜くために略奪を繰り返している。リーダーの女盗賊「シタデル カシラ イガリア」はこのエリアのボス。

「ラダメス」のような技術力を持たないシタデル盗賊団は略奪を行なうことで日々を生き抜いている
ボス「シタデル カシラ イガリア」

新ダンジョン「フォグムント廃湖」

 「ラダメス」の発展によって生まれた廃水や廃棄物で汚染されてしまった湖。毒性のガスなども立ち込めていて、危険なエリアとなっている。ボスは廃水によって奇形化した「アルジア ネビロス」。

土地から立ち上る瘴気のせいか周囲はつねに暗く、水は廃水のせいで黒く淀んでしまっている
ボス「アルジア ネビロス」

新ネスト「リバース・タイフーンネスト」実装

 Lv.60で受けることができる「タイフーンネスト」のリメイク版である「リバース・タイフーンネスト」が登場する。これは、Lv.60のときに冒険者たちに敗北をしたボスのタイフーンが、再修行の末、冒険者たちにリベンジを果たしに来たという設定。これに挑戦できるのはLv.93以上のプレーヤーのみで、敵の強さや獲得できる報酬はもちろんLv.93に即したものとなっている。また、通常のアップデートではノーマルとハードは異なる時期に実装されるのだが、今回についてはノーマルとハード両方のコンテンツが同時に用意されるようだ。

タイフーンふたたび。なお、ステータスはLv.93ギミックや攻撃パターンなどの一部は新たに調整されているとのこと

「覚醒スキル」第一弾実装

 この「覚醒スキル」は、本作において実に約4年ぶりの新アクティブスキルということで、今回のアップデートの最大の目玉となっているコンテンツ。各職種とも、それぞれのコンセプトを大幅に引き出す形のものが用意されていて、これまでの戦術が大きく変わるものとなりそうだ。そういう点では、プレーヤーにとってはもっとも気になる部分と言えるだろう。なお、今回は第一弾ということで「ウォーリアー」系、「アーチャー」系、「ソーサレス」系の3次職に覚醒スキルが実装されることになる。ここでは、それらの内容についてお伝えしていこう。

左からウォーリアー、アーチャー、ソーサレス

グラディエーター(ウォーリアークラス/ソードマスター系)

 覚醒前のグラディエーターは、相手のHPが低いときにのみ活躍できる「フィニッシュアタック」に依存していたということもあり、相手のHPが高いときには有効な戦いが難しかった。覚醒後は「ハイパードライブ」が使用できるようになったことで、常時安定したダメージを与えられる職種へと進化した。

【「グラディエーター」新スキル】
「サイドドッジ」。他のスキル使用中でも使うことが可能で瞬時にサイドステップを行なう。回避に役立つスキルだ
「ハイパードライブ」。すさまじいスピードによる4連続ダッシュ攻撃を繰り出す

ムーンロード(ウォーリアークラス/ソードマスター系)

 覚醒前のムーンロードは中~遠距離から攻撃をするタイプのキャラクターで、威力があまり出ないうえに攻撃方法が単調、かつ、技のモーションも遅くスピーディーな戦い方ができなかった。覚醒後は「スマッシュエックス」という近距離系の高威力を持った攻撃スキルが使用可能となり、近接攻撃のリスクを背負いつつ大ダメージを狙えるキャラクターに一転した。

【「ムーンロード」新スキル】
「ムーンブレイダー」は強力な近接攻撃「スマッシュエックス」のクールタイムを短縮できる
近接攻撃だが威力が高いため狙い所も多い「スマッシュエックス」

バーバリアン(ウォーリアークラス/マーセナリー系)

 覚醒前のバーバリアンは、レイジバブルを溜めれば強力なスキルが発動できる一方で、そのためにHPを大幅に使わなければいけないというリスクもある職種だった。覚醒後はそういったリスクをなくしつつ強力な攻撃も可能になる、攻撃特化型へと変貌を遂げた。

【「バーバリアン」新スキル】
5連続攻撃から、レイジバブルを消費してさらに追加攻撃まで出せる強力なスキル「オーバーテイカー」
「フレンジー」は、スキル発動後、その持続時間中に「ホイールウィンド」を命中させるとレイジバブルが獲得できるというもの

デストロイヤー(ウォーリアークラス/マーセナリー系)

 覚醒前のデストロイヤーは、タンカー職でありながらタンカーとしての役割をうまく果たしづらく、また、高ダメージも出せないといった欠点があった。覚醒後は強力なスキルの力によりそれらが解消され、本来のコンセプト通りの力を発揮できる職種となった。

【「デストロイヤー」新スキル】
「アサルトクラッシュ」は前進しながら強力な連続攻撃が繰り出せるスキル。これで高ダメージをかせげる
「クラッシュモード」は、スタンス状態維持中は一定時間ごとにHPが回復し、被ダメージも減少、さらには挑発効果ありとタンカーにはうってつけのスキル

スナイパー(アーチャークラス/ボウマスター系)

 覚醒前のスナイパーは遠距離から強力な物理攻撃を当てていくタイプの職種だったが、いかんせん攻撃の回転が遅く、機動力にも乏しかった。覚醒後は機動力に優れた職種へと変化。遠距離職としては貴重な回避系のスキルのほか、姿を隠すスキルも身につけ、防御面においても強化されている。

【「スナイパー」新スキル】
「スライドショット」は突進しながら連続で攻撃するスキル。敵と反対方向に撃てば回避スキルとしても利用できる
姿を消したうえ、ヘイトもなくすことができる「カモフラージュ」。後衛職にはありがたいスキルだ

アーティラリー(アーチャークラス/ボウマスター系)

 覚醒前のアーティラリーはメインで使用するスキルに偏りがあったほか、一撃必殺の威力があるスキルも持たなかった。覚醒後は砲撃スキルに特化した職種へと変化。敵を特定の場所に集めておいて、そこに強力な砲撃を撃ち込む、といった戦い方ができるようになっている。

【「アーティラリー」新スキル】
「キャノネード」は一定時間、指定した場所に連続砲撃が行なえる。「サイクロンハープーン」との相性は抜群
攻撃力こそないが、敵を一定時間引きつけておける銛を放つことができる「サイクロンハープーン」

テンペスト(アーチャークラス/アクロバット系)

 覚醒前のテンペストは、テクニカルにコンボを狙える反面、それゆえの一撃のダメージの低さが欠点だった。覚醒後は大ダメージが狙えるスキルが使用可能になったほか、バブルの使用によってコンボの幅も広がっていき、テクニカルでありつつも1発を狙える職種となった。

【「テンペスト」新スキル】
一撃必殺の大ダメージが狙える「チャージングフィスト」
「サイクロンアッパー」は敵を宙に浮かせることが可能。ここから追撃を狙っていく

ウィンドウォーカー(アーチャークラス/アクロバット系)

 覚醒前のウィンドウォーカーは、テンペスト同様にコンボは狙えても高威力のスキルがほとんどない状態だった。覚醒後はコンボ特化の部分にさらに磨きがかかり、なおかつバブルを利用してダメージアップも狙える、よりテクニカルな職種になっている。

【「ウィンドウォーカー」新スキル】
突進しながら敵の攻撃を回避し、かつ連続攻撃も行なえる「ラッシュアタック」
「フラッシュキック」は前方に移動しつつ多段ヒットのキック攻撃を繰り出す

セレアナ(ソーサレスクラス/エレメンタルロード系)

 覚醒前のセレアナは射程距離の長いスキルで大ダメージを狙えた反面、近距離攻撃に関してはダメージが取りにくい職種だった。覚醒後は完全な火力特化型となり、遠距離攻撃はもちろんのこと、近距離攻撃においても大ダメージを出せるようになっている。

【「セレアナ」新スキル】
「ブレイジングメテオ」は、隕石を落下させてダメージを与えたのち、その場にしばらく炎が残りダメージを与えつづける
発動までに若干のタイムライグはあるが、自身の周囲で大爆発を起こす近距離用スキルの「フレイムバースト」

エレストラ(ソーサレスクラス/エレメンタルロード系)

 覚醒前のエレストラは、デバフとして優秀な氷結効果を持った魔法が3種類から1種類に減らされたことで、氷を操る魔法使いとしては中途半端な性能となっていた。覚醒後は氷結効果のある魔法が増え、なおかつ範囲攻撃であることでより効果的に戦える職種となった。

【「エレストラ」新スキル】
自身の能力を強化するバフ効果と範囲内の敵にデバフ効果を与える「グレイシャルフィールド」はかなり優秀なスキル
「アイスサイクロン」は長い時間発生しつつ敵を追尾してダメージを与えていく

スマッシャー(ソーサレスクラス/フォースユーザー系)

 覚醒前のスマッシャーは、強力な攻撃スキルを使用できるタイミングが決まっていて、戦いの幅が少ない職種となっていた。覚醒後は使用タイミングの増加や、もともと得意だったレーザースキルに磨きがかかる形で強化されている。

【「エレストラ」新スキル】
「ブラスターレーザー」は、前方に伸び直線上の敵に大きなダメージを与えていくスキル
魔法の発動と同時に自身が後方へと回避する「ラピッドブラスト」

マジェスティー(ソーサレスクラス/フォースユーザー系)

 覚醒前のマジェスティーは、重力系スキルが広範囲ではあるものの発動に時間がかかり、集中してダメージを与えづらい職種だった。覚醒後は設置系のスキルが増え、それを利用して攻撃ポイントを集中できるようになっている。

【「マジェスティー」新スキル】
自ら重力球と化して突進できる「グラビートラッシュ」。設置している重力球に触れると誘爆を起こす
「フォーカスグラビート」は周囲にあるすべての重力球を目標に向けて放ちダメージを与える

その他実装されるアップデートの概要

 今回のアップデートにおいては、ほかにも細かい調整が行なわれているその概要をお伝えしたい。なお下記意外にも、各クラスのスキル調整も施されている。

ウォーリアー系をのぞく全キャラクターに「ダッシュ」スキルが追加

 これまではウォーリアー系のクラスの特権だったダッシュだが、これが全クラスにて使用可能となった。ただし、PvP時のみウォーリアーの移動速度ならびに消費MP量が若干優遇されている。

PvP補正改善

 PvPの補正モード時の各クラスの防御力の差によるバランス格差を緩和するため、クラス間の防御力の差が最小になるように調整が実施された。また、これにともない、HPと攻撃力が下方修正されている。

新規宝玉「ガーネット」実装

 Lv.93からの強化/生産用のアイテムとして「ガーネット」を実装した。このガーネットは、既存の「特上級アルテウム」と「特上級ダイヤモンド」と「八角珠」を利用して生産が可能。

レジェンド等級の「ヘイズアイスドラゴンメインウェポン」転換アイテム実装

「女神の祈り商店」で、レジェンド等級の「ヘイズアイスドラゴンメインウェポン」を転換できるアイテムが追加される。こちらはLv.90以上のキャラクターが「女神の祈り」60個と2000ゴールドで購入可能。

「女神の涙」、「女神の嘆き」商店統合

 「女神の涙」と「女神の嘆き」商店が統合される。統合後は「女神の涙」は使用できなくなるが、統合された商店で「女神の涙」2個を「女神の嘆き」1個と交換することが可能。

知力の能力値を上方修正

 知力の能力値が、力や敏捷の能力値と比較して低かったことを受け上方修正される。この上方修正により、「Lv.90以上のすべての装備の知力関連の能力値」、「竜珠/紋章/タリスマンの知力関連の能力値」、「強化での能力値上昇による知力関連の能力値」が、力や敏捷の能力値と同じ数値分、上昇するようになる。

成長区間のボスを強化調整

 Lv.16~80区間のステージと、決戦ネストのボスのHPが上方修正される。修正されるステージは下表の通り。

チャンピオンモンスターの強化効果を強化

 Lv.93ステージに登場する一部チャンピオンモンスターの強化効果が強化された。

Lv.90ステージのアビス難易度を削除

 メルカ王国エリアのLv.90ステージ5種からアビス難易度が削除され、ノーマルおよびマスター2種類の難易度のみに変更された。適用ステージはベルム荒野、バイゼの町、ドリムゴルド峡谷、ネイブリーズ平野、トリヤンの要塞。

紋章学者NPCの紋章学者商店の削除

 紋章学者NPCの商店が削除される。これにともない、アイテムのツールチップが変更となる。

「朱印の封蝋」の消費個数の調整

 レベルキャップ開放にともない、Lv.90以下のすべてのアイテムについて、再封印時に必要な「朱印の封蝋」の数が下方修正された。

 たった3レベルのキャップ開放とは言え、YAMAMOTO氏のおっしゃる通りにかなり厚めの内容となった今回の大型アップデート。実際に説明を伺っていても、とくに新スキル部分に関しては、かなり力が入っていることが実感できた。なお、「ドラゴンネストR」では当アップデートに合わせて「カムバックキャンペーン」も実施するとのこと。しばらく離れていたプレーヤーも、これを機に新たなバランス調整とアップグレードが施された本作に触れてみてはいかがだろうか。